JIS M 8237:2016 マンガン鉱石―硫黄定量方法

JIS M 8237:2016 規格概要

この規格 M8237は、マンガン鉱石中の硫黄の定量方法について規定。

JISM8237 規格全文情報

規格番号
JIS M8237 
規格名称
マンガン鉱石―硫黄定量方法
規格名称英語訳
Manganese ores -- Methods for determination of sulphur content
制定年月日
1953年3月28日
最新改正日
2016年3月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 320:1981(MOD)
国際規格分類

ICS

73.060.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 I 2019, 金属分析 II 2019
改訂:履歴
1953-03-28 制定日, 1956-03-20 確認日, 1958-01-31 改正日, 1960-12-17 確認日, 1963-12-15 確認日, 1967-01-01 確認日, 1969-09-01 改正日, 1972-08-01 確認日, 1975-07-01 確認日, 1978-10-01 確認日, 1982-03-01 改正日, 1988-02-01 確認日, 1993-06-01 確認日, 1995-09-01 改正日, 2000-10-20 確認日, 2005-07-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2016-03-22 改正
ページ
JIS M 8237:2016 PDF [16]
                                                                                   M 8237 : 2016

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 一般事項・・・・[1]
  •  4 定量方法の区分・・・・[1]
  •  5 硫酸バリウム重量法・・・・[2]
  •  5.1 要旨・・・・[2]
  •  5.2 試薬・・・・[2]
  •  5.3 試料はかりとり量・・・・[2]
  •  5.4 操作・・・・[3]
  •  5.5 空試験・・・・[4]
  •  5.6 計算・・・・[4]
  •  5.7 許容差・・・・[5]
  •  6 熱分解-よう素酸カリウム滴定法・・・・[5]
  •  6.1 要旨・・・・[5]
  •  6.2 試薬・・・・[5]
  •  6.3 装置・・・・[5]
  •  6.4 器具及び材料・・・・[5]
  •  6.5 試料のはかりとり量及び分解助剤の添加量・・・・[6]
  •  6.6 操作・・・・[6]
  •  6.7 空試験・・・・[7]
  •  6.8 計算・・・・[8]
  •  6.9 許容差・・・・[8]
  •  7 熱分解-赤外線吸収法・・・・[8]
  •  7.1 要旨・・・・[8]
  •  7.2 試薬及び標準物質・・・・[8]
  •  7.3 装置,器具及び材料・・・・[9]
  •  7.4 試料のはかりとり量・・・・[9]
  •  7.5 操作・・・・[9]
  •  7.6 空試験・・・・[9]
  •  7.7 検量線の作成・・・・[9]
  •  7.8 計算・・・・[10]
  •  7.9 許容差・・・・[11]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[12]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS M 8237 pdf 1] ―――――

M 8237 : 2016

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本フェロアロイ
協会(JFA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべ
きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS M 8237:1995は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS M 8237 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8237 : 2016

マンガン鉱石−硫黄定量方法

Manganese ores-Methods for determination of sulphur content

序文

  この規格は,1981年に第2版として発行されたISO 320を基とし,国内の実情に合わせるため,技術的
内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,マンガン鉱石中の硫黄の定量方法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 320:1981,Manganese ores−Determination of sulphur content−Barium sulphate gravimetric
methods and sulphur dioxide titrimetric method after combustion(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0970 ピストン式ピペット
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS M 8203 マンガン鉱石−化学分析方法−通則
JIS Z 2616 金属材料の硫黄定量方法通則

3 一般事項

  定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8203による。

4 定量方法の区分

  硫黄の定量方法は,次のいずれかによる。
a) 硫酸バリウム重量法 この方法は,硫黄含有率0.01 %(質量分率)以上2.0 %(質量分率)以下の試
料に適用する。
b) 熱分解−よう素酸カリウム滴定法 この方法は,硫黄含有率0.003 %(質量分率)以上2.0 %(質量分
率)以下の試料に適用する。ただし,塩素含有率0.1 %(質量分率)以上の試料には適用できない。

――――― [JIS M 8237 pdf 3] ―――――

2
M 8237 : 2016
c) 熱分解−赤外線吸収法 この方法は,硫黄含有率0.01 %(質量分率)以上2.0 %(質量分率)以下の
試料に適用する。ただし,化合水含有率が5.0 %(質量分率)以上の試料には適用できない。

5 硫酸バリウム重量法

5.1 要旨

a) バリウム及びチタンを含まない場合 試料を塩素酸カリウム,硝酸及び塩酸で分解して乾固し,塩酸
に溶解してろ過し,ろ液を保存する。不溶解残さを硝酸カリウム共存で灰化し,硝酸及びふっ化水素
酸で処理した後,炭酸ナトリウムで融解して水に抽出し,ろ過してろ液を塩酸溶液とした後,保存し
たろ液に合わせ,亜鉛で鉄を還元して過剰の亜鉛を分離する。
b) バリウム及び/又はチタンを含む場合 試料を適切な融解合剤で融解し,水で抽出してろ過する。ろ
液を塩酸溶液として乾固し,塩酸で硫酸塩を溶解して二酸化けい素を除く。
c) ) 又はb) の溶液中の硫酸イオンを塩化バリウムで硫酸バリウムとし,沈殿をこし分け,沈殿は保存
する。ろ液及び洗液から硫酸バリウムを回収して保存した沈殿と合わせ,強熱して,その質量をはか
る。

5.2 試薬

  試薬は,次による。
5.2.1 塩酸
5.2.2 塩酸(1+1,1+50,1+100)
5.2.3 硝酸
5.2.4 ふっ化水素酸
5.2.5 亜鉛 23 mmの粒状で硫黄含有率0.001 %(質量分率)以下のものを用いる。
5.2.6 塩素酸カリウム
5.2.7 炭酸ナトリウム
5.2.8 融解合剤A(炭酸ナトリウム10,硝酸ナトリウム1)
5.2.9 融解合剤B(過酸化ナトリウム1,炭酸ナトリウム1)
5.2.10 硝酸カリウム溶液(100 g/L)
5.2.11 炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)
5.2.12 塩化バリウム溶液 塩化バリウム二水和物(BaCl2・2H2O)100 gを水に溶解して1 000 mLにうすめ,
使用の都度,ろ紙(5種C)でろ過をして使用する。
5.2.13 塩化バリウム塩酸溶液 塩化バリウム二水和物(BaCl2・2H2O)1 gを塩酸(1+50)1 000 mLに溶
解して1夜間放置した後,ろ紙(5種C)でろ過をして使用する。
5.2.14 エタノール(95)
5.2.15 メチルオレンジ溶液(0.1 g/100 mL) 溶液の調製及び保存は,JIS K 8001の表JA.6[指示薬(中
和滴定用)の調製]による。
5.2.16 硝酸銀溶液(20 g/L)

5.3 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,硫黄含有率に応じ,表1に従って,0.1 mgの桁まではかる。

――――― [JIS M 8237 pdf 4] ―――――

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M 8237 : 2016
表1−試料はかりとり量
硫黄含有率 試料はかりとり量
%(質量分率) g
0.01以上 0.10未満 5.0
0.10以上 0.50未満 2.0
0.50以上 2.0以下 1.0

5.4 操作

5.4.1  試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) バリウム及びチタンを含まない場合
1) 試料をはかりとってビーカー(500 mL)に移し入れ,水約5 mL及び塩素酸カリウム1 gを加え,よ
く混ぜ合わせて時計皿で覆う。
2) 硝酸50 mL及び塩酸30 mLを加え,穏やかに加熱して液面に被膜が生じるまで蒸発する。塩酸30 mL
を加えて引き続き加熱して蒸発し,時計皿の下面を水で洗って時計皿を外し,約150 ℃に加熱して
乾固する。
3) 放冷した後,更に塩酸30 mLを加え,加熱して蒸発し,約150 ℃で乾固する。さらに,約30分間
150 ℃で加熱を続ける。
4) 放冷した後,塩酸(1+1)30 mLを加え,時計皿で覆い,加熱して可溶性塩類を溶解し,温水約30
mLを加えて23分間沸騰させる。時計皿の下面を水で洗って時計皿を外し,ろ紙(5種B)を用
いてろ過し,4060 ℃に加熱した塩酸(1+100)で3回洗浄し,次に温水で5回洗浄してろ液及び
洗液をビーカー(300 mL)に集め,約50 mLに加熱して濃縮し,主液として保存する。
5) 残さはろ紙と共に白金るつぼ(30番)に移し入れて乾燥した後,硝酸カリウム溶液(100 g/L)5,6
滴を滴加して湿し,徐々に加熱して約700 ℃で灰化する。
6) 放冷した後,残さに硝酸5,6滴を滴加して湿し,ふっ化水素酸約5 mLを加え,穏やかに加熱して
二酸化けい素及び硝酸を揮散させる。
7) 放冷した後,炭酸ナトリウム23 gを加え,9001 000 ℃で融解する。
8) 放冷した後,白金るつぼをビーカー(200 mL)に移して温水約50 mLを加え,穏やかに加熱して融
成物を溶解し,白金るつぼを温水で洗って取り出し,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,温水で5,6
回洗浄してろ液及び洗液はビーカー(300 mL)に集める。メチルオレンジ溶液(5.2.15)0.5 mLを
指示薬として加え,かき混ぜながら塩酸(1+1)に,溶液の色が黄から赤味を帯びるまで加えた後,
4) で保存した主液に合わせる。不溶解残さは捨てる。
9) この溶液を加熱して液面に被膜が生じるまで蒸発し,塩酸10 mL及び水25 mLを加え,更に亜鉛
(5.2.5)5 gを加え,6070 ℃に加熱1)して鉄を還元する。直ちにろ紙(5種C)を用いてろ過し,
ろ液をビーカー(300 mL)に集め,塩酸(1+100)でろ液及び洗液が100120 mLになるまで洗浄
する。不溶解残さは捨てる。
注1) 反応が激しい場合は水浴中で冷却するとよい。
b) バリウム及び/又はチタンを含む場合
1) あらかじめ融解した炭酸ナトリウムでるつぼの内壁を被覆した白金るつぼ(50番)に試料をはかり
とって移し入れる。

――――― [JIS M 8237 pdf 5] ―――――

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  • ISO 320:1981(MOD)

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