JIS S 3301:2018 エアゾール等製品の試験方法 | ページ 2

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S 3301 : 2018
1 : マウンティングカップ
2 : ステム
3 : ステムガスケット
4 : スプリング
5 : ハウジング
6 : カップガスケット
7 : ディップチューブ
a) エアゾール製品の概略図 b) エアゾール製品用バルブ部拡大図
図1−エアゾール製品の概略図の例

4 試験の分類方法

4.1 エアゾール製品の試験項目

  エアゾール製品の試験項目は,次による。
a) )に規定する以外のエアゾール製品は,箇条6の試験を適用する。
b) 泡状エアゾール製品,練歯磨状エアゾール製品及び二重構造容器エアゾール製品は,箇条6及び箇条
7の試験を適用する。ただし,泡状エアゾール製品及び練歯磨状エアゾール製品については6.5を適用
しない。また,二重構造容器エアゾール製品については,6.5及び6.8を適用しない。

4.2 エアゾール以外製品の試験項目

  エアゾール以外製品は,箇条6及び箇条8の試験を適用する。ただし,6.1は適用しない。

4.3 フルオロカーボンガス製品の試験項目

  フルオロカーボンガス製品は,箇条6及び箇条9の試験を適用する。ただし,6.1,6.9及び6.10は適用
しない。

5 試料

  試料は,箇条4に規定する全ての試験に供するもので,3本とする。

6 エアゾール製品の試験方法

6.1 容器に記載している表示

  容器に表示している事項について,目視で確認する。
注記 表示項目については,高圧ガス保安法施行令関係告示第4条第3号リの規定に基づく“表示す
べき事項”を参照。

6.2 バルブの保護処置

  バルブが突出した容器では,バルブを保護する措置を講じているかを,目視によって確認する。

――――― [JIS S 3301 pdf 6] ―――――

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注記 保護処置項目については,高圧ガス保安法施行令関係告示第4条第3号ヘの規定を参照。

6.3 容器内の圧力試験

6.3.1  試験器具
a) 圧力計 次の,いずれかに該当するもの。
1) ブルドン管圧力計は,JIS B 7505-1に規定する圧力計Aで,精度等級(1.6 級),目盛板の外形寸法
(100 mm),圧力範囲(0 MPa1 MPa)に適合するもの又はこれと同等以上のものであって,受圧
部のブルドン管の材質はJIS G 4303に規定するSUS316(ステンレス鋼)又は,JIS H 3300に規定
するC6872(アルミニウム黄銅)であるもの。
2) ブルドン管圧力計は,JIS B 7505-1に規定する圧力計Aで,精度等級(1.6 級),目盛板の外形寸法
(100 mm),圧力範囲(0 MPa2.5 MPa)に適合するもの又はこれと同等以上のものであって,受
圧部のブルドン管の材質はJIS G 4303に規定するSUS316又は,JIS H 3300に規定するC6872であ
るもの。
3) 指示部は,JIS B 7547によって校正したデジタル圧力計で,0 MPa2.5 MPaの圧力範囲が測定でき
るもの。
b) 圧力計取付け用アダプター 試料のバルブのステムに適合するもの。
c) 恒温水槽 試料を水面下30 mm以上に浸せきできる深さがあり,また,十分な熱量を発生させ,噴流
かくはん(撹拌)方式又は噴流循環方式で,加熱又は冷却によって均一な温度分布が得られること,
かつ,水温の温度調節範囲は10 ℃60 ℃,温度安定度は±0.5 ℃以内に保つことができるもの。
6.3.2 測定単位
測定単位は,メガパスカル(MPa)とする。
6.3.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) 恒温水槽の温度を35 ℃± 0.5 ℃にして,試料を水槽に30分間浸せきする。この間,試料を3回4
回振とうして,内容物が恒温になるようにする。
b) 試料のアクチュエーターを外して,ステムを圧力計の挿入口に圧力計取付け用アダプターを用いて気
密状態で差し込み,試料は直立の状態で圧力計に接続させる。
c) 圧力を小数第2位の目盛数値まで読み取り,容器内の圧力とする。

6.4 気密性試験

6.4.1  試験器具
a) 恒温水槽 6.3.1 c) による。
6.4.2 試験手順
試験手順は,次による。
a) 恒温水槽の温度を48 ℃±0.5 ℃にして,試料を水槽に30分間浸せきする。この間,試料を3回4
回振とうして,内容物が恒温になるようにする。
b) 試料の容器,バルブ部,バルブのクリンチ部などからの気泡の発生の有無を目視で確認する。

6.5 火炎発生状態試験

    注記1 火炎発生状態試験は,高圧ガス保安法施行令関係告示第4条第3号リの規定に基づく“火炎
長試験”の同義である。
注記2 試験室の照明は,100 lx150 lxが望ましい。

――――― [JIS S 3301 pdf 7] ―――――

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6.5.1 試験器具
a) 火炎バーナー 都市ガス又は液化石油ガスを燃料とするもので,火炎バーナー装置を付けたもの。
b) 恒温水槽 6.3.1 c) による。
6.5.2 測定結果
測定結果は,火炎発生状態が“火炎が認められる”又は“火炎が認められない”のいずれかとする。
6.5.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) 恒温水槽の温度を25 ℃±0.5 ℃にして,試料を水槽に30分間浸せきする。この間,試料を3回4
回振とうして,内容物が恒温になるようにする。
b) 試料の噴射口を火炎バーナーから15 cm離れた位置に置く。
c) 火炎バーナーの火炎の長さを4.5 cm以上5.5 cm以下に調節し,アクチュエーターを押して試料の内容
物の噴射状態(スプレーパターン)が良好な状態で,噴射した内容物が火炎バーナーの火炎の上部1/3
を通過するように調整する。
d) 測定者は,目の高さを火炎バーナーの火炎の側面から見て火炎発生状態が予測される火炎及び噴射口
と同じ高さに合わせる。
e) アクチュエーターを押して試料の内容物の噴射状態が良好な状態で,噴射した内容物に火炎が認めら
れる又は火炎が認められないことを確認する。

6.6 噴射剤成分試験

6.6.1  一般
噴射剤成分は,次の試験方法で確認する。ただし,試料にガス名の表示,仕様書又は安全データシート
(safety date sheet。以下,SDSという。)に噴射剤成分が提示されていない場合は,附属書Aの試験方法で
確認する。
注記 JIS K 0114の箇条10(定性分析)を参照。
6.6.2 試験方法
6.6.2.1 試験装置
a) 恒温水槽 6.3.1 c) による。
b) ガスクロマトグラフ ガスクロマトグラフの試験条件は,次のいずれかの組成の場合によって,表1
に示す条件とする。
1) 液化ガス又は液化ガスと炭酸ガスとの混合物の場合。
2) 圧縮ガス(炭酸ガスを除く窒素,酸素又は空気)の場合。
3) 圧縮ガス(炭酸ガス)の場合。
4) 液化ガスと圧縮ガス(炭酸ガスを除く窒素,酸素又は空気)との混合の場合。
5) 液化ガスと圧縮ガス(炭酸ガス)との混合の場合。
c) 試料の導入 気体試料は,バルブ操作による気体用試料導入部から導入するか,又は加圧下で気密性
のある気体用シリンジ“0.01 mL5 mL”を用いてシリンジ用試料導入部から導入する。

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表1−噴射剤組成のガスクロマトグラフィーの試験条件
噴射剤の組成 1) 液化ガス又は液化ガスと炭酸ガスとの混合物a),b)
2) 圧縮ガス : 窒 3) 圧縮ガス : 4) 液化ガスと圧縮ガ 5) 液化ガスと圧縮ガ
素,酸素又は空 炭酸ガス ス : 窒素,酸素又は空気 ス : 炭酸ガスとの混合a),
b)
気(炭酸ガスを との混合(炭酸ガスを除
除く) く) a)
試験法 DOP法 DBM法 スチレンビーズ − − DOP法,DBM法,スチ DOP法,DBM法,スチ
法 レンビーズ法 レンビーズ法
カラム 約3 mm×(3 m7 m)
カラムの温度 30 ℃50 ℃ 20 ℃50 ℃ 90 ℃110 ℃ 30 ℃50 ℃ 噴射剤の組成1) 条件に 噴射剤の組成1) 条件に
カラム充物 フタル酸ジオク マレイン酸ジブ スチレンビーズ 合成ゼオライト シリカゲル よる よる
チル チル 噴射剤の組成2) 条件に 噴射剤の組成3) 条件に
20 %40 % 20 %40 % よる よる
[けいそう(珪 [けいそう(珪
藻)土] 藻)土]
キャリヤーガス ヘリウム20 mL/min30 mL/min
検出器 熱伝導度検出器(Thermal Conductivity Detector : TCD),水素炎イオン化検出器(Flame Ionization Detector : FID)又は質量分析計
注a) OP法又はDBM法による場合は,炭酸ガス及び亜酸化窒素のピークが空気の次に重なるが,スチレンビーズ法によって分離することができる。
b) 炭酸ガスが分離できない場合,カラム充剤にシリカゲルを用いた方法と併用することができる。
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6.6.2.2 試験手順
試験手順は,次による。
a) DS,仕様書又は製品規格書で,噴射剤が毒性ガスでないことを確認する。
b) 恒温水槽の温度を25 ℃±0.5 ℃にして,試料を水槽に30分間浸せきする。この間,試料を3回4
回振とうして,内容物が恒温になるようにする。
c) 恒温水槽から試料を取り出し,適切なアタッチメントを用いて試料のガスを密閉容器(ガス捕集装置)
で捕集する。
d) 密閉容器から適切なアタッチメントを接続して,バルブ操作又はシリンジを用いて噴射剤を適量採取
し,試料導入部からガスクロマトグラフに導入して噴射剤の成分を分析する。

6.7 容器の内容積試験

6.7.1  試験器具
a) ひょう量器 ひょう量器は,JIS B 7611-2の規定を満たすものとし,測定単位はグラム(g)で,ひょ
う量精度0.1 gまでひょう量できるもの。
b) 恒温水槽 6.3.1 c) による。
6.7.2 測定単位
測定単位は,ミリリットル(mL)とする。
6.7.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) 試料の内容物を全量放出した後,バルブを取り外し,容器,バルブ,ディップチューブなどの容器内
附属品を適切な溶剤で洗浄し,乾燥させた後,容器内附属品を含めた空容器をひょう量する(W1)。
b) 恒温水槽の温度を20 ℃±0.5 ℃にして,水槽の水が恒温になるようにする。
c) 空容器に20 ℃の水槽の水を口元一杯まで入れ,これに,容器内附属品を気泡ができないようにゆっ
くりと入れ,さらに,容器に取り付けてあったバルブを取り付けて,バルブを容器口元に手で押し付
けて装着する。
なお,バルブを取り外したときに,バルブの変形及び又は損壊が認められた場合は,同型で未使用
の代替バルブを使用する。
d) 容器外面に付着しているあふれ出た水滴をろ紙などで取り除いた後,ひょう量する(W2)。
e) 式(1)の算出値を四捨五入によって小数第1位に丸めて,容器の実測内容積(V1)とする。
W2 W1
V1 (1)
.0998 2
ここに, V1 : 試験手順6.7.3 e) 容器の実測内容積(mL)
W1 : 試験手順6.7.3 a) の測定質量(空容器の質量)(g)
W2 : 試験手順6.7.3 d) の測定質量(空容器に20 ℃の水及び
附属品を入れたものの総質量)(g)
0.998 2 : 水20 ℃の密度(g/mL)
6.8 容器に対する内容物の充率試験
6.8.1 一般
容器に対する内容物の容量割合(充率)は,6.8.2又は6.8.3のいずれかによって確認する。

――――― [JIS S 3301 pdf 10] ―――――

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