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Q 17024 : 2012 (ISO/IEC 17024 : 2012)
6.3 外部委託
6.3.1 認証機関は,認証プロセスに関わる外部委託業務を提供する各機関との間に,機密保持及び利害抵
触を含む各種取決めを内容とする,法的に拘束力のある合意を結んでいなければならない。
注記 この規格では,“外部委託”と“下請負契約”という用語は,同義語であるとみなす。
6.3.2 認証機関が認証に関わる業務を外部委託する場合,認証機関は,次の事項を行わなければならない。
a) 外部委託した全ての業務に対し全面的な責任を負う。
b) 外部委託した業務を実施する機関が,力量をもち,この規格の該当する規定に適合することを確実に
する。
c) 外部委託した業務を実施する機関のパフォーマンスを,文書化された手順に従って評価及び監視する。
d) 外部委託した業務を実施する機関が,外部委託した業務に関する全ての要求事項を満たすことを実証
するための記録を残す。
e) 外部委託した業務を実施する機関のリストを維持する。
6.4 その他の資源
認証機関は,認証活動の実施に当たって,試験会場,機器及び資源を含む適切な施設を用いなければな
らない。
7 記録及び情報に関する要求事項
7.1 申請者,候補者及び認証された要員の記録
7.1.1 認証機関は,記録を維持しなければならない。記録には,認証された要員の地位を確認する手段を
含めなければならない。記録は,特に申請書,評価報告書(試験記録を含む。),並びに認証の授与,維持,
再認証,認証範囲の拡大・縮小,一時停止及び取消しに関するその他の文書について,認証又は再認証の
プロセスが効果的に実施されたことを実証するものでなければならない。
7.1.2 記録は,業務プロセスの完全性及び情報の機密性を確実にする方法で識別し,管理し,処分しなけ
ればならない。記録は,適切な期間,少なくとも一つの完全な認証周期の間,又は承認の取決め,契約上,
法律上,若しくはその他の義務で要求される場合はその期間,保持しなければならない。
7.1.3 認証機関は,認証要求事項を継続的に満たす要員の能力に影響を与える可能性のある事項について,
認証された要員が,認証機関に対し遅滞なく通知することを要求する,拘束力のある取決めをもたなけれ
ばならない。
7.2 情報の開示
7.2.1 認証機関は,ある個人の認証が最新かつ有効かどうか,及びその認証の範囲を,要請に応じて検証
し,情報を提供しなければならない。ただし,そのような情報を開示しないことが法律で要求されている
場合を除く。
7.2.2 認証機関は,認証スキームの範囲及び認証プロセスの一般的な記述に関する情報を,要求がなくて
も一般に入手できるようにしなければならない。
7.2.3 認証スキームの全ての前提条件はリスト化し,そのリストは要求がなくても一般に入手できるよう
にしなければならない。
7.2.4 認証機関が提供する情報は,広告を含め,正確でなければならず,誤解を招くものであってはなら
ない。
7.3 機密保持
7.3.1 認証機関は,情報の維持及び開示についての文書化された方針及び手順を確立しなければならない。
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Q 17024 : 2012 (ISO/IEC 17024 : 2012)
7.3.2 認証機関は,法的に拘束力のある合意を通じて,認証プロセスの過程で得られた全ての情報を機密
にしなければならない。これらの合意は,全ての従事者を対象としなければならない。
7.3.3 認証機関は,法律によって情報の開示が要求される場合を除き,認証プロセスの過程で得られた情
報,並びに申請者,候補者及び認証された要員以外の情報源から得られた情報を,その個人(申請者,候
補者又は認証された要員)の書面による同意なしで権限を与えられていない者に開示しないことを確実に
しなければならない。
7.3.4 認証機関が法律によって機密情報の開示を求められた場合,認証機関がどのような情報を提供する
かについて,法律によって禁止されない限り該当する要員に知らせなければならない。
7.3.5 認証機関は,関連機関の活動が機密保持を損なわないことを確実にしなければならない。
7.4 セキュリティ
7.4.1 認証機関は,認証プロセス全体を通じてセキュリティを確実にするために必要な方針及び手順を開
発し,文書化しなければならない。また,セキュリティへの違反が生じたときに是正処置をとるための手
段をもたなければならない。
7.4.2 セキュリティの方針及び手順は,次の事項を考慮し,試験材料のセキュリティを確実にする規定を
含まなければならない。
a) 材料の場所(例えば,輸送,電子的配送,廃棄,保管,試験会場)
b) 材料の種類(例えば,電子媒体,紙媒体,試験機器)
c) 試験プロセスの各段階(例えば,開発,運営管理,結果報告)
d) 試験材料の反復使用から生じる脅威
7.4.3 認証機関は,次の事項を行うことによって,不正な試験が行われることを防止しなければならない。
a) 候補者に対し,機密の試験材料を開示せず,不正な試験の実施に加担しないというコミットメントを
示した,機密保持又はその他の合意書に署名することを要求する。
b) 試験監督員又は試験員に,試験への立会いを要求する。
c) 候補者の本人確認を行う。
d) 認められていない支援手段が,試験が実施される場所に持ち込まれることを防止するための手順を実
施する。
e) 候補者が試験中に認められていない支援手段を利用することを防止する。
f) 不正行為を示唆するものがないか,試験の結果を監視する。
8 認証スキーム
8.1 認証の各カテゴリについて,認証スキームがなければならない。
8.2 認証スキームは,次の要素を含まなければならない。
a) 認証の範囲
b) 職務及び業務の内容
c) 要求される力量
d) 能力(該当する場合)
e) 前提条件(該当する場合)
f) 行動規範(該当する場合)
注記1 能力には,視覚,聴覚,機動性などの身体的能力が含まれ得る。
注記2 行動規範は,スキームによって要求される倫理的な又は個人的な行動について記述したもの
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Q 17024 : 2012 (ISO/IEC 17024 : 2012)
である。
8.3 認証スキームは,次の認証プロセス要求事項を含まなければならない。
a) 初回の認証及び再認証のための基準
b) 初回の認証及び再認証のための評価方法
c) サーベイランスの方法及び基準(該当する場合)
d) 認証の一時停止及び取消しのための基準
e) 認証の範囲又は等級を変更するための基準(該当する場合)
8.4 認証機関は,認証スキームの開発及びレビューにおいて,次の事項が含まれていることを実証する
ための文書をもたなければならない。
a) 適切な専門家の関与
b) 重要な関係をもつ全ての関係者の利害を,何らかの利害が支配的になることなく,公正に代表する適
切な構造の使用
c) 前提条件の特定,及び該当する場合には,力量要求事項との整合
d) 評価の仕組みの特定及び力量要求事項との整合
e) 次の事項のために実施及び更新される,職務分析又は実務分析
− 首尾よいパフォーマンスのための業務を特定する。
− 各業務に必要な力量を特定する。
− 前提条件を特定する(該当する場合)。
− 評価の仕組み及び試験の内容を確認する。
− 再認証の要求事項及び間隔を特定する。
注記 認証機関以外のものによって認証スキームが開発されている場合,職務分析又は実務分析は,
このような作業の一部として既に利用できることがある。この場合,認証機関は,検証のため
に,スキーム文書から詳細を得ることができる。
8.5 認証機関は,認証スキームが継続的かつ系統的にレビュー及び妥当性確認されていることを確実に
しなければならない。
8.6 認証機関自身が,実施する認証スキームのスキームオーナでない場合,認証機関は,箇条8に規定
する要求事項が満たされていることを確実にしなければならない。
9 認証プロセス要求事項
9.1 申請プロセス
9.1.1 認証機関は,申請時に認証スキームに従って認証プロセスの概要を利用できるようにしなければな
らない。この概要には,少なくとも,認証のための要求事項,認証範囲,評価プロセスの記述,申請者の
権利,認証された要員の責務及び料金を含めなければならない。
9.1.2 認証機関は,認証を求める申請者に対し,申請書に漏れなく記入し,署名することを要求しなけれ
ばならない。申請書には,少なくとも次の事項を含む。
a) 氏名,住所及び認証スキームが要求するその他の情報のような,申請者を特定するために必要な情報
b) 申請者が求める認証範囲
c) 申請者が,認証要求事項に適合し,評価に必要な全ての情報を提供することに同意することの表明
d) スキームの前提条件に適合していることを客観的に実証するための支援情報
e) 妥当な範囲で,特別な要望への配慮の要請を表明する機会があることの,申請者に対する通知(9.2.5
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参照)
注記 法律によって認められる場合,電子的署名を含む他の方法でもよい。
9.1.3 認証機関は,申請者が認証スキームの申請要求事項に適合していることを確認するために,申請書
をレビューしなければならない。
9.2 評価プロセス
9.2.1 認証機関は,認証スキームの規定に従って,特定の評価の方法及び仕組みを実施しなければならな
い。
9.2.2 認証スキームにおいて追加の評価を必要とする変更が生じた場合,認証機関は,認証された要員が
変更された要求事項に適合していることを検証するために必要な,特定の方法及び仕組みを文書化し,要
求がなくても一般にアクセスできるようにしなければならない。
注記 この検証を行うために,再認証を利用することができる。
9.2.3 評価は,候補者の力量を確認するために得られた証拠文書によって,スキーム要求事項を客観的か
つ体系的に検証することを確実にするように計画し,構成しなければならない。
9.2.4 認証機関は,候補者を評価する方法を検証しなければならない。この検証では,各評価が公正かつ
妥当であることを確実にしなければならない。
9.2.5 認証機関は,妥当な範囲で,かつ,評価の完全性が損なわれない場合は,国の規制を考慮して特別
な要望[9.1.2 e)を参照]を検証し,配慮しなければならない。
9.2.6 別の機関によって実施された作業を認証機関が考慮する場合,結果が同等かつ認証スキームで定め
られた要求事項に適合していることを実証するために,適切な報告書,データ及び記録をもたなければな
らない。
9.3 試験プロセス
9.3.1 試験は,スキームに基づき,これと整合して,筆記,口述,実技,観察又はその他の信頼できる客
観的な手段で,力量を評価するように設計しなければならない。試験で要求する事項の設計は,合否決定
の妥当性を含め,内容及び難易度に関して,各試験の結果に同等性のあることを確実にするものでなけれ
ばならない。
9.3.2 認証機関は,一貫性のある試験の運営管理を確実にするための手順をもたなければならない。
9.3.3 試験を運営管理するための条件に関する基準を確立し,文書化し,監視しなければならない。
注記 条件には,照明,気温,候補者同士の分離,騒音,候補者の安全などが含まれる。
9.3.4 試験プロセスで技術的機器を用いる場合,必要に応じて,機器の検証又は校正を行わなければなら
ない。
9.3.5 各試験の公正さ,妥当性,信頼性及び一般的パフォーマンス,並びに特定された全ての欠点が是正
されることを,正当な規定の間隔で再確認するために,適切な方法論及び手順(例えば,統計的なデータ
の収集及び維持)を文書化し,実施しなければならない。
9.4 認証の決定
9.4.1 認証プロセスの過程で収集した情報は,次の目的にとって十分なものでなければならない。
a) 認証機関が,認証の決定を行う。
b) 例えば,異議申立て,苦情などの場合にトレーサビリティがある。
9.4.2 認証の授与,維持,再認証,認証範囲の拡大及び縮小,一時停止並びに取消しに関する決定は,外
部委託してはならない。
9.4.3 認証機関は,認証スキームの要求事項に関わる事項だけに限定して,認証の決定を行わなければな
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Q 17024 : 2012 (ISO/IEC 17024 : 2012)
らない。
9.4.4 候補者の認証の決定は,認証プロセスの過程で収集された情報に基づき,認証機関だけが行わなけ
ればならない。認証の決定を行う従事者は,当該候補者の試験又は訓練に携わった者であってはならない。
9.4.5 認証の決定を行う従事者は,認証要求事項が満たされているかどうかを確定するのに十分な,認証
プロセスに関する知識及び経験をもたなければならない。
9.4.6 全ての認証要求事項が満たされるまでは,認証を授与してはならない。
9.4.7 認証機関は,全ての認証された要員に証明書を交付しなければならない。認証機関は,証明書の唯
一の所有権者であることを維持しなければならない。証明書は,認証機関の責任者によって署名又は承認
された,書状,カード又は他の媒体の形式でなければならない。
9.4.8 証明書は,少なくとも次の情報を含まなければならない。
a) 認証された要員の氏名
b) 固有の識別
c) 認証機関の名称
d) 認証スキーム,規格又はその他の関連文書の引用。該当する場合は,その発行日を含む。
e) 認証範囲。該当する場合は,有効性に関する条件及び制約事項を含む。
f) 認証の発効日及び失効日。
9.4.9 証明書は,偽造のリスクを低減するようにデザインしなければならない。
9.5 認証の一時停止,取消し又は認証範囲の縮小
9.5.1 認証機関は,認証の一時停止,取消し,又は認証範囲の縮小に関する方針及び文書化された手順を
もち,その方針及び手順において,その決定に引き続く処置を規定しなければならない。
9.5.2 一時停止の原因となった問題が,認証機関が定めた期間内に解決されないときは,認証の取消し又
は認証範囲の縮小をしなければならない。
9.5.3 認証機関は,認証を一時停止する場合,認証が一時停止されている間,認証された要員がその認証
について宣伝を控えることを確実にする拘束力のある取決めを,認証された要員との間でもたなければな
らない。
9.5.4 認証機関は,認証を取り消す場合,認証された要員が認証された地位に対する全ての言及を控える
ことを確実にする拘束力のある取決めを,認証された要員との間でもたなければならない。
9.6 再認証プロセス
9.6.1 認証機関は,認証スキームの要求事項に従って再認証プロセスを実施するための,文書化された手
順をもたなければならない。
9.6.2 認証機関は,再認証プロセスの過程で,認証された要員が継続して力量をもち,最新のスキーム要
求事項に適合していることを確認することを確実にしなければならない。
9.6.3 再認証の周期は,スキーム要求事項に基づかなければならない。再認証の周期の根拠は,該当する
場合,次の事項を考慮しなければならない。
a) 規制要求事項
b) 規準文書の変更
c) 関連するスキーム要求事項の変更
d) 認証された要員が従事する業界又は分野の性質及び成熟度
e) 力量のない要員に起因するリスク
f) 技術及び認証された要員に対する要求事項の継続的変化
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JIS Q 17024:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 17024:2012(IDT)
JIS Q 17024:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 03 : サービス.経営組織,管理及び品質.行政.運輸.社会学. > 03.120 : 品質 > 03.120.20 : 生産品及び生産者証明.適合性評価
JIS Q 17024:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ17000:2005
- 適合性評価―用語及び一般原則