JIS R 1641:2007 ファインセラミックス基板のマイクロ波誘電特性の測定方法 | ページ 3

                                                                              R 1641 : 2007

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                               表 1 空洞共振器の寸法例及び材質
共振周波数0f 12 GHz
内径D 35 mm
長さH=2 M=D/1.425 mm
材質 銅(銀)又は5 μm程度の銅(銀)めっきを施した導体
PTFEリング寸法 厚さ 0.5 mm,内径 14 mm,外径 20 mm
7.2.2 TC 攀 びtan 湮 依存性の試験用ジグ
TC及び tanの温度依存性の試験用ジグは,空洞共振
器と同軸励振線とが温度変化によって相対的な位置ずれを起こさないよう固定方法を工夫する。その固定
方法の一例を,図4に示す。
平板試験試料
空洞共振器
同軸励振線
同軸励振線微動部
クリップ
図 4 TC 攀 びtan 湮 依存性を測定するときの
空洞共振器及び同軸励振線の固定方法の一例

7.3 ノギス

 JIS B 7507に規定する最小読取り長さ0.01 mmのものを用いる。

7.4 マイクロメータ

 JIS B 7502に規定する最小読取り長さ0.001 mmのものを用いる。

8. 空洞共振器の寸法D,Hの設計

 図5に空洞共振器のモードチャートを示す。

――――― [JIS R 1641 pdf 11] ―――――

R 1641 : 2007
図 5 円筒空洞共振器のモードチャート
TE011モードの共振周波数0f (Hz) と空洞共振器の内径D (m),高さH (m) との間には,次の関係式が成
立する。
2 2 2
2 c 2 j01 D
( f0D) (9)
2 H
ここに, c : 2.997 9×108 (m/s)
j 01 : 3.831 7
この規格ではD/H=1.4としているので,式(9)から式(10)が成立する。
f0D .4215 9 108 (Hz/m) (10)
式(10)から,空洞共振器の共振周波数0f(Hz) を与えてD (m) を設計する。0f及びDの具体例を表2に示
す。空洞共振器の材質は導電率の大きい金属が望ましい。通常,純銅で作製する。
表 2 空洞共振器の寸法例及び共振周波数
空洞共振器の寸法 mm D=35,H=25
空洞共振器の0f GHz 12
=10, t=0.6 mmの試料の0f GHz 9.6
=10, t=1 mmの試料の0f GHz 8.5
9. 空洞共振器の寸法D,H及び比導電率 r
湮 定 試験試料の測定に先立って,空洞共振器の寸法と,
高周波における実効的な r 定する。

9.1 測定条件

a) 空洞共振器の空洞表面(内面)にきずが付いた場合は,測定に先立って空洞表面を研磨する。
b) 空洞共振器内部の環境を測定環境に等しくするため,空洞共振器を組み立てない状態で,測定環境下

――――― [JIS R 1641 pdf 12] ―――――

                                                                              R 1641 : 2007

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    に十分な時間,放置する。

9.2 測定手順

 空洞共振器の内径D及び高さHはTE011モード及びTE012モードの共振周波数から測定す
る。比導電率は,TE011モードの無負荷Qから測定する。手順は,次による。
a) ノギスなどを使い,空洞共振器の内径D及び高さHの予備測定を行う。
b) 基準レベル測定ケーブルを測定装置に接続し(図2参照),測定する周波数範囲の透過減衰量を測定し,
基準レベルとする。
c) E011モード及びTM111モードの縮退を分離するため,図3 e) のPTFEリングを,図3 a) の空洞共振
器を構成する二つの半円筒ジグの内面に接着剤で固定する。PTFEリングを装着しない場合と,装着
した場合の共振波形を図6に示す。PTFEリングによってTE011モードの共振周波数は変化せずに,TM111
モードの共振周波数だけが低下することによって縮退が分離される。
0 0
10 TM111 10 TM111 TE011
透 20 TE011 透20
過 過
減 減
30 30
衰 衰
量 量
(dB) 40 (dB) 40
50 50
60 60
11.90 11.95 12.00 12.05 12.10 11.90 11.95 12.00 12.05 12.10
周波数 (GHz) 周波数 (GHz)
a) TFEリングを装着しない場合 b) TFEリングを装着した場合
図 6 TE011モード及びTM111モードの縮退分離
d) 2個の半円筒ジグを空洞の接合部が不連続にならないように向かい合わせ,クリップなどで固定する。
e) 空洞共振器の両端の結合口に,同軸励振線先端の結合ループを挿入する。このとき,結合ループの開
口面が,空洞共振器の端面の中心と結合口とを結ぶ直線に対して垂直になるように固定する。また,
左右の結合ループの挿入深さを同じにする。
f) ネットワークアナライザの画面上で,TE011モードの共振ピークを見付ける(図7参照)。このとき,
あらかじめノギスなどで測定したD及びHの予備測定値を式(11)に代入した値を,TE011モードの共振
周波数の予想値 (Hz) にすることができる。
2
j01 1
f0 c 2 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                  D    4H 2
ここに, D : 空洞共振器の内径の予備測定値 (m)
H : 空洞共振器の高さの予備測定値 (m)

――――― [JIS R 1641 pdf 13] ―――――

R 1641 : 2007
10
TM211
15
TM111
TE111
20
11
TM112
2
01
2
1
1
E
TM210
1
TE112
0
0
E
0
E
T
25
E
T
T
T

TE212
30
TM110

TE121
TE211

35

量 40
TE311
TE312
(dB)
45
50
55
60
7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17
(GHz)
周波数 (GHz)
周波数
図 7 空洞共振器の共振ピーク
g) 周波数掃引幅を狭くしてTE011モードの共振波形をディスプレイ上に拡大表示(図8参照)した後,
空洞共振器への結合ループの挿入深さを調整して,挿入損失を約30 dBにする。このときの共振周波
数f0,電力半値幅 こ び挿入損失IA0を測定する。
h) 次に,ネットワークアナライザの掃引周波数を変更し,TE012モードの共振ピークを見付ける(図8参
照)。このとき,あらかじめ測定したD (m),H (m) を式(12)に代入して,TE012モードの共振周波数の
予想値 (Hz) を得ることができる。
2
j01 1
f1 c 2 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                 D    H2

――――― [JIS R 1641 pdf 14] ―――――

                                                                              R 1641 : 2007

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                     26
0dB
0dB
≒3
≒3
28
f0
IA0
A
f0
I 0
30


B
B
3d

3d
32


(dB)
34
36 Δf0
38
12.045
12.044412.044512.044612.044712.044812.0449 12.045112.0452
周波数(GHz)
周波数 (GHz)
図 8 共振ピークの拡大表示
i) g) と同じように,周波数掃引幅を狭くしてTE012モードの共振波形をディスプレイ上に拡大表示した
後,空洞共振器への結合ループの挿入深さを調整して,挿入損失を約30 dBにする。このときの共振
周波数f1を測定する。

9.3 空洞共振器の寸法D,Hの計算

 空洞共振器寸法は,次の式(13)及び式(14)で計算できる。
cj01 3
D 2 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                  4 f0  f1
c 3
H 2 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                             2  f1   f0
ここに, D : 空洞共振器の内径 (m)
H : 空洞共振器の高さ (m)
f0 : TE011モードの共振周波数の測定値 (Hz)
f1 : TE012モードの共振周波数の測定値 (Hz)
c : 2.997 9×108 (m/s)
j 01 : 3.831 7
9.4 空洞共振器の無負荷Q (Qu) 及び比導電率 r
算 空洞共振器のQu及び r 式(15)及び式(16)
で計算できる。
a) 無負荷Q
f0
f0
Qu IA0 (15)
20
1 10
ここに, Qu : TE011モードの無負荷Q
f0 : TE011モードの共振周波数の測定値 (Hz)
0f 電力半値幅の測定値 (Hz)

――――― [JIS R 1641 pdf 15] ―――――

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