JIS R 1661:2004 ファインセラミックスイオン伝導体の導電率測定方法

JIS R 1661:2004 規格概要

この規格 R1661は、イオン輸率が0.99以上のファインセラミックスイオン伝導体の高温における体積イオン導電率の測定方法について規定。適用できる導電率の範囲は,1~1000S/mとする。

JISR1661 規格全文情報

規格番号
JIS R1661 
規格名称
ファインセラミックスイオン伝導体の導電率測定方法
規格名称英語訳
Method for conductivity measurement of ion-conductive fine ceramics
制定年月日
2004年3月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

31.080.01, 81.060.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ファインセラミックス 2018
改訂:履歴
2004-03-20 制定日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS R 1661:2004 PDF [10]
                                                                                   R 1661 : 2004

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本ファインセラミックス協会(JFCA)
/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日
本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS R 1661には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定)安定化ジルコニア(酸化物イオン伝導体)への電極付与方法
附属書2(規定)ベータアルミナ(ナトリウムイオン伝導体)への電極付与方法及びイオン導電率測
定方法

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 1661 pdf 1] ―――――

R 1661 : 2004

pdf 目 次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 試験片・・・・[2]
  •  4.1 形状及び寸法・・・・[2]
  •  4.2 試験片表面の粗さ・・・・[2]
  •  4.3 試験片の密度・・・・[2]
  •  4.4 電極・・・・[2]
  •  4.5 試験片の数・・・・[2]
  •  5. 操作・・・・[2]
  •  5.1 試験片の断面積及び電圧端子間距離の測定・・・・[2]
  •  5.2 試験場所の温度・・・・[2]
  •  5.3 加熱方法・・・・[2]
  •  5.4 測定方法・・・・[2]
  •  5.5 測定装置・・・・[3]
  •  5.6 測定器・・・・[3]
  •  5.7 測定用導線・・・・[4]
  •  5.8 測定準備・・・・[4]
  •  6. 測定・・・・[4]
  •  7. 導電率の計算方法・・・・[4]
  •  8. 測定結果のまとめ方・・・・[4]
  •  8.1 導電率・・・・[4]
  •  8.2 導電率の表示方法・・・・[4]
  •  9. 報告・・・・[4]
  •  附属書1(規定)安定化ジルコニア(酸化物イオン伝導体)への電極付与方法・・・・[6]
  •  附属書2(規定)ベータアルミナ(ナトリウムイオン伝導体)への電極付与方法及びイオン導電率測定方法・・・・[7]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS R 1661 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1661 : 2004

ファインセラミックスイオン伝導体の導電率測定方法

Method for conductivity measurement of ion-conductive fine ceramics

1. 適用範囲

 この規格は,イオン輸率が0.99以上のファインセラミックスイオン伝導体の高温における
体積イオン導電率の測定方法について規定する。適用できる導電率の範囲は,11 000 S/mとする。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0601 製品の幾何特性仕様 (GPS)−表面性状 : 輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメー

JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS K 8019 亜硝酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8562 硝酸ナトリウム(試薬)
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
JIS R 1601 ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法
JIS R 1634 ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8703 試験場所の標準状態

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600によるほか,次による。
a) イオン伝導 電荷担体がイオンである電気伝導。
b) 電子伝導 電荷担体が電子(又は正孔)である電気伝導。
c) イオン輸率 イオン導電率及び電子(正孔)導電率の和である全導電率に対するイオン導電率の比。
d) イオン伝導体 電気伝導が主としてイオン伝導による物質。この規格では、イオン輸率が0.99以上の
ものを指す。
なお,イオン輸率が0.5以上で定義される領域をイオン伝導領域,0.99以上で定義される領域を電
解伝導領域という。
e) 交流4端子方式 試験片に四つの電極を付与し,外側の二つを電流端子といい,交流を印加する。内
側の二つを電圧端子といい,この間に発生する交流電流を測定し,導電率を求める方法。
f) 可逆性電極 印加電流の大きさに十分追従するほど速やかに電荷担体のイオン種を試験片へ注入又は
試験片から除去することができる電極。
g) ボード線図 横軸に測定周波数の対数,縦軸にインピーダンスの絶対値の対数及び位相をプロットし

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2
R 1661 : 2004
たもの。
h) 共通モード電圧 交流4端子方式の測定において,二つの電圧端子(図2のHp, Lp)と測定の基準点
(図2のLc)との間に発生する振幅及び位相を同一とする電圧(この規格の測定では,図2のLp-Lc
端子間の電圧に相当する。)。

4. 試験片

4.1 形状及び寸法

 試験片は製品から切り出すか,又は別に作製した試験片を用いる。別に作製する場
合は,製品を代表できるようなもので,製品と同一条件で製造されたものでなければならない。その寸法
は,JIS R 1601で規定する形状及び寸法(4 mm×3 mm×36 mm以上)とする。りょう(稜)の丸め又は
面取りは必要としない。

4.2 試験片表面の粗さ

 試験片の表面粗さは,通常,JIS B 0601に規定する0.20     刀慎       下とする。そ
れ以外の場合は報告で記述する。

4.3 試験片の密度

 試験片のかさ密度は,JIS R 1634に規定する方法によって測定する。

4.4 電極

 電流端子(図2のhc及びlc)は,被測定導電イオン種に対して可逆性の高い電極を用いる。
電圧端子(図2のhp及びlp)についても電流端子に準じる。電圧端子は,試験片中央部に20 mmの間隔
で作製する。電極の幅は2 mm以下で,できるだけ狭いことが望ましい。電流端子は,電圧端子からそれ
ぞれ5 mm以上離し,試験片の両端に広い面積で作製する。
備考 被測定導電イオン種に対して可逆性の高い電極を作製するためには,電極材料の選択及び付与
方法はイオン伝導体の種類によって異なる(附属書1及び附属書2参照)。

4.5 試験片の数

 試験片の数は,3個以上とする。

5. 操作

5.1 試験片の断面積及び電圧端子間距離の測定

 試験片寸法をJIS B 7507に規定するノギス又はJIS B
7502に規定するマイクロデータを用いて測定し,試験片の断面積を求める。電圧端子間の距離は,各電圧
端子の中央部の間隔をノギスで計測する。

5.2 試験場所の温度

 試験は,通常,JIS Z 8703に規定する常温温度20±15℃で行う。

5.3 加熱方法

 加熱には,試験片全体が入る均熱部をもつ電気炉を用いる。また,次の条件を満足する
ものとする。
a) 加熱時における均熱部の温度差の許容幅は,500 ℃以下では±2 ℃,1 000 ℃以下では±3 ℃の範囲
とする。
b) 加熱時において発生する電磁気ノイズの影響を十分に小さく抑える。このためには,加熱用電源とし
て直流電源を使用するか,又は交流電源を使用する場合には無誘導巻きヒータを採用するなどの配慮
をすることが望ましい。

5.4 測定方法

 インピーダンスの測定は,図1に示すような交流4端子方式で測定する。

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R 1661 : 2004
発振器
電圧計 電流計
V A
試料片
試験片
図 1 交流4端子方式

5.5 測定装置

 測定装置は,図2に示すように測定用導線,測定器,電気炉などを組み合わせて使用す
る。
Hc(電流端子) hc(電流端子)
交流発振器
Hp(電圧端子) hp(電圧端子)

電圧計 験
Lp(電圧端子) lp(電圧端子)

Lc(電流端子) lc(電流端子)
電流計
測定用導線
測定器(交流インピーダンス計) 電気炉
図 2 測定装置

5.6 測定器

 インピーダンスの測定には,4端子測定機能をもち,必要な測定範囲で有効数字3けた以上
を測定できる交流インピーダンス計を用いる。測定器は,所要の測定範囲において,次の条件を満足する
ものとする。
a) 測定器の電圧端子(Hp及びLp端子)の入力インピーダンスは,試験片及び電極のインピーダンスに
対して十分大きくなければならない。その入力抵抗は1 MΩ以上,及び入力容量は20 pF以下である
ことが望ましい。
b) 交流4端子測定において,発生する共通モード電圧(Lp-Lc間電圧)の測定値への影響は,十分小さ
くなければならない。その測定値への影響は1/100以下であることが望ましい。
c) 電圧端子(Hp及びLp端子)は,必要な測定電圧範囲において,動作が保証されていなければならな
い。
参考 通常の交流インピーダンス計の中には,回路の保護及び安定化のために,電圧端子の電圧動作
範囲を限定しているものがある。その場合,試験片への測定印加電圧が大きくなると,回路の
動作範囲を逸脱し,大きな測定誤差となることがある。
d) 測定器は,測定用導線による測定値への影響を補償する機能をもつことが望ましい。
e) 測定器は,インピーダンスの絶対値と位相,又は実効抵抗とリアクタンス成分とを測定できることが
望ましい。

――――― [JIS R 1661 pdf 5] ―――――

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