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K 3705 : 2008
表 1 生化学的試験の判定
サルモネラ属菌株
チフス菌 パラチフス パラチフス パラチフス 他の菌株
試験(1)(9.5.3.2
A菌 B菌 C菌
9.5.3.7)
反 % % % % %
反応 反応 反応 反応
応 (2) (2) (3) (3) (2)
100
TSI : ブドウ糖から酸産生+ 100 + 100 + + +
TSI : ブドウ糖からガス産−
0 + 100 + + + 92
生
−
TSI : 乳糖から酸産生 2 + 100 − − − 1
(pdf 一覧ページ番号 )
TSI : 白糖から酸産生 − 0 − 0 − − − 1
TSI : 硫化水素産生 + 97 − 10 + + + 92
尿素加水分解 − 0 − 0 − − − 1
リジン脱炭酸 + 98 − 0 + + + 95
2
ガラクトシダーゼ反応 −
0 − 0 − − −
(pdf 一覧ページ番号 )
−
VP(Voges-Proskauer)反応 0 − 0 − − − 0
インドール産生 − 0 − 0 − − − 1
注(1) 参考文献[5]参照
(2) これらの割合は,分離されたサルモネラ血清型のすべてが+又は−の反応を示すとは限らな
いことを示唆している。また,様々な場所から分離された食中毒の原因となる血清型は,こ
れらの割合が各血清型間及び血清型内で異なる可能性がある。
(3) この割合は,入手可能な文献からは不明である。
(4) チフス菌はガス非産生性である。
ガラクトシダーゼ
(5) almonella entericaの亜種arizonaeは,乳糖陽性又は乳糖陰性であるが,
反応は常に陽性である。これらの菌株の場合は,補足的な試験を実施する。
9.5.4 血清学的確認試験及び血清型別
9.5.4.1 一般事項 サルモネラO,Vi,H抗原の有無は,適切な血清を用いたスライド凝集試験によって
確認する。試験には純培養のコロニー(9.5.2)を使用し,自己凝集性株は事前に取り除く。
9.5.4.2,9.5.4.3,9.5.4.4及び9.5.4.5の規定と製造業者の取扱説明書とが異なる場合には,製造業者の取扱
説明書に従って抗血清を使用する。
9.5.4.2 自己凝集性株の除去 生理食塩水(5.2.13)1滴を,入念に洗浄したスライドグラス上に滴下する。
滅菌白金耳(6.8)を用いて,試験に供するコロニーの一部をその1滴中に懸濁し,均一な混濁液を得る。
備考 試験に供するコロニーを精製水1滴中に懸濁し,これを生理食塩水(5.2.13)1滴と混和しても
よい。
スライドグラスを3060秒間静かに揺り動かす。背景を暗くして結果を観察する。拡大鏡を利用するの
が望ましい。多少なりともはっきりとした細菌の凝集塊が認められた場合,その菌株は自己凝集性とみな
し,抗原の検出ができないため,次に示す試験に供してはならない。
9.5.4.3 O抗原の試験 非自己凝集性の純培養コロニー1個を使用し,9.5.4.2に準じて試験を実施する。
そのとき,生理食塩水(5.2.13)の代わりにO抗血清(5.3)1滴を使用する。凝集が生じた場合は,陽性
反応とみなす。多価及び一価の血清を交互に使用する。
9.5.4.4 Vi抗原の試験 9.5.4.2に準じて試験を実施するが,生理食塩水の代わりにVi抗血清(5.3)1滴
。
――――― [JIS K 3705 pdf 11] ―――――
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を使用する。凝集が生じた場合は,陽性反応とみなす。
9.5.4.5 H抗原の試験 半流動ニュートリエント寒天培地(5.2.12)に非自己凝集性の純培養コロニーを
接種し,37±1 ℃で24±3時間培養する。この培養菌をH抗原の試験に使用する。9.5.4.2に準じて試験を
実施するが,生理食塩水の代わりにH抗血清(5.3)1滴を使用する。凝集が生じた場合は,陽性反応とみ
なす。
9.5.5 生化学的及び血清学的反応の判定 9.5.2のコロニーを使用する試験(9.5.3及び9.5.4)結果の判定
は,表2による。
表 2 確認試験の判定
生化学的反応 自己凝集性 血清学的反応 判定
サルモネラ属菌と
定形 なし O,Vi又はH抗原陽性
する。
定形 なし すべての反応が陰性
サルモネラ属菌の
定形 あり 試験せず(9.5.4.2参照)
可能性がある。
定形反応なし なし又はあり O,Vi又はH抗原陽性
サルモネラ属菌と
定形反応なし なし又はあり すべての反応が陰性
しない。
9.5.6 最終確認 試験(9.5.3及び9.5.4)の結果,サルモネラ属菌と判定されたとき,並びにサルモネラ
属菌である可能性(表2参照)があるときは,サルモネラ菌の認定機関に送付して形別を明らかにする。
備考 最終的な形別が不明の場合は,国立感染症研究所細菌第一部がその確認を引き受けている。問
い合わせにおいては,その菌株に関して考えられる全情報(経路不明,突発的,食品由来など)
を添付する。
10. 試験結果の表現
判定結果に従って,製品試料x g又はx mL中のサルモネラ属菌の有無を表示する
(JIS K 3701参照)。
11. 試験報告書
試験報告書には,次の事項を明記する。
a) 使用した試験試料の採取方法(判明している場合)
b) 使用した増菌培地又は培養条件における逸脱事項
c) この規格で規定していないあらゆる操作条件又は任意としたあらゆる操作についての詳細、及び試験
結果に影響を及ぼす可能性のある全事象についての詳細
d) 得られた試験結果
この規格で規定していない平板培地(5.2.4)を用いたときは,陽性結果が得られたかどうかについて
も記載する。
12. 精度管理
この規格で規定する方法及び培地を使用したときの検査室におけるサルモネラ属菌の検出
能力を確認するため,前増菌培地(5.2.1参照)のコントロール(精度管理用)フラスコに標準試料を添加
し,試験菌株と同様に処理する。
――――― [JIS K 3705 pdf 12] ―――――
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附属書A(規定)手順の概略図
前 緩衝ペプトン水,室温
増
菌
37±1 ℃,18±2時間培養(9.2)
選
培養液0.1 mL+RVSブロス10 mL 培養液 1 mL+MKTTnブロス10 mL
択
(9.3.1) (9.3.1)
増
41.5±1 ℃,24±3時間培養 37±1 ℃,24±3時間培養
菌
平 XLD培地及び最適な第2寒天培地(9.4.1)
板 37±1 ℃,24±3時間培養
培
養
各平板から典型的コロニー1個を試験する。
陰性であれば,印を付けた他のコロニー4個を試験する(9.5.2)。
確 ニュートリエント寒天培地(9.5.2)
認 37±1 ℃,24±3時間培養
生化学的確認試験(9.5.3) 血清学的確認試験(9.5.4)
試験結果の表示(10.)
――――― [JIS K 3705 pdf 13] ―――――
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附属書B(規定)培地・試薬の組成及び調製
B.1 緩衝ペプトン水
B.1.1 組成 組成は,附属書B表1による。
附属書B表1 緩衝ペプトン水の組成
カゼインの酵素消化物 10.0 g
塩化ナトリウム 5.0 g
りん酸水素二ナトリウム12水和物(Na2HPO4・12H2O) 9.0 g
りん酸二水素カリウム(KH2PO4) 1.5 g
精製水 1 000 mL
B.1.2 調製 各成分を精製水に溶解する。必要であれば加熱して溶解する。さらに,pHを調整し,滅菌
後のpHを25 ℃で7.0±0.2とする。適当な容量のフラスコ(6.11)に,試験に必要な分量となるよう培地
を分注する(9.1参照)。121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で15分間滅菌する。
B.2 ラパポート・バシリアディス・ソーヤペプトン培地(RVSブロス)
B.2.1 溶液A
B.2.1.1 組成 組成は,附属書B表2による。
附属書B表2 RVSブロスの組成
大豆の酵素消化物 5.0 g
塩化ナトリウム 8.0 g
りん酸二水素カリウム(KH2PO4) 1.4 g
りん酸水素二カリウム(K2HPO4) 0.2 g
精製水 1 000 mL
B.2.1.2 調製 各成分を精製水に溶解する。必要であれば約70 ℃まで加熱して溶解する。この溶液は,
RVS完全培地を調製する日に調製しなければならない。
B.2.2 溶液B
B.2.2.1 組成 組成は,附属書B表3による。
附属書B表3 溶液Bの組成
塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O) 400.0 g
精製水 1 000 mL
B.2.2.2 調製 塩化マグネシウムを精製水に溶解する。塩化マグネシウムは吸湿性が非常に高いので,新
たに開けた容器内のMgCl2・6H2O全量を処方に従って溶解するのが望ましい。例えば,MgCl2・6H2O 250 g
を精製水625 mLに加え,溶液の総体積が788 mL,MgCl2・6H2Oの質量濃度が約31.7 g/100 mLとする。こ
の溶液は,濃色の密栓ガラス瓶に室温で少なくとも2年間保存できる。
B.2.3 溶液C
B.2.3.1 溶液C 組成は,附属書B表4による。
――――― [JIS K 3705 pdf 14] ―――――
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附属書B表4 溶液Cの組成
マラカイトグリーンシュウ酸塩 0.4 g
精製水 100 mL
B.2.3.2 調製 マラカイトグリーンシュウ酸塩を精製水に溶解する。この溶液は,褐色のガラス瓶に室温
で少なくとも8か月間保存できる。
B.2.4 完全培地
B.2.4.1 組成 組成は,附属書B表5による。
附属書B表5 完全培地の組成
溶液A(B.2.1) 1 000 mL
溶液B(B.2.2) 100 mL
溶液C(B.2.3) 10 mL
B.2.4.2 調製 溶液A (B.2.1)1 000 mLに溶液B(B.2.2) 100 mL及び溶液C (B.2.3)10 mLを加える。
必要であればpHを調整し,滅菌後のpHが5.2±0.2となるようにする。使用前に,試験管(6.11)に10 mL
ずつ分注する。115 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で15分間滅菌する。調製した培地は
3±2 ℃で保存する。培地は,調製日に使用する。
備考 最終的な培地組成は,次による。
大豆の酵素消化物4.5 g/L,塩化ナトリウム7.2 g/L,りん酸二水素カリウム(KH2PO4+K2HPO4)
1.44 g/L,無水塩化マグネシウム(MgCl2)13.4 g/L又は塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O)
28.6 g/L,及びマラカイトグリーンシュウ酸塩0.036 g/L
B.2.5 培地の品質保証のための性能 RVSブロスの性能基準を,附属書B表6に示す。
附属書B表6 MKTTnブロスの性能基準
品質
基準及びコロニー
機能 培養 品質管理用菌株 管理
の特徴
方法
XLD寒天培地又は
ネズミチフス菌(Salmonella Typhimurium)
用いた他の選択培
ATCC 14028,ゲルトネル菌(Salmonella
地上のコロニー数
Enteritidis)ATCC 13076+競合菌株(大腸菌
培養 37 ℃, 半定 が10個を超える。
(Escherichia coli)ATCC 8739若しくは
能 24時間 量法 定形的なコロニー
25922+Pseudmonas aeruginosa ATCC
の特徴は用いた選
27853),又は他の菌株保存機関に登録され
択培地によって異
ている同じ菌株
なるので留意する。
トリプトソーヤ寒
大腸菌ATCC 25922若しくは8739,又は菌 半定
天培地上に塗抹後,
株保存機関に登録されている同じ菌株 量法
発育しない。
選択 37 ℃, トリプトソーヤ寒
性 24時間 腸球菌(Enterococcus faecalis)ATCC29212 天培地上に塗抹後,
半定
若しくは19433,又は菌株保存機関に登録さ 生育するコロニー
量法
れている同じ菌株 数が10未満である
こと。
備考 培養能(productivity)及び選択性(selectivity)の定義については,ISO/TS 11133-2参照。これら
の菌株は理化学研究所生物基盤研究部微生物系統保存施設,独立行政法人製品評価技術基盤機構
生物遺伝資源部門などから購入可能である。
――――― [JIS K 3705 pdf 15] ―――――
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JIS K 3705:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 6579:2002(MOD)
- ISO 6579:2002/Technical Corrigendum 1:2004(MOD)
JIS K 3705:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 07 : 自然科学及び応用科学 > 07.100 : 微生物学 > 07.100.30 : 食品微生物学
JIS K 3705:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK3701:2008
- 培地の試験方法―通則
- JISK8008:1992
- 生化学試薬通則