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先に取り出したマットに合わせる。
注(7) るつぼ内に付着したマットを削りとるとき,黒鉛るつぼの一部が混入しても差し支えない。
b) メタル融解法 メタル融解方法は,次の手順によって行う。
1) 融解する試料を黒鉛るつぼに移し入れ,JIS K 8866に規定する四ほう酸ナトリウム+水和物(ほう
砂)の粉末約200gを加え,混合した後,約1 200℃に加熱して融解する。
2) 融解が完了したら融解物を鋳型に移しあけ,放冷した後,メタルとからみに分ける。るつぼに付着
したメタル粒及びからみは削りとり(8),メタルとからみに分け,先に分けたメタル及びからみと合
わせる。
注(8) るつぼに付着したメタル粒及びからみを削りとるとき,黒鉛るつぼの一部が混入しても差し支
えない。このとき削りとられた黒鉛は,からみとして取り扱う。
6.5.6 成分試験試料の調製 成分試験試料の調製は,次のいずれかによる。
a) 全量を150 下に粉砕できるときは,試料を150 下に粉砕した後,6.5.3に規定した方法で縮
分し,成分試験試料約100gを調製する。
b) マット融解をしたときは,6.5.5 a)2)で得たマットは,その質量をはかり,必要であれば粉砕及び縮分
した後,150 下に微粉砕し,6.5.3に規定した方法で縮分して成分試験試料約100gを調製する。
c) メタル融解をしたときは,
1) 6.5.5 b)2)で得たからみは,スタンプミル,鉄製の乳鉢などを用いて粉砕した後にJIS Z 8801に規定
する目開き150 田 いてふるい分ける。ふるい下は,その質量をはかった後に6.5.3に
規定した方法で縮分し,成分試験試料約50gを調製する。ふるい上は,保存する。
2) 6.5.5 b)2)で得たメタルは,1)で保存したふるい上試料を合併し,その質量をはかる。6.5.5 b)2)で得
たメタル(9)をボーリングして切粉を採取し,その切粉をハンスミル,スタンプミル,鉄乳鉢などを
用いて粉砕し,JIS Z 8801に規定する目開き1.7mmのふるいを用いてふるい分ける。ふるい上は更
に粉砕を繰り返して全量をふるい下(1.7mm以下)とする。これをJIS Z 8801に規定する目開き
425 田 いてふるい分け,ふるい上(425 下)とふるい下(425
以下)に分け,各々の質量をはかり,全量に対する質量比を算出する。ふるい上及びふるい下は,
別々に6.5.3に規定した方法で縮分し,それぞれの成分試験試料を調製する(10)(11)。
注(9) 1)で保存したふるい上の試料の銅含有率は6.5.5 b)2)で得たメタルと同じと考える。
(10) ふるい上の成分試験試料の量 (g) は,[ふるい上の質量比]×50以上,ふるい下の成分試験試
料の量 (g) は,[ふるい下の質量比]×50以上とする。
(11) 分析は,ふるい上及びふるい下の成分試験試料をその質量比に従いはかりとって行う。
6.5.7 水分試験試料の調製 水分試験試料の調製(12)は,次による。
a) 6.4.6で得た試料を必要に応じて粉砕及び縮分し,水分試験試料13kgを調製する。
b) 水分試験試料は,成分試験試料と重用又は兼用することができる。
c) 水分試験試料の調製個数は,1個とする。ただし,水分含有率が多い場合は2個とする。
d) 水分試験試料の縮分は,粒度20mm以下に粉砕した後(13),インクリメント縮分方法によって行う。
e) 水分試験試料の調製は,受渡当事者間の協定によって省略することができる。
注(12) 沈殿銅の水分は,変化しやすいものが多い。そのため,水分試験試料の調製は,サンプリング
の後,なるべく早い時期に行う。
(13) 20mm以下に粉砕することが困難なときは,ふるい上及びふるい下に分けそれぞれの水分試験
試料を調製してもよい。この場合,それぞれの質量比を重みとした重みつき平均値をロットの
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平均品位とする。
7. 第2法のサンプリング及び試料調製方法
7.1 ロットの大きさ ロットの大きさは,6.1による。
7.2 特性及び精度 特性及び精度は,6.2による。
7.3 品位変動の大きさの区分 品位変動の大きさの区分は,6.3による。
7.4 サンプリング
7.4.1 サンプリングの時期 サンプリングの時期は,6.4.1による。
7.4.2 インクリメントの大きさ インクリメントの大きさは,6.4.2による。
7.4.3 インクリメントの採取用具 インクリメントの採取用具は,6.4.3による。
7.4.4 インクリメントの採取方法 インクリメントの採取方法は,6.4.4による。ただし,ロットの構成
物の形状によって,7.4.3に規定した採取用具で採取することが困難な場合は,表4に規定した量以上のイ
ンクリメントを手で抜きとってもよい。このとき,付着している泥,腐食物,ダストなどが脱落しないよ
うに注意する。
7.4.5 インクリメントの個数 インクリメントの個数は,6.4.5による。
7.4.6 インクリメントのまとめ方 7.4.4で採取したインクリメントは,ロットごとにまとめる。
7.5 試料調製方法
7.5.1 試料の仕分け及び仕分質量比の算出 試料の仕分け及び仕分質量比の算出は,次による。
a) 7.4.6で得た1次試料を品質,色,光沢,形態などの外観によって仕分けして,得られた仕分試料の質
量をはかり,仕分質量比を求める。
b) 仕分けは,仕分けした後の各仕分試料内の品位変動が,できるだけ小さくなるように行う。
c) 仕分けのときに,品質の判定が難しい場合は,磁石,やすりなどを用いて調べる。
d) 泥,腐食物,ダストなど,はく離しやすい付着物についてもa)と同様に仕分ける。
e) 仕分けのとき,必要に応じて試料の切断及び粉砕を行う。
f) 仕分け中にダストなどが飛散し,損失しないようにする。
7.5.2 仕分縮分試料の調製方法(14) 仕分縮分試料を調製する方法は,次による。
a) 7.5.1で得た各仕分試料から,目視による判断又はランダムな方法によって,仕分試料を代表すると思
われる試料を採取する。
b) 各仕分試料から採取する仕分縮分試料の量は,仕分質量比,仕分試料内の品位変動及び融解試料量に
よって決定する。ただし,7.5.3で必要とする量以上でなければならない。
c) 仕分縮分試料の調製は,各仕分試料からそれぞれの代表試料を,偏りなく採取する。採取の方法は,
例えば,次の方法による。
1) 線,板,パイプなどで切断を必要としないものは,手又はインクリメントスコップで採取する。
2) 太い線,大きな板,パイプなど切断を必要とするものは,ペンチ,はさみ,切断機などで切断した
後,採取する。
3) 大きな塊状物は,ボーリングしてその切粉を採取する。
4) 粉状物は,インクリメント採取用スコップなどで採取する。
5) 採取に当たっては,ダストなどが飛散し損失しないように注意する。
注(14) 各仕分試料から仕分質量比によって直接融解試料を調製するときは,仕分縮分試料の調製は省
略する。
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7.5.3 融解試料の調製 融解試料の調製は,次による。
a) 融解試料は,各仕分試料又は各仕分縮分試料からc)で求めた質量の試料をはかりとって調製する。そ
れぞれの平均試料をはかりとるため,必要に応じて適切な機器などを用いて切断,粉砕などを行う。
b) 融解試料の調製量は,500g以上とする。
c) 各仕分試料又は各仕分縮分試料からのはかりとり量は,融解試料の調製量にそれぞれの仕分質量比を
乗じて求める。
7.5.4 融解 融解は,6.5.5による。
7.5.5 成分試験試料の調製 成分試験試料の調製は,6.5.6による。
7.5.6 水分試験試料の調製 水分試験試料の調製は,7.4.6で得た試料を用い,6.5.7による。
8. 第3法のサンプリング及び試料調製方法
8.1 ロットの大きさ ロットの大きさは,6.1による。
8.2 特性及び精度 特性及び精度は,6.2による。
8.3 品位変動の大きさの区分 品位変動の大きさの区分は,6.3による。
8.4 サンプリング
8.4.1 サンプリングの時期 サンプリングの時期は,6.4.1による。
8.4.2 インクリメントの大きさ インクリメントの大きさは,目視によって仕分けした層内の最大粒度に
応じて,表4に示すスコップで採取できる大きさ又はそれと同等以上の大きさとする。
8.4.3 インクリメントの採取用具 インクリメントの採取用具は,6.4.3による。
8.4.4 インクリメントの採取方法 インクリメントの採取は,次の手順によって行う。
a) ロットの全量を,鉄板などの上に広げる。
b) ロット全体を目視によって仕分けし,仕分質量比を推定する。
c) 仕分けした各層からその層を代表すると思われる必要量のインクリメントを,8.4.3に規定した採取用
具を用いて採取する。ロットの構成物の形状によって,8.4.3に規定した採取用具で採取することが困
難な場合は,表4に規定した量以上のインクリメントを手で抜きとってもよい。このとき付着してい
る泥,腐食物,ダストなどが脱落しないように注意する。
8.4.5 インクリメントの個数 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数は,表5による。ただ
し,仕分けした各層から採取する最小必要インクリメント数は,1とする。
8.4.6 インクリメントのまとめ方 8.4.4で採取したインクリメントは,8.4.4 b)で仕分けした各層ごとに
まとめ,仕分け試料とする。
8.5 試料調製方法
8.5.1 仕分縮分試料の調製方法(14) 仕分縮分試料の調製は,次による。
a) 8.4.6で得た各仕分試料から,目視による判断又はランダムな方法によって,仕分試料を代表すると思
われる試料を採取する。
b) 各仕分試料から仕分縮分試料を調製するために採取する量は,8.4.4で推定した仕分質量比,仕分試料
内の品位変動及び融解試料量によって決定する。ただし,8.5.3 b)で必要とする量以上とする。
c) 仕分縮分試料の採取は,各仕分試料からそれぞれの代表試料を偏りなく採取しなければならない。採
取の方法は,例えば,次の方法による。
1) 線,板,パイプなどで切断を必要としないものは,手又はインクリメントスコップで採取する。
2) 太い線,大きな板,パイプなど切断を必要とするものは,ペンチ,はさみ,切断機などで切断した
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後に採取する。
3) 大きな塊状物は,ボーリングしてその切粉を採取する。
4) 粉状物は,インクリメント採取用スコップなどで採取する。
5) 採取に当たっては,ダストなどが飛散し損失しないように注意する。
8.5.2 融解試料の調製 融解試料の調製は,7.5.3による。
8.5.3 融解 融解は,6.5.5による。
8.5.4 成分試験試料の調製 成分試験試料の調製は,6.5.6による。
8.5.5 水分試験試料の調製 水分試験試料の調製は,8.4.6で得た試料を用い,仕分けした各層ごとに行
う。その方法は,6.5.7による。
9. 第4法のサンプリング及び試料調製方法
9.1 ロットの大きさ ロットの大きさは,6.1による。
9.2 特性及び精度 特性及び精度は,6.2による。
9.3 品位変動の大きさの区分 品位変動の大きさの区分は,5.3による。
9.4 サンプリング
9.4.1 サンプリングの時期 サンプリングの時期は,6.4.1による。
9.4.2 インクリメントの大きさ インクリメントの大きさは,目視によって仕分けした層を代表し,かつ
標準見本(15)と照合するために必要な量以上とする。
注(15) 標準見本の作製及び管理については,附属書に規定する。
9.4.3 インクリメントの採取用具 インクリメントの採取用具は,6.4.3による。
9.4.4 インクリメントの採取方法 インクリメントの採取は,次の手順によって行う。
a) ロットの全量を,鉄板などの上に広げる。
b) ロット全体を目視によって仕分けし,仕分質量比を推定する。
c) 仕分けした各層から9.4.2に規定した大きさのインクリメントを,9.4.3に規定した採取用具又は手で
採取する。このとき,付着している泥,腐食物,ダストなどが脱落しないように注意する。
9.4.5 インクリメントの個数 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数は,原則として表5
による。ただし,仕分けした各層から採取する最小必要インクリメント数は,1とする。
9.4.6 インクリメントのまとめ方 9.4.4で採取したインクリメントは,9.4.4 b)で仕分けした各層ごとに
まとめ仕分試料とする。
9.5 仕分試料の銅含有率の推定 仕分試料の銅含有率の推定は,次による。
a) 各仕分試料から標準見本と照合するために必要な量の代表試料を適切な方法で採取し,それぞれをポ
リエチレン製の袋などの容器に入れる。このとき,泥,付着物,ダストなどが脱落しないように注意
する。
b) 採取した試料と標準見本との照合方法及び銅含有率の推定は,次による。
1) 採取した試料は,採光などが同じ観察条件のもとで標準見本と対比し,同一と思われる標準見本の
銅含有率を試料の銅含有率と推定する。
2) 採取した試料は,幾つかの標準見本と比較して,いずれの標準見本と一致するかの判断が困難なと
きは,その幾つかの標準見本の銅含有率の平均値を採取した試料の銅含有率と推定する。
3) 採取した試料に対応する標準見本がないときは,採取した試料を6.5.6によって処理して得た成分試
験試料を分析し,採取した試料の銅含有率を求める。
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9.6 水分試験試料の調製 9.4.6で得られた仕分試料を水分試験試料とし,各仕分試料ごとに水分を測定
する。ただし,水分試験試料の調製は受渡当事者間の協定によって省略することができる。
10. 水分測定方法
10.1 要旨 水分試験試料は,規定した温度で恒量となるまで乾燥し,熱乾燥減量を求める。
10.2 試料 6.5.7,7.5.6,8.5.5又は9.6で得た水分試験試料を用いる。
10.3 装置 装置は,次による。
a) 乾燥容器は,耐食耐熱性のもので,試料の厚さが30mm以下となる底面積をもつ乾燥皿。
b) 乾燥器の保持温度の許容差は,±5℃とする。
21以下のもの。
c) はかりは,最小目盛が試料量の 000
10.4 操作 操作は,次の手順によって行う。
a) 水分試験試料約15kgを質量既知 (W1g) の乾燥容器に移し,試料の厚さがほぼ一定になるように平
らにし,全質量 (W2g) をはかる。
b) あらかじめ105±5℃に調節した乾燥器に入れて乾燥する。
c) 一定時間乾燥した後,とり出して質量をはかり,その後2時間乾燥するごとに質量をはかり,熱乾燥
減量を算出する。
d) 熱乾燥減量率が2時間につき0.1% (m/m) 以下となるまで乾燥し,さらに2時間以上乾燥を続ける(16)。
e) 乾燥が終了したら,直ちに質量 (W3g) をはかる。
注(16) あらかじめ実験を行い,この規定を満足する乾燥時間を決定できる場合は,その時間を乾燥終
了時間としてもよい。
10.5 計算 水分は,次の式によって算出し,小数点以下2けたまで求める。
W2 W3
H 100
W2 W1
ここに, H : 水分 [% (m/m) ]
W1 : 乾燥前の乾燥容器の質量
W2 : 乾燥前の乾燥容器及び水分試験試料の質量
W3 : 乾燥終了後の乾燥容器及び水分試験試料の質量
10.6 許容差 2個測定したときは,その各々の水分% (m/m) の測定値の差が0.2 % (m/m) 以下であること
が望ましい。
10.7 決定値 決定値は,次のいずれかによる。
a) ロットについて2回の水分測定を行った場合は,2回の測定値の平均値をロットの水分 [% (m/m) ] と
する。
b) ロットについて1回の水分測定を行った場合は,その測定値をロットの水分 [% (m/m) ] とする。
c) 仕分試料ごとに水分を測定した場合は,各測定値が代表する仕分試料の質量比を重みとした重みつき
平均値を求め,これをロットの水分 [% (m/m) ] とする。
11. 銅含有率決定方法 ロットの銅含有率の決定方法は,次のいずれかによる。
a) 全量を150 下に粉砕した場合は,試料の銅分析値 [% (m/m) ] をロットの銅含有率 [% (m/m) ] と
する。
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JIS M 8082:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 73 : 鉱採及び鉱物 > 73.060 : 金属鉱物及びそれらの濃縮物 > 73.060.99 : その他の金属鉱石
JIS M 8082:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH1051:2013
- 銅及び銅合金中の銅定量方法
- JISK8866:2008
- 四ほう酸ナトリウム十水和物(試薬)
- JISM8100:1992
- 粉塊混合物―サンプリング方法通則
- JISM8121:1997
- 鉱石中の銅定量方法
- JISM8125:1997
- 粗銅地金中の銅定量方法
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい