JIS M 8101:1988 非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法

JIS M 8101:1988 規格概要

この規格 M8101は、銅鉱,鉛鉱,亜鉛鉱,すず鉱,金鉱,銀鉱などの非鉄金属鉱石及び精鉱について,ロットの成分及び水分の平均値を決定するための方法を規定。ただし,他の日本工業規格で,(1)試料を採取する方法 (2)水分試験試料を調製する方法 (3)水分及び乾量を決定する方法 これらが規定されている鉱石には適用しない。

JISM8101 規格全文情報

規格番号
JIS M8101 
規格名称
非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法
規格名称英語訳
Methods for sampling, preparation and determination of moisture content of non-ferrous metal bearing ores
制定年月日
1951年8月18日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

73.060.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1951-08-18 制定日, 1954-08-18 確認日, 1957-07-23 確認日, 1960-06-24 確認日, 1963-06-01 確認日, 1965-09-01 改正日, 1968-04-01 確認日, 1971-03-01 確認日, 1974-06-01 確認日, 1976-04-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1984-04-01 確認日, 1988-03-01 改正日, 2001-12-20 確認日, 2006-09-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS M 8101:1988 PDF [14]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8101-1988

非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法

Methods for Sampling,Preparation and Determination of Moisture Content of Non-ferrous Metal Bearing Ores

1. 適用範囲 この規格は,銅鉱,鉛鉱,亜鉛鉱,すず鉱,金鉱,銀鉱などの非鉄金属鉱石及び精鉱(以
下,鉱石という。)について,ロットの成分及び水分の平均値(以下,平均品位という。)を決定するため
の次の方法について規定する。ただし,他の日本工業規格(日本産業規格)でこれらが規定されている鉱石には適用しない。
(1) 試料を採取する方法
(2) 水分試験試料及び成分試験試料を調製する方法
(3) 水分及び乾量を決定する方法
備考1. ひ鉱,アンチモン鉱,ビスマス鉱,ニッケル鉱(けい苦土ニッケル鉱を除く。),コバルト鉱,
モリブデン鉱,タングステン鉱,ばい焼鉱,煙灰については,この規格を準用する。
2. ロットの有価物の質量は,ロットの質量,乾量分及び成分の平均品位で決まるもので,この
規格は,乾量分及び成分の変動係数の水準が等しくなるように設定している。
3. この規格は,原則としてJIS M 8100(粉塊混合物のサンプリング方法通則)に準拠している。
引用規格 :
JIS M 8100 粉塊混合物のサンプリング方法通則
JIS Z 8401 数値の丸め方
関連規格 JIS M 8083 ばら積み非鉄金属浮選精鉱のサンプリング方法
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次による。
(1) ロット 平均品位を決定するために当事者間で取り決めた質量の鉱石。
(2) 副ロット ロットを分割した単位。
(3) インクリメント ロット又は副ロットから試料採取器によって原則として一動作で採取した単位量の
鉱石。又は,インクリメント縮分方法において,試料から採取した単位量の鉱石。
1インクリメントの質量をインクリメントの大きさという。
(4) 小口試料 数個のインクリメントを集めた試料。必要に応じて,インクリメントを個々に調製した後
で,これらを数個集めた試料を小口試料ということもある。
(5) 大口試料 1ロットから採取したインクリメント又は小口試料の全部を集めた試料。必要に応じて,
インクリメント又は小口試料ごとに調製した後で,これらを集めた試料を大口試料ということもある。
(6) 成分用試料 成分分析のために採取した試料の総称。成分用試料を調製し分析に供するものを成分試
験試料という。

――――― [JIS M 8101 pdf 1] ―――――

2
M 8101-1988
(7) 水分用試料 水分測定のために採取した試料の総称。水分用試料を調製し水分測定に供するものを水
分試験試料という。
(8) 乾量分 乾量を百分率で表したもの。
乾量分(質量%)=100−水分(質量%)
(9) ベルトサンプリング ロットがベルトコンベヤなどで運ばれるときに,ベルトコンベヤの上又は落ち
口からインクリメントを採取する方法。
(10) 貨車サンプリング ロットが貨車又はトラックで受渡しされる場合,貨車又はトラックからインクリ
メントを採取する方法。
(11) 容器サンプリング ロットが容器(袋,ドラム缶,その他)で受渡しされる場合,それらの容器から
インクリメントを採取する方法。
(12) 船倉サンプリング ロットが船積で受渡しされる場合,荷役中に船倉又は荷役用具の中からインクリ
メントを採取する方法。
(13) 試料の兼用と重用 試料の兼用とは,試料を分割して一方を水分の測定に使用し,他方を成分試験試
料の調製に使用すること。試料の重用とは,水分の測定に使用した試料の全量又はその一部を成分試
験試料の調製に使用すること。
(14) 最大粒度 試料のふるい上残留率が5%に相当するふるい目の大きさ。
3. 記号 この規格に用いる記号は,次による。
N : ロットの大きさ
n : 1ロットから採取するインクリメントの数
精度を標準偏差で表したもの
層内のインクリメント間のばらつきを標準偏差で表したもの
サンプリング精度を標準偏差で表したもの
調製精度を標準偏差で表したもの
分析又は測定の精度を標準偏差で表したもの
拿 2 度
戀 サンプリング,調製及び分析又は測定を含めた総合精度を2 地
標準偏差値
CV : 変動係数 CV = 100 (質量 %)
平均値
4. 一般事項
4.1 サンプリング及び試料調製の概要 サンプリング及び試料調製の概要は,次による(図参照)。
(1) ロットを決める。必要に応じて副ロットを決める。
(2) インクリメントの大きさ,採取方法及び必要個数を決める。
(3) インクリメントを採取し,これを集めて大口試料又は小口試料とする。
(4) 水分試験試料及び成分試験試料を調製する。

――――― [JIS M 8101 pdf 2] ―――――

                                                                                              3
M 8101-1988
図 サンプリング及び試料調製の概要(一例)
4.2 試料の取扱い
4.2.1 試料容器 試料容器は,次による。
(1) インクリメント,小口試料,大口試料又はこれらを粉砕,縮分して調製した試料を運搬又は保管など
の目的に用いる容器は,試料の全量が入り,清潔で,確実にふた又は封ができるものでなければなら
ない。
(2) 特に,水分用試料の容器は,気密性がよく,吸湿性がなく,水分が発散しないもので,内面にさびな
どが発生していないことが必要である。
4.2.2 成分試験試料の包装及び表示 成分試験試料は,内面に樹脂塗装したアルミニウムはく,ポリエチ
レンなどの内袋に入れて密封し,更にこれを紙袋に封入して送付,配布又は保管する。
包装には,原則として次の事項を表示する。
(1) 品名,船名,車名,ロット名など
(2) ロットの大きさ
(3) 試料番号
(4) サンプリングの場所
(5) サンプリングの年月日
(6) サンプリング責任者の署名
(7) その他必要事項
4.2.3 成分試験試料の保管 成分試験試料の保管は,次による。

――――― [JIS M 8101 pdf 3] ―――――

4
M 8101-1988
(1) 4.2.2で包装した成分試験試料の一部は,原則として3か月間保管する。
(2) 保管に当たっては,温度,湿度,直射日光などによる影響のないように保管場所に注意しなければな
らない。
4.2.4 試料の送付 成分試験試料以外の試料は,原則として送付してはならない。ただし,やむを得ず送
付する場合には,その方法については当事者間の協議による。
4.2.5 取扱い上の注意 試料の採取及び試料の調製,測定の期間を通じて,使用する機械器具を十分に清
掃するなど,試料に異物が混入することを防止し,また,試料が変質しないように注意しなければならな
い。
4.3 平均品位の表し方 各特性ごとに測定方法に規定された必要回数の測定値を平均し,これをロット
の平均品位の決定値とする。ただし,各特性の決定値として,通常表1のけた数より1けた下まで算出し,
JIS Z 8401(数値の丸め方)によって丸めて表1の位取りとする。
表1 決定値のけた数
特性 単位 決定値のけた数
銅分 質量% 小数点以下2けた
鉛分 質量% 小数点以下2けた
亜鉛分 質量% 小数点以下2けた
すず分 質量% 小数点以下2けた
金分 g/t 小数点以下1けた
銀分 g/t 整数
水分又は乾量分 質量% 小数点以下2けた
4.4 その他
4.4.1 この規格に規定のない事項は,当事者間の協議によって決定する。
4.4.2 この規格の一部が適用できない場合には,当事者間の協議によってこの規格に規定する以外の方法
によることができる。ただし,この場合,チェック実験によって,偏りがなく規定された精度を満足する
ことが確認された方法でなければならない。
備考 チェック実験の方法は,原則としてJIS M 8100の附属書57による。
5. サンプリング方法
5.1 ロットの大きさ ロットの大きさは,1 000t未満とする。
5.2 特性及び精度
5.2.1 特性 精度を規定する特性は,乾量分及び当事者間の協議によって決定した成分とする。
備考 総合精度は,乾量分及び成分を対象として規定している。水分についての精度(変動係数)は,
直接には考慮していない。
5.2.2 精度 総合精度は,ロットの取引金額に応じて定める。
表2 総合精度の水準
ロットの取引金額 総合精度の水準 (CV)
百万円 質量%
2未満 5
2以上5未満 2.5
5以上50未満 1.0
50以上 0.5

――――― [JIS M 8101 pdf 4] ―――――

                                                                                              5
M 8101-1988
5.3 品位変動の分類 品位変動の大きさは,それぞれの層内変動 ( ‰ 暈 類す
る。
表3 品位変動の区分
品位変動の区分 (
鉱石の種類 単位 特性の品位
小 中 大
銅鉱,鉛鉱, 30未満 0.2未満 0.2以上0.5未満 0.5以上
亜鉛鉱, 質量% 30以上70未満 0.5未満 0.5以上1.0未満 1.0以上
すず鉱など 70以上(1) 1.0未満 1.0以上2.0未満 2.0以上
50未満 1.0未満 1.0以上5.0未満 5.0以上
金鉱 g/t
50以上 2.0未満 2.0以上10未満 10以上
銀鉱 g/t − 10未満 10以上50未満 50以上
注(1) 水分の品位変動の区分は,特性の品位70%以上の項を適用する。
備考1. 対象物の品位変動の区分が不明の場合には,判明するまで原則として
品位変動は大として取り扱う。
2. 品位変動の区分が不明の場合には,なるべく早くチェック実験を行い,
変動の区分を決めなければならない。
3. 同じロットについて,二つ以上の特性を対象とする場合には,いずれ
か大きい方の品位変動区分による。
4. 品位変動区分の 容器サンプリングの場合には,容器間のばらつ
きを含むものとする。
5.4 サンプリングの実施時期 インクリメントの採取時期は,次のとおりとする。
(1) 原則としてロットの移動中に行う。
(2) 水分用試料は,ロットを計量するとき又はその前後のできるだけ近い時期で水分の変化の起こらない
うちに採取する。
5.5 サンプリングの種類 サンプリングは,原則として次の4種類の方法による。ただし,同一ロット
について2種類の方法を併用することができる。
(1) ベルトサンプリング
(2) 貨車サンプリング
(3) 容器サンプリング
(4) 船倉サンプリング
5.6 インクリメント
5.6.1 インクリメントの大きさ ロットの最大粒度に応じて,表4に示すスコップで採取できる大きさ又
はそれと同等以上の大きさとする。
備考1. インクリメントの大きさは,サンプリングの際,ほぼ一定となるようにしなければならない。
ほぼ一定とは,インクリメントの大きさのばらつきが,変動係数として20%以下であればよ
い。
2. 成分用試料又は水分用試料の質量が規定された質量以下となるときは,インクリメントの大
きさを規定より大きくするか又はインクリメントの数を増加する。
5.6.2 インクリメント採取用具
(1) インクリメント採取用スコップ インクリメント採取用スコップは,ロットの最大粒度に応じて,原
則として表4の寸法のものを用いる。

――――― [JIS M 8101 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS M 8101:1988の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8101:1988の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISM8100:1992
粉塊混合物―サンプリング方法通則
JISZ8401:2019
数値の丸め方