JIS R 3224-3:2018 建築用ガラス―複層ガラス―第3部:ガス濃度及びガス漏えい性試験方法 | ページ 2

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重み付き音響透過損失の公表値。通常,ガス濃度に応じて決定される。

4 要求事項

4.1 アプローチ1

  アルゴン封入の供試体の場合,8体の供試体の平均ガス濃度は,5.1によって試験し,90 %以上とする。

4.2 アプローチ2

4.2.1  ガス漏えい率
公称ガス濃度が15 %を超えるガスの,5.2によって測定した,耐候性試験における1年間当たりのパー
セントで表したガス漏えい率Liは,式(1)の条件を満たさなければならない。
Li<.100 (1)
複層ガラスについては,総じてLiの測定値は,10年間の自然劣化後の実際のLiよりもはるかに高い。
したがって,複層ガラスの使用時におけるガス濃度の計算には,ガス漏えい率を考慮しないほうがよい(附
属書Cを参照)。
ポリサルファイド系,ポリウレタン系,シリコーン系又はポリイソブチレン系を主とした封止材の場合,
アルゴンでのガス漏えい率の測定を,六ふっ化硫黄のガス漏えい率に代用してもよい。
4.2.2 ガス濃度の許容値
ガス濃度の許容値の決定は,EN 1279-6のA.3による。
4.2.3 露点及び水分透過係数
露点及び水分透過係数の試験は,JIS R 3224-1の7.1(露点の測定)による。
4.2.4 封止材の強度
封止材の強度は,ISO 20492-4による。
4.2.5 アルゴン,六ふっ化硫黄及び空気以外のガスについての追加要求条件
アルゴン,六ふっ化硫黄及び空気以外のガスについての追加要求条件は,附属書Bによる。

5 原理

5.1 アプローチ1

  アルゴン,窒素及び酸素の濃度は,ガスクロマトグラフィーによって分析し,標準混合ガス又は成分比
率が既知の混合気体から同様の条件で分離されたそれぞれの成分と比較する。

5.2 アプローチ2

  供試体をJIS R 3224-1の6.2(アプローチ2)によって耐候性試験を行った後,20 ℃におけるガス漏えい
率を測定する。ただし,耐候性試験条件は,次による。
− 冷熱繰返し試験のサイクル数は,28とする。
− 58 ℃の恒温恒湿試験の期間は,28日間に減らす。
ガス漏えい率を測定するため,供試体を気密容器に入れ,規定時間後,供試体から漏えいしたガス量を
測定し,ガス漏えい率を計算する。

6 試験装置

6.1 アプローチ1

6.1.1  ガスクロマトグラフ
ガスクロマトグラフは,100250 μlの容量をもつガスサンプリングバルブ,アルゴンを他のガスから分

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離する吸着カラム,検出器及び積算器から構成する。クロマトグラムは再現性があるものとし,標準混合
気体を繰り返し測定したときの測定値が,各成分のピーク面積に±0.1 %の精度で合致しなければならない。
注記 検出器の例としては,熱伝導度検出器(TCD)がある。

6.2 アプローチ2

6.2.1  耐候性試験
耐候性試験は,JIS R 3224-1による。
6.2.2 ガス漏えい率測定用コンテナ
ガス漏えい率の測定は,温度制御されたコンテナを使用する。このコンテナは,密閉可能なものとし,
かつ,供試体を収納した際に,供試体に不要な力をかけないものとする。コンテナ内の残気量を供試体内
のガス量に対して極力少なくし,供試体の封止部を測定のための循環ガスの流れにさらすようにする。
外部からコンテナ内に浸透する周囲空気の量,又はコンテナから漏れる各成分の量は,供試体及び寸法
がほぼ同一の中空層をもたないガラス擬似体を用いた参照試験によって測定する。
参照試験において測定されたガスの量が,供試体から漏れたガス質量の10 %を超えない場合,コンテナ
は適切な気密性があるとみなす。
コンテナには,各ガスを導入する装置及びガス試料を採取する装置を備える。
6.2.3 ガス分析装置
ガス分析装置は,次の分析が可能であることが望ましい。
a) ガス入り複層ガラスの断熱性能に係るガス種において,濃度50 ppmが分析できる。
b) ガスの体積分率が分析できる。ただし,最大値100 %において±3 %以内(相対)の精度をもつ。
これらの作業は,必ずしも同一の装置で行わなくてもよい。
6.2.4 ガス採取装置
ガス入り複層ガラスからガス試料を採取する装置は,ガスの侵入,分離などによって結果が影響されな
いものを用いる。

6.3 アプローチ1及びアプローチ2によらない試験装置

6.3.1  乾燥気体のガス濃度試験装置
試験装置は,封入した乾燥気体の分離が可能な吸着カラム,熱伝導度検出器などの検出器及び積算器に
よって構成されたガスクロマトグラフ又はこれと同等の測定精度をもつ試験装置とする。分析機器のガス
濃度の測定精度は,±2 %以内のものとする。ただし,ガスクロマトグラフでは,測定対象ガス種に応じ
てピーク分離のための昇温性能が必要となる場合がある。
6.3.2 乾燥気体のガス密閉性の加速耐久性試験装置
乾燥気体のガス密閉性の加速耐久性試験装置は,次の試験が可能なものとする。
a) 冷熱繰返し試験 図1に示すように槽内温度を(−18±3)℃に1時間保持した後,(14±2)℃/hrの
割合で昇温し(53±3)℃,相対湿度95 %以上に1時間保持した後,(14±2)℃/hrの割合で冷却する。
これを1サイクル,12時間とする。

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図1−ガス密閉性の加速耐久性試験における冷熱繰返しサイクル
b) 高温高湿試験 a) の冷熱繰返し試験に引き続いて,供試体を温度(58±3)℃,相対湿度95 %以上の
雰囲気をもった恒温恒湿槽内において,一定期間保持する。

7 試薬及び材料

7.1 アプローチ1

7.1.1  純度99.9 %のヘリウムガスを用いる。
7.1.2 バルブ作動用の圧縮空気充ボンベを用いる。
7.1.3 周囲温度以下とする必要のあるカラムを用いる場合は,ディップチューブ付きの液化二酸化炭素若
しくは液体窒素ボンベ,又はカラム冷却用の冷却装置を用いる。
7.1.4 クロージャバルブ及びサイドポートニードル付きの10 mlガスタイトシリンジ(以下,シリンジと
いう。)を用いる。

7.2 アプローチ2

  試薬の選択は,6.2.3による。

7.3 アプローチ1及びアプローチ2によらない乾燥気体のガス濃度

  アプローチ1及びアプローチ2によらない乾燥気体のガス濃度は,次による。
a) ヘリウムキャリヤーガスは,純度99.9 %以上の分析グレードのものを用いる。
b) 液化二酸化炭素又は液体窒素は,室温以下にカラムオーブンを冷却する必要がある場合に用いる。
c) シリンジは,容量0.51.0 mlとする。ただし,測定対象ガスによって容量を変化させてもよい。

8 供試体

8.1 アプローチ1

  各供試体は(355±6)mm×(505±6)mmで,透明フロート板ガラス,熱線吸収若しくは熱線反射フロ
ート板ガラス又は倍強度ガラス,強化ガラス若しくは合わせガラスとし,2枚又は3枚で構成し,次によ
る。
a) 複層ガラスの供試体は,少なくとも1枚は光学薄膜のない透明フロート板ガラスとする。中空層が2
層の複層ガラスの供試体は,少なくとも外側の1枚は透明フロート板ガラスとする。外側のもう1枚
は,露点が容易に測定できるガラスとする。

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b) 供試体の厚さは,ガラス厚4 mm及び中空層12 mm,又はガラス厚5 mm及び中空層6 mmとする。
c) ガラス及び/又は中空層の厚さをb) に規定する値以上,例えば,ガラス厚6 mm及び中空層12 mm
とすることもできる。この場合は結果として,より厳しい試験となる。
d) 中空層が2層の複層ガラスは,ガラス厚4 mm及び中空層6 mmとする。
e) ガラス厚さの許容値は,ASTM C1036-16による。
f) 中空層厚さの許容値は,±0.8 mmとする。
g) 少なくとも8体の供試体を試験用に作製する。供試体の破損に備えて,それ以上の数の供試体を作製
することが望ましい。
h) 中央の中空層を分割して構成するためにプラスチックフィルムを用いている中空層が2層の複層ガラ
スも,供試体として使用できる。
i) 各供試体には,製造業者名,作製日(製造年月又は製造年四半期),及び用いられる場合の室内外向き
(光学薄膜付きガラスを用いた製品のため)を,容易に消えることがないように,かつ,読みやすく
記載する。
j) 供試体は,試験中及び保管の全段階を通じて直立させて保持し,ガラス板を全て均等に支持し,かつ,
圧縮負荷をかけないようにする。
k) 試験用の複層ガラス供試体の選定は,輸送中に損傷した供試体を除いて無作為に行うものとする。た
だし,損傷した供試体を試験に用いてはならない。
l) ガス入り複層ガラスの供試体は,製造に用いるのと同じガス封入の製法で作製する。例えば,複層ガ
ラスの製造にガス充プラグを用いる場合,供試体を作製する場合にもそのプラグを用いる。
m) 気圧を調整することが可能なチューブを備えた複層ガラスは供試体としない。
n) 中空層内に格子部材をもつ複層ガラスを試験する場合,供試体は格子部材を9等分割(3×3)したも
のを用いる(図2参照)。
o) 供試体を安定化させるため,試験開始前及び製作日後,少なくとも4週間保管することが望ましい。
ただし,これは製造業者の判断による。
1 複層ガラスのスペーサー・封止材
2 内部格子
図2−内部格子付き供試体

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8.2 アプローチ2

8.2.1  供試体の準備
8.2.1.1 供試体は,ISO 16293-1によって2枚の4 mm透明フロート板ガラスで構成する。それぞれのガラ
スは長さ(502±2)mm,幅(352±2)mmとする。中空層は12 mmとするが,製造業者によって12 mm
を確保できない場合には,できる限り12 mmに近づける。供試体は,JIS R 3224-1に規定する設計記述書
(システムディスクリプション)による。
8.2.1.2 別段の合意がない限り,複層ガラスに用いられる乾燥剤及びガスの種類及び量は,通常の製造に
おける製品の設計に合致しなければならない。供試体の板材は,複層ガラスを封止する時点において平面
とする。封止過程において,封止作業雰囲気の温度T及び気圧Pを測定する。温度Tはケルビンで表し,
1 K単位に丸め,絶対圧Pはヘクトパスカルで表し,3 hPa単位に丸める。
10 %になるように作製する。
+
供試体は,ガス濃度ci,oがci,o
−5
8.2.2 供試体数
少なくとも6体の供試体を作製し,そのうち少なくとも2体を耐候性試験後に9.2によって試験する。
ガスの充状態を試験するため,耐候性試験前にできるだけ多くの供試体を準備することが望ましい。
そのことによって,ガスを充し封止してから少なくとも4週間経過した時点で,耐候性試験前にガス漏
えい率をより多くの供試体について測定することができ,試験のコスト及び時間を最大限少なくすること
ができる。
8.2.3 構成及び外観
次の項目及び欠陥について,供試体を目視検査する。
a) 複層ガラスの構成
b) ガラスエッジの損傷
c) ガラスエッジの亀裂
d) 破損
e) 中空層内の汚れ
f) ガラス板の適合性
g) その他の視認できる欠陥

8.3 アプローチ1及びアプローチ2によらない供試体

8.3.1  乾燥気体のガス濃度
供試体は製品又は試料とする。試料の寸法及び形状は,約350 mm×500 mmの長方形で,製品と同様の
方法で作製し,作製後2週間以上経過したものを用い,通常,材料板ガラスの厚さを4 mm,中空層の厚
さを12 mmのもの又は材料板ガラスの厚さを5 mm,中空層の厚さを6 mmとする。
8.3.2 ガス密閉性の加速耐久性
供試体の寸法及び形状は,約350 mm×500 mmの長方形で,製品と同様の方法で作製し,作製後2週間
以上経過したものを用い,通常,材料板ガラスの厚さを4 mm,中空層の厚さを12 mmのもの又は材料板
ガラスの厚さを5 mm,中空層の厚さを6 mmとする。

9 試験方法

9.1 アプローチ1

  アプローチ1の試験は,次による。
a) 附属書Aに従い,ガスクロマトグラフを調整及び校正する。

――――― [JIS R 3224-3 pdf 10] ―――――

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  • ISO 20492-3:2010(MOD)

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