JIS T 3251:2019 気道用吸引カテーテル | ページ 3

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7 設計

7.1 吸引カテーテルのルーメン

  機器側端から機器側端に最も近い側孔までの区間のどの点においても,シャフト内径は,側孔部のシャ
フト内径以上でなければならない。

7.2 吸引カテーテル先端チップ

7.2.1  患者側端が使用中に観察できない,又は3.92 kPa{40 cmH2O}を超える吸引圧で使用する吸引カテ
ーテルは,末端開口部をもち,少なくとも一つの末端開口部の2 cm以内に側孔をもたなければならない。
注記 一つ以上の側孔は,リスク及び損傷の可能性を減少させる。
7.2.2 使用中に観察ができる,又は吸引圧0 kPa3.92 kPa{0 cmH2O40 cmH2O}で吸引する吸引カテー
テルは,側孔を設ける必要はない。
7.2.3 先端チップ,末端開口部及び側孔の端は,滑らかでなければならない。
注記 これは,気管上皮の損傷を最小にするためである。
適合性は,目視検査によって確認する。
7.2.4 側孔は,使用中に吸引カテーテルのつぶれ又はねじれを起こさせないことが望ましい。
7.2.5 患者側端の軸は,シャフトの長軸方向に対して角度が付いていてもよい(図1のクード吸引カテー
テル先端チップ参照)。
注記 これは,左気管支又は主気管支への吸引カテーテルの挿入を容易にする。

7.3 吸引カテーテルのコネクタ

7.3.1  吸引カテーテルは,ISO 10079-1,ISO 10079-2及びISO 10079-3に適合する回収容器に取り付けら
れた吸引チューブの末端に接続するためのコネクタを備えなければならない。
コネクタは,全ての部品と接合するときに,誤接続するリスクを低減する設計を行わなければならない。
吸引カテーテルのコネクタの使用は,気道で使用するためには設計されていない尿道カテーテル,さい
(臍)帯カテーテル,胸こう(腔)カテーテル,栄養チューブ及び他のカテーテルの使用と区別する。
なお,機器側端の形状がファネルタイプ[吸引カテーテルとめす(雌)コネクタとが一体となった形状
のもの]の場合も,7.3を適用する。
7.3.2 吸引カテーテルのコネクタは,シャフトにかん(嵌)合していなければならない。
適合性は,8.1.1によって確認する。
7.3.3 吸引カテーテルのコネクタは,接続するシャフトの内径と同等以上の内径でなければならない。
7.3.4 吸引カテーテルのコネクタのおす(雄)側端は,剛性又は半剛性で,内径6 mmの半剛性又は弾性
チューブにフィットしなければならない(図1参照)。
注記 吸引カテーテルのおす(雄)側端は,気道をクリアにするために緊急時に使用することがある,
より大きな内径をもつ弾性チューブにフィットする場合には利点となる。
7.3.5 (対応国際規格と同様に,欠番)
7.3.6 *吸引カテーテルのコネクタは,JIS T 7201-2-1に適合するコネクタと互換性があってはならない。
7.3.7 吸引カテーテルのコネクタは,吸引チューブと正確に適合するように設計,又は正しく組立てを示
すための表示をしなければならない。
注記 誤った接続が,吸引源への誤接続及び/又は吸引の減少を引き起こしている。
7.3.8 *吸引カテーテルに吸引調節口を設けてもよい。
適合性は,検査によって確認する。

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1 おす(雄)形の吸引カテーテルのコネクタ
2 吸引調節口付きおす(雄)形の吸引カテーテルのコネクタ
3 コネクタ側孔付き吸引カテーテル先端チップ
4 側孔付きクード吸引カテーテル先端チップ
5 めす(雌)形,円すい(錐)形の吸引カテーテルのコネクタ
6 めす(雌)形,円筒形の吸引カテーテルのコネクタ
7 吸引調節口付きめす(雌)形の吸引カテーテルのコネクタ
図1−吸引カテーテルのコネクタ及び吸引で使用する吸引カテーテル端の例

7.3A 採取容器

7.3A.1  採取容器は,採取した物質が患者側端方向へ逆流しにくい構造になっていなければならない。
7.3A.2 採取容器内の物質を検査するために,採取容器の蓋を取り外すことを想定している場合は,蓋は,
指及び/又は用具を使ってつかんで取り外すことができ,かつ,採取した物質と接触し汚染した可能性が
ある部分に指が触れない構造になっていなければならない(図1A参照)。
図1A−採取容器付き吸引カテーテルの例

――――― [JIS T 3251 pdf 12] ―――――

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1 保護キャップ
2 吸引カテーテルのコネクタ
3 吸引調節口
4 吸引カテーテルのシャフト
5 保護スリーブ
6 逆止弁,めす(雌)ルアーコネクタ及びキャップの付いたフラッシングライン
7 患者側端アダプタ
8 呼吸器又は人工呼吸器に接続する,おす(雄)円すい(錐)コネクタのある患者側端アダプタの機器側端
9 15 mmのめす(雌)円すい(錐)コネクタをもつ患者側端アダプタの患者接続ポート
10 吸引カテーテル先端チップ
11 患者側端アダプタTピース
12 Tピースキャップ
注記 閉鎖式吸引カテーテルの一例。実際のシステムは,イラスト又はリストにない配置及び部品によって構成
される。
図2−閉鎖式吸引カテーテルの例

7.4 閉鎖式吸引カテーテルの要求事項

7.4.1  設計
吸引カテーテルの要求に加え,閉鎖式吸引カテーテルは,患者接続ポートをもつ患者側端アダプタ,保
護スリーブ及び吸引調節口を備えていなければならない(図2参照)。
適合性は,検査によって確認する。
7.4.2 閉鎖式吸引カテーテルの患者側端アダプタ及びコネクタ
7.4.2.1 患者側端アダプタの患者側端は,JIS T 7201-2-1に適合した15 mmのめす(雌)円すい(錐)コ
ネクタからなる患者接続ポートでなければならない。また,患者側端アダプタの患者側端は,吸引カテー
テル及び気道と直線上になければならない(図2参照)。
7.4.2.2 患者側端アダプタの機器側端は,JIS T 7201-2-1に適合した22 mmのめす(雌)又は15 mmのお
す(雄)円すい(錐)コネクタでなければならない。
7.4.2.3 コネクタは,人工気道機器及び呼吸セットのねじれを最小限にするため自由に回転するのが望ま

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しい。
注記 E.3 d) を参照。
7.4.2.4 患者側端アダプタは,スリーブとシャフトとの間の空気流路から気体の漏れを防ぐシール機能を
含まなければならない。
適合性は,8.4に従った試験で確認する。
7.4.2.5 患者側端アダプタは,カテーテル表面の液体及び分泌物の可視化のため透明でなければならな
い。
適合性は,目視検査によって確認する。
7.4.2.6 患者側端アダプタ及びコネクタの内面は,吸引カテーテルのつぶれ及び変形を最小にするために
滑らかで鋭いエッジがないのが望ましい。
適合性は,目視検査によって確認する。
7.4.2.7 *患者側端アダプタの内部容積及び延長チューブが提供されている場合の内部容積は,加圧して
いないときに,おす(雄)及びめす(雌)コネクタの内部容積を引いた固体部分を含めた内部容積として
決定しなければならない。
7.4.3 保護スリーブ
7.4.3.1 使用者又は患者と吸引カテーテルとの接触を防止するため,使用しないときは,保護スリーブで
吸引カテーテルのシャフトを囲んでいなければならない。
7.4.3.2 保護スリーブは,吸引カテーテルを意図した長さに挿入又は抜去できるよう十分に柔軟でなけれ
ばならない。また,通常の使用で分離,破裂又は破れがあってはならない。
適合性は,8.1.1によって確認する。
7.4.3.3 保護スリーブは,吸引の間,吸引カテーテル及び吸引カテーテル内の物質を可視できるよう透明
としなければならない。
適合性は,検査によって確認する。
7.4.4 閉鎖式吸引カテーテルの吸引調節口
7.4.4.1 吸引調節口は,確実に接続されなければならない。
適合性は,8.1.1によって確認する。
7.4.4.2 *吸引調節口は,通常使用時及び単一故障状態時に任意の位置で液体が漏れてはならない。
適合性は,リスクマネジメントファイルを調査して確認する。
7.4.4.3 吸引調節口は,次の設計としなければならない。
− オフ(off)の位置では,ロックすることができる。
− オン(on)の位置では,ロックすることができない。
機器側端にあるボタンなどを操作することによって,吸引調節口を開放し,カテーテル先端の吸引圧を
調節することができる。
適合性は,機能試験によって確認する。
注記 付帯的な機能リストの吸引コントロールバルブ機能は,この規格における閉鎖式吸引カテーテ
ルの吸引調節口と同一である。
7.4.5 閉鎖式吸引カテーテルのフラッシングシステム
フラッシングシステムが提供される場合,フラッシングコネクタの自由端は,閉鎖装置,逆止弁又はル
アーバルブを使用しないときに密封しなければならない。
警告 血管内装置との誤接続の危険性に対する注意を記載する。これらに限定しないが,狙いどおり

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の使用のための特定の警告,ラベル及び取扱説明書を含む追加リスクコントロールが必要であ
る。
注記 付帯的な機能リストの注入ポートは,この規格における閉鎖式吸引カテーテルのフラッシング
システムと同一である。
7.4.6 Tピースキャップ
7.4.6.1 患者側端アダプタをTピースとして提供する場合は,取外し可能なキャップを提供しなければな
らない(図2参照)。キャップをはめている場合,8.4に従って試験したときに,患者側端アダプタは,漏
れてはならない。
7.4.6.2 患者側端アダプタに取り付けていないとき,Tピースキャップの置き違いを防止するために,保
持しておく道具を提供するのが望ましい。

8 要求性能

8.1 構造取付強度

8.1.1  附属書Bによって試験したとき,シャフトに固定した各部品を引き離すために必要な力は,表2
に規定する値以上としなければならない。
表2−シャフトに固定した各部品を引き離すために必要な力の最小値
サイズ(外径) 力の最小値
mm N
1.332.67 5
34.67 15
5以上 20
8.1.2 附属書Bによって試験したとき,シャフトにしっかり固定していない各部品を引き離すために必
要な力は,表3に規定する値以上としなければならない。
表3−シャフトにしっかり固定していない各部品を引き離すために必要な力の最小値
サイズ(外径) 力の最小値
mm N
3.0以下 0.5
>3.0 1

8.2 シャフト及び採取容器の性能

  吸引カテーテルの患者側端を閉塞した状態で,また,吸引調節口がある場合はこれも閉塞した状態で,
(23±2)℃で15秒間,大気圧よりも40 kPa{408 cmH2O又は300 mmHg}低い吸引源に機器側端を接続
したときに,シャフト及び採取容器は,つぶれ又は破損を生じてはならない。
適合性は,機能試験によって確認する。

8.3 *吸引調節口の性能

  吸引カテーテルの残圧は,0.33 kPa{3.4 cmH2O}を超えてはならない。
適合性は,附属書Cに従い,残圧の試験によって確認する。

――――― [JIS T 3251 pdf 15] ―――――

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JIS T 3251:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8836:2014(MOD)

JIS T 3251:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 3251:2019の関連規格と引用規格一覧