JIS K 7226:1998 規格概要
この規格 K7226は、長期間高温に暴露されたプラスチックの耐熱性を評価するための原理及び手順について規定。
JISK7226 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K7226
- 規格名称
- プラスチック―長期熱暴露後の時間―温度限界の求め方
- 規格名称英語訳
- Plastics -- Determination of time-temperature limits after prolonged exposure to heat
- 制定年月日
- 1998年11月20日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
- 改訂:履歴
- 1998-11-20 制定日, 2003-11-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS K 7226:1998 PDF [17]
K 7226 : 1998 (ISO 2578 : 1993)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
JIS K 7226には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 回帰線の計算
附属書B(規定) 相関係数
附属書C(参考) 主な特性に対して推奨する試験スケジュール
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS K 7226 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 7226 : 1998
(ISO 2578 : 1993)
プラスチック−長期熱暴露後の時間−温度限界の求め方
Plastics−Determinination of time-temperature limits after prolonged exposure to heat
序文
この規格は,ISO 2578 : 1993, Plastics−Determinination of time-temperature limits after prolonged exposure to
heatを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
1. 適用範囲
1.1 この規格は,長期間高温に暴露されたプラスチックの耐熱性を評価するための原理及び手順につい
て規定する。
1.2 耐熱性という用語は,ここでは試験片に及ぼす他のいかなる作用や応力も取り除いた状態で,空気
中で行われる試験に関して用いられる。異なった環境及び/又は異なった応力が試験片に適用される状態
で耐熱性を評価するには,異なった試験方法が必要である。
1.3 この規格においてはプラスチックの熱劣化を,主として,ある期間高温にさらされた結果生じるあ
る特性の変化に基づいて検討している。検討する特性は,常に温度が常温に戻ってから測定する。
熱劣化の程度に応じて,プラスチックの各特性はいろいろな速さで変化する。異なったプラスチックの
熱劣化の比較ができるように,判定基準は,検討する特性の種類及びその許容限界値に基づいている。
1.4 この規格を適用する際には,あらかじめ設定された特性変化が生じるのに必要な時間の対数と,対
応する絶対温度の逆数との間に,実質上直線関係が存在すると仮定する(アレーニウスの法則)。
試験するプラスチックについて,検討する温度範囲では転移,特に一次転移が起こってはならない。
2. 引用規格
次の規格は,この規格に引用することによって,この規格の規定の一部を構成する。この規格の発行の
時点では,引用規格はここに示す発行年の版の規格が有効であるが,すべての規格は改正されることがあ
るので,この規格の使用者は,引用規格の最新版を適用できるかどうか検討することが望ましい。
ISO 291 : 1977 Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testing
IEC 60216-1 : 1990 Guide for the determination of thermal endurance properties of electrical insulating
materials−Part 1 : General guidelines for ageing procedures and evaluation of test results
IEC 60216-2 : 1990 Guide for the determination of thermal endurance properties of electrical insulating
materials−Part 2 : Choice of the test criteria
IEC 60216-3-1 : 1990 Guide for the determination of thermal endurance properties of electrical insulating
――――― [JIS K 7226 pdf 2] ―――――
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K 7226 : 1998 (ISO 2578 : 1993)
materials−Part 3 : Instructions for calculating thermal endurance characteristics−Section 1 : Calculations
using mean values of normally distributed complete data
IEC 60216-3-3 : _* Guide for the determination of thermal endurance properties of electrical insulating
materials−Part 3 : Instructions for calculating thermal endurance characteristics−Section 3 : Calculations
for incomplete data
IEC 60216-4-1 : 1990 Guide for the determination of thermal endurance properties of electrical insulating
materials−Part 4 : Ageing ovens− Section 1 : Single-chamber ovens
IEC 60216-5 : 1990 Guide for the determination of thermal endurance properties of electrical insulating
materials−Part 5 : Guidelines for the application of thermal endurance characteristics
注* 発行予定
3. 定義
この規格には,次の定義を適用する。
3.1 温度指数 (TI)
所定期間(通常20 000時間)における耐熱性の関係から得られる温度 (℃) に対応する数値。
3.2 相対温度指数 (RTI)
温度指数が既知の材料(参照材料)と試験材料を同じ劣化及び評価手順で比較試験したとき,照合材料
の既知の温度指数に対応する時間において得られる,試験材料の温度指数。
3.3 半減温度幅 (HIC)
TI又はRTIの温度で得た終点までの時間の半分を表す温度間隔 (℃) に対応する数値。
HICは,耐熱グラフのこう配を示す一つの尺度である。それは一定ではなくて,耐熱性の関係が線形の
場合でも温度によって変化する。多くの実例では,注目する温度範囲でHICを用いて生じる誤差は,許容
限界内にある。
3.4 耐熱グラフ(アレーニウス プロット)
耐熱性試験で規定された終点に達する時間の対数を,試験絶対温度 (K) の逆数に対してプロットしたグ
ラフ。
3.5 終点
調べている特性の初期値に対する百分率に相当する値で,そこで劣化試験を取りやめ,破壊までの時間
を計算する。
備考1. 50%の水準が,終点としてよく用いられる。
2. 劣化後,最小値が必要であれば,受渡当事者間で協定して,初期値に対する百分率の代わり
にこの最小値を終点として用いてもよい。
3.6 試験片の破壊到達時間
その暴露温度において,試験片が耐熱性試験に不合格となるか,又は調べている特性の終点に到達する
かのいずれか短い方の時間。
4. 原理
4.1 破壊到達時間の求め方
選んだ温度において,取り上げた特性の数値の変化(例えば,機械的,光学的及び電気的特性)を時間
の関数として測定する。
――――― [JIS K 7226 pdf 3] ―――――
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K 7226 : 1998 (ISO 2578 : 1993)
この手順は,その特性の関連する終点に到達するまで続け,結果としてその特定の温度における破壊到
達時間を求める。
さらに試験片を別の少なくとも2温度で暴露し,関連する特性の変化を求める。試験片を34温度で熱
劣化させ,各々の温度に対する破壊到達時間を求めることを推奨する。
4.2 TIの求め方
破壊到達時間を暴露温度の逆数値に対してプロットする。この曲線と選んだ限度時間(一般に時間)と
の交点から,求めるTIを得る。
4.3 相関係数の利用
グラフで外挿を行う場合の信頼性は,適切なアレーニウス プロットが得られるかどうかにかかってい
るが,選んだ温度範囲で転移現象に関連した挙動を示す材料では,適切なプロットが得られないことがあ
る。
このために,附属書Bによって相関係数rが計算される。この計算で0.95(3試験温度に対しては,IEC
60216も参照)より小さい数値が得られた場合には,別の温度で追加試験を行うとデータの相関性が向上
するかもしれない。
4.4 RTIの求め方
RTIを求めるに際しては,選定される参照用プラスチック,その耐熱性及びその決定方法が主な重要項
目となる。
参照用プラスチックは,試験するプラスチックと同じ種類で,十分な使用実績をもつものでなければな
らない。また,調べる特性についてTIが既知であり,しきい値がRTI試験に用いられるプラスチックと同
じか,又は少なくとも相当近いものでなければならない。参照材料のTI及びHICもまた,試験するプラ
スチックに予想される値とおおむね同じでなければならない。
材料によっては加工条件が劣化特性に大きく影響することがあるので,試料採取,試験用ロールからの
シートの切り出し,異方性材料からの方向性を合わせた切り出し,成形,硬化及び前処理などは,両材料
に対して同じ方法で行い,また試験片は同じ厚さで試験しなければならない。
5. 試験方法の選択
試験方法の選択は,実用上重要と思われる特性に関連して行われるべきであり,できる限り,国際規格
に規定する試験方法を用いるべきである。試験片の寸法及び/又は形が熱処理によって変わるならば,そ
れらの影響が出ない試験方法だけを用いてもよい。
――――― [JIS K 7226 pdf 4] ―――――
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K 7226 : 1998 (ISO 2578 : 1993)
6. 終点の選択
終点を選択する際には,受渡当事者間で次の2点について協定すべきである。
a) 時間-温度限界を推定しようとする期間。一般的にはその期間として,20 000時間を推奨する。
備考3. 必要であれば,20 000時間より短いか又は長い,別の時間を選んでもよい。
b) 選択した特性についての許容し得る終点。この終点は予想される使用条件に依存する。
7. 試験片
7.1 試験片の寸法及び調製方法は,関連する試験方法の規定による。
7.2 破壊試験を要求する基準として,最小の試験片数 (n) は以下を必要とする。
a : 関連する試験方法の規定によって,1回の試験に必要な試験片の数
b : 一つの暴露温度で終点を求めるのに必要な試験回数
c : 暴露する温度レベルの数
d : 熱劣化を行う前の初期試験に必要な試験片の数
したがって,試験片の総数は
n=a・b・c+d
となる。
非破壊試験を要求する判定基準として,また各暴露温度に対して,多くの場合,試験片の数は一組5個
が適切である。
備考4. 試験片の数が極めて多いときには,場合によっては,関連する試験方法の規定から外れて,
用いる試験片の個数を減らしてもよい。しかしながら,試験結果の精度は,用いる試験片の
個数に大きく依存することを認識していなければならない。
5. 逆に,個々の結果のばらつきが大き過ぎる場合には,望ましい精度を得るために試験片の個
数を増加することが必要かもしれない。
6. 予備試験を行って,必要な劣化試験の回数及び期間をおおよそ見極めることを推奨する。
8. 暴露温度
8.1 試験片は,3温度以上で暴露して,要求される精度で外挿法によって,時間-温度限界を求めるのに
適切な温度範囲をカバーする必要がある。最低暴露温度は,終点に到達するまでに要する時間が少なくと
も5 000時間になるように選ぶ。同様に最高暴露温度は,終点に到達するまでに要する時間が100時間以
下にならないように選ぶ。最低暴露温度は,予想されるTI値を25℃以上超えてはならない。
8.2 20 000時間以外の時間に対する温度限界を求めようとする場合には(6.の備考3.参照),最低暴露温
度は,終点に到達するまでに要する時間が,外挿のために選ばれた時間限界の少なくとも1/4になるよう
に選ぶ。
8.3 暴露温度を適切に選ぶには,試験材料についてあらかじめ決められた情報が必要である。そのよう
な情報が得られない場合には,耐熱特性の評価に当たって適切な暴露温度を選ぶのに,予備試験が役に立
つかもしれない。
9. 熱劣化用オーブン
熱劣化用として,特に温度許容差及び空気置換のための換気速度に関して,IEC 60216-4に規定された
要求事項を満たすオーブンを用いる。
――――― [JIS K 7226 pdf 5] ―――――
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JIS K 7224:1996の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.100 : 多孔質体