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K 7191-2 : 2015 (ISO 75-2 : 2013)
− 試験片のたわみが初めて規定たわみに達したときの温度を記録し,この温度を荷重たわみ温度とする。
− 非晶性プラスチック又はエボナイトの測定値の差が2 ℃を超える場合,及び結晶性プラスチックの測
定値の差が5 ℃を超える場合には,再試験を行う。
注記 表1に,推奨寸法の試験片を用いた試験における測定のたわみの例を示す。表1の試験片厚さ
は,試験片寸法の許容差を反映している(6.2参照)。
表1−異なる試験片厚さでの試験における規定たわみ
(80 mm×10 mm×試験片の厚さの試験片)
単位 mm
試験片厚さh 規定たわみ
3.8 0.36
3.9 0.35
4.0 0.34
4.1 0.33
4.2 0.32
9 試験結果の表し方
JIS K 7191-1の箇条9(試験結果の表し方)による。
10 精度
附属書Aを参照する。
11 試験報告書
JIS K 7191-1の箇条11(試験報告書)のa) k)に加えて,次の追加情報を試験報告書に記載する。
l) 規定たわみの値
h)において,用いた曲げ応力を次の表示方法で示す。
− A法ではTf 1.8,B法ではTf 0.45,C法ではTf 8.0
――――― [JIS K 7191-2 pdf 6] ―――――
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K 7191-2 : 2015 (ISO 75-2 : 2013)
附属書A
(参考)
精度
A.1 一般
A.1.1 ラウンドロビンテストは,異なる加熱方法で,個別に分かれて行われた。加熱には,オイル,流動
床及び空気の熱媒体を用いた。
A.1.2 この規格に規定する方法の精度を決定するために,ASTM E 691に従って,1996年に,10か所の
試験室で8種類の材料についてラウンドロビンテストを実施した。このとき,熱媒体としては,オイルだ
けを用いた。
全ての試験片は,1か所の試験室で射出成形によって作製した。いずれの材料についても2回試験を行
った。材料PP 1及びPP 2は,0.45 MPaの曲げ応力負荷で,その他の材料は,1.80 MPaの曲げ応力負荷で,
フラットワイズでの試験を行った。
全ての試験室が,全ての材料について試験をしたわけではない。ある一つの材料を試験したのは,4試
験室だけであり,この材料についての統計的な計算は,データには含めていない。ある試験室のデータは,
他の試験室のデータより著しく低く,また,別のある試験室での試験は,1回だけであった。これら二つ
の試験室のデータは計算から除いた。
ASTM E 691に従って得られた精度データは,表A.1のとおりである。
A.1.3 表A.2,表A.3及び表A.4は,711種類の材料について,36試験室で,2009年に実施したラウ
ンドロビンテストに基づいている。熱媒体として,オイル,酸化アルミニウム粉末を用いた流動床及び空
気槽の三つの規定の加熱方法を使用した。試験片は,1か所が事前に作製し,配布した。各試験室は,一
つの材料について6回測定し,結果を報告した。結果は,JIS Z 8402-2に従って評価した。
注記 試験室数及び材料数が限られているため,A.1.4A.3に記載したr及びRの説明は,この試験
方法のおおよその精度を考慮するのに,意味のある方法として示しているにすぎない。表A.1
表A.4のデータは,ここでのラウンドロビンテストに特定されたものであり,他のロット,
条件,材料又は試験室を代表しているものではない。
A.1.4 r及びRの概念
r及びRの概念は,次による。
a) 併行精度r 同一の試験材料について,同一条件(同一測定者,同一装置,同一試験室及び短い時間
間隔)の下で,同一の方法で得られた一連の結果の間の一致の近さ。試験室内の二つの試験結果の差
がrより大きい場合には,二つの試験結果には差があると判断する。
b) 室間再現精度R 同一の試験材料について,異なった条件(異なった測定者,異なった装置,異なっ
た試験室及び/又は異なった時間)の下で,同一の方法で得られた個々の結果の間の一致の近さ。試
験室間の二つの試験結果の差がRより大きい場合には,二つの試験結果には差があると判断する。
表A.1表A.4の判定は,約95 %(0.95)の確率で正しい。
A.2 統計的特性
表A.1表A.4において使用した統計的特性は,次による。
− sr=室内標準偏差
――――― [JIS K 7191-2 pdf 7] ―――――
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K 7191-2 : 2015 (ISO 75-2 : 2013)
− sR=室間標準偏差
− r=95 % 併行許容差 =2.8sr
− R=95 % 再現許容差 =2.8sR
− nLab=結果を報告した試験室の数
A.3 熱媒体としてオイルを使用した結果
熱媒体としてオイルを使用した結果を,表A.1に示す。
表A.1−熱媒体 : オイル(A.1.2参照)
材料 試験室数 荷重 結果の平均 sr sR r R
nLab MPa ℃ ℃ ℃ ℃ ℃
PP 1 7 0.45 Tf 0.45=81.9 0.9 2.4 2.5 6.9
PP 2 7 0.45 Tf 0.45=115.2 1.0 3.4 2.9 9.7
ABS 8 1.8 Tf 1.8=79.3 0.3 0.7 0.9 2.0
POM 1 8 1.8 Tf 1.8=91.1 0.8 2.1 2.1 5.8
PBT 8 1.8 Tf 1.8=49.7 0.4 0.4 1.0 1.0
PET 8 1.8 Tf 1.8=65.4 0.1 1.0 0.4 2.8
POM 2 6 1.8 Tf 1.8=160.5 0.9 1.0 2.5 2.7
A.4 熱媒体としてオイル,流動床及び空気を使用した結果
熱媒体としてオイル,流動床及び空気を使用した結果を,表A.2表A.4に示す。
表A.2−熱媒体 : オイル(A.1.3参照)
材料 試験室数 昇温速度,120 ℃/h
nLab 結果の平均Tf 1.8 sr sR r R
℃ ℃ ℃ ℃ ℃
PS 6 77.3 0.2 1.7 0.7 4.7
POM 1 5 97.9 1.1 3.3 3.1 9.2
PC 6 126.0 0.2 3.5 0.4 9.8
POM 2 6 161.4 0.4 0.9 1.1 2.6
PPE 6 187.1 0.2 1.9 0.7 5.4
PES 4 202.9 1.0 1.6 2.2 4.4
PPS 3 267.5 0.5 0.9 1.5 2.6
――――― [JIS K 7191-2 pdf 8] ―――――
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K 7191-2 : 2015 (ISO 75-2 : 2013)
表A.3−熱媒体 : 流動床(A.1.3参照)
材料 試験室数 昇温速度,120 ℃/h
nLab 結果の平均Tf 1.8 sr sR r R
℃ ℃ ℃ ℃ ℃
PS 3 77.1 0.0 1.1 0.1 3.1
POM 1 3 107.6 1.8 3.1 5.0 8.8
PC 3 129.3 0.5 0.8 1.3 2.4
POM 2 3 162.0 0.1 0.4 0.3 1.1
PPE 3 189.5 1.0 1.0 2.9 2.9
PES 3 209.2 1.0 1.7 2.7 4.7
PPS 3 274.5 0.3 0.5 0.9 1.5
LCP 1 3 311.8 1.1 1.1 3.1 3.1
LCP 2 3 319.5 0.6 1.2 1.8 3.2
PEEK 3 319.7 1.7 1.7 4.8 4.8
LCP 4 3 368.4 0.2 1.9 0.6 5.4
表A.4−熱媒体 : 空気(A.1.3参照)
材料 試験室数 昇温速度,120 ℃/h
nLab 結果の平均Tf 1.8 sr sR r R
℃ ℃ ℃ ℃ ℃
PS 3 78.3 0.2 1.7 0.4 4.7
POM 1 3 101.7 2.0 4.3 5.7 12.0
PC 3 131.7 0.9 3.1 2.4 8.6
POM 2 3 169.4 0.1 0.8 0.2 2.2
PPE 3 193.6 0.1 3.1 0.4 8.6
PES 3 206.5 0.5 3.7 1.3 10.2
PPS 3 273.9 0.2 1.1 0.6 3.0
LCP 1 3 308.0 1.2 1.9 3.4 5.3
LCP 2 3 315.2 0.4 1.6 1.2 4.3
PEEK 3 301.1 2.1 5.0 6.0 14.1
LCP 4 3 363.5 1.4 1.6 4.1 4.5
参考文献 [1] JIS K 7140-1 プラスチック−比較可能なシングルポイントデータの取得及び提示−第1
部 : 成形材料
注記 対応国際規格 : ISO 10350-1,Plastics−Acquisition and presentation of comparable
single-point data−Part 1: Moulding materials(IDT)
[2] ASTM E 691,Standard Practice for Conducting an Interlaboratory Study to Determine the
Precision of a Test Method
[3] JIS Z 8402-2 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第2部 : 標準測定方法の
併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
注記 対応国際規格 : ISO 5725-2,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods
and results−Part 2: Basic method for the determination of repeatability and
reproducibility of a standard measurement method(IDT)
JIS K 7191-2:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 75-2:2013(IDT)
JIS K 7191-2:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.10 : 熱硬化性材料
JIS K 7191-2:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7139:2009
- プラスチック―試験片
- JISK7144:1999
- プラスチック―機械加工による試験片の調製
- JISK7151:1995
- プラスチック―熱可塑性プラスチック材料の圧縮成形試験片
- JISK7152-1:1999
- プラスチック―熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片―第1部:通則並びに多目的試験片及び短冊形試験片の成形
- JISK7154-1:2002
- プラスチック―熱硬化性樹脂成形材料の射出成形試験片―第1部:通則及び多目的試験片の成形
- JISK7191-1:2015
- プラスチック―荷重たわみ温度の求め方―第1部:通則