JIS T 1506:2018 超音波装置―超音波手持探触子形ドプラ胎児心拍動検出装置―性能要求事項,試験方法及び表示 | ページ 2

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T 1506 : 2018
記号 : A
単位 : デシベル,dB
3.16
送信部(transmitter unit)
探触子を作動させるための,高周波連続波電気信号又は高周波準連続波電気信号を発生する装置の部分。

4 記号一覧

  a     球又は棒状標的の半径
A(d) 距離dでの標的平面波反射損失(dB)
B 全音響行程にわたる往復減衰(dB)
Ba 音響減衰器の往復挿入損失(dB)
Bw 結合窓の往復挿入損失(dB)
C 信号対雑音比(dB)
c 媒体中の音速
d 超音波トランスジューサ又は探触子の表面と標的との距離
f 超音波周波数
k (=2π/λ)波数
P 超音波トランスジューサの出力
Pa 音響出力
S 装置の総合感度
t 音響窓の厚さ
Ur 標的のその位置でのハイドロホン又は超音波トランスジューサのp-p信号
Ut 標的から特定された距離でのハイドロホン又は超音波トランスジューサのp-p信号
Vs ドプラ信号の実効値電圧
Vn 雑音の実効値電圧
Z 電気的インピーダンス
α 媒体中の平面波振幅減衰係数
λ 超音波の波長

5 形状

  図1に示すとおり,装置は,通常次のモジュールによって構成する[モジュールは,同一きょう(筐)
体内に組み込む場合と組み込まない場合とがある。]。
− 探触子
− 送信部
− 受信部
− 信号出力部

――――― [JIS T 1506 pdf 6] ―――――

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図1−装置構成のブロックダイアグラム

6 性能

6.1 音響作動周波数

  音響作動周波数は,箇条10に従って設計者又は製造業者によって公表された公称音響作動周波数値の
±15 %を超えてはならない。
適合性は,8.1の試験方法による。

7 安全

  装置の安全は,JIS T 0601-1による。
注記 JIS T 0601-1の個別規格を参考にしてもよい。

8 試験

  全ての試験は,22.5 ℃±5 ℃の脱気水を使用する。

8.1 音響作動周波数

  装置の音響作動周波数は,図2で示した音響結合法によって決定する。ハイドロホンは,クラスBハイ
ドロホンとしてIEC 62127-1に従わなければならない。ハイドロホンの振動子は,水槽の中央部,少なく
とも側面及び底面から5 cm離れたところに設置する。音響減衰材は,横にそれた(不必要な)反射波の減
衰のために水槽に並べて使用する。ハイドロホンは,最大信号を得られるよう照準を合わせなければなら
ない。装置を真の連続波モードで使用するとき,周波数カウンタは,音響作動周波数の決定に使用するこ
とができる。この場合は,周波数カウンタに十分な感度があれば増幅器は使用しなくてもよい。この目的
に使用する周波数カウンタは,装置の公称音響作動周波数の140 %以上平たんな周波数応答をもたなけれ
ばならない。
準連続波モード又は掃引周波数モード,他のモードで使用する場合は,音響作動周波数は,IEC/TR 60854
に記載されているようなオシロスコープのゼロクロス法を用い,ハイドロホンによって検出された波形に
よって決定する。
複数の周波数を使用する装置の場合は,音響作動周波数を,公称音響作動周波数として公表されたそれ
ぞれについて計測する(箇条10参照)。周波数を掃引する装置の場合は,音響作動周波数を,掃引周波数
範囲の最小及び最大の周波数で計測する(箇条10参照)。
音響作動周波数の計測での総合精度は,信頼率95 %で±1 %とする。

――――― [JIS T 1506 pdf 7] ―――――

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被試験装置 探触子
周波数カウンタ
増幅部 又は
オシロスコープ
2 cm≦d≦5 cm
d
音響減衰材
脱気水 ハイドロホン
水槽
図2−音響作動周波数測定のためのブロックダイアグラム

8.2 出力

  出力は,IEC 61161に従って放射力バランスを使用するか,又はハイドロホン及びIEC 62127-1で規定
する手順によって,音圧の正方形を空間的に集めたものを用いて決定する。出力の計測での総合的な不確
かさは,±50 %を超えないか,又は4 mWを超えてはならない。いずれの場合も信頼率95 %以上である。
ただし,出力がIEC 61157の4.2.5に従わないような装置の場合は,出力の測定での総合的不確かさは,信
頼率95 %で±30 %よりも良くなければならない。計測装置は,国家計測標準に比較校正していることが望
ましい。

8.3 空間のピーク時間的ピーク音圧

  空間のピーク時間的ピーク音圧は,全超音波音場においてIEC 62127-1に規定する試験方法か,又はこ
れと同等の試験方法を使用して決定する。ハイドロホンは,IEC 62127-1に従わなければならない。ハイ
ドロホンは,IEC 62127-1で与えられた相互依存又は平面の走査方法によるか,これと同等と認めること
を示し得るか,又は精度がより良い方法によって校正することが望ましい。ハイドロホンの校正が妥当な
ものとして,国家計測標準に比較校正していることが望ましい。
全超音波音場での空間のピーク時間的ピーク音圧が探触子面から5 mm未満で生じる場合は,空間のピ
ーク時間的ピーク音圧は,探触子面からの距離が少なくとも5 mm離れた超音波音場の部分で決定する。

8.4 超音波振動子の有効範囲

  超音波振動子の有効範囲は,超音波ビームの方向に垂直平面で,かつ,IEC 62127-1の箇条6の方法を
用いて探触子面から5 mmの距離で走査したハイドロホンによって決定する。

8.5 総合感度

  総合感度は,装置の実際の使用条件を模擬するための8.5.1及び8.5.2の方法を用いて,決定する。試験
方法の不確かさは,(信頼率67 %での)次の値を超えないことが望ましい。
標的反射損失 : ±3 dB

――――― [JIS T 1506 pdf 8] ―――――

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再現性 : ±3 dB
総合精度 : ±6 dB
総合感度の決定は,探触子によって生成された超音波音場に置いた小さい振動標的を用いて行う。図3
に試験方法の基本的概要を図示したブロックダイアグラムを示す。また,附属書Dに理論的根拠の資料を
示す。
電気機械的 オシロスコープ
標的反射体を 駆動部
もつ支持部
音響減衰材
水槽
音響減衰材(必要なとき)
波形発生器
脱気水
音響減衰器
探触子
被試験装置 実効値測定装置
図3−総合感度試験方法の基本概念を説明するブロックダイアグラム
8.5.1 試験装置
試験装置は,次による。
8.5.1.1 標的反射体
音響作動周波数において標的平面波反射損失が既知の小さい標的反射体を使用する(附属書A参照)。
標的の直径は,音響作動周波数の3波長を超えてはならない。標的は,小さい球又は先端標的(先が平
面又は半球面の長い棒状のもの)のいずれであってもよい。標的は,特性音響インピーダンスが0.6×106
kgm−2s−13.5×106 kgm−2s−1の範囲の材質で作ったものであることが望ましい。標的平面波反射損失は,
標的を使用する周波数帯全体にわたって±3 dB以内であることを確認する。
標的平面波反射損失は,被試験装置の音響作動周波数で決定する。多周波数装置又は掃引周波数装置で
は,標的平面波反射損失を音響作動周波数帯にわたって決定する。
標的平面波反射損失は,8.5.2に規定した総合感度の決定に使用する入射超音波ビームと同一のものにつ
いて,標的の軸の方向で決定する。附属書Aに使用できる試験方法の資料を示してある。

――――― [JIS T 1506 pdf 9] ―――――

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標的平面波反射損失は,四つの距離50 mm,75 mm,100 mm及び200 mmで決定する。
8.5.1.2 駆動部
標的は,往復運動の中間帯域において一定速度でのこぎり波状の振動をつくる,電気機械的駆動部に取
り付ける。標的の作動の振幅は,標的の全体又は棒状の標的の先端が常時水中に浸っている状態であるこ
とが望ましい。励振周波数及び振幅は,10 cm/s40 cm/sの範囲の速度を標的に与えることが望ましい。
ドプラ周波数及び標的速度は,明確に示されなければならない。この計測は,図4で示すように,標的の
往復運動の極と波形が安定した後の波形の領域との間で行う。標的と探触子面との距離は,調整可能とす
る。
測定位置(傾斜部分のほぼ中央)
励振波形
ドプラ信号
図4−標的を動かすための三角波に関してドプラ信号レベルを決定するためのサンプル点
8.5.1.3 試験容器
試験容器は,探触子と接する部分が音響的に透明な窓にした,音響結合媒体を使用することが望ましい。
探触子の水平位置は,一直線になるように調整する。探触子の方向は,超音波ビームが試験容器の軸とほ
ぼ一直線にする。標的の表面を除いて,探触子音場内の全ての表面で起こる可能性のある擬似的動きが起
こらないように配慮する。
音響減衰材は,試験容器に並べ,かつ,水面に標的支持部を取り囲むように置く。
注記 附属書Bに,音響窓に探触子を結合し,その探触子の垂直方向上部に振動する標的を置いた試
験容器を説明した。それに代わる試験容器としては,水に浸した探触子面をもつ試験水槽の底
に標的があるものを使用することもできる。後者の形状では,探触子と標的との距離の変化を
考慮せず,音響減衰器(8.5.1.6参照)を容易に挿入することができる。
8.5.1.4 実効値信号測定
信号出力部での信号の実効値レベルの一つの決定手段としては,8.5.1.2に規定したものを使用する。実
効値電圧計を使用する場合は,読取り値が標的の往復運動の最中の中間領域での値を表しているというこ
とを確実にするための確認が行われなければならない。

――――― [JIS T 1506 pdf 10] ―――――

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JIS T 1506:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61266:1994(MOD)

JIS T 1506:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 1506:2018の関連規格と引用規格一覧