JIS G 4303:2021 ステンレス鋼棒

JIS G 4303:2021 規格概要

この規格 G4303は、熱間加工したステンレス鋼棒(丸鋼,角鋼,六角鋼及び平鋼を総称して,以下,棒という。)について規定。

JISG4303 規格全文情報

規格番号
JIS G4303 
規格名称
ステンレス鋼棒
規格名称英語訳
Stainless steel bars
制定年月日
1959年12月1日
最新改正日
2021年3月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 16143-2:2014(MOD)
国際規格分類

ICS

77.140.20, 77.140.60
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1959-12-01 制定日, 1962-12-15 確認日, 1964-09-01 改正日, 1968-04-01 改正日, 1971-01-01 確認日, 1972-05-01 改正日, 1975-09-01 確認日, 1977-03-01 改正日, 1980-03-01 確認日, 1981-03-01 改正日, 1986-06-01 確認日, 1988-07-01 改正日, 1991-11-01 改正日, 1997-04-20 確認日, 1998-02-20 改正日, 2003-05-20 確認日, 2005-12-20 改正日, 2012-09-20 改正日, 2017-10-20 確認日, 2021-03-22 改正
ページ
JIS G 4303:2021 PDF [25]
                                                                                   G 4303 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類の記号・・・・[2]
  •  4 製造方法・・・・[2]
  •  5 化学成分・・・・[3]
  •  5.1 溶鋼分析値・・・・[3]
  •  5.2 製品分析値・・・・[3]
  •  6 機械的性質・・・・[7]
  •  6.1 一般事項・・・・[7]
  •  6.2 オーステナイト系の機械的性質・・・・[7]
  •  6.3 オーステナイト・フェライト系の機械的性質・・・・[8]
  •  6.4 フェライト系の機械的性質・・・・[9]
  •  6.5 マルテンサイト系の機械的性質・・・・[9]
  •  6.6 析出硬化系の機械的性質・・・・[11]
  •  7 耐食性・・・・[12]
  •  8 形状,寸法及び許容差・・・・[12]
  •  8.1 標準寸法・・・・[12]
  •  8.2 形状及び寸法の許容差・・・・[12]
  •  9 外観・・・・[14]
  •  10 質量・・・・[14]
  •  11 試験・・・・[15]
  •  11.1 分析試験・・・・[15]
  •  11.2 機械試験・・・・[16]
  •  11.3 腐食試験・・・・[16]
  •  12 検査・・・・[17]
  •  13 表示・・・・[17]
  •  14 報告・・・・[17]
  •  附属書JA(参考)ステンレス鋼の熱処理条件の例・・・・[18]
  •  附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[20]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS G 4303 pdf 1] ―――――

           G 4303 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,ステンレス協
会(JSSA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべ
きとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。こ
れによって,JIS G 4303:2012は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,令和4年3月21日までの間は,産業標準化法第30条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS G 4303:2012を適用してもよい。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。
種類の記号 特許権者 発明の名称 特許番号 設定の登録の年月日
新日鐵住金ステンレス 溶接熱影響部の耐食性と靱性が良
SUS821L1 第5345070号 2013年8月23日
株式会社 好な省合金二相ステンレス鋼
上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施
の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対
しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。
この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ
る。
この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本産業標
準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。
なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS G 4303 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
G 4303 : 2021

ステンレス鋼棒

Stainless steel bars

序文

  この規格は,2014年に第2版として発行されたISO 16143-2を基とし,技術的内容を変更して作成した
日本産業規格である。
なお,この規格で側線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一覧表に
その説明を付けて,附属書JBに示す。

1 適用範囲

  この規格は,熱間加工したステンレス鋼棒(丸鋼,角鋼,六角鋼及び平鋼を総称して,以下,棒という。)
について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16143-2:2014,Stainless steels for general purposes−Part 2: Corrosion-resistant semi-finished
products, bars, rods and sections(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
JIS G 0321 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
JIS G 0571 ステンレス鋼のしゅう酸エッチング試験方法
JIS G 0572 ステンレス鋼の硫酸·硫酸第二鉄腐食試験方法
JIS G 0573 ステンレス鋼の65 %硝酸腐食試験方法
JIS G 0575 ステンレス鋼の硫酸·硫酸銅腐食試験方法
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2242 金属材料のシャルピー衝撃試験方法
JIS Z 2243-1 ブリネル硬さ試験−第1部 : 試験方法
JIS Z 2244-1 ビッカース硬さ試験−第1部 : 試験方法
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法

――――― [JIS G 4303 pdf 3] ―――――

           2
G 4303 : 2021
JIS Z 8401 数値の丸め方

3 種類の記号

  棒の種類は,64種類とし,その分類及び種類の記号は,表1による。
表1−分類及び種類の記号
分類 種類の記号 分類 種類の記号
オーステナイト系 SUS201 オーステナイト系 SUS347
SUS202 SUSXM7
SUS301 SUSXM15J1
SUS302 オーステナイト· SUS821L1
SUS303 フェライト系 SUS323L
SUS303Se SUS329J1
SUS303Cu SUS329J3L
SUS304 SUS329J4L
SUS304L SUS327L1
SUS304N1 フェライト系 SUS405
SUS304N2 SUS410L
SUS304LN SUS430
SUS304J3 SUS430F
SUS305 SUS434
SUS309S SUS447J1
SUS310S SUSXM27
SUS312L マルテンサイト系 SUS403
SUS316 SUS410
SUS316L SUS410J1
SUS316N SUS410F2
SUS316LN SUS416
SUS316Ti SUS420J1
SUS316J1 SUS420J2
SUS316J1L SUS420F
SUS316F SUS420F2
SUS317 SUS431
SUS317L SUS440A
SUS317LN SUS440B
SUS317J1 SUS440C
SUS836L SUS440F
SUS890L 析出硬化系 SUS630
SUS321 SUS631
棒であることを記号で表す必要がある場合には,種類の記号の末尾に,“-B”を付記
する。
例 SUS304-B

4 製造方法

  製造方法は,次による。
a) 棒は,熱間圧延,熱間鍛造などの熱間加工後に,熱処理を行う。ただし,受渡当事者間の協定によっ
て,熱処理を省略して熱間加工ままとしてもよい。

――――― [JIS G 4303 pdf 4] ―――――

                                                                                             3
G 4303 : 2021
b) 熱処理を行う場合,熱処理の種類は受渡当事者間で協定し,熱処理条件は箇条6に規定する品質に適
合するように選択しなければならない。代表的な熱処理条件の例を,参考として附属書JAに示す。
なお,熱処理の状態を表す記号は,表2による。
c) 熱処理などによって生じた黒皮は,必要な場合には酸洗,切削などの適切な方法で除去する。
表2−熱処理の状態を表す記号
熱処理の状態 記号
熱間加工まま R
焼なまし A
焼入焼戻し Q
固溶化熱処理 S
SUS630 H900,H1025,H1075,H1150
析出硬化処理
SUS631 RH950,TH1050
熱処理の状態を表す記号は,受渡当事者間の合意によって,別途,定めて
もよい。

5 化学成分

5.1 溶鋼分析値

  棒は,11.1によって試験を行い,その溶鋼分析値は,表3表7による。

5.2 製品分析値

  注文者が製品分析を要求する場合,11.1によって試験を行い,その値は,表3表7の値に,JIS G 0321
の表5(ステンレス鋼及び耐熱鋼鋼材の製品分析の許容変動値)による許容変動値を適用する。ただし,
JIS G 0321の表5に規定されていない化学成分の許容変動値については,受渡当事者間で協定してもよい。
表3−オーステナイト系の化学成分
単位 %
種類の記号 C Si Mn P S Ni Cr Mo Cu N その他
SUS201 0.15 1.00 5.50 0.060 0.030 3.50 16.00 − − 0.25 −
以下 以下 7.50 以下 以下 5.50 18.00 以下
SUS202 0.15 1.00 7.50 0.060 0.030 4.00 17.00 − − 0.25 −
以下 以下 10.00 以下 以下 6.00 19.00 以下
SUS301 0.15 1.00 2.00 0.045 0.030 6.00 16.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以下 8.00 18.00
SUS302 0.15 1.00 2.00 0.045 0.030 8.00 17.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以下 10.00 19.00
SUS303 a) 0.15 1.00 2.00 0.20 0.15 8.00 17.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以上 10.00 19.00
SUS303Se 0.15 1.00 2.00 0.20 0.060 8.00 17.00 − − − Se : 0.15
以下 以下 以下 以下 以下 10.00 19.00 以上
SUS303Cu 0.15 1.00 3.00 0.20 0.15 8.00 17.00 − 1.50 − −
a)
以下 以下 以下 以下 以上 10.00 19.00 3.50
SUS304 0.08 1.00 2.00 0.045 0.030 8.00 18.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以下 10.50 20.00
SUS304L 0.030 1.00 2.00 0.045 0.030 9.00 18.00 − − − −
以下 以下 以下 以下 以下 13.00 20.00

――――― [JIS G 4303 pdf 5] ―――――

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