JIS R 6111:2020 人造研削研磨材

JIS R 6111:2020 規格概要

この規格 R6111は、といし,研磨布紙などの研削研磨材製品の原料及びその他の研削研磨加工に用いる人造研削研磨材の中で,材質がアルミナ質,アルミナジルコニア質及び炭化けい素質の人造研削研磨材について規定。ただし,超と粒(ダイヤモンド/CBN)及び天然研削研磨材(ガーネットなど)には,適用しない。

JISR6111 規格全文情報

規格番号
JIS R6111 
規格名称
人造研削研磨材
規格名称英語訳
Artificial abrasives
制定年月日
1952年3月8日
最新改正日
2020年12月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

25.100.70
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1952-03-08 制定日, 1955-03-05 確認日, 1956-10-27 改正日, 1959-10-27 確認日, 1961-01-01 改正日, 1964-02-15 確認日, 1964-09-01 改正日, 1968-03-01 確認日, 1971-04-01 確認日, 1974-04-01 改正日, 1976-12-01 確認日, 1979-12-01 確認日, 1985-09-01 確認日, 1987-03-01 改正日, 1998-11-20 改正日, 2002-03-20 改正日, 2005-06-20 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認日, 2020-12-21 改正
ページ
JIS R 6111:2020 PDF [7]
                                                                                   R 6111 : 2020

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 人造研削研磨材の種類・・・・[2]
  •  5 粒度の種類・・・・[2]
  •  6 品質・・・・[3]
  •  6.1 化学成分及び密度・・・・[3]
  •  6.2 粒度分布・・・・[3]
  •  6.3 かさ密度・・・・[4]
  •  7 試験方法・・・・[4]
  •  7.1 化学成分・・・・[4]
  •  7.2 密度・・・・[4]
  •  7.3 粒度分布・・・・[4]
  •  7.4 かさ密度・・・・[4]
  •  8 検査方法・・・・[4]
  •  9 報告・・・・[4]
  •  10 表示・・・・[5]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 6111 pdf 1] ―――――

           R 6111 : 2020

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,研削砥石工業
会(JGWA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正す
べきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。
これによって,JIS R 6111:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS R 6111 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
R 6111 : 2020

人造研削研磨材

Artificial abrasives

1 適用範囲

  この規格は,といし,研磨布紙などの研削研磨材製品の原料及びその他の研削研磨加工に用いる人造研
削研磨材の中で,材質がアルミナ質,アルミナジルコニア質及び炭化けい素質の人造研削研磨材(以下,
人造研削研磨材という。)について規定する。ただし,超と粒(ダイヤモンド/CBN)及び天然研削研磨材
(ガーネットなど)には,適用しない。
なお,その他の研削研磨加工の例を,次に示す。
− 研磨ブラシによる加工
− ラッピング,ポリシング,サンドブラストなどの遊離と粒による加工

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS R 6001-1 研削といし用研削材の粒度−第1部 : 粗粒
JIS R 6001-2 研削といし用研削材の粒度−第2部 : 微粉
JIS R 6004 研削研磨材,といし及び研磨布紙−用語及び記号
JIS R 6010 研磨布紙用研磨材の粒度
JIS R 6011 研磨布紙用研磨材の粗粒の粒度試験方法
JIS R 6012 研磨布紙用研磨材の微粉の粒度試験方法
JIS R 6123 アルミナ質研削材の化学分析方法
JIS R 6124 炭化けい素質研削材の化学分析方法
JIS R 6125 人造研削材の密度測定方法
JIS R 6130 人造研削材のかさ密度試験方法

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 6004による。

――――― [JIS R 6111 pdf 3] ―――――

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R 6111 : 2020

4 人造研削研磨材の種類

  人造研削研磨材の種類は,材質などによって区分し,表1による。
表1−人造研削研磨材の種類
種類の区分及びその記号 製法(参考) 性状(参考)
材質による 成分による
区分 区分
アルミナ質研 褐色アルミナ 主として酸化チタンを固溶した
主としてボーキサイトから成るアルミナ質原料
削研磨材 研削研磨材 コランダム(α-アルミナ)結晶か
をアーク式電気炉で溶融還元し,凝固させ,主
(A) (A) ら成り,全体として褐色を帯び
成分がアルミナから成り,適量の酸化チタンを
含む塊を粉砕整粒したもの。 る。
白色アルミナ コランダム(α-アルミナ)結晶か
バイヤー法で精製したアルミナをアーク式電気
研削研磨材 炉で溶融し,凝固させた塊を粉砕整粒したもの。
ら成り,全体として白色を帯び
(WA) る。
淡紅色アルミ コランダム(α-アルミナ)結晶か
バイヤー法で精製したアルミナに適量の酸化ク
ナ研削研磨材 ら成り,全体として淡紅色を帯
ロム,必要によって酸化チタンから成る原料を
(PA) びる。
加え,アーク式電気炉で溶融し,凝固させた塊
を粉砕整粒したもの。
単結晶アルミ 主としてコランダム(α-アルミ
ボーキサイトから成るアルミナ質原料,又はバ
ナ研削研磨材 ナ)の単一結晶から成る。
イヤー法で精製したアルミナをアーク式電気炉
(HA) で溶融し,凝固させた塊を解砕又は粉砕し,整
粒したもの。
人造エメリー 主としてコランダム(α-アルミ
主としてボーキサイトから成るアルミナ質原料
研削研磨材 ナ)結晶とムライト結晶とから
をアーク式電気炉で溶融還元し,凝固させた塊
(AE) を粉砕整粒したもの。 成り,全体として灰黒色を帯び
る。
アルミナジル アルミナジル 主としてコランダム(α-アルミ
主としてバイヤー法で精製したアルミナにジル
コニア質研削 コニア研削研 ナ)結晶とアルミナジルコニア
コニア質原料を加え,アーク式電気炉で溶融し,
研磨材 磨材 共晶部分とから成り,全体とし
凝固させた塊を粉砕整粒したもの。ジルコニア
(Z) (AZ) 含有量の異なるAZ(25)とAZ(40)とがある。 てねずみ色を帯びる。
炭化けい素質 黒色炭化けい α炭化けい素結晶から成り,緑色
主としてけい石及びけい砂から成る酸化けい素
研削研磨材 素研削研磨材 炭化けい素研削研磨材より低純
質原料とコークスとを抵抗式電気炉で反応生成
(C) (C) させた塊を粉砕整粒したもの。 度で,全体として黒色を帯びる。
緑色炭化けい α炭化けい素結晶から成り,黒色
主としてけい石及びけい砂から成る酸化けい素
素研削研磨材 炭化けい素研削研磨材より高純
質原料とコークスとを抵抗式電気炉で反応生成
(GC) させた塊を粉砕整粒したもの。 度で,全体として緑色を帯びる。
括弧内の記号は,種類の記号を表す。

5 粒度の種類

  人造研削研磨材の粒度の種類は,といし用研削研磨材の粒度の種類及び研磨布紙用研削研磨材の粒度の
種類に区分し,次による。
a) といし用研削研磨材の粒度の種類 といし用研削研磨材の粒度の種類は,JIS R 6001-1の箇条4(粒
度の種類)及びJIS R 6001-2の箇条4(粒度の種類)による。
b) 研磨布紙用研削研磨材の粒度の種類 研磨布紙用研削研磨材の粒度の種類は,JIS R 6010の3.(粒度
の種類)による。

――――― [JIS R 6111 pdf 4] ―――――

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R 6111 : 2020

6 品質

6.1 化学成分及び密度

  研削研磨材の化学成分及び密度は,7.1及び7.2によって試験を行い,表2による。
表2−研削研磨材の化学成分及び密度
種類の 粒度の区分 化学成分 密度
記号 [質量百分率(%)] g/cm3
といし用研削研磨材 研磨布紙用 Al2O3 TiO2 Cr2O3 ZrO2 SiC
粗粒及び 精密研削 研削研磨材 +TiO2
一般研削 研磨用微粉
研磨用微粉
A F4F220 − P12P220 94.0以上 1.5 − − − 3.94以上
4.0
F230 #240 P240 87.5以上 − − − − 3.85以上
F2000 #3000 P2500
− #4000 − 80.0以上 − − − − 3.75以上
#8000
WA F4F220 − P12P220 99.0以上 − − − − 3.93以上
F230 #240 P240 98.0以上 − − − − 3.90以上
F2000 #3000 P2500
− #4000 − 96.0以上 − − − − 3.85以上
#8000
PA F4F220 − P12P220 98.5以上 − 0.21.0 − − 3.93以上
HA F4F220 − P12P220 98.5以上 − − − − 3.95以上
AE F4F220 − P12P220 77.0以上 − − − − 3.61以上
− #240 P240 62.0以上 − − − − 3.50以上
#3000 P2500
AZ(25) 4F220 − P12P220 65.0以上 − − 2030 − 4.20以上
AZ(40) 4F220 − P12P220 50.0以上 − − 3545 − 4.40以上
C F4F220 − P12P220 − − − − 96.0以上 3.18以上
F230 #240 P240 − − − − 94.0以上 3.16以上
F2000 #3000 P2500
− #4000 − − − − − 90.0以上 3.14以上
#8000
GC F4F220 − P12P220 − − − − 98.0以上 3.18以上
F230 #240 P240 − − − − 96.0以上 3.18以上
F2000 #3000 P2500
− #4000 − − − − − 92.0以上 3.16以上
#8000

6.2 粒度分布

  粒度分布は,次による。
a) といし用研削研磨材の粒度分布 といし用研削研磨材の粒度分布は,7.3 a)によって試験を行い,粗粒
の粒度分布はJIS R 6001-1の箇条5(粒度分布試験)による。また,微粉の粒度分布は,JIS R 6001-2
の箇条5(標準粒度分布)による。
b) 研磨布紙用研削研磨材の粒度分布 研磨布紙用研削研磨材の粒度分布は,7.3 b)によって試験を行い,

――――― [JIS R 6111 pdf 5] ―――――

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JIS R 6111:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 6111:2020の関連規格と引用規格一覧