この規格ページの目次
4
K 7350-2 : 2008
4.1.3 窓ガラスフィルタを通したキセノンアークランプの分光放射照度
窓ガラスを通した昼光をシミュレートするフィルタを通したキセノンアークランプの紫外部の相対分光
放射照度の許容範囲を,表2に示す(附属書A参照)。
表2−窓ガラスフィルタを通したキセノンアークランプの相対分光放射照度の比較a) , b)(B法)
CIE No.85の表4に
分光波長域 最小値c) 窓ガラスフィルタの 最大値c)
λ : 波長 (nm) % 影響を加えた値d) , e) %
%
λ<300 − − 0.29
300≦λ≦320 0.1 ≦1 2.8
320<λ≦360 23.8 33.1 35.5
360<λ≦400 62.4 66.0 76.2
注a) この表は,指定の波長域における放射照度を,290 nm400 nmの放射照度に対する百分率で示す。特殊フ
ィルタを通したキセノンアークランプの相対分光放射照度を求めるには,250 nm400 nm の分光放射照
度を測定する。この測定は,通常2 nm ごとに行う。次いで,個々の波長域の放射照度を集計し,290 nm
400 nmの放射照度で除す。
b) この表の最小値及び最大値は,異なる製造ロット及び各種経時変化した窓ガラスフィルタを通した,製造
業者の推奨する水冷及び空冷のキセノンアークランプの30以上の分光放射照度分布のデータを基にして
いる(参考文献[3]参照)。さらに,多くの分光放射照度分布が得られれば,許容範囲の小規模な変更は可
能である。最小値及び最大値は,すべての測定値の平均値から3 σ以内である。
c) 最小値及び最大値の欄は,測定値の最小値及び最大値を記載しているので,合計は必ずしも100 %になら
ない。個々の相対分光放射照度分布の百分率の合計は,この表の波長域で計算すると100 %になる。個々
の窓ガラスフィルタを通したキセノンアークランプの放射照度の,各波長域中の計算された割合は,この
表の最小値と最大値との間に入ることを確認する。許容範囲と異なる相対分光放射照度のキセノンアーク
装置での試験結果は,異なることがある。用いたキセノンアークランプ及びフィルタの相対分光放射照度
分布のデータについては,試験装置の製造業者から入手する。
d) このデータは,CIE No.85の表4に窓ガラスの影響を加えた値である。3 mm 厚さの窓ガラス(JIS K
5600-7-7参照)の分光透過率データをCIE No.85に乗じている。これらは,窓ガラスフィルタを通したキ
セノンアークランプの目標値である。これらの値を比較のために示す。
e) IE No.85の表4に代表される太陽光について,300 nm800 nm の放射照度との百分率で示すと,紫外放
射(300 nm400 nm)は9 %で,可視放射(400 nm800 nm)は91 %である。キセノンアークランプで暴
露される試験片上の紫外放射照度及び可視放射照度の割合は,暴露される試験片の数及び反射特性によっ
て異なることがある。
4.1.4 放射照度の均一性
試験片への放射照度の均一性を保つために,暴露領域のすべての位置の放射照度は,最大値の80 %以上
とする。この要求を満たさない場合は,すべての試験片を均一に照射するため,定期的な試験片の配置替
えが必要である。配置替えのスケジュール及び組合せ手順は,受渡当事者間の協定による。
注記 高反射率の表面をもつ試験片がある場合,暴露領域において放射照度が均一で,通常,配置替
えの必要がないときでも,暴露の均一性を保つために定期的な試験片の配置替えを考慮する。
4.2 試験槽
試験槽は,試験結果に影響を与えない材料で製作する。試験槽は,放射照度の制御に加えて,温度制御
機能を備えているものを用いる。湿度制御のために,JIS K 7350-1の5. に規定する加湿装置を設置する。
暴露条件において必要な場合,試験槽は,水噴霧,試験片表面への水の凝縮,又は試験片を浸せきさせる
装置も必要とする。噴霧に使用する水は,4.5.3による。
――――― [JIS K 7350-2 pdf 6] ―――――
5
K 7350-2 : 2008
試験片表面への放射が6.1を満たすように,試験片に対して光源を設置する。
ランプ点灯によってオゾンが発生する場合は,試験片及び試験作業者がオゾンの影響を受けないように
する。ランプシステム(1本又はそれ以上のランプ)が試験槽の中心に配置されている場合,すべての試
験片を均一に照射するため,試料取付け枠を回転させるか,試験片を配置替えするか,又はランプの配置
を替える。試験槽内の空気中にオゾンがある場合には,建物の外へ直接排出しなければならない。
4.3 放射計
放射計を用いるときは,JIS K 7350-1の5.2による。
4.4 ブラックスタンダード温度計又はブラックパネル温度計
ブラックスタンダード温度計又はブラックパネル温度計は,JIS K 7350-1の5.1.5による。ただし,ブラ
ックスタンダード温度計は,金属板の厚さが0.5 mmのものとする。
4.5 水噴霧及び湿度制御装置
4.5.1 一般
水噴霧若しくは水の凝縮,又は浸せきによって試験片を水分に暴露する。水噴霧を用いた特定の暴露サ
イクルの試験条件は,表3又は表4から選択する。浸せき又はその他の方法を用いる場合,手順の詳細及
び試験条件は,受渡当事者間の協定による。合意した条件は,試験報告書に記載する。
相対湿度を制御する場合又は制御しない場合の試験条件を,表3 及び表4 に示す。
注記 相対湿度は,高分子材料の光劣化に重要な影響を及ぼす。
4.5.2 相対湿度の制御装置
相対湿度が設定されている試験条件では,湿度センサの位置は,JIS K 7350-1の5.1.4による。
4.5.3 凝縮及び噴霧システム
試験槽は規定の条件下で,試験片の表面に水の凝縮を間欠的に起こすシステム,又は試験片の表面若し
くは裏面に水を間欠的に噴霧するシステムを備え,水の凝縮又は噴霧は,試験片に均一に分布していなけ
ればならない。噴霧システムは,用いる水を汚染しない耐食性の材料で作る。
試験片表面への噴霧に用いる水は,試験片に目立った汚れ及び付着物が付かないものを用いる。要求さ
れる品質の水は,逆浸透膜とイオン交換樹脂との組合せで作ることができる。
注記 参考までに噴霧に用いる水の推奨する水質を示すと,電気伝導率5 μS/cm 未満,全固形分1 μg/g
未満及びシリカのレベル0.2 μg/g未満である。これらを測定する場合,JIS K 0101に規定する
測定方法を参照する。
4.6 試験片ホルダ
試験片ホルダは,試験片の裏面を開放した形又は試験片の裏面に裏当てをしたものでもよい。試験片ホ
ルダの材料は,試験結果に影響しない不活性なもの,例えば酸化を起こさないアルミニウム又はステンレ
ス鋼とする。黄銅,鋼又は銅は,試験片の近くで用いてはならない。裏当て及び裏当てと試験片との間の
すき間は(特に透明な試験片の場合),試験結果に影響を与えることがある。裏当ての方法は,受渡当事者
間の協定による。
4.7 特性の変化を評価する機器
選択した特性は,JIS K 7362に規定する機器を用いて求める。
5 試験片
試験片は,JIS K 7350-1の6. による。
――――― [JIS K 7350-2 pdf 7] ―――――
6
K 7350-2 : 2008
6 試験条件
6.1 放射照度
放射照度は,表3又は表4に示す値で制御する。表3又は表4以外の放射照度を用いる場合は,受渡当
事者間の協定による。測定した放射照度及び波長域を,試験報告書に記載する。
6.2 温度
6.2.1 ブラックスタンダード温度又はブラックパネル温度
温度は,ブラックスタンダード温度を用いることが望ましい。暴露サイクルを,表3に示す。ブラック
スタンダード温度計の代わりにブラックパネル温度計を用いてもよい。その条件を,表4に示す。ただし,
二つの温度計は,熱伝導度が異なるため,異なる温度を示す(JIS K 7350-1の5.1.5.1又は5.1.5.2参照)。
ブラックパネル温度計を用いるときには,パネル材質,温度センサの種類,及びパネルへのセンサの取
付方法を,試験報告書に記載する。
表3又は表4以外の温度を採用する場合は,受渡当事者間の協定による。採用した温度を,試験報告書
に記載する。
水噴霧を用いる場合は,水噴霧の開始直前の温度を適用する。暴露サイクルが短いために温度が平衡状
態に達しないときは,規定温度は,水噴霧なしの場合の温度とし,サイクル中での最高温度を報告する。
注記1 ブラックパネル温度計を用いた場合,代表的な試験条件において,ブラックスタンダード温
度計に比べ温度は,3 ℃12 ℃低くなる。
注記2 高温試験(表3のサイクルNo.3,No.4,No.7及びNo.8,並びに表4のサイクルNo.11,No.12,
No.15及びNo.16参照)の場合は,熱劣化の影響が増大し,試験結果に影響を及ぼすことが
ある。
注記3 追加の機器としてのホワイトスタンダード温度計又はホワイトパネル温度計で測定されるホ
ワイトスタンダード温度又はホワイトパネル温度は,JIS K 7350-1の5.1.5.1を参照する。こ
れによって,試験片の表面温度の範囲についての情報が得られる。
6.2.2 試験槽内温度
試験槽内温度は,表3及び表4による。
6.3 試験槽内空気の相対湿度
試験相対湿度は,表3及び表4による。
――――― [JIS K 7350-2 pdf 8] ―――――
7
K 7350-2 : 2008
表3−ブラックスタンダード温度(BST)制御での暴露サイクル
A法−デイライトフィルタを通した暴露
放射照度a) ブラック
サイ 槽内
広帯域 狭帯域 スタンダード 相対湿度
クル 暴露サイクル 温度
(300 nm400 nm) (340 nm) 温度 %
No. ℃
W/m2 W/(m2・nm) ℃
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 65±3 38±3 50±10 b)
1 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 65±3 制御なし 50±10又は制御なし
2 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 100±3 65±3 20±10
3 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 100±3 制御なし 20±10又は制御なし
4 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
B法−窓ガラスフィルタを通した暴露
放射照度a) ブラック
サイ 槽内
広帯域 狭帯域 スタンダード 相対湿度
クル 暴露サイクル 温度
(300 nm400 nm) (420 nm) 温度 %
No. ℃
W/m2 W/(m2・nm) ℃
5 連続照射 50±2 1.10±0.02 65±3 38±3 50±10 b)
6 連続照射 50±2 1.10±0.02 65±3 制御なし 50±10又は制御なし
7 連続照射 50±2 1.10±0.02 100±3 65±3 20±10
8 連続照射 50±2 1.10±0.02 100±3 制御なし 20±10又は制御なし
注記 ±の範囲は,放射照度,ブラックスタンダード温度及び相対湿度に関する,平衡状態での設定値からの許容
範囲である。これは,設定値を±の範囲で変更できることを意味しない。
60±2を例に挙げると,60は設定値で変更することは許されず,±2は制御するときの許容範囲を示すも
のである。
注a) 放射照度規定値は歴史的に用いてきた値であり,この値は,290 nm800 nmにおいて550 W/m2に相当する。
より高い放射照度が可能な装置の中には,規定値よりもかなり高い放射照度,例えばデイライトフィルタを
通したキセノンアークランプで最高180 W/m2(300 nm400 nm)又は窓ガラスフィルタを通したキセノン
アークランプで最高162 W/m2(300 nm400 nm)のものがある。
b) 湿度に敏感な材質では,(65±10) %の相対湿度の条件を推奨する。
――――― [JIS K 7350-2 pdf 9] ―――――
8
K 7350-2 : 2008
表4−ブラックパネル温度(BPT)制御での暴露サイクル
A法−デイライトフィルタを通した暴露
放射照度a) ブラック
サイ 槽内
広帯域 狭帯域 パネル 相対湿度
クル 暴露サイクル 温度
(300 nm400 nm) (340 nm) 温度 %
No. ℃
W/m2 W/(m2・nm) ℃
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 63±3 38±3 50±10 b)
9 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 63±3 制御なし 50±10又は制御なし
10 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 89±3 65±3 20±10
11 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
102分照射後, 60±2 0.51±0.02 89±3 制御なし 20±10又は制御なし
12 18分照射及び
60±2 0.51±0.02 − − −
水噴霧
B法−窓ガラスフィルタを通した暴露
放射照度a) ブラック
サイ 槽内
広帯域 狭帯域 パネル 相対湿度
クル 暴露サイクル 温度
(300 nm400 nm) (420 nm) 温度 %
No. ℃
W/m2 W/(m2・nm) ℃
13 連続照射 50±2 1.10±0.02 63±3 38±3 50±10 b)
14 連続照射 50±2 1.10±0.02 63±3 制御なし 50±10又は制御なし
15 連続照射 50±2 1.10±0.02 89±3 65±3 20±10
16 連続照射 50±2 1.10±0.02 89±3 制御なし 20±10又は制御なし
注記 ±の範囲は,放射照度,ブラックパネル温度及び相対湿度に関する,平衡状態での設定値からの許容範囲で
ある。これは,設定値を±の範囲で変更できることを意味しない。
60±2を例に挙げると,60は設定値で変更することは許されず,±2は制御するときの許容範囲を示すもの
である。
注a) 放射照度規定値は,歴史的に用いてきた値であり,この値は,290 nm800 nmにおいて550 W/m2に相当する。
より高い放射照度が可能な装置の中には,規定値よりもかなり高い放射照度,例えばデイライトフィルタを
通したキセノンアークランプで最高180 W/m2(300 nm400 nm)又は窓ガラスフィルタを通したキセノンア
ークランプで最高162 W/m2(300 nm400 nm)のものがある。
b) 湿度に敏感な材質では,(65±10) %の相対湿度の条件を推奨する。
6.4 噴霧サイクル
噴霧サイクルは,受渡当事者間の協定による。ただし,表3又は表4のA法が望ましい。
6.5 暗黒期間を含むサイクル
表3及び表4の条件は,光源からの連続的な放射エネルギーが存在して初めて有効となる。より複合的
なサイクルを用いてもよい。これらのサイクルには,高湿度及び/又は試験片表面に凝縮を生成させる暗
黒期間が含まれる。
より複合的なサイクルでの試験は,詳細な設定条件を試験報告書に記載する。
6.6 暴露条件の設定
デイライトフィルタ(A法)及び窓ガラスフィルタ(B法)を通しての暴露試験の種々の設定を,表3
――――― [JIS K 7350-2 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS K 7350-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4892-2:2006(MOD)
- ISO 4892-2:2006/AMENDMENT 1:2007(MOD)
JIS K 7350-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.01 : プラスチック一般
JIS K 7350-2:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7362:1999
- プラスチック―アンダーグラス屋外暴露,直接屋外暴露又は実験室光源による暴露後の色変化及び特性変化の測定方法