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K 6260 : 2017
比較が必要な場合には,それぞれの配合の試験片は,同じ試験機で同時に試験しなければならない。
7.2.2 亀裂長さ及び亀裂数の測定
試験片の亀裂の状態を観察するときは,つかみ具間隔を65 mmとする。亀裂長さは,試験片の溝に平行
に測定する。このとき,JIS B 7507で規定するノギスなどを用い,0.1 mmまで読み取る。試験片の溝の両
末端からの亀裂は除く。同時に亀裂の数を数える。亀裂の等級は,8.1で規定する標準尺度で比較する。試
験片が完全に破壊される前に試験を中止し,その時点の亀裂の等級を評価する。
7.2.3 亀裂長さ及び亀裂数を測定する間隔
試験機を運転し,各試験片に亀裂発生の最初の兆候がみられるまでは,ときどき試験機を止めて測定す
る。亀裂発生の最初の兆候がみられた時点の屈曲回数を記録する。試験機を再度運転させ,それ以降1,2,
4,8,24,48,72,及び96時間の間隔で測定する。別法として,幾何級数的に増加させた間隔の屈曲回数
で測定してもよい。この場合の公比は,1.5が望ましい。
図6に示す試験片取付け及び亀裂観察用ジグ(ゲージ)は,試験片の取付け時,又は亀裂観察時のつか
み具間隔の調節に用いる。
単位 mm
図6−試験片取付け及び亀裂観察用ジグ(ゲージ)の例
7.3 屈曲亀裂成長試験
7.3.1 試験片の取付け
試験片の取付けは,7.2.1による。
7.3.2 亀裂長さの測定手順
亀裂長さは,両つかみ具の間隔を65 mmに設定し,試験片の溝に平行に測定する。試験片の亀裂長さに
ノギスを合わせるときに倍率数倍の拡大鏡を用い,JIS B 7507で規定するノギスなどを用いて,0.1 mmま
で読み取る。試験開始前の切込み寸法をL mmとする。7.3.3で規定する屈曲回数で試験片の亀裂長さを測
定し,亀裂長さが(L+10)mm以上に達した時点で,完全に破壊する前に試験を終了する。
7.3.3 亀裂長さの測定間隔
亀裂長さを測定する間隔は,試験目的などによって適切な屈曲回数を選定する。例えば,1 000サイクル,
3 000サイクル又は5 000サイクルごとに測定する。試料によって測定する間隔を決めてよい。
――――― [JIS K 6260 pdf 11] ―――――
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8 試験結果のまとめ方
8.1 屈曲亀裂発生試験
亀裂の等級は,亀裂の長さ及び数によって,次の標準尺度で評価する。
なお,亀裂長さの測定では,独立して成長した亀裂と合体して成長した亀裂とを区別しなくてもよい。
− 1級 : 肉眼で“針穴”のような亀裂が見られ,“針穴”が,10個以下のとき。
− 2級 : 次のいずれかに相当するとき。
a) “針穴”が11個以上ある。
b) 最も長い亀裂の長さが0.5 mm以下である。
− 3級 : 最も長い亀裂の長さが0.5 mmを超え,1.0 mm以下であるとき。
− 4級 : 最も長い亀裂の長さが1.0 mmを超え,1.5 mm以下であるとき。
− 5級 : 最も長い亀裂の長さが1.5 mmを超え,3.0 mm以下であるとき。
− 6級 : 最も長い亀裂の長さが3.0 mmを超えるとき。
各級に達する屈曲回数(測定値)を,各試験片について求める。各試験片ごとに屈曲回数を横軸に取り,
16級の各級を縦軸に取って,n個の試験片が各級に達する屈曲回数の中央値を用いて,滑らかな近似曲
線を描き,この曲線から次の屈曲回数を求める。
なお,グラフの代わりにコンピュータプログラムによって求めてもよい。
− 亀裂が各級に達するのに要する屈曲回数
− 3級に達するのに要する屈曲回数
屈曲亀裂発生試験結果のまとめ方の例を,JA.1に示す。
8.2 屈曲亀裂成長試験
屈曲亀裂成長試験の試験結果のまとめ方は,次による。
a) 各屈曲回数ごとに成長した亀裂長さを,各試験片について求める。個々の試験片にて屈曲回数を横軸
に取り,亀裂長さを縦軸に取って,屈曲回数及び亀裂長さ(測定値)をプロットする。各点の中央を
1本の滑らかな曲線で結んでグラフを描く。
b) )で描いたグラフから,亀裂長さが次の区分まで成長するのに必要な屈曲回数を求める。
1) 亀裂長さの成長初期値として,L mmから(L+2)mmまで
2) 亀裂長さの成長中間値として,(L+2)mmを超えて(L+6)mmまで
3) 必要であれば, (L+6)mmを超えて(L+10)mmまで
注記 Lは,試験開始前の切込みの寸法
各亀裂成長区分の屈曲回数は,n個の試験片の中央値とする。
屈曲亀裂成長試験結果のまとめ方の例を,JA.2に示す。
9 試験精度
試験精度は,附属書Bを参照する。
10 試験報告書
試験報告書には,次の事項を記録する。
a) 試料の詳細
1) 試料及び試験片に関する詳細
2) 配合の詳細及び成形方法(加硫条件など)
――――― [JIS K 6260 pdf 12] ―――――
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3) 試験片の作製方法の詳細(成形又は切り出し)
b) この規格の番号
c) 試験の詳細
1) 試験室の標準温度
2) 用いた試験片の数
3) 状態調節の詳細(時間及び温度)
4) 試験温度及び必要な場合は,湿度
5) 標準の操作方法と異なる場合は,その詳細
d) 試験結果
1) 屈曲亀裂発生試験結果 次のいずれかを記録する。
− 亀裂が各級に達するのに要する屈曲回数
− 耐屈曲亀裂性(3級に達するのに要する屈曲回数)
− 亀裂が発生しない最大屈曲回数
2) 屈曲亀裂成長試験結果 亀裂長さが次の区分まで成長するのに必要な屈曲回数を記録する。
− 亀裂長さの成長初期値として, L mmから(L+2)mmまで
− 亀裂長さの成長中間値として, (L+2)mmを超えて(L+6)mmまで
− 必要であれば, (L+6)mmを超えて(L+10)mmまで
e) 試験年月日
f) その他必要事項
――――― [JIS K 6260 pdf 13] ―――――
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附属書A
(規定)
試験装置の校正
A.1 事前点検
試験装置の校正を行うときは,事前に次の事項を行う。
a) 校正する項目の現状を,校正報告書又は証明書で記録された点検結果によって確認する。
b) 校正が,納入時の状態の校正なのか,異常又は欠陥を修理した後の校正なのかを記録する。
c) 要求測定値が変化しやすい傾向にある場合は,定期点検の必要性を校正方法に記載する。
A.2 試験装置の校正計画
試験装置の校正及び点検は,この規格の要求事項である。校正周期については,特に規定がない場合,
ISO 18899の指針を参考にして各規格使用者の自由裁量で決めてもよい。
表A.1に,規定する校正項目,必要条件などを含む校正計画を示す。校正項目及び測定値は,試験装置
本体,装置の一部又は補助的な装置にも適用する。
校正には,ISO 18899,その他の発行文書,又は試験方法に詳細に規定された手順を用いてもよい(ISO
18899よりも詳細に規定した校正方法が記載されている場合には,それを用いる。)。
それぞれの項目の校正周期は,記号で示し,各記号の意味は次による。
N 初期確認
S ISO 18899による標準的な校正周期
U 使用の都度
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表A.1−校正計画
校正項目 必要条件 ISO 18899: 校正周期a) 注意事項
2004の
箇条番号
固定部分と往復運動 往復運動するつかみ具は,固定 − N 測定しないが,確認する。
部分とをもつつかみ つかみ具と同じ平面状の共通の
具を備えたデマチャ 中心線を直線的に動き,かつ平
式屈曲試験装置 行を保つ。
つかみ具 固定部分と往復運動部分とをも − U 測定しないが,確認する。
つつかみ具は,試験片を確実に
保持し,個別に調整できる。
0.5 mm
+
つかみ具の往復運動 57 0 15.2 U −
距離
0.1 mm
+
つかみ具間の最大距 75 0 15.2 U −
離
屈曲サイクル (5.00±0.17)Hz 23.3 S(1回/1年) −
(分間屈曲回数) [毎分(300±10)回]
駆動モータの能力 一回の試験で612本の試験片 − N 測定しないが,確認する。
を,動かすことができる。
試験槽温度制御範囲 ±2 ℃ 18 S(1回/1年) 周辺温度ではなく,試験
片の取付け位置中央付近
切込み用刃 図3による。 15.2,15.3S(1回/1年) −
切込み器 試験片を正常に保持することが − N 測定しないが,確認する。
でき,かつ,切込み用刃が,試
験片を貫通して2.5 mm3.0 mm 15.2 S(1回/1年)
突き抜くことができる(図4参
照)。
注a) 括弧内の校正周期は,例である。
表A.1以外の校正項目を,次に示す。これらもISO 18899:2004に従って校正する。
a) 試験温度状態を監視する温度計
b) 試験片寸法の測定器
c) 亀裂長さの測定器
――――― [JIS K 6260 pdf 15] ―――――
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JIS K 6260:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 132:2011(MOD)
JIS K 6260:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6260:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISK6200:2019
- ゴム―用語
- JISK6250:2019
- ゴム―物理試験方法通則