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K 6265 : 2018
正面図 側面図
1 位置制御装置 6 試験片
2 力センサ 7 恒温槽
3 温度制御装置 8 下部アンビル
4 上部アンビル 9 加振機
5 針状温度センサ 10変位センサ
図7−定応力フレクソメータの例
6.1.2 試験片取付け部
試験片取付け部は,上下一対のアンビルからなる。下部アンビルは,加振機と連結して試験片に静的及
び動的な圧縮変形を与え,上部アンビルは,試験片の静的及び動的な圧縮荷重を力センサに伝える。上下
アンビルの試験片と接触する部分は,熱伝導率が0.28 W/(m・K)又は0.24 kcal/(h・m℃)以下の断熱材料でで
きていなければならない。また,上部アンビルと荷重を伝達する軸及び力センサの中心には,上部から試
験片内部の温度を測定するための針状温度センサを試験片に挿入する孔が貫通していなければならない。
上下アンビルの例を,図8に示す。
――――― [JIS K 6265 pdf 16] ―――――
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単位 mm
1 上部アンビル
2 針状温度センサ
3 試験片
4 断熱材料
5 下部アンビル
図8−上下アンビルの例
6.1.3 加振機
加振機は,最大荷重2 kN以上の容量をもち,最大荷重振幅0.75 kNで60 Hzの加振力がなければならな
い。ストロークは,2025 mmのものが望ましい。加振機は,油圧サーボ制御式を用いることが望ましい。
6.1.4 変位センサ
変位センサは,下部アンビルの動き(試験片の圧縮変形量)を0.01 mmまで測定できるもので,最大周
波数の動的変位にも十分に応答するものでなければならない。
6.1.5 力センサ
力センサは,最大2.0 kNの圧縮荷重を5 Nの単位まで測定できるもので,最大周波数の動荷重にも十分
に応答し,固有振動数が高いものでなければならない。
6.1.6 恒温槽
恒温槽は,JIS K 6250の11.2.2(その他の試験温度)の40100 ℃の範囲の温度±1 ℃に制御できるも
のでなければならない。恒温槽温度の測定は,アンビルの端から69 mm,上下アンビルの中間の高さの
位置で行う。温度センサは,長さ100 mm以上が恒温槽内になければならない。
試験片の状態調節に用いる網棚を,恒温槽内の下部アンビルとほぼ同じ高さの位置に設けることが望ま
しい。
注記 試験片の状態調節は,別の恒温槽で行ってもよい。
6.1.7 針状温度センサ
針状温度センサは,先端部の直径が1.0 mmのものを用いる。温度の検出精度は,±0.5 ℃とする。
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6.1.8 位置制御装置
位置制御装置は,試験中,針状温度センサの検出部が常に試験片平均高さ2) の1/2の深さに挿入されて
いるように調節できるものとする。
注2) 圧縮振動する試験片の一往復中の最大高さと最小高さとの平均値。通常,この値は,試験片が
クリープすることによって試験時間中ゆっくりと減少する。
針状温度センサ及び位置制御装置の例を,図9に示す。
単位 mm
針状温度センサ 位置制御装置
1 パルスモータ
2 クランプ
3 ガイド
4 針状温度センサ
5 試験片
図9−針状温度センサ及び位置制御装置の例
6.1.9 加振機の制御及び測定値の演算装置
加振機の制御及び測定値の演算装置は,次の機能を備えていなければならない。
a) 静荷重の制御機能 試験片に加えられる静的圧縮荷重が,試験条件で設定された値と常に一致するよ
うに,加振機の動作を制御する機能。
b) 荷重振幅の制御機能(定応力制御機能) 試験片に加えられる動荷重の振幅が,試験条件で設定された
値と常に一致するように,加振機の動作を制御する機能。
c) 測定値の演算機能 針状温度センサによって検出された試験片内部の温度,力センサによって検出さ
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れた圧縮荷重の値及び変位センサによって検出された試験片の圧縮変形量から,必要な測定値を実時
間で計算し,表示及び/又は記録する機能,及び試験条件で設定された試験時間に達したとき,又は
測定値があらかじめ設定した条件を満たしたときに試験を終了し,装置を停止させる機能。
動的特性から疲労破壊寿命を求める場合は,実時間で各種センサによって検出された測定値から貯
蔵弾性係数M',損失弾性係数M''及び損失正接の動的特性を計算,記録及び表示する機能。
測定値は,1秒間隔で計算し,表示及び/又は記録できることが望ましい。
6.2 試験片
6.2.1 試験片の形状及び寸法
試験片の形状及び寸法は,直径(30.0±0.3) m,高さ(25.00±0.25) mの円柱状とする。
6.2.2 試験片の採取・作製
試験片の採取・作製は,5.3.2による。
6.2.3 試験片の数
試験片の数は,2個以上とする。
6.2.4 試験片の高さの測定
試験片の高さの測定は,5.3.4による。
6.3 試験方法
6.3.1 試験条件
試験条件は,次による。
a) 試験室の標準温度は,5.4.1のa) による。
b) 試料及び試験片の保管は,5.4.1のb) による。
c) 試験片の状態調節は,5.4.1のc) による。
d) 試験温度は,(40±1) ℃又は(100±1) ℃とする。ただし,恒温槽の温度とする。
疲労破壊寿命を測定する場合は,(100±1) ℃とする。
e) 試験時間は,25分間とする。
疲労破壊寿命を測定する場合は,試験片内部で破壊が始まるまでの時間とする。25分間試験しても
疲労破壊が発生しない場合は,試験条件範囲内のより過酷な条件で再度試験を行い,疲労破壊の発生
が早すぎる場合は,より緩やかな条件で再度試験を行う。
f) 試験片に加える静荷重(又は応力),動荷重(又は応力)振幅及び繰返し周波数は,温度上昇測定の場
合は,表1に,疲労破壊寿命を測定する場合は,表2による。
試験条件は,静荷重(又は応力)が動荷重(又は応力)振幅より大きくなるように設定しなければ
ならない。
表1−温度上昇測定の試験条件
項目 範囲 試験条件の例(参考)
恒温槽の温度 − 標準試験温度[(40±1) ℃
又は(100±1) ℃]
静荷重(応力) 250900 N(0.351.27 MPa) 600 N(0.85 MPa)
動荷重(応力)振幅 200700 N(0.280.99 MPa) 400 N(0.57 MPa)
繰返し周波数 530 Hz 10 Hz
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表2−疲労破壊寿命測定の試験条件
項目 範囲 試験条件の例(参考)
恒温槽の温度 − 標準試験温度[(40±1) ℃
又は(100±1) ℃]
静荷重(応力) 510950 N(0.721.34 MPa) 680 N(0.96 MPa)
動荷重(応力)振幅 500750 N(0.711.06 MPa) 600 N(0.85 MPa)
繰返し周波数 2060 Hz 30 Hz
g) 疲労破壊寿命を測定する場合は,疲労破壊検出条件を設定する。
なお,疲労破壊検出条件又は疲労破壊検出方法は,製品の種類又は試験の目的によって異なり,一
義的には規定できない。疲労破壊を自動検出する手段を実験的に決定する一般的な手順は,6.3.2.2の
b)による。
6.3.2 操作方法
6.3.2.1 一般的試験の操作
一般的試験の操作は,次による。
a) 試験片の高さの測定は,6.2.4による。
b) 加振機を作動させて下部アンビルを最下点まで下げ,試験片を下部アンビルの中央に設置し,試験片
の上面が上部アンビルに接触するか,又は接触する直前まで下部アンビルを上昇させる。このとき,
試験片に5 N以上の荷重が加わってはならない。また,0.5 mm以上の隙間があってはならない。
試験片を恒温槽内に置き,少なくとも30分間の状態調節を行う。
c) 位置制御装置を作動させて針状温度センサを試験片の中央,試験片の上面から12.5 mmの深さまで挿
入する。また,試験片がクリープするに従って,針状温度センサの検出部が試験片の平均高さの1/2
の深さまで挿入されているように,常にその位置が保たれていなければならない。
d) 加振機を作動させて下部アンビルを更に上昇させ,試験片に所定の静荷重が加えられるまで圧縮変形
させる。このとき,位置制御装置が作動して,試験片が圧縮変形した量の1/2の長さだけ,針状温度
センサを抜かなければならない。
e) 試験片に静荷重が加えられて510秒後,針状温度センサの温度指示値が安定した後,加振機を作動
させて,試験片にあらかじめ設定した周波数,振幅の動荷重が加えられるように下部アンビルを作動
させる。このときを試験の開始時とする。
f) 試験中,試験片に加えられる荷重の平均値が所定の静荷重に,動荷重の振幅が所定の値にそれぞれ一
致するように保たれていなければならない。
g) 動的特性から疲労破壊寿命を求めるため,一定時間間隔で試験片内部温度,荷重の波形及び変位の波
形を読み取り,必要な測定値を計算して表示及び/又は記録する。1秒間隔で読み取ることが望まし
い。
6.3.2.2 疲労破壊寿命の決定
疲労破壊寿命の決定は,次による。
a) 実用的方法 疲労破壊寿命を求めるためには,破壊が発生するまで試験を行う必要がある。疲労破壊
寿命は,試験片の破壊若しくは損傷までの繰返し変形回数N又は時間で表される。破壊は,連続的に
測定されるデータを表示するシステムで観察される動的特性の目立った変化,温度曲線の異常な変化
(急激な温度上昇)又はクリープの目立った増加によって検出できる。試験終了後に試験片を高さ方
向の中央で,加振方向に対し直角に切断し,損傷(試験片内部の細かな気泡,クラック又はゴム質の
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JIS K 6265:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4666-1:2010(MOD)
- ISO 4666-3:2016(MOD)
- ISO 4666-4:2007(MOD)
JIS K 6265:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6265:2018の関連規格と引用規格一覧
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- 規格名称
- JISK6200:2019
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- ゴム―物理試験方法通則
- JISK6394:2007
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―動的性質の求め方―一般指針
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方