JIS P 8220-3:2020 パルプ―離解方法―第3部:機械パルプの離解(85℃以上)

JIS P 8220-3:2020 規格概要

この規格 P8220-3は、レーテンシィを示す機械パルプの離解のための装置及び操作について規定。

JISP8220-3 規格全文情報

規格番号
JIS P8220-3 
規格名称
パルプ―離解方法―第3部 : 機械パルプの離解(85℃以上)
規格名称英語訳
Pulps -- Laboratory wet disintegration -- Part 3:Disintegration of mechanical pulps atgreater than 85 degree C
制定年月日
2020年12月21日
最新改正日
2020年12月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 5263-3:2004(MOD)
国際規格分類

ICS

85.040
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2020-12-21 制定
ページ
JIS P 8220-3:2020 PDF [15]
                                                                                  P 8220-3 : 2020

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 主な装置,器具及び水・・・・[2]
  •  5 試料の調製・・・・[2]
  •  6 操作・・・・[3]
  •  6.1 離解及びレーテンシィの除去・・・・[3]
  •  6.2 離解機による操作・・・・[3]
  •  7 報告書・・・・[4]
  •  附属書A(規定)標準離解機の構成・・・・[5]
  •  附属書B(規定)標準離解機の点検・・・・[8]
  •  附属書C(参考)機械パルプでのレーテンシィの効果・・・・[9]
  •  参考文献・・・・[11]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[12]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS P 8220-3 pdf 1] ―――――

           P 8220-3 : 2020

まえがき

  この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)及び一般
財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があり,
日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本産業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS P 8220の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS P 8220-1 第1部 : 化学パルプの離解
JIS P 8220-2 第2部 : 機械パルプの離解(20 ℃)
JIS P 8220-3 第3部 : 機械パルプの離解(85 ℃以上)

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS P 8220-3 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
P 8220-3 : 2020

パルプ−離解方法−第3部 : 機械パルプの離解(85 ℃以上)

                         Pulps-Laboratory wet disintegration-
Part 3: Disintegration of mechanical pulps at ≧ 85 ℃

序文

  この規格は,2004年に第1版として発行されたISO 5263-3を基とし,技術的内容を変更して作成した
日本産業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,レーテンシィを示す機械パルプの離解のための装置及び操作について規定する。この装置
及び操作は,パルプを扱う他の多くの規格における試料の調製にも使用が可能である。
この規格は,機械パルプ,セミケミカルパルプ,ケミグラウンドパルプなどのレーテンシィを示す全て
のパルプに適用してもよい。ただし,レーテンシィを示さない機械パルプ,セミケミカルパルプ及びケミ
グラウンドパルプは,JIS P 8220-2(参考文献[5])に従って離解する。
注記1 白色度は,レーテンシィの存在によって著しくは変化しない。しかし,機械パルプの熱離解
は,白色度の著しい低下を招く。機械パルプの白色度の測定を行う場合は,JIS P 8220-2に
規定される方法を用いて離解してもよい。
注記2 機械パルプ以外で,高いリグニン量をもち,レーテンシィを示すパルプはセミケミカルパル
プ及びケミグラウンドパルプ,及び機械パルプ由来の古紙繊維が挙げられる。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 5263-3:2004,Pulps−Laboratory wet disintegration−Part 3: Disintegration of mechanical pulps
at ≧ 85 ℃(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS P 0001 紙·板紙及びパルプ用語
JIS P 8203 紙,板紙及びパルプ−絶乾率の測定方法−乾燥器による方法
注記 対応国際規格 : ISO 638,Paper, board and pulps−Determination of dry matter content−

――――― [JIS P 8220-3 pdf 3] ―――――

           2
P 8220-3 : 2020
Oven-drying method
JIS P 8216 パルプ−物理試験用標準水
注記 対応国際規格 : ISO 14487,Pulps−Standard water for physical testing
JIS P 8225 パルプ−紙料の固形分濃度測定方法
注記 対応国際規格 : ISO 4119,Pulps−Determination of stock concentration

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS P 0001によるほか,次による。
3.1
パルプの離解(disintegration of pulp)
解繊していないパルプを,水中で機械的に処理して,繊維の構造的特性をほとんど変えることなく行う
解繊。
3.2
レーテンシィ(latency)
機械パルプ,セミケミカルパルプ,ケミグラウンドパルプなどにおいて,一部のパルプ特性が潜在化し
ていて,その特性を顕在化するために,温度を上げてパルプを離解することが必要な状態。
注記1 レーテンシィは,特に高濃度の機械的な処理で生じたパルプ繊維のねじれによるものであり,
その後に高濃度のまま冷えることによって保持される。この保持は,リグニンの硬化によっ
て引き起こされると考えられている。
注記2 通常,パルプにおけるレーテンシィの程度は,パルプ濃度及び機械的な処理中に加えられた
エネルギーに関係する。
3.3
レーテンシィの除去(latency removal)
機械的処理及び熱処理(85 ℃以上)の組合せを用いた操作。

4 主な装置,器具及び水

  この規格で規定する主な装置,器具及び水は,次による。
4.1 標準離解機 構成が附属書Aで規定する離解機で,かつ,レーテンシィの除去のために離解を行っ
ている間,パルプの懸濁液を常に85 ℃以上に保持できる電熱容器をもつ,又は熱水を導入できるもの。
なお,安全のために,20 ℃での離解に使用する標準離解機と沸騰水製造用の電熱板とを一緒に使うこと
は推奨しない。
標準離解機の点検は,附属書Bによる。
4.2 はかり 試料を±0.2 gの精度でひょう量できるもの。
4.3 標準水 JIS P 8216に規定する,25 ℃における電気伝導度を0.25 mS/m以下に精製した水。

5 試料の調製

  ウェットパルプ又はドライパルプの場合は,JIS P 8203によって絶乾率を求める。スラッシュ状のパル
プは,JIS P 8225によって固形分濃度を求める。
スラッシュ状のパルプの固形分濃度が質量分率1.5 %未満の場合には,微細繊維が流出しないように注
意し,適度な容積となるように濃縮する。例えば,繊維を沈降させて水層部分を取り除くか,又はブフナ

――――― [JIS P 8220-3 pdf 4] ―――――

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P 8220-3 : 2020
ー漏斗及びろ紙を用いるろ過によって容易に濃縮できる。
実験室のこう(叩)解を含め,脱水特性を重視する試験では,パルプの離解には標準水(4.3)を使用す
る。いかなる場合も,離解後に行う試験方法に用いる水と同品質の水を,離解処理に使用する。
標準離解機(4.1)には,絶乾パルプとして質量50 g±5 g相当の試料を採取する。試料がシート状の場
合,シートは裁断せずに引き裂き,かつ,切り口を避ける。
絶乾率が20 %以上の試料は,20 ℃±5 ℃の1 L1.5 Lの水(標準水又は標準水以外の水)に少なくとも
表1に規定する時間浸せきする。パルプがシート状又はスラブ状(厚板状)の場合,浸せきの後に試料を
約25 mm×25 mmの大きさに引き裂く。規定した浸せき時間より長く,例えば,一晩中浸せきした場合で
も,結果には重大な影響は認められない。しかし,いかなる絶乾率のパルプでも,浸せき時間は24時間を
超えてはならない。
なお,フラッシュドライ機械パルプは,絶乾率にかかわらず最低10分の浸せきを必要とする。
表1−機械パルプで推奨する浸せき時間
パルプの絶乾率 最低浸せき時間
質量%
<20 0分
2060 30分
>60 4時間

6 操作

6.1 離解及びレーテンシィの除去

  機械パルプ(又は高いリグニン量をもつパルプ)でのレーテンシィの効果についての情報を,参考とし
て附属書Cに示す。
警告 熱離解法は,85 ℃を超える温度で試料を処理する方法を含むため,やけどを避けるよう注意す
る。

6.2 離解機による操作

  箇条5に規定した方法で調製した試料を標準離解機(4.1)の容器に移す。
箇条5で使用したものと同品質の20 ℃±5 ℃の水を,試料全体の体積が2 500 mL±25 mLとなるように
加える。混合したものを85 ℃以上に加熱する。回転カウンターをゼロに設定する。モーターのスイッチを
入れ,プロペラが累積回転数30 000になるまで回転させる。プロペラを止めパルプが完全に離解できてい
るか,例えば,離解機から少量をガラスシリンダーに取り,水で希釈し,透過光の下で検査する。完全に
離解できていなかった場合は,繊維が完全に分散するまで並びに/又は繊維束及び破片が製造時のパルプ
の程度に分散するまで離解を続ける。離解終了時に,温度が85 ℃を下回ってはならない。何らかの理由で
異なるパルプ量又は異なる累積回転数によって行う場合は,その旨を報告書に記載する。
離解した後はすぐに,パルプ懸濁液を箇条5で使用したものと同品質の冷水を用いて希釈する。
ろ水度試験を行う場合,希釈は,規定された濃度以上までとし,冷却温度は,規定された温度とする。
規定濃度及び温度を表2に示す。

――――― [JIS P 8220-3 pdf 5] ―――――

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