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JIS K 7204:1999 規格概要
この規格 K7204は、摩耗輪の作用の下でのプラスチックの摩耗試験の一般的な方法について規定。成形された試験片,部品及び最終製品に適用。
JISK7204 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K7204
- 規格名称
- プラスチック―摩耗輪による摩耗試験方法
- 規格名称英語訳
- Plastics -- Determination of resistance to wear by abrasive wheels
- 制定年月日
- 1974年4月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 9352:1995(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 83.080.01
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
- 改訂:履歴
- 1974-04-01 制定日, 1977-05-01 改正日, 1980-10-01 確認日, 1986-01-01 確認日, 1995-05-01 改正日, 1999-10-20 改正日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS K 7204:1999 PDF [15]
K 7204 : 1999
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS K 7204 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正は,従来の日本工業規格(日本産業規格)を国際規格に整合させるため,ISO 9352 : 1995を基礎として用いた。
JIS K 7204には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 摩耗輪の研削力の試験方法
附属書1(規定) 摩耗輪によるプラスチックの摩耗試験方法
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS K 7204 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 7204 : 1999
プラスチック−摩耗輪による摩耗試験方法
Plastics−Determination of resistance to wear by abrasive wheels
序文 この規格は,1995年に第2版として発行されたISO 9352, Plastics−Determination of resistance to wear
by abrasive wheelsを元に,本体には対応する国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した
日本工業規格(日本産業規格)であるが,附属書1には,従来,日本工業規格(日本産業規格)で規定していた摩耗試験方法を規定した。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲
1.1 この規格は,摩耗輪の作用の下でのプラスチックの摩耗試験の一般的な方法について規定する。こ
れは,成形された試験片,部品及び最終製品に適用できる。
1.2 特別の試験条件及び結果の表現方法は,材料の種類によって異なることがある。試験条件及び用途
に適した方法は,各々の材料及び製品に関連する規格に規定されている。
この方法は,発泡材料又は塗料に適用できない。
1.3 附属書1は,既存試験機を使用しなければならないとき及び過去のデータとの整合性を保つ必要が
あるときなどの理由で,本体の適用が困難な場合以外は使用しない。
附属書1は,2004年10月1日以降は適用されない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格
を構成するものであって,その後の改訂版・追補には適用しない。
JIS K 7151-1995 プラスチック−熱可塑性プラスチック材料の圧縮成形試験片
備考 ISO 293 : 1986, Plastics−Compression moulding test specimens of thermoplastic materialsが,この
規格と同等である。
JIS K 7152-1 : 1999 プラスチック−熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片−第1部 : 通則並び
に多目的試験片及び短冊形試験片の成形
備考 ISO 294-1 : 1996 Plastics−Injection moulding of test specimens of thermoplastic materials−Part
1 : General principles, and moulding of multipurpose and bar test specimensが,この規格と一
致している。
ISO 48 : 1994, Rubber, vulcanized or thermoplastics−Determination of hardness (hardness between 10 IRHD
and 100 IRHD)
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K 7204 : 1999
ISO 291 : 1977, Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testing
ISO 295 : 1991, Plastics−Compression moulding of test specimens of thermosetting materials
ISO 2818 : 1994, Plastics−Preparation of test specimens by machining
ISO 6506 : 1981, Metallic materials−Hardness test−Brinell test
ISO 6507-1 : 1982, Metallic materials−Hardness test−Vickers test−Part 1 : HV 5 to HV 100
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 摩耗輪 (abrasive wheel) 小さな研削といし(砥石)(以下,といし形摩耗輪という。)又は表面を研
磨紙で被ったローラ(以下,研磨紙形摩耗輪という。)。
3.2 摩耗 (abrasive wear) 摩耗輪で研削又はひっかいた結果,プラスチックの材料表面から漸次離脱し
た材料の減少。
4. 原理 二つの摩耗輪は,規定した荷重で試験片に作用する。試験片を規定された回数を回した後に生
じた摩耗を,適切な方法(質量減少,体積減少,光学的な変化など)で評価する。
5. 装置
5.1 摩耗試験機 モータ駆動回転円板上に試験片を置く。一対の自由に回転する摩耗輪は,規定した位
置で,規定された荷重を試験片に作用する。図1はこれらの相対的な位置関係を示す。装置は,次の必要
条件に従う。
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K 7204 : 1999
図1 装置の概略構造図
5.1.1 試験片支持円板は,平滑であって,駆動軸に固定されている。円板が回転するとき,水平面上の半
径45mmの円周上でたどる点は,その平均位置周辺で0.05mm以上垂直方向に振動してはならない。円板
は約100mmの直径とし,回転速度は,電源周波数が60Hzのときは72回転min−1で,50Hzのときは60
回転min−1とする。
5.1.2 水平軸まわりで自由に動く二つの対称性のアームによって摩耗輪を支持する。摩耗輪の取付けは,
例えば,ボールベアリングを用いて,自由回転できるようにする。試験位置において,取付けボスは同軸
で,試験片支持円板の面に沿って共通の軸の垂直投影が円板の軸を通過する平行線から19.1mm±0.1mm
になるようにする(図1参照)。
摩耗輪の内面間の距離は,52.4mm±0.2mmとする。
各アームは,摩耗輪と既知の質量の追加荷重に対し,その質量と平衝になるカウンターウェイトを取り
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K 7204 : 1999
付けられるような構造とする(5.4参照)。
5.1.3 摩耗輪は,円筒形とする。摩耗輪は,アーム取付けボスに対してあそびのないように取り付けられ
るような軸穴をもつ。
摩耗輪は,次の二者の一つからなる。
a) 研削材(といし形摩耗輪)は,厚さが12.7mm±0.lmm,外径は新品のとき61.6mm±0.1mmで,44.4mm
より小さくてはならない。
b) 研磨紙形摩耗輪は,帯状の研磨紙を用いて,ギャップやオーバラップなしに接着された(例えば,両
面接着テープで固定された),硬さ50IRHDから55IRHD(ISO 48による国際硬さ)の6mm層の加硫
ゴムで胴回りを被覆した金属板。研磨紙形摩耗輪は,厚さ12.7mm±0.2mm,直径51.6mm±0.2mmと
する。研磨紙の幅は,関連材料(又は製品)規格で規定したものとする。
といし形摩耗輪又は研磨紙の品質は,各々の関連する材料(又は製品)規格での状態で使用する。適切
な摩耗輪を選択するための手引きとして,表1が参考になる。必要に応じて,摩耗輪の研削力の性質は,
附属書Aに示す手順で数値付けしてもよい。
5.1.4 摩耗粉を除去するための真空装置は,試験片の摩耗域の上方に摩耗粉を排出する二つの摩耗粉吸入
孔をもつ。一方の摩耗粉吸入孔は,摩耗輪の間に位置し,他方は正反対の向かい側に位置する(図1参照)。
摩耗粉吸入孔の内径を8mm±0.5mmとし,試験片からの距離を1.5mm±0.5mmとする。摩耗粉吸入孔の
吸引圧は,摩耗粉吸入孔が閉じた状態で1.5kPa1.6kPaとする。
5.1.5 試験機は,支持円板が規定した回転数に達したときに,試験が終了するような装置を装備する。
5.1.6 薄い試験片又は軟質プラスチックを試験する場合,試験機は,試験片を支持円板に固定できるよう
なクランプリングを装備する。
5.2 状態調節箱 ISO 291に従って,23℃±2℃及び相対湿度 (50±5) %の雰囲気が維持可能なものとす
る。
5.3 基準亜鉛板 摩耗輪の研削力を検定するために用いる(附属書A参照)。
5.4 追加質量 関連する材料(又は製品)規格の要求に応じて,各摩耗輪への質量を負荷するために用
いる。
5.5 摩耗輪ドレッシング用装置 すべての付着物を除去すると同時に,試験片と摩耗輪が垂直に接触で
きるようにするために用いる。
――――― [JIS K 7204 pdf 5] ―――――
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JIS K 7204:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9352:1995(MOD)
JIS K 7204:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.01 : プラスチック一般
JIS K 7204:1999の関連規格と引用規格一覧
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