この規格ページの目次
4
K 8042 : 2014
2.2) 標定 標定は,認証標準物質1)又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のフタル酸水素カ
リウムを用い,次のとおり行う。
2.2.1) 認証標準物質1)のフタル酸水素カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
2.2.2) 容量分析用標準物質のフタル酸水素カリウムを用いる場合は,試験成績書などに従って乾燥す
る。
2.2.3) 認証標準物質1)又は容量分析用標準物質のフタル酸水素カリウム0.5 g0.6 gを0.1 mgの桁まで
はかりとり,コニカルビーカー200 mlなどに移し,酢酸(非水滴定用)50 mlを加え,JIS K 0113
の5.(電位差滴定方法)によって,指示電極にガラス電極,参照電極に銀-塩化銀電極を用いて,
2.1)で調製した0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)で電位差滴定を行う。ただし,指示電極及び参照
電極は,複合型のものも用いることができる。終点は,変曲点とする。
別に,酢酸(非水滴定用)50 mlをコニカルビーカー200 mlなどにはかりとり,同一条件で空
試験を行って滴定量を補正する。
注1) 認証標準物質を供給する者として,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合セン
ター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標準物質
生産者がある。
2.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
m A
f
.0020 422 (V1 V2 )100
ここに, f : 0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)のファクター
m : はかりとったフタル酸水素カリウムの質量(g)
A : フタル酸水素カリウムの純度(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)の体積(ml)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)の体積(ml)
0.020 422 : 0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)1 mlに相当するフタル酸
水素カリウムの質量を示す換算係数(g/ml)
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
電位差滴定装置 装置の構成は,JIS K 0113に規定するもの。指示電極にガラス電極,参照電極に
銀-塩化銀電極を用いる。ただし,指示電極及び参照電極は,複合型のものも用いることができる。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
試料0.2 g(0.2 ml)をビーカー200 mlなどに0.1 mgの桁まではかりとり,酢酸(非水滴定用)50 ml
を加えて溶かし,0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)でJIS K 0113の5.によって電位差滴定を行う。終点
は,変曲点とする。
別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。
d) 計算 純度(C6H3N)は,次の式によって算出する。
.0009 313 (V1V2 )
A 100
m
ここに, A : 純度(C6H7N)(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)の体積(ml)
V2 : 空試験の滴定に要した0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)の
体積(ml)
f : 0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)のファクター
m : はかりとった試料の質量(g)
0.009 313 : 0.1 mol/l 過塩素酸(酢酸溶媒)1 mlに相当するC6H7Nの
――――― [JIS K 8042 pdf 6] ―――――
5
K 8042 : 2014
質量を示す換算係数(g/ml)
6.3 密度(20 ℃)
密度(20 ℃)の試験方法は,JIS K 0061の7.2(比重瓶法)又は7.3(振動式密度計法)による。
20
6.4 屈折率 nD
20
屈折率 nの試験方法は,JIS
D K 0062による。
6.5 水分
水分の試験方法は,JIS K 0068の6.3(容量滴定法)による。滴定溶媒はクロロホルムとアルキレンカー
ボネートを主成分とするカールフィッシャー用脱水溶剤約25 mlにJIS K 8355に規定する酢酸10 mlを加
えたものとし,カールフィッシャー試薬で終点まで滴定し,試料10 g(9.8 ml)をはかりとる。
6.6 不揮発物
不揮発物の試験方法は,JIS K 0067の4.3.4(2)(第2法 熱板上で加熱蒸発する方法)による。ただし,
この場合,試料10 g(9.8 ml)を白金皿にはかりとり,蒸発及び乾燥温度は150 ℃とし,試料の液面に窒
素を通じながら操作する。
6.7 ニトロベンゼン(C6H5NO2)(GC)
ニトロベンゼン(C6H5NO2)(GC)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) トルエン JIS K 8680に規定するもの。ただし,1 スクロマトグラフに注入して,c)の分析
条件で測定したとき,ニトロベンゼン及びo-クロロアニリンの保持時間にピークを検出しないもの。
2) 硫酸ナトリウム JIS K 8987に規定するもの。
3) 塩酸(1+1) JIS K 8180に規定する塩酸の体積1と水の体積1とを混合する。
4) ニトロベンゼン・トルエン溶液(C6H5NO2 : 0.06 mg/ml) JIS K 8723に規定するニトロベンゼン0.60
gを全量フラスコ100 mlにはかりとり,トルエンを標線まで加えて混合する。その1.0 mlを全量フ
ラスコ100 mlに正確にはかりとり,トルエンを標線まで加えて混合する。
5) -クロロアニリン・トルエン溶液 o-クロロアニリン(純度99.0 %以上)0.2 mlにトルエンを加え
て100 mlにする。その5.0 mlを全量フラスコ100 mlに正確にはかりとり,トルエンを標線まで加
えて混合する。ただし,o-クロロアニリンは,1 スクロマトグラフに注入して,c)の分析条件
で測定したとき,ニトロベンゼンの保持時間にピークを検出しないものを用いる。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) マイクロシリンジ又は試料導入装置 少量の定容量の測定溶液をガスクロマトグラフのカラムに導
入するマイクロシリンジ又は装置。
2) ガスクロマトグラフ 装置の構成は,JIS K 0114に規定するもの。
c) 分析条件 分析条件は,次による。
なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても
よい。
1) 検出器の種類 水素炎イオン化検出器
2) 固定相液体名 ジメチルポリシロキサン
3) 固定相液体の膜厚 5.0
4) カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ 石英ガラス,0.53 mm及び30 m
5) 設定温度 カラム槽 120 ℃
試料気化室 150 ℃
――――― [JIS K 8042 pdf 7] ―――――
6
K 8042 : 2014
検出器槽 150 ℃
6) キャリヤーガスの種類及び流量 ヘリウム,5 ml/min
7) 試料の導入方式 全量注入法
8) 試料の導入量 1.0
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料10 g(9.8 ml)を共栓付き三角フラスコ200 mlなどにはかりとり,トルエ
ン5.0 mlを加えて混合する。
2) 比較溶液の調製は,試料10 g(9.8 ml)を共栓付き三角フラスコ200 mlなどにはかりとり,ニトロ
ベンゼン・トルエン溶液(C6H5NO2 : 0.06 mg/ml)5.0 ml(ニトロベンゼンの質量0.3 mg)を加えて
混合する。
3) 試料溶液及び比較溶液それぞれに水30 mlを加えて混合し,氷水中で冷却する。塩酸(1+1)30 ml
を振り混ぜながら徐々に加え,分液漏斗200 mlに移す。共栓付き三角フラスコ内を水10 mlで洗い,
洗液を分液漏斗内の液に合わせる(2回繰り返す。)。分液漏斗を30秒間激しく振り混ぜ,10分間放
置後,下層(水相)を捨てる。トルエン相に塩酸(1+1)5 mlを加え,30秒間激しく振り混ぜ,5
分間放置後,下層(水相)を捨てる。トルエン相に水10 mlを加えて30秒間激しく振り混ぜ,5分
間放置後,下層(水相)を捨てる。トルエン相を試験管に移し,硫酸ナトリウム1 gを加えて振り
混ぜる。上澄み液2.0 mlにo-クロロアニリン・トルエン溶液1.0 mlを加えて振り混ぜる。試料溶液
から得られた液をX液,比較溶液から得られた液をY液とする。
4) 液及びY液をマイクロシリンジ又は試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに導入してクロマ
トグラムを記録する。
なお,あらかじめニトロベンゼン及びo-クロロアニリンの保持時間を確認しておく。
5) クロマトグラムのピーク面積の測定は,JIS K 0114の11.3 a)(データ処理ソフト又はデータ処理装
置を用いる方法)による。
e) 計算 X液及びY液のニトロベンゼン及びo-クロロアニリンのピーク面積を用いて,次の式(1)によっ
てn1を,及び式(2)によってn2を算出する。
n1 AX
(pdf 一覧ページ番号 )
BX
n2 AY
(pdf 一覧ページ番号 )
BY
ここに, AX : X液におけるニトロベンゼンのピーク面積
AY : Y液におけるニトロベンゼンのピーク面積
BX : X液におけるo-クロロアニリンのピーク面積
BY : Y液におけるo-クロロアニリンのピーク面積
f) 判定 d)によって操作し,e)によって計算したものが,次に適合するとき,“ニトロベンゼン
(C6H5NO2) : 質量分率0.003 %以下(規格値)”とする。
n1はn2−n1より大きくない。
7 容器
容器は,遮光した気密容器とする。
――――― [JIS K 8042 pdf 8] ―――――
7
K 8042 : 2014
8 表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称 “アニリン”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造年月又はその略号
i) 製造業者名又はその略号
JIS K 8042:2014の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 8042:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0061:2001
- 化学製品の密度及び比重測定方法
- JISK0062:1992
- 化学製品の屈折率測定方法
- JISK0067:1992
- 化学製品の減量及び残分試験方法
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0117:2017
- 赤外分光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8223:2016
- 過塩素酸(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISK8723:2019
- ニトロベンゼン(試薬)
- JISK8886:2008
- 無水酢酸(試薬)
- JISK8987:2006
- 硫酸ナトリウム(試薬)