JIS M 8851:1983 ドロマイトの分析方法

JIS M 8851:1983 規格概要

この規格 M8851は、ドロマイトの分析方法について規定。

JISM8851 規格全文情報

規格番号
JIS M8851 
規格名称
ドロマイトの分析方法
規格名称英語訳
Methods for chemical analysis of dolomite
制定年月日
1971年3月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

73.080
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1971-03-01 制定日, 1974-06-01 確認日, 1977-05-01 確認日, 1980-06-01 確認日, 1983-11-01 改正日, 1990-07-01 確認日, 1999-10-20 確認日, 2006-03-25 確認日, 2006-08-20 改正日, 2011-10-20 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS M 8851:1983 PDF [20]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8851-1983

ドロマイトの分析方法

Methods for Chemical Analysis of Dolomite

1. 適用範囲 この規格は,ドロマイトの分析方法について規定する。
引用規格 :
JIS K 0050 化学分析通則
JIS K 0115 吸光光度分析のための通則
JIS K 0121 原子吸光分析のための通則
JIS K 8005 容量分析用標準試薬
JIS K 8006 試薬の含量試験中滴定に関する基本事項
JIS R 1306 化学分析用磁器燃焼ボート
JIS R 1307 化学分析用磁器燃焼管
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8801 標準ふるい
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050(化学分析通則),JIS K 0115(吸光光度分析の
ための通則)及びJIS K 0121(原子吸光分析のための通則)による。
3. 分析項目 この規格で規定する分析項目(1)は,次のとおりとする。
強熱減量 (Ig. loss)
二酸化けい素 (SiO2)
酸化鉄(III) (Fe2O3)
酸化アルミニウム (Al2O3)
酸化カルシウム (CaO)
酸化マグネシウム (MgO)
五酸化りん (P2O5)
全硫黄 (Total S)
注(1) 二酸化けい素(重量法を除く。),酸化鉄 (III),酸化アルミニウム,酸化カルシウム,酸化マグ
ネシウム及び五酸化りんは,それぞれ元素態で定量が行われるが,便宜上,酸化物の形で表示
する。
4. 試料の採り方及び取扱い方
4.1 分析試料は,よくかき混ぜて平均組成を表すように注意し,また,異物が混入していないことを確
かめなければならない。

――――― [JIS M 8851 pdf 1] ―――――

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M 8851-1983
4.2 分析試料は,JIS Z 8801(標準ふるい)の149 通過させるように粉砕したもの約10gを平
形はかり瓶(直径50mm)に薄く広げ,105110℃の空気浴中で1時間以上乾燥した後,デシケーター中
に保存したものからはかり取る。
4.3 分析試料のはかり取りには,化学はかりを用い,規定された量を0.1mgのけたまで読みとる。
5. 分析値のまとめ方
5.1 分析結果は,百分率で表し,JIS Z 8401(数値の丸め方)によって次のように丸める。
(1) 強熱減量,酸化カルシウム及び酸化マグネシウムは,小数点以下第1位
(2) 二酸化けい素,酸化鉄 (III),酸化アルミニウム及び重量法による全硫黄は,小数点以下第2位
(3) 五酸化りん及び熱分解−よう素酸カリウム滴定法による全硫黄は,小数点以下第3位
5.2 分析に当たっては,全操作を通じて空試験を行い,含有率を補正しなければならない。
5.3 分析は,同一試料について原則として2回以上繰り返して行い,その差が表1の許容差 (%) に示す
数値よりも大きいときは改めて2回以上の分析をやり直し,許容差以内のものの平均値を出す。
表1 許容差(2)
単位 %
二酸化けい素 酸化鉄 (III)
過塩素酸脱水重量法 1,10-フェナントロリン
モリブデン青吸光光度法 原子吸光法
強熱減量
吸光光度法
区分 許容差 区分 許容差 区分 許容差 区分 許容差
0.2 0.10以上1.00未満 0.03 0.40未満 0.02 0.10未満 0.01 0.10未満 0.01
0.10以上0.50未満 0.03 0.10以上0.50未満 0.03
1.00以上 0.05 0.40以上1.00未満 0.04 0.50以上1.50未満 0.05 0.50以上1.00未満 0.05
酸化アルミニウム 酸化カル酸化マグ 五酸化りん
EDTA-ビスマス逆滴定法 原子吸光法 シウム ネシウムモリブデン青吸光光度法
区分 許容差 区分 許容差 区分 許容差
0.50未満 0.02 0.50未満 0.02 0.3 0.2 0.050未満 0.002
0.050以上0.100未満 0.006
0.50以上 0.04 0.50以上1.00未満 0.04 0.100以上1.000未満 0.008
五酸化りん 全硫黄
熱分解-よう素酸カリウム滴
りんバナドモリブデン酸
硫酸バリウム重量法
吸光光度法 定法
区分 許容差 区分 許容差 区分 許容差
0.030以上0.100未満 0.004 0.050未満 0.003 0.01以上 0.01
0.100以上 0.007 0.050以上0.100未満 0.005
注(2) 2個の分析値が二つの区分にまたがるときは,2個の分析値の平均値の該当する区分の許容差を適用する。
6. 強熱減量定量方法
6.1 方法の区分 強熱減量の定量方法は,重量法による。
6.2 重量法
6.2.1 要旨 試料を1 050±50℃で恒量になるまで強熱したときの減量をはかる。
6.2.2 試料はかり取り量 試料は,1.0gをはかり取る。
6.2.3 操作 定量操作は,次の手順によって行う。

――――― [JIS M 8851 pdf 2] ―――――

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(1) 試料を白金るつぼ(例えば30番)(3)にはかり取り,少しすき間を開けてふたをし,初めは低温で加熱
し次第に温度を上げ,最後は電気炉中で1 050±50℃で1時間強熱する。ふたを密にしてデシケーター
中で放冷後,その質量をはかる。
(2) 15分間ずつ強熱を繰り返して,恒量(4)になったときの減量を求める。
6.2.4 計算 試料中の強熱減量を,次の式によって算出する。
w1 w2
強熱減量(%) 100
W
ここに, w1 : 強熱前の試料の入っている白金るつぼの質量 (g)
w2 : 強熱後の試料の入っている白金るつぼの質量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
注(3) 磁器るつぼを用いてもよい。
(4) 通常は1時間の強熱で恒量が得られる。
7. 二酸化けい素定量方法
7.1 方法の区分 二酸化けい素の定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 過塩素酸脱水重量法 この方法は,二酸化けい素含有率0.10%以上の試料に適用する。
(2) モリブデン青吸光光度法 この方法は,二酸化けい素含有率1.00%未満の試料に適用する。
7.2 過塩素酸脱水重量法
7.2.1 要旨 試料を塩酸と過塩素酸で分解し,加熱して白煙を発生させ,けい酸を不溶性としてこし分け
る。沈殿を強熱して質量をはかり,ふっ化水素酸を加え加熱して二酸化けい素を揮散させた後,再び強熱
して質量をはかり前後の質量差を求める。
7.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+1,1+100)
(2) 過塩素酸 (60%)
(3) ふっ化水素酸
7.2.3 試料はかり取り量 試料は,1.00gをはかり取る。
7.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をビーカー (200ml) にはかり取り(5),少量の水を加えてスラリー状とし,時計皿で覆って塩酸 (1
+1) 5mlをビーカーの縁から少量ずつ加える。激しい反応が終わったら,時計皿を少量の水で洗って
取り除く。
(2) 過塩素酸5mlを加え,砂浴上で加熱し,過塩素酸の濃い白煙が出始めたら再び時計皿で覆い,引き続
き10分間加熱する。
(3) 少し冷却した後,塩酸 (1+1) 5ml及び温水約50mlを加えて振り混ぜ,不溶解物がほぼ沈降したら直
ちにろ紙(5種B)でこし分け,熱塩酸 (1+100) で数回洗浄し,更に熱水で十分に洗浄する(6)。ろ液
及び洗液はビーカー (300ml) に受け,保存する。
(4) 不溶解物はろ紙と共に白金るつぼ(例えば30番)に入れて乾燥し,徐々に加熱して炎の出ないように
ろ紙を灰化した後,1 050±50℃で1時間強熱し,デシケーター中で放冷後質量をはかり,恒量(4)とな
るまで強熱を繰り返す。
(5) 不溶解物を過塩素酸2,3滴(7)で湿し,ふっ化水素酸5mlを加え,砂浴上で加熱して蒸発乾固する。1
050±50℃で10分間強熱し,デシケーター中で放冷後,質量をはかる。

――――― [JIS M 8851 pdf 3] ―――――

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なお,残留物の付着している白金るつぼは,そのまま保存する。
7.2.5 計算 試料中の二酸化けい素含有率を,次の式によって算出する。
w1 w2
二酸化けい素(%) 100
W
ここに, w1 : 7.2.4(4)ではかった質量 (g)
w2 : 7.2.4(5)ではかった質量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
注(5) 有機物を多量に含む試料の場合は,はかり取った試料をあらかじめ磁器るつぼ中で500600℃
に加熱し,有機物を分解してからビーカーに移す。
(6) 洗浄が不十分であると,ろ紙の灰化時に爆発飛散するおそれがある。特に不溶解物の多い場合
は,注意する必要がある。
(7) 不溶解物の量が多いときは,適宜増量する。
備考 二酸化けい素が極めて少量であって,特にこれの定量を必要としないときは,7.2.4(5)の操作を
省略して酸不溶解残さとして表示してもよい。この場合は,不溶解物の強熱に磁器るつぼを使
用しても差し支えない。
7.3 モリブデン青吸光光度法
7.3.1 要旨 試料を炭酸ナトリウムとほう酸で融解し,塩酸に溶解して定容とする。この溶液の一定量を
分取し,モリブデン酸アンモニウムを加えてけいモリブデン酸とし,しゅう酸と硫酸を共存させL−アス
コルビン酸を加えてモリブデン青を呈色させ,吸光度を測定する。
7.3.2 試薬 試薬は,次による。ただし,(4)(7)はプラスチック瓶に保存する。
(1) 塩酸 (1+9)
(2) 硫酸 (1+3)
(3) 混合融剤[炭酸ナトリウム(無水)2,ほう酸1]
(4) モリブデン酸アンモニウム溶液 モリブデン酸アンモニウム(四水和物)25gを温水に溶かして500ml
とする。必要ならばろ過する。ただし,保存中にモリブデン酸が析出したときは,新しく調製する。
(5) しゅう酸溶液 しゅう酸(二水和物)25gを水に溶かして500mlに薄める。
(6) −アスコルビン酸溶液 (5w/v%) 冷暗所に保存する。ただし,保存中に着色したときは,新しく調
製する。
(7) 標準二酸化けい素溶液 (1.0mg SiO2/ml) 二酸化けい素(無水けい酸,沈降製)を磁器るつぼに取り,
1050±50℃で約1時間強熱後,デシケーター中で放冷したもの0.250gを白金るつぼ(例えば30番)
にはかり取り,炭酸ナトリウム(無水)2.0gと混合した後,ふたをして初めは低温で加熱し,次第に
温度を上げて最後は1 000℃以上に強熱して融解する。放冷後,温水約100mlを入れたプラスチック
ビーカー (200ml) に白金るつぼを入れ,ときどき揺り動かして融成物を溶解する。白金るつぼ及びふ
たを水洗して取り出し,冷却後,溶液を250mlのメスフラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。直
ちにプラスチック瓶に移し入れる。
(8) 試薬ブランク溶液 混合融剤3.0gをはかり,白金るつぼに入れ,ふたをして初めは低温で加熱し,次
第に温度を上げて融解し,23分間引き続き加熱する。以下,7.3.4(2)と同様に操作する。
7.3.3 試料はかり取り量 試料は,0.25gをはかり取る。
7.3.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料を白金るつぼ(例えば30番)にはかり取り(8),混合融剤3.0gと混合した後,ふたをして,初め

――――― [JIS M 8851 pdf 4] ―――――

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は低温で加熱し,次第に温度を上げて融解し,23分間引き続き加熱する。
(2) 放冷後,熱塩酸 (1+9) 150mlを入れたビーカー (300ml) 中に白金るつぼを入れ,水浴上で加熱して融
成物を溶解する。白金るつぼ及びふたは水洗して取り出し,溶液を常温まで冷却した後,250mlのメ
スフラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
(3) この溶液25mlを100mlのメスフラスコに正確に分取し,モリブデン酸アンモニウム溶液10mlを加え
て振り混ぜ,5分間放置する。
(4) 次に,振り混ぜながらしゅう酸溶液10ml,硫酸 (1+3) 5ml及びアスコルビン酸溶液2mlを連続して
手早く加え,1分間放置後,水で標線まで薄める。
(5) 5分間放置後,この溶液の一部を光度計の吸収セルに取り,波長650nm付近で吸光度を測定する。
7.3.5 計算 7.3.6で作成した検量線から二酸化けい素量を求め,試料中の二酸化けい素含有率を次の式
によって算出する。
a 10 3 250
二酸化けい素(%) 100
W 25
ここに, a : 7.3.4(5)から得られた二酸化けい素検出量 (mg)
W : 試料はかり取り量 (g)
7.3.6 検量線の作成 標準二酸化けい素溶液を水で正しく20倍に薄め,その05.0ml(二酸化けい素と
して00.25mg)を,あらかじめ試薬ブランク溶液25mlずつを入れた数個の100mlメスフラスコに段階的
に正しく取り,モリブデン酸アンモニウム溶液10mlを加えて振り混ぜ,5分間放置する。以下,7.3.4(4)
及び(5)の手順に従って操作し,得た吸光度と二酸化けい素含有量との関係線を作成して検量線とする。
注(8) 試料中に有機物,硫化物等の還元性物質を含む場合は,500600℃で加熱して分解する。
8. 酸化鉄 (III)
8.1 方法の区分 酸化鉄 (III) の定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 1,10−フェナントロリン吸光光度法 この方法は,酸化鉄 (III) 含有率1.50%未満の試料に適用する。
(2) 原子吸光法 この方法は,酸化鉄 (III) 含有率1.00%未満の試料に適用する。
8.2 1,10−フェナントロリン吸光光度法
8.2.1 要旨 7.2.4で保存した白金るつぼの残留物を,混合融剤で融解して塩酸に溶かし,7.2.4で保存し
たろ液及び洗液に加えて定容とする。この一部を分取して,アスコルビン酸で鉄を還元し,1,10−フェナ
ントロリンを加え,酢酸アンモニウムでpHを調節して呈色させ,吸光度を測定する。
8.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+1)
(2) 混合融剤[炭酸ナトリウム(無水)3,ほう酸1]
(3) 酢酸アンモニウム溶液 (20w/v%)
(4) −アスコルビン酸溶液 (5w/v%) 7.3.2(5)と同じものを用いる。
(5) 1,10−フェナントロリン溶液 1, 10−フェナントロリン塩酸塩(一水和物)1gを水に溶かし,1lに薄
め,冷暗所に保存する。保存中に着色したときは,新しく調製する。
(6) 標準酸化鉄 (III) 溶液−I (0.10mg Fe2O3ml) 硫酸鉄 (III) アンモニウム(12水和物)0.604gをはかり
取り,水約100ml及び硫酸 (1+1) 10mlを加えて溶解した後,1 000mlのメスフラスコに移し,水で標
線まで薄める。
8.2.3 操作 定量操作は,次の手順によって行う。

――――― [JIS M 8851 pdf 5] ―――――

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