この規格ページの目次
4
T 3248 : 2022
4.3 無菌性
血液流路は,滅菌されていなければならない。試験は,5.3によって行う。
4.4 非発熱性
血液流路には,発熱性物質があってはならない。試験は,5.4によって行う。
4.5 物理的特性
4.5.1 構造的強度
回路は,5.5.1によって試験を行ったとき,漏れがあってはならない。
該当機器は,次の条件下で試験する。
a) 規定の最大圧力の1.5倍
b) 製造販売業者が規定する大気圧を超える最大陰圧の1.5倍[ただし,−700 mmHg(−93.3 kPa)より
低くてはならない。],又は実施可能な最大陰圧
4.5.2 血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器との接続部
4.5.2.1 剛性材料でできた接続部の寸法は,図1による。寸法は,5.5.2によって確認する。
4.5.2.2 半剛性材料でできた接続部は,図1の寸法を参考に確認し,ISO 80369-7に規定する要求性能に
適合しなければならない。
図1−血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器との接続部の主要寸法
――――― [JIS T 3248 pdf 6] ―――――
5
T 3248 : 2022
記号 名称 寸法 公差 参考
α スレッドの角度 15° −
β スレッドの角度 15° −
γ テーパー寸法の比率 6 : 100 −
δ スレッド − − 8 mmピッチの二条ねじ
E テーパ範囲の長さ 10 mm以上 −
S めす(雌)側の円すい 6.33 mm +0.075 軟質又は半剛性の材料で製造されためす
(錐)直径 0.0 (雌)形コネクタは,寸法要求を満たす必
要はないが,機能要求を満たす必要がある。
V 中心部外径 10.5 mm以下 −
W 全周部外径 12.8 mm −0.20
X スレッドの長さ 4 mm以上 −
Y スレッドの幅 2.0 mm ±0.10
図1−血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器との接続部の主要寸法(続き)
4.5.3 血管アクセス機器との接続部
回路を血管アクセス機器に接続する部分は,ISO 80369-7に規定するルアー固定フィッティングをもた
なければならない。試験は,5.5.3によって行う。
4.5.4 附属品の接続部
抗凝固薬注入ライン,圧モニターライン,補液ライン,液面調整ラインなどの附属品として使用する回
路部品の全ての端には,ISO 80369-7に規定するルアー固定フィッティングをもたなければならない。試
験は,5.5.4によって行う。
4.5.5 色による識別
血管アクセス機器に接続する動脈用回路は,赤に,静脈用回路は,青に識別しなければならない。色に
よる識別は,血管アクセス機器接続部から100 mm以内で目立つように表示しなければならない。試験は,
5.5.5によって行う。
4.5.6 アクセスポート
4.5.6.1 ニードルアクセスポート
ニードルアクセスポートは,5.5.6.1に従った試験で水漏れがあってはならない。ニードルアクセスポー
トは,針がチューブを貫通して損傷を与える危険性が最小であるように設計されたものでなければならな
い。
4.5.6.2 ニードルレスアクセスポート
ニードルレスアクセスポートは,5.5.6.2に従った試験で水漏れがあってはならない。
4.5.7 血液流路部容量
静脈用及び動脈用回路の血液流路部容量は,製造販売業者の定める容量とする。試験は,5.5.7によって
行う。
注記 血液流路部容量は,プライミング容量ともいう。
――――― [JIS T 3248 pdf 7] ―――――
6
T 3248 : 2022
4.5.8 トランスデューサ保護フィルタ
4.5.8.1 回路に組み込まれているトランスデューサ保護フィルタ
回路に組み込まれているトランスデューサ保護フィルタは,交さ(叉)感染を防止できるものでなけれ
ばならない。製造販売業者の定めた最大圧力の1.5倍の圧力で安全を保ち,血液透析装置との接続で外れ
などの漏れがあってはならない。トランスデューサ保護フィルタの機械側は,使用中の血液汚染が確認で
きるように透明でなければならない。試験は,5.5.8によって行う。
4.5.8.2 回路に組み込まれていないトランスデューサ保護フィルタ
回路に組み込まれていない場合は,交さ感染を防止するためにトランスデューサ保護フィルタを接続し
て使用しなければならない。製造販売業者の定めた最大圧力の1.5倍の圧力で安全を保ち,血液透析装置
との接続で外れなどの漏れがあってはならない。トランスデューサ保護フィルタの機械側は,使用中の血
液汚染が確認できるように透明でなければならない。試験は,5.5.8によって行う。
4.5.9 血液流路の流体力学的事項
血液循環は,血液成分に与える影響が最小でなければならない。試験は,5.5.9によって行う。
4.5.10 ポンプセグメント性能
ポンプセグメント部の性能特性は,設定圧力範囲内[通常,0 mmHg−250 mmHg(−33.3 kPa)]で評
価を行い,製造販売業者の定める血液流量範囲の流量が得られなければならない。
試験は,5.5.10によって行う。
4.6 使用期限
使用期限を設定する場合は,科学的妥当性の確認が必要である。実時間で評価ができない場合は,加速
試験評価も認める。試験は,5.6によって行う。
4.7 チューブ適合性
チューブは,透析作業において回路を閉塞させて問題がないレベルでなければならない。試験は,5.7に
よって行う。
4.8 補液ライン及び透析用補液洗浄セットに関する要求事項
補液ライン及び透析用補液洗浄セットは,4.24.4及び4.5.10,JIS T 3211-5:2019の箇条6(物理的要求
事項),JIS T 3211-8:2019の6.4[おす(雄)かん(嵌)合部],6.5(混注部),6.6(通液フィルタ),6.8(び
ん針),6.9(通気装置),6.10(点滴筒及び点滴口),6.11(導管),6.12(流量調節器)及び6.13(保護キャ
ップ),並びにJIS T 3320:2018の5.3(引張強さ),5.4(操作性)及び5.6[おすめす(雄雌)かん(嵌)合
部]に適合しなければならない。また,気密性については,その使用条件に応じて4.5.1又はJIS T 3211-
8:2019の6.3(気密性)のいずれかに適合しなければならない。
4.9 血液回路補助用延長チューブに関する要求事項
血液回路補助用延長チューブは,4.24.4,4.5.2,4.7,並びにJIS T 3265:2018の5.4(導管),5.6(混注
部),5.7[おすめす(雄雌)かん(嵌)合部]及び5.8(保護キャップ)に適合しなければならない。
――――― [JIS T 3248 pdf 8] ―――――
7
T 3248 : 2022
4.10 血液回路用モニタリングセットに関する要求事項
血液回路用モニタリングセットは,4.24.4,JIS T 3265:2018の5.4(導管),5.6(混注部),5.7[おすめ
す(雄雌)かん(嵌)合部]及び5.8(保護キャップ),並びにJIS T 3209:2022の4.8(針基)及び4.14(針
刺し防止機能)を除く箇条4(要求事項)の規定に適合しなければならない。また,気密性については,そ
の使用条件に応じて4.5.1又はJIS T 3211-8:2019の6.3(気密性)のいずれかを選択して実施する。
5 試験方法
5.1 一般
箇条4に規定する要求事項については,新製品が市場に出る前に評価しなければならない。また,製品
仕様変更後に性能が変わっていることが予想される場合は,再評価しなければならない。
製品の供試品は,製造工程からランダムに抽出したもので,適用している全ての回路は,品質管理工程
において適合したものでなければならない。また,臨床使用するものと同様に,製造販売業者が推奨する
方法によって,準備する。
測定は,液温37 ℃±1 ℃で,インビトロ(in vitro)で行わなければならない。ただし,変数間の関係が
非線形である場合は,測定点間の内挿を行うことが可能となるように,十分な測定を行わなければならな
い。5.25.7に示す試験方法は,参考試験である。ただし,十分な精度及び再現性が得られる場合は,他
の試験方法によってもよい。
また,記載している試験方法は,実際の試験装置において必要な詳細事項全てを示しているわけではな
い。実際の試験方法の設計,構成及びその構築は,測定誤差の原因となる多くの要因にも取り組まなけれ
ばならない。要因としては,これらに限定はしないが,落差と動的圧力損失とによる圧力測定誤差,安定
時間,不定流量による制御ができない温度変化,pH,熱,光及び経過時間による試験材料の劣化,試験溶
液の脱気,空気の捕捉,並びに異物,藻及びバクテリアによるシステムへの不純物混入がある。
5.2 生物学的安全性
生物学的安全性については,製品を製造販売する前,その製品に用いている材料の変更後,及び滅菌方
法の変更後において,当該製品の供試品を用いて評価を実施しなければならない。試験は,JIS T 0993-1,
ISO 10993-4及びJIS T 0993-7に規定する方法による。
5.3 無菌性
滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の担保を行う。
注記 滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。
5.4 非発熱性
4.4に規定する要求事項に適合していることを,ISO 10993-11に従って確認する。
5.5 物理的特性
5.5.1 構造的強度試験
5.5.1.1 陽圧
――――― [JIS T 3248 pdf 9] ―――――
8
T 3248 : 2022
陽圧試験は,次のいずれかの方法で確認する。
a) 37 ℃±1 ℃の水を回路に充し,全ての接続部に適切なキャップをする。製造販売業者の定める最大
使用圧力の1.5倍の圧力をかけ,10分間以上保持し,水漏れがないことを目視で確認する。
b) 回路の全ての接続部に適切なキャップをする。37 ℃±1 ℃の水が入った容器に回路を沈める。製造販
売業者が定める最大使用圧力の1.5倍の圧力をかけ,10分間以上保持し,空気の漏れがないことを目
視で確認する。
5.5.1.2 陰圧
陰圧試験は,次のいずれかの方法で確認する。
a) 回路の全ての接続部に適切なキャップをする。37 ℃±1 ℃の水が入った容器に回路を沈める。製造販
売業者の定める最大使用陰圧の1.5倍,又は大気圧下(又は最も高い圧力下)において−700 mmHg
(−93.3 kPa)の陰圧をかけ,10分間以上保持し,水の浸入がないことを目視で確認する。
b) 37 ℃±1 ℃の水を充し,全ての接続部に適切なキャップをする。製造販売業者の定める最大使用陰
圧の1.5倍,又は−700 mmHg(−93.3 kPa)の陰圧をかけ,10分間以上保持し,空気の混入がないこ
とを目視で確認する。
5.5.2 血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器との接続部
4.5.2に規定する要求事項に適合していることを検査によって明らかにする(図1参照)。
5.5.3 血管アクセス機器との接続部
4.5.3に規定する要求事項に適合していることを検査にて確認する(ISO 80369-7参照)。
5.5.4 附属品の接続部
4.5.4に規定する要求事項に適合していることを検査にて確認する(ISO 80369-7参照)。
5.5.5 色による識別
4.5.5に規定する要求事項に適合していることを検査にて確認する。
5.5.6 アクセスポート
5.5.6.1 ニードルアクセスポート
4.5.6.1に規定する要求事項に適合していることを次の手順で確認する。
a) アクセスポートを含んだ回路に37 ℃±1 ℃の水を充し,製造販売業者が定めた圧力[7.4 e)参照]の
1.5倍の陽圧をかける。製造販売業者の記載する皮下注射針をアクセスポートに刺す。ただし,詳細に
記載していない場合は,外径0.8 mm(21ゲージ)でJIS T 3209に適合している針を使用する。針の
挿入·引抜きを5回行い,その後6時間圧力を維持して,その部分からの水漏れがないことを目視で
確認する。
b) 回路に37 ℃±1 ℃の脱気した水を充し,循環する。製造販売業者が定めた圧力の1.5倍の陰圧又は
大気圧下−700 mmHg(−93.3 kPa)の陰圧をかける。製造販売業者の指示方法によって,1回10分間
以上,計10回ポート部にせん(穿)刺し,その後6時間圧力を維持して,その部分からの空気の漏れ
がないことを目視で確認する。水は循環させてもよい。
――――― [JIS T 3248 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS T 3248:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8637-2:2018(MOD)
JIS T 3248:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.40 : 外科用体内埋没材,義肢及び装具
JIS T 3248:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
- JIST0993-7:2012
- 医療機器の生物学的評価―第7部:エチレンオキサイド滅菌残留物