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JIS K 6257:2017 規格概要
この規格 K6257は、加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの熱老化特性を促進老化試験及び/又は熱抵抗性試験によって求める方法について規定。
JISK6257 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K6257
- 規格名称
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―熱老化特性の求め方
- 規格名称英語訳
- Rubber, vulcanized or thermoplastic -- Determination of heat ageing properties
- 制定年月日
- 1993年2月1日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 188:2011(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 83.060
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ゴム・エラストマー I 2020, ゴム・エラストマー II 2020
- 改訂:履歴
- 1993-02-01 制定日, 1999-07-20 確認日, 2003-06-20 改正日, 2007-11-20 確認日, 2010-04-20 改正日, 2015-10-20 確認日, 2017-10-20 改正
- ページ
- JIS K 6257:2017 PDF [33]
K 6257 : 2017
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 2A 用語及び定義・・・・[2]
- 3 試験の概要・・・・[2]
- 3.1 一般事項・・・・[2]
- 3.2 試験の種類・・・・[2]
- 3.3 試験方法・・・・[2]
- 4 試験装置・・・・[3]
- 4.1 一般事項・・・・[3]
- 4.2 強制循環形熱老化試験機(横風式)・・・・[3]
- 4.3 強制循環形熱老化試験機(縦風式)・・・・[4]
- 4.4 セル形熱老化試験機・・・・[5]
- 4.5 自然換気形熱老化試験機・・・・[6]
- 5 試験装置の校正・・・・[7]
- 6 試験片・・・・[7]
- 7 試料及び試験片の保管・・・・[8]
- 7A 熱老化試験における注意事項・・・・[8]
- 8 試験条件(試験時間,試験温度及び風速)・・・・[8]
- 8.1 一般事項・・・・[8]
- 8.2 促進老化試験・・・・[9]
- 8.3 熱抵抗性試験・・・・[9]
- 9 操作方法・・・・[9]
- 10 試験結果の表示・・・・[9]
- 11 試験精度・・・・[9]
- 12 試験報告書・・・・[10]
- 附属書A(規定)強制循環形熱老化試験機内の空気置換率,風速及び温度の測定方法・・・・[11]
- 附属書B(参考)強制循環形熱老化試験機における縦風式及び横風式試験機の試験精度・・・・[16]
- 附属書C(参考)A法及びB法の試験精度・・・・[20]
- 附属書D(規定)試験装置の校正・・・・[24]
- 附属書JA(参考)促進老化試験及び熱抵抗性試験の一般事項・・・・[26]
- 附属書JB(参考)テストチューブ形熱老化試験機を用いる熱老化特性の求め方・・・・[27]
- 附属書JC(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[29]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS K 6257 pdf 1] ―――――
K 6257 : 2017
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
ゴム工業会(JRMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)で
ある。これによって,JIS K 6257:2010は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS K 6257 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 6257 : 2017
加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方
Rubber, vulcanized or thermoplastic-Determination of heat ageing properties
序文
この規格は,2011年に第5版として発行されたISO 188を基とし,技術的内容を変更して作成した日本
工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。
1 適用範囲
この規格は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの熱老化特性を促進老化試験及び/又は熱抵抗性試験によって
求める方法について規定する。試験方法には,次のA法及びB法がある。
a) 法 送風装置を備えた強制循環形熱老化試験機を用いる方法。
b) 法 試験槽内の空気が対流によって緩やかに換気するセル形熱老化試験機又は自然換気形熱老化試
験機を用いる方法。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 188:2011,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Accelerated ageing and heat resistance tests
(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
警告 この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。この規格は,
その使用に関連して起こる全ての安全性の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の
利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 1602 熱電対
JIS K 6200 ゴム−用語
JIS K 6250 ゴム−物理試験方法通則
注記 対応国際規格 : ISO 23529,Rubber−General procedures for preparing and conditioning test pieces
for physical test methods(MOD)
JIS K 6251 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方
――――― [JIS K 6257 pdf 3] ―――――
2
K 6257 : 2017
注記 対応国際規格 : ISO 37,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of tensile stress-strain
properties(MOD)
JIS K 6253-2 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第2部 : 国際ゴム硬さ(10 IRHD100
IRHD)
注記 対応国際規格 : ISO 48,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of hardness (hardness
between 10 IRHD and 100 IRHD)(MOD)
JIS K 6253-3 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部 : デュロメータ硬さ
JIS T 8202 一般用風速計
JIS Z 8401 数値の丸め方
ISO 18899,Rubber−Guide to the calibration of test equipment
2A 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 6200による。
3 試験の概要
3.1 一般事項
加硫ゴム及び熱可塑性ゴムを大気圧の下で規定時間及び規定温度に暴露した後,物理特性を測定し,そ
れらの老化前の値に対する変化を求め,熱老化特性を調べる。
熱老化特性の評価に用いる物理特性は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの実際の用途に合わせて決めるとよ
いが,特に指定のない場合には,JIS K 6251による引張強さ,切断時伸び,及び引張応力,JIS K 6253-2
又はJIS K 6253-3による硬さなどによって評価する。
試験の種類には,促進老化試験及び熱抵抗性試験があり,試験方法には,強制循環形熱老化試験機を用
いる方法(A法),及びセル形熱老化試験機又は自然換気形熱老化試験機を用いる方法(B法)がある。
3.2 試験の種類
3.2.1 促進老化試験,At法(accelerated ageing test)
促進老化試験は,短時間で自然老化の効果を再現するために,ゴムが実際の使用条件下で遭遇する温度
より高い温度で行う試験である。
3.2.2 熱抵抗性試験,Hr法(heat resistance test)
熱抵抗性試験は,実際の使用条件下で遭遇する温度と同じ温度で行う試験である。
3.3 試験方法
試験方法は,用いる試験機によってA法及びB法に区分される。
加硫ゴム及び熱可塑性ゴムが実際に使用される状態を想定すると,次の二つに大別することができる。
a) 空気の供給速度を高くした状態で老化させる方法(A法)。
b) 空気の供給速度を低くした状態で老化させる方法(B法)。
熱が介在することは,A法及びB法に共通であるが,根本的に異なる点は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴム
が空気と接触する機会が多いか,少ないかにある。すなわち,試験槽内の空気の移動速度を変えることに
よって,加硫ゴム及び熱可塑性ゴム表面での空気との接触機会を増やすか,又は少なくするかである。
試験の種類及び試験方法の選択は,表1による。
――――― [JIS K 6257 pdf 4] ―――――
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K 6257 : 2017
表1−試験の種類及び試験方法
試験方法
試験の種類
試験方法の区分 用いる試験機
強制循環形熱老化試験機(横風式)
促進老化試験(At法) AtA-1
A法 (ギヤー式老化試験機ともいう。)
(実際の使用条件下
AtA-2 強制循環形熱老化試験機(縦風式)
で遭遇する温度より
AtB-3 セル形熱老化試験機
高い温度) B法
AtB-4 自然換気形熱老化試験機
強制循環形熱老化試験機(横風式)
熱抵抗性試験(Hr法) HrA-1
A法 (ギヤー式老化試験機ともいう。)
(実際の使用条件下
HrA-2 強制循環形熱老化試験機(縦風式)
で遭遇する温度と同
HrB-3 セル形熱老化試験機
じ温度) B法
HrB-4 自然換気形熱老化試験機
注記1 促進老化試験又は熱抵抗性試験において,A法とB法とでは,結果が異なる。
注記2 促進老化試験及び熱抵抗性試験の留意事項については,附属書JAを参照する。
注記3 B法の試験機としては,このほかにテストチューブ形熱老化試験機がある(附属書JB参照)。
注記4 試験方法の区分の記号の各桁であるが,At又はHrが試験の種類,次のA又はBが試験方法,
最後の数字が用いる試験機の種類を示す。
4 試験装置
4.1 一般事項
試験装置は,試験槽,槽内空気を加熱する加熱装置,自動温度調節器などで構成する。試験槽の内容積
は,槽内に入れる試験片の総体積の10倍以上となるように十分大きくなければならない。
試験槽は,槽内の上部に試験片をつり下げる試験片取付枠を備え,中に入れる試験片が互いに10 mm以
上離れ,また,強制循環形熱老化試験機及び自然換気形熱老化試験機の場合には,試験槽内の壁から50 mm
以上離れた場所につり下げることができるように作られていなければならない。
自動温度調節器は,試験槽内の温度を,8.1に規定した試験温度の許容範囲に保持できるものとする。試
験温度を記録するため,温度センサを,試験槽内に設ける。
試験槽内に入ってくる空気の温度は,試験片に接する前に,規定温度の±1 ℃に加熱されるものとする。
試験槽には,銅又は銅合金を用いてはならない。
試験槽内の空気は,1時間に310回の空気置換率で外気と入れ替わらなければならない。空気置換率
は,試験槽の体積と試験槽内を流れる空気の流量とを測定して求める。
強制循環形熱老化試験機内の空気置換率及び温度の測定方法は,附属書Aによる。
注記 促進老化試験及び熱抵抗性試験を行うときの精度を高めるために,試験中温度を均一にし,安
定させること,並びに用いる試験槽の温度分布及び時間的変動が規定の許容範囲に維持されて
いるのを確認することが重要である。試験槽内の風速を高めることは,温度の均一性を改善さ
せることにはなるが,試験槽内の空気循環及び換気は,老化の結果に影響する。自然換気のよ
うな低風速では,劣化生成物及び揮発成分の堆積が,酸素の消耗を引き起こすことがある。風
速が高い場合は,可塑剤及び酸化防止剤の蒸発並びに酸化の促進によって,劣化の度合いが増
加する場合がある。
4.2 強制循環形熱老化試験機(横風式)
強制循環形熱老化試験機(横風式)は,試験槽内に,垂直軸を中心に回転する試験片取付枠を備える。
取付枠の回転速度は,毎分510回転が望ましい。試験槽内の空気を,強制的に循環する。空気の平均風
――――― [JIS K 6257 pdf 5] ―――――
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JIS K 6257:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 188:2011(MOD)
JIS K 6257:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6257:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISK6200:2019
- ゴム―用語
- JISK6250:2019
- ゴム―物理試験方法通則
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
- JISK6253-2:2012
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方―第2部:国際ゴム硬さ(10 IRHD~100 IRHD)
- JISK6253-3:2012
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方―第3部:デュロメータ硬さ
- JIST8202:1997
- 一般用風速計
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方