JIS K 8858:2007 ベンゼン(試薬) | ページ 2

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K 8858 : 2007

7.4 凝固点

  凝固点は,JIS K 0065による。

7.5 密度(20 ℃)

  密度は,JIS K 0061の7.2(比重瓶法)又はJIS K 0061の7.3(振動式密度計法)による。
7.6 屈折率 nD20
屈折率は,JIS K 0062による。
7.7 水分
水分は,JIS K 0068の6.(カールフィッシャー滴定法)6.3.5(操作)a)(直接滴定)による。この場合,
試料10 gをとり,滴定溶媒はメタノールとする。

7.8 不揮発物

  不揮発物は,JIS K 0067の4.3.4(操作)(1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場合,
試料100 gを用いる。

7.9 酸(HClとして)

  酸(HClとして)は,7.10による。

7.10 塩基(NaOHとして)

  塩基(NaOHとして)は,JIS K 8001の5.6(酸,塩基)(2)(非水溶性有機溶媒の場合)による。この
場合,a g(a ml)は50 g(57 ml),V1 mlは0.10 ml,V2 mlは0.10 mlとする。
注記 V1(0.05 mol/l水酸化ナトリウム溶液)1 mlは,0.001 823 g HClに相当する。
V2(0.05 mol/l塩酸)1 mlは,0.002 000 g NaOHに相当する。

7.11 硫黄化合物(Sとして)

  溶液の調製,操作及び判定は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gを共通すり合わせ還流冷却器を付けた蒸留フラスコにとり,水酸化カリウム・
エタノール溶液(30 g/l)10 mlを加え,30分間加熱還流させた後,冷却器を通して水20 mlを加え,
冷却器を取り外し,蒸発乾固する。これに飽和臭素水5 mlを加え,15分間水浴上で加熱した後,塩
酸(1+3)で中和し,更に塩酸(1+3)1 mlを加え,煮沸して臭素を除き,全量が約5 mlになるまで
濃縮した後,水酸化ナトリウム溶液(100 g/l)で中和して,塩酸(2+1)0.3 ml及び水を加えて25 ml
にする。
b) 標準側溶液 硫黄標準液(S : 0.01 mg/ml)1) 6.0 mlを共通すり合わせ還流冷却器を付けた蒸留フラスコ
にとり,水酸化カリウム・エタノール溶液(30 g/l)10 mlを加え,30分間加熱還流させた後,冷却器
を通して水20 mlを加え,冷却器を取り外し,蒸発乾固する。これに飽和臭素水5 mlを加え,15分間
水浴上で加熱した後,塩酸(1+3)で中和し,更に塩酸(1+3)1 mlを加え,煮沸して臭素を除き,
全量が約5 mlになるまで濃縮した後,水酸化ナトリウム溶液(100 g/l)で中和して,塩酸(2+1)0.3
ml及び水を加えて25 mlにする。
注1) 硫黄標準液(S : 0.01 mg/ml)の調製は,JIS K 8962に規定する硫酸カリウム5.44 gに水を加
えて溶かし,正確に1 000 mlにする。この液10 mlを正確にとり,水を加えて正確に1 000 ml
にする。
c) 操作 試料側溶液,標準側溶液それぞれに,JIS K 8102に規定するエタノール(95)3 ml及び塩化バ
リウム溶液(種晶溶液)2 mlを加えて振り混ぜた後,30分間放置する。
d) 判定 試料側の濁りは,標準側の白濁より濃くない。

――――― [JIS K 8858 pdf 6] ―――――

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7.12 チオフェン

  操作及び判定は,次による。
a) 操作 試料17gにJIS K 8951に規定する硫酸10 ml及び2,3-インドリンジオン・硫酸溶液0.5 mlを加
え,2分間激しく振り混ぜた後,1時間放置する。
b) 判定 硫酸相は黄色にとどまり,緑青にならない。チオフェン(C4H4Sとして)約質量分率1 ppm以
下である。

7.13 硫酸着色物質

  操作及び判定は,次による。
a) 操作 JIS K 8001の5.26(硫酸着色物質)(3)(操作及び判定)(b)(硫酸と混和しない液体の場合)
による。この場合,試料20 ml及びJIS K 8951に規定する硫酸15 mlを用いる。
b) 判定 試料層及び硫酸層ともに着色を認めない。

8 記録

  記録は,JIS K 0050の12.(記録)による。

9 容器

  容器は,遮光した気密容器とする。

10 表示

  容器には,次の事項を表示する。
a) 名称 “ベンゼン”及び“試薬”の文字
b) 種類
c) 化学式及び式量
d) 純度
e) 内容量
f) 製造番号
g) 製造業者名又はその略号

11 取扱い上の注意事項

  ベンゼンは引火性が強いので,特に火気を避け,また,有害なので,蒸気を吸入しないようにし,粘膜
及び皮膚に付着しないようにする。
警告 この規格の使用者は,試験室での作業に精通するように努めなければならない。また,この規
格の使用に関連して起こるすべての安全上の問題は記載していないので,MSDS(化学物質等
安全データシート)などを参考にして安全及び健康に留意した適切な措置をとらなければなら
ない。

――――― [JIS K 8858 pdf 7] ―――――

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K8
6
附属書JA
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(参考)
8 : 2
JISと対応する国際規格との対比表
007
JIS K 8858 : 2007 ベンゼン(試薬) ISO 6353-3 : 1987,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specification−Second
series
(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (V) ISと国際規格との技術的
(IV) ISと国際規格との技術的差異の箇条
規格番号 ごとの評価及びその内容 差異の理由及び今後の対策
箇条番号及び名称 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
の評価
1 適用範囲 試薬として用いる 1 化学分析用試薬57 変更 JISは1品目1規格。 試薬の規格使用者が各規格を多
ベンゼンについて 品目の仕様につい く引用しやすくするために1品
規定。 て規定。 目1規格としている。
なお,対応国際規格は20年以
上見直しが行われていないため
市場の実態に合わない。国際規
格の改正提案を検討する。
2 引用規格
3 一般事項 JIS K 8001による。 − − 追加 項目を追加。 編集上の差異であり,技術的な
差異はない。
4 種類 − − 追加 種類の項目を追加。 JISは種類として“特級”だけ
なので,ISO規格と技術的な差
異はない。
5 性質 − − 追加 性質の項目を追加。 一般的な説明事項であり,技術
的差異はない。
6 品質 R 48 変更 1) 品質に差異のある項目 : 水 ISO規格は,長期間内容の見直
しが行われず国際市場でISO規
分,酸,塩基,チオフェン,
硫酸着色物質。 格品が用いられることはほとん
2) 追加した項目 : 屈折率。 どない。また,技術的差異も軽
微1), 2), 3) である。

――――― [JIS K 8858 pdf 8] ―――――

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K 8858 : 2007
(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (V) ISと国際規格との技術的
(IV) ISと国際規格との技術的差異の箇条
規格番号 ごとの評価及びその内容 差異の理由及び今後の対策
箇条番号及び名称 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
の評価
7 試験及び検査方 R 48.2 追加 一般的な試験及び検査方法の条
法 件並びに結果に関する事項であ
7.1 試験及び検査 り,技術的な差異はない。
方法の条件並びに
結果
7.2 純度(C6H6) ガスクロマトグラ R 48.2.3 ガスクロマトグラ 変更 1) 分析条件などを変更。 国際的にも広く普及しているキ
(GC) フ法 フ法 2) IS K 0114を引用。 ャピラリーカラム法に変更。
ISO規格の見直し時に,改正提
案の検討を行う予定。
7.3 外観 R 48.2.1 一致
7.4 凝固点 R 48.2.4 一致
7.5 密度(20 ℃)比重瓶法又は振動 R 48.2.2 比重瓶法 選択 JIS K 0061を引用。 精度の高い振動式密度計法を選
式密度計法 択できるようにした。ISO規格
の見直し時に,改正提案を行う
予定。
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7.6 屈折率nD 追加 1) 項目を追加。 品質確保のために必要。
2) IS K 0062を引用。 ISO規格の見直し時に,改正提
案の検討を行う予定。
7.7 水分 カールフィッシャ R 48.2.11 カールフィッシャ 変更 1) 試料の量を変更。 技術的な差異は軽微であり,対
ー滴定法 ー滴定法 2) IS K 0068を引用。 策は考慮しない。
7.8 不揮発物 R 48.2.5 一致
7.9 酸(HClとし 中和滴定法 R 48.2.6 中和滴定法 変更 試料の量,指示薬及び操作法をJISは,JIS K 8001を引用した
て) 変更。 試験方法なので試料の量,操作
などに差異がある。技術的な差
異は軽微であり,対策は考慮し
ない。
7.10 塩基(NaOH 中和滴定法 R 48.2.7 中和滴定法 変更 試料の量,指示薬及び操作法をJISは,JIS K 8001を引用した
K8
として) 変更。 試験方法なので試料の量,操作
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などに差異がある。技術的な差
8 : 2
異は軽微であり,対策は考慮し
0
ない。
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7

――――― [JIS K 8858 pdf 9] ―――――

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K8
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(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (V) ISと国際規格との技術的
(IV) ISと国際規格との技術的差異の箇条
規格番号 ごとの評価及びその内容 差異の理由及び今後の対策
858
箇条番号及び名称 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
の評価
007
7.11 硫黄化合物 硫酸塩による比濁 R 48.2.9 硫酸塩による比濁 変更 試薬の調製方法を変更。 技術的な差異は軽微であり,対
(Sとして) 法 法 策は考慮しない。
7.12 チオフェン 2,3-インドリンジ R 48.2.10 2,3-インドリンジ 変更 試薬の量を変更。
オン比色法 オン比色法
7.13 硫酸着色物質 R 48.2.8 変更 1) 試料の量及び試薬の量を変
更。
2) IS K 8001の5.26を引用。
8 記録 − − 追加 項目を追加。 規格適合性を評価する関係で必
9 容器 − − 追加 項目を追加。 要な項目を追加。
10 表示 − − 追加 項目を追加。
11 取扱い上の注 追加 項目を追加。
意事項
注1) 理由 : 軽微な技術的差異。箇条6(品質)の(IV)欄の1) 及び2) は,いずれも一般用途の試薬としては軽微な技術的差異であり,この差が取引上の障害になる
可能性はほとんどない。ISO規格,JISとも品質項目の設定・品質水準の設定は,市場での長い使用実績・経験を踏まえたものである。ISO規格とJISとの質量
分率ppm質量分率pptレベルの不純物のごくわずかの差異は,経験上,一般用途の試薬としては実用上差し支えないものと考えられる。
なお,不純物のごくわずかの差異がどのような影響を及ぼすか,あらゆる用途を想定して検証することは現実的ではない。この(IV)の1) 及び2) の品質項目
及び品質水準が不満足な場合は,通常,JIS試薬,ISO規格試薬とも対応できない。この場合,対応策としては,目的にあった高純度試薬など特殊用途の試薬を
使用することになる。
2) SO試薬規格の状況 : ISO規格の試薬は,規格の維持管理が行われていない(規格制定後約20年経過)。このため,ISO規格の内容が現在の市場の要求にこたえ
ているかどうかの検討が行われていない(JISとの差)。また,ISO規格の試薬は,我が国だけではなく,国際市場でも商取引がほとんどなく国際規格としての
存在意義が乏しい。
3) 今後の対策 : 注1) 及び注2) の理由から,当面,対策を考慮しない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 6353-3 : 1987,MOD

――――― [JIS K 8858 pdf 10] ―――――

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JIS K 8858:2007の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6353-3:1987(MOD)

JIS K 8858:2007の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8858:2007の関連規格と引用規格一覧