JIS P 8129:1998 紙及び板紙―紙むけ試験方法―電気式IGT試験機による加速印刷法 | ページ 3

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3.7 印刷速度線図又はスケール 印刷機に附属しているもので,印刷開始点からの距離と印刷速度との
関係を示すもの。
4. 材料
4.1 インキ 標準タックグレードインキ又は同等品
4.2 清潔な柔らかい布
4.3 沸点60100℃の石油エーテル 装置の清掃に使用する。
5. 試験片 試験片は,JIS P 8111又はISO 187に規定する方法によって前処置された試験用紙から幅
20mm,長さ250270mmの大きさのものを4枚以上採る。紙の表裏,縦横の各々について試験する場合
は,それぞれについて試験片を用意する。試験片は,折れ,われ,しわなどの異常のないものを用い,試
験面は手で汚さないようにする。
6. 操作
6.1 準備 試験は,JIS P 8111又はISO 187の条件に一致する大気中で行う。印刷装置及びインキ練り機
は,厚さ6mm程度のゴムマット(ショア硬さ85度程度)を敷いた水平で振動のない台上に置く。
印刷ディスクを印刷機の取付軸に取り付け,かつ,セクタの印刷面に胴ばり材を取り付け,736N/cm [{75
kgf/cm}] の印圧で10回以上空印刷し,胴ばり材を十分に固める。胴ばり材に,ずれ,しわなどがないこと
を確かめる。
セクタに余剰の試験片を取り付けてから開始の位置にセットし,加圧を345±10N/cm [{35±1kgf/cm}] に
調整する。その後,空印刷し,試験片に,ずれ,しわがないことを確かめてから解放する。
セクタ回転機構の条件及びインキは,予備試験によって決める。
6.2 インキ練り 分配ローラのちり,油などを石油エーテルで清掃する。清掃後,石油エーテルが完全
に蒸発した後,インキ1mlをピペットで正確にポリウレタンローラに供給し,インキベらで延展する。
次に,ローラを8分間回転させて(この間ポリウレタンローラの左右を23回反転することが望ましい。)
インキを練り,均一に分散させる。印刷ディスクをインキ練り機のディスク保持軸に取り付けた後,45秒
間ポリウレタンローラに接触させ,印刷ディスクにインキを着肉させる。
着肉後は,できるだけ早く印刷を行う。
6.3 印刷 試験片の一端をセクタのつかみにくわえさせ,胴ばり材の上に取り付ける。セクタを開始の
位置に置く。次に,着肉した印刷ディスクを,インキ練り機から取り出し,印刷機の取付軸に差し込む。
加圧機構を操作して加圧し,セクタの止め金を外して回転させ,印刷する。
なお,印刷ディスクをインキ練り機から取り出した後の操作は,できるだけ迅速に行う。
印刷後,印刷ディスク及び試験片を印刷機から外し,印刷ディスクを清掃する。
6.4 インキの補給 最初のインキ供給量で,インキ練り機から4個の印刷ディスクの着肉が可能である。
さらに,連続して着肉させる場合は0.065mlのインキを補充し,8分間練ることによって4個の印刷ディ
スクに着肉することができる。
参考 インキの補充は2回まで可能である。
7. 紙むけの判定及び測定 印刷した試験片の印刷表面を約15度の角度の明るい光源下で肉眼判定を行
い,次の条件で紙むけなどの開始点 (B) を定める。

――――― [JIS P 8129 pdf 11] ―――――

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a) 表面が確実にはがれている所の先端(附属書図2参照)
附属書図2
b) 表面が部分的に浮いている場合,及び繊維又は塗工層に不連続的なはがれが生じている場合は,肉眼
で見える大きさ(径0.2mm以上)のものが発生している先端(附属書図3参照)
附属書図3
c) 毛羽立ちが生じている場合,及び細かく断続的にむけが生じている場合は,ある程度群をなしている
と判断される先端(附属書図4参照)
附属書図4
印刷ディスクとセクタのニップによって,試験片に付けられたインキマークの中心を印刷開始点 (A) と
し,A点からB点までの距離を印刷速度線図又はスケールと合わせ,紙むけ開始点 (B) の印刷速度 (cm/s)
を求める。
8. 報告 報告には,必要に応じて次の項目を記録する。
a) 規格名称又は規格番号,及びJIS又はISO規格の区分。
b) 試験片の種類及び名称。
c) 使用した試験機の名称及び形式。
d) 試験年月日及び試験場所。
e) 試験用紙の前処置条件(温度及び相対湿度)。
f) 使用インキ。
g) 印刷最高速度。
h) 試験片の表裏,縦横別の平均紙むけ速度 (mm/s),50mm/s単位に丸める。
i) 標準偏差。
j) 紙むけ状態の観察結果(孤立した紙むけを生じた試験片の状況を含む。)。
k) この規格に規定していない操作,例えば,試験片数の不足,結果に影響を及ぼしたとみられる事項な
ど。
参考 この試験結果は,インキの粘弾性の変化に支配されるので,一連の試験の値は,他の一連の試
験の値と必ずしも一致しない。したがって,紙むけ強さが既知の試験片を同時に試験して比較
したほうがよい。

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JIS原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 尾 鍋 史 彦 東京大学
(副委員長) 飯 田 清 昭 紙パルプ技術協会
(委員) 生 田 章 一 通商産業省生活産業局
○ 宮 崎 正 浩 工業技術院標準部
○ 橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会
○ 岡 山 隆 之 東京農工大学
堀 定 男 日本製紙連合会
吉 田 芳 夫 王子製紙株式会社
内 藤 勉 日本製紙株式会社
高 柳 充 夫 王子製紙株式会社
原 啓 志 三島製紙株式会社
外 山 孝 治 三菱製紙株式会社
○ 佐久間 雅 義 北越製紙株式会社
大豆生田 章 大日本印刷株式会社
細 村 弘 義 富士ゼロックス株式会社
○ 熊 谷 健 熊谷理機工業株式会社
○ 水 谷 壽 株式会社東洋精機製作所
○ 内 田 久* 十條リサーチ株式会社
○ 大 石 哲 久* 紙パルプ技術協会
紙パルプ試験規格委員会第3分科会 構成表
氏名 所属
(第3分科会長) 高 柳 充 夫 王子製紙株式会社
(委員) 品 川 俊 一 通商産業省物質工学工業技術研究所
長 田 高 穂 王子製紙株式会社
茂 木 一 真 株式会社巴川製紙所(平成9年3月31日まで)
上 山 雅 文 株式会社巴川製紙所(平成9年4月1日から)
田 口 秀 敏 日本板紙株式会社
折 坂 滋 大昭和製紙株式会社
安 田 強 日本製紙株式会社
船 江 晴 芳 三菱製紙株式会社
JIS原案作成委員会の○印の委員
(*印は,事務局兼務を示す。)

JIS P 8129:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3783:1980(MOD)

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