この規格ページの目次
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K 5600-5-11 : 2014
図1−取付ジグ
図2−研磨パッド支持具
8 手順
8.1 塗装
a) 耐湿潤摩耗試験装置の行程の長さより少なくとも10 mm以上長い平らな塗膜を得るように,フィルム
アプリケータを用いて,試験板の上に調製した試料を摩耗の長さ分(3.3参照)塗布する。生成する乾
燥塗膜の厚さが,200サイクルの湿潤摩耗試験後に,試験板の素地が現れない十分な厚さとなるよう
に,用いるアプリケータの隙間間隔が十分なことを確かめる。
b) 耐湿潤摩耗性測定では,塗膜は,他に規定又は受渡当事者間の協定がなければ,JIS K 5600-1-6に規
――――― [JIS K 5600-5-11 pdf 6] ―――――
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K 5600-5-11 : 2014
定する標準養生条件の下で,規定時間乾燥する。乾燥した試験片の質量を1 mgの精確さで求める。
c) 試験片は,洗浄性測定用と耐湿潤摩耗性測定用試験片とを同時に作る方法と,1枚の試験片を洗浄性
測定用と耐湿潤摩耗試験用とで半分ずつ用いる方法との2種類があり,いずれかの方法で準備する。
他に規定又は協定がなければ,JIS K 5600-1-6に規定する標準養生条件で規定時間塗膜を乾燥する。
洗浄性測定用の試験片に汚染剤を塗布する場合には,規定時間の乾燥が終了する24時間前に,規定の
汚染剤(5.2参照)を塗布する。
注記 一対の試験片は,165 mm×430 mmの大きさの試験板を用い,約150 mmの幅のフィルムア
プリケータを用いて作るのが最適である。乾燥後,試験片は,縦に半分に切断するとよい。
8.2 耐湿潤摩耗性
a) 8.1で調整した試験片を耐摩耗試験装置の基盤槽の中のフロートガラス支持板(又は類似の平滑表面)
の上に置き,G形クランプを締めて押さえる(図3参照)。ただし,試験片が反り返るほどきつく締め
てはならない。
b) 塗膜面に洗浄液を,柔らかい塗料用はけで塗り広げる。塗膜面に塗布した洗浄液は,60秒間静置する。
c) 研磨パッド支持具及び取付ジグが試験片の表面に平行であり,取付ジグが研磨パッド支持具に接触し
ていないことを確かめる(図4参照)。
d) 最終質量が,4.0±0.5 gになるまで,研磨パッドに洗浄液を含ませる。研磨パッドは印刷していない面
が塗面に接するように研磨パット支持具に取り付けなければならない。
e) 湿潤摩耗試験装置を始動して,正確に200サイクル作動させる。はけで塗布した過剰の洗浄液は,最
初のサイクルのうちに除く。湿潤摩耗試験装置の稼動回数は,塗料の品種別に製品規格又は受渡当事
者間の協定によって200サイクルより少ないサイクル数とすることもある。湿潤摩耗試験装置の稼動
回数は,塗料の品種別に製品規格又は受渡当事者間の協定によって200サイクルより少ないサイクル
数とすることもある。
f) 試験片を装置及びフロートガラス支持板から取り外し,直ちに水道水で洗浄し,JIS K 5600-1-6に規
定する標準雰囲気中に置いて,一定質量になるまで乾燥する。
g) 摩耗後の試験片の乾燥質量を,1 mgの精確さで求めて記録する。
h) カリパーゲージを用いて,研磨パッド又は試験片の摩耗領域の平均の幅を,0.1 mmの桁まで測定する。
研磨パッドの幅の平均と試験片の摩耗域の幅の平均とが異なる場合には,後者の幅を用いる。
――――― [JIS K 5600-5-11 pdf 7] ―――――
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1 試験片 4 基盤槽
2 塗膜 5 G形クランプ
3 フロートガラス支持板
図3−試験片挟み込みの調整
1 取付ジグ A 正しい取付位置
2 研磨パッドホルダ B 間違った取付位置
3 研磨パッド
4 ジグけん引線
図4−研磨パッドの取付方
8.3 洗浄性
a) 8.1 c)で作製した試験片について,8.2 a)8.2 e)の手順に従ってその操作を行う。
b) 試験片を装置及びフロートガラス支持板から取り外し,直ちに水道水で洗浄し,耐湿潤摩耗性測定用
の試験片と同じ条件で同一時間静置して乾燥する。
c) 汚染剤を塗布した摩耗領域と隣接する摩耗していない領域とを比べて,目視で外観を調べる。
9 結果の表し方
9.1 塗膜質量の損失量の計算
a) 研磨パッドの通過面積 研磨パッドの通過した面積は,次の式によって算出する。
――――― [JIS K 5600-5-11 pdf 8] ―――――
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S W
A
106
ここに, A : 通過した面積(m2)
S : 摩耗の長さ(mm)(3.3参照)
W : 研磨パッドの又は摩耗領域の平均幅(mm)
b) 塗膜質量の損失量 単位面積当たりの塗膜質量の平均損失量は,次の式によって算出する。
1
m m2
L
A
ここに, A : 通過した面積(m2)
L : 塗膜質量の平均損失量(g/m2)
m1 : 試験片及び塗膜の初期の質量(g)
m2 : 200サイクル摩耗後の試験片及び塗膜の質量(g)
9.2 塗膜厚さの平均損失量の計算
次いで,塗膜厚さの平均損失量は,次の式によって算出する。
m1 m2
Ldft
A ρdf
L
ρdf
ここに, Ldft : 乾燥塗膜厚さの損失量(μm)
ρdf : 附属書Aに従って測定した塗膜不揮発分の密度
(g/ml)
A,m1,m2及びL : 9.1 a)及び9.1 b)による。
9.3 耐湿潤摩耗性の評価
耐湿潤摩耗性の評価は,塗膜厚の平均損失量をμm単位で測定する。この値を,規定の最大塗膜厚損失
量と比較して格付けする。塗膜厚の平均損失量が規定値より小さいとき,当該塗料は,耐湿潤摩耗性等級
で格付けすることができる。耐湿潤摩耗性等級の規定値は,通常,製品規格又は受渡当事者間の協定によ
って取り決める。
9.4 洗浄性の評価
洗浄性の評価は,摩耗した領域内における汚染剤を塗布した領域と,隣接する摩耗していない領域との
間を目視によって行う。識別できる差異があってはならない。差異が生じた場合には,製品規格又は受渡
当事者間の協定によって,洗浄性等級を定めて格付けする。
10 試験報告
試験報告書には,少なくとも次の事項を含んでいなければならない。
a) この規格の番号
b) 試験した製品の種別及びその詳細
c) IS K 5600-1-6で規定した標準の雰囲気及び規定された以外の乾燥条件
d) 附属書Aにおいて規定される乾燥塗膜の密度
e) 箇条9による評価の結果
f) 試験を実施した場所
g) 協定又はその他によって規定した手順を変更した場合,その内容
h) 試験中に気付いた特別な事項
i) 試験年月日
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附属書A
(規定)
乾燥塗膜の密度の決定
A.1 一般的事項
この方法では試験板の互いに近接する厚さのばらつき(結果として質量,かさ)は,無視できると仮定
している。
A.2 試験用塗装板の準備
試験板の半分に試験する塗料を塗装する。試験をするときと同じ隙間をもつフイルムアプリケータを用
いる。フイルムアプリケータの最小幅は60 mmとする。湿潤摩耗試験用の塗装板と同時に乾燥塗膜密度試
験用の塗装板を塗装する。
塗装板を湿潤摩耗試験と同じ標準条件下で保存する。
A.3 試験片の切出し
耐湿潤摩耗性試験をする1日又は2日前にA.2で準備した塗装板から2片(一つは塗装部,もう一つは
未塗装部)を切り出し,中間部分を切りそろえる(図A.1参照)。切り出した2片を,更に50 mm×150 mm
に切りだす(元の試験板及びアプリケータの幅によってはもう少し大きくする。)。
試験片の切出しには,金属製ガイド及びカッターを使用することが望ましい。
A.4 手順
試験片の一方の長辺及び短辺を0.1 mm単位で測り,面積A(mm2)を算出する。もう一片も同サイズに
切り出し同じ面積とする。
分析用はかりにて1 mg精度で未塗装試験片及び塗装試験片の重量を測定し,その差から乾燥塗膜の質
量mを算出する。
1 μm精度で渦電流式膜厚計又はマイクロメータを用い,無塗装試験片の厚さをゼロ点として塗装試験片
と未塗装試験片の厚さの差からそれぞれの塗膜厚さdを求める。
得られたm及びdから計算によって乾燥塗膜密度を得る。
A.5 乾燥塗膜密度の計算
次の式によって乾燥塗膜密度ρdf(g/cm3)を求める。
m
df 1 000
A d
ここに, m : 乾燥塗膜の質量(mg)
d : 乾燥膜厚(μm)
A : 試験片の面積(mm2)
――――― [JIS K 5600-5-11 pdf 10] ―――――
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JIS K 5600-5-11:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11998:2006(MOD)
JIS K 5600-5-11:2014の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 5600-5-11:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK5500:2000
- 塗料用語
- JISK5600-1-2:2002
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第2節:サンプリング
- JISK5600-1-3:2015
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第3節:試験用試料の検分及び調製
- JISK5600-1-6:1999
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第6節:養生並びに試験の温度及び湿度