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附属書1(規定) パルプ−ちり及び結束繊維の評価方法−
第1部 : 未ざらし化学パルプ
1. 適用範囲 この附属書は,パルプ中のきょう雑物の評価方法について規定する。この方法は,原則と
してあらゆる種類のパルプに適用可能であるが,実用的には,さらしパルプ及び機械パルプ中のちり及び
結束繊維の評価には適さない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
ISO 638 Pulps−Determination of dry matter content
ISO 5263 Pulps−Laboratory wet disintegration
ISO 5269-1 Pulps−Preparation of laboratory sheets for physical testing−Part 1 : Conventional
sheet-former method
ISO 5725 Precision of test methods−etermination of repeatability and reproducibility by inter-laboratory
tests
ISO 7213 Pulps−Sampling for testing
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 シート中に埋め込まれている非繊維物質で,反射光で見たとき,不透明性又は色がシ
ちり (dirt)
ートの他の部分と明らかに区別できるもの。
3.2 結束繊維 (shives) 不透明,又は着色している木片若しくは繊維束で,シートの他の部分と区別で
きるもの。
4. 原理 離解したパルプから調製した手すきシートを,セルロースに近い屈折率の液体で含浸し,反射
光によって,特定の大きさのちり及び結束繊維をすべて計測する。
5. 装置及び補助材料 試験には,蒸留水又はろ過して浮遊粒子を除いた脱イオン水を用いる。
一般的な実験装置のほか,次の装置及び器具を用いる。
5.1 手すき装置 手すき紙の調製装置及び調製手順は,ISO 5269-1に従うものとする。
附属書1Aに示した装置を使ってシートを調製してもよい。ただし,これら二つのシート調製方法で得
られる結果は異なる可能性がある。
5.2 ろ紙 試験シートへの汚染を避けるため,目に見える異物,表面のちり,結束繊維などがないもの。
5.3 照明装置 白い背景に反射光を当てて試験シートを検査するのに適した構造とし,試験シートを走
査しやすくするために定規又は方眼を備えたもの(例えば,附属書1B参照)。
5.4 きょう雑物比較図 透明フィルム製で,面積ごとに異なった形状を配列したもの。形状の配列は,
横方向に形は異なるが面積が同じものを,縦方向に形は似ているが面積が異なるものを並べてある。
附属書1Cにきょう雑物比較図のコピーを例示してある。きょう雑物比較図以外(附属書1C図1又はフ
ィルムコピー)を,測定に使用してはならない。
――――― [JIS P 8208 pdf 6] ―――――
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5.5 含浸液 屈折率が約1.5のもの。毒性蒸気を発生する低沸点の液体は用いてはならない。
参考 オリーブオイル及び液体パラフィンは,含浸液として適している。
5.6 試験シートの含浸 ゴム製のロール又は小さなブラシを用いて表面を傷つけないように行う。
6. 試験シートの調製
6.1 試料採取 試験シートの調製には,できる限り代表的な試料を用いる。ISO 7213に従って最低24g
(絶乾)のパルプを採取する。
6.2 パルプの前処理 ISO 5263に従ってパルプを離解する。適切なシート調製装置 (5.1) によって,離
解した原料から坪量が60±3g/m2,面積200cm2の試験シート又は1.2±0.06gのシートを5枚調製する。1
枚ずつ,保護用のろ紙 (5.2) に挟んで乾燥する。
備考 試験中にパルプが汚染されないように注意する。離解機及びシート調製装置の汚れ,腐食及び
付着物がないことを確認する。
7. 手順 保護用のろ紙を取り除き,含浸液 (5.5) で,ローラ又はブラシを使って試験シートを含浸する。
反射光下で,シートの中及び表面にある小さなきょう雑物の数を数える。きょう雑物比較図 (5.4) に示す
面積既知の班点標本と比較することによって,きょう雑物の面積を求める。ちり及び結束繊維を別々に数
え,附属書1表1に従って面積によるグループ分けを行う。
附属書1表1 きょう雑物の分類
グループ 面積 (mm2)
1 ≧5.00
2 1.00−4.99
3 0.40−0.99
4 0.15−0.39
計測方法 :
a) 未ざらし化学パルプから調製した試験シートはグループ14
b) セミケミカルパルプから調製した試験シートはグループ13
もし試験シート中のきょう雑物の総数が2以下の場合は,この試験法の適用性をも含めて慎重に判
断することが望ましい(1.を参照)。
8. 計算及び報告 ちりの数及び結束繊維の数は,次の式で計算する。
a
X= 10
m
ここに, X : パルプ1kg当たりのちり及び結束繊維の数(100個単位で表す)
a : あるグループに含まれているちり又は結束繊維の数で,5枚の
シートの合計数
m : 試験した5枚のシートの絶乾質量の合計 (g)
ちり及び結束繊維の数を,7.のグループ分けに従って,次の精度で報告する。
a) が30未満の場合,最も近い数字を1の単位で報告。
b) が30以上の場合,最も近い数字を5の単位で報告。
c) が500を超える場合,“500以上”と報告。
――――― [JIS P 8208 pdf 7] ―――――
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9. 精度(参考) 誤差が生じる主原因は,同一試料から調製した個々の試験シート間で,量及び質的に
きょう雑物が不均一に分布していることによる。きょう雑物の測定精度は,きょう雑物総数の変動係数と
して表されるが,5枚の試験シートを用いて測定した場合には約11%である。この場合,ISO 5725による
繰返し精度は約30%である。
10. 試験報告 試験報告には,次の項目を記録する。
a) 試料を特定するのに必要なすべての情報
b) 規格名称又は規格番号及び附属書1の方法を使用したこと
c) 試験に用いた試料の量
d) きょう雑物の数(100個/kg)
e) 用いた試験シートの調製方法
f) 含浸した液体
g) 用いた試験シートの数
h) 試験中に観察された特徴的な事項
i) その他必要とする事項
――――― [JIS P 8208 pdf 8] ―――――
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附属書1A(規定)
附属書1A図1 簡単なシート調製装置(5.1)
――――― [JIS P 8208 pdf 9] ―――――
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附属書1B(参考)
照明装置の一例(5.3)
照明装置の一例を,附属書1B図1に示す。この装置は白い背景と,円形の蛍光灯を装備した拡大
鏡から成り,拡大鏡は自在に動く腕に取り付けられている。きょう雑物の検査及びきょう雑物比較図
(5.4)との面積比較は,拡大鏡を通して行う。
附属書1B図1 照明装置の一例(5.3)
――――― [JIS P 8208 pdf 10] ―――――
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JIS P 8208:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 5350-1:1982(MOD)
- ISO 5350-2:1990(MOD)
JIS P 8208:1998の国際規格 ICS 分類一覧
JIS P 8208:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISP0001:1998
- 紙・板紙及びパルプ用語
- JISP8201:1996
- 製紙用パルプの試料採取方法
- JISP8203:2010
- 紙,板紙及びパルプ―絶乾率の測定方法―乾燥器による方法
- JISP8220:1998
- パルプ―離解方法
- JISP8222:2015
- パルプ―試験用手すき紙の調製方法―標準手すき機による方法
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8801:1994
- 試験用ふるい