JIS K 6368:1999 細幅Vベルト | ページ 2

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12. 表示 ベルトには,次の事項を表示しなければならない。
a) 種類
b) 呼び番号(4)
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造年月又はその略号
注(4) 必要があれば,呼び番号に対する一組内の長さの差を表す略号を表示する。

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附属書1(規定) ベルト伝動−細幅Vベルト−
データムシステムによる長さ
Belt drives−Narrow V-belts−Lengths in datum system
序文 この附属書は,規格本体に規定する細幅Vベルトに対応するISO 4184 : 1992, Belt drives−Classical
and narrow V-belts−Lengths in datum systemから,NarrowV-belts(細幅Vベルト)に関する部分を翻訳した
ものである。
なお,この附属書で,点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この附属書は,次の断面形状をもつ細幅Vベルトに関し,次の項目について適用する。
SPZ(データム幅 8.5mmの溝部の形状をもつプーリ用)
SPA(データム幅 11mmの溝部の形状をもつプーリ用)
SPB(データム幅 14mmの溝部の形状をもつプーリ用)
SPC(データム幅 19mmの溝部の形状をもつプーリ用)
− 推奨データム長さ
− データム長さの許容差
− 軸間距離変動
− データム長さ及び軸間距離変動の測定条件
なお,細幅Vベルト(以下,Vベルトという。)は,一般用Vベルト専用に設計されたプーリに使用す
ることはできない。
参考 データム幅とは,ISO 4183の表1, 図1及びJIS B 1855(細幅Vプーリ)の附属書表3で示さ
れるWdをいう。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成
する。発行の時点では,表示された版が有効である。すべての規格は,改正されるものであり,この附属
書に基づいて同意した関係者は,次に列挙する規格の最新版を適用する可能性を調べるようすすめる。
ISO 3 : 1973 Preferred numbers−Series of preferred numbers
ISO 1081 : 1980 Drives using V-belts and grooved pulleys−Termino1ogy
ISO 4183 : 1989 Belts drives−Classical and narrow V-belts−Grooved pulleys (system based on datum
width)
参考 JIS B 1855の附属書が,この国際規格の対応部分に関し同等である。
ISO 9608 : 1988 V-belts−Uniformity of belts−Centre distance variation−Specifications and test method
3. 定義 この附属書に用いるVベルト伝動(ベルト及び溝付きプーリ)に関する用語及び記号の定義は,
ISO 1081による。

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4. データム長さLd
4.1 基準データム長さとは,7.1に規定する条件,力のもとで測定したデータム長さをいう。
4.2 Vベルトの基準データム長さの標準値Ldは,mm単位で表し,ISO 3に規定する任意のR20標準数
から選択され,その値を附属書1表1に示す。
附属書1表1 Vベルトの基準データム長さ
単位mm
基準データム 種類 基準データム 種類
長さ 長さ
SPZ SPA SPB SPC SPZ SPA SPB SPC
Ld Ld
630 + 3 150 + + + +
710 + 3 550 + + + +
800 + + 4 000 + + +
900 + + 4 500 + + +
1 000 + + 5 000 + +
1 120 + + 5 600 + +
1 250 + + + 6 300 + +
1 400 + + + 7 100 + +
1 600 + + + 8 000 + +
1 800 + + + 9 000 +
2 000 + + + + 10 000 +
2 250 + + + + 11 200 +
2 500 + + + + 12 500 +
2 800 + + + +
5. データム長さの許容差
5.1 製造時の許容差 Vベルトの長さの製造時の許容差を,附属書1表2に示す。この許容差は,約±
0.01Lである。ここに,Lは,ISO 3に規定されているR10による標準数であり,mmで表されたデータム
長さと同じか又はこれをわずかに超える標準数である。
附属書1表2 Vベルトの長さの製造時の許容差
単位mm
基準データム長さ Ld 許容差 基準データム長さ Ld 許容差
500を超え 630以下 ±6 2 500を超え 3 150以下 ± 32
630を超え 800以下 ±8 3 150を超え 4 000以下 ± 40
800を超え 1 000以下 ±10 4 000を超え 5 000以下 ± 50
1 000を超え 1 250以下 ±13 5 000を超え 6 300以下 ± 63
1 250を超え 1 600以下 ±16 6 300を超え 8 000以下 ± 80
1 600を超え 2 000以下 ±20 8 000を超え 10 000以下 ±100
2 000を超え 2 500以下 ±25 10 000を超え 12 500以下 ±125
5.2 多本掛けで用いられる一組内の長さの許容差 多本掛けで用いられる一組内の長さの許容差は,附
属書1表3による。

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附属書1表3 一組内の長さの許容差
単位mm
基準データム長さ Ld 一組内の長さの最大許容差
1 250以下 2
1 250を超え 2 000以下 2
2 000を超え 3 150以下 4
3 150を超え 5 000以下 6
5 000を超え 8 000以下 10
8 000を超え 12 500以下 16
12 500を超えるもの −
6. 軸間距離の変動 軸間距離の変動の許容値は,附属書1表4による。
附属書1表4 軸間距離の変動の許容値
単位mm
データム長さ ベルトの上幅
25以下 25を超えるもの
1 000以下 1.2 1.8
1 000を超え 2 000以下 1.6 2.2
2 000を超え 5 000以下 2.0 3.4
5 000を超えるもの 2.5 3.4
参考 許容値とは,7.1の式(1)に示されるEmaxとEminの
差をいう。
7. 測定方法
7.1 長さの測定 データム長さの測定は,ISO 4183による主要寸法及び附属書1表5に示すデータム円
周長さCdをもつ二つの同一プーリに,ベルトを巻き付けて行う。二つのプーリは,長さ測定装置の平行
な水平軸に取り付けなければならない。移動可能なプーリに附属書1表5に示す力を加える。次に,プー
リを回転させ,ベルトが13周し,プーリ溝になじませた後,二つのプーリの軸間距離を測定する。
ベルトのデータム長さLdは,次の式(1)によって算出する。
Ld Emax Emin Cd (1)
ここに, E : プーリの軸間距離 (mm)
Cd : プーリのデータム円周長さ (mm)
附属書1表5 測定条件
種類 測定用プーリのデータム 測定時の力
円周長さ Cd (mm) (N)
SPZ 300 360
SPA 450 560
SPB 600 900
SPC 1 000 1 500
7.2 軸間距離の変動の測定方法 軸間距離の変動は,ISO 9608に従って測定する。
8. 呼び方及び表示
8.1 呼び方 Vベルトの呼び方は,次の項目による。
− 種類(1.適用範囲に示すアルファベット3文字による。)
− データム長さ(附属書1表1による。)

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例 種類SPA,データム長さ1 250mmのベルトは,次のように呼ぶ。
SPA 1 250
8.2 表示 この附属書に適合するように製造されたVベルトには,適切な呼び方をベルトの外側の非伝
動面に明りょうで容易に消えないように表示しなければならない。

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JIS K 6368:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4184:1992(MOD)

JIS K 6368:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6368:1999の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB1855:1991
細幅Vプーリ
JISZ8401:2019
数値の丸め方