JIS T 3251:2019 気道用吸引カテーテル | ページ 4

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8.4 *漏れ

  患者側端アダプタが取り付けられた閉鎖式吸引カテーテルは,機器の使用を意図している患者の年齢層
で要求される漏れの限界値に適合しなければならない(表4参照)。
適合性は,附属書Dに従った試験によって,表4に規定する漏れの限界値を確認する。
表4−患者の年齢層による閉鎖式吸引カテーテルの漏れの限界値
患者の年齢層 対象となる体積 漏れの限界値 圧(hPa)
(mL) (mL/min) {cmH2O}
大人 300以上 70 60
小児 50を超え 300未満 40 60
新生児 50以下 30 60

8.5 *流量への抵抗性

  閉鎖式吸引カテーテルに取り付けた患者側端アダプタの流量の抵抗性は,機器の使用を意図している患
者の年齢層別の限界値に適合しなければならない。
適合性は,表5に規定する抵抗性の限界値を,ISO 5367の5.5.2に従って試験することによって確認す
る。
表5−患者の年齢層別の抵抗性の限界値
患者の年齢層 対象となる体積 最大抵抗性の限界値 流量
(hPa/L/min)
(mL) {cmH2O/L/min} (L/min)
大人 300以上 0.03 30
小児 50を超え 300未満 0.07 15
新生児 50以下 0.4 2.5

8.6 *放射線不透過性

  開放式吸引カテーテル及び閉鎖式吸引カテーテルが放射線不透過性であれば,放射線不透過性マーカは,
アルミニウム比較標準からX線写真で区別されなければならない。
適合性は,ASTM F640の試験方法Bによって吸引カテーテルとアルミニウム比較標準とを描出し,確
認する。アルミニウム比較標準は,1 mm×1 mm×10 mm材又はそれと同等品でなければならない。

8.6A 採取容器

  遠心分離機で遠心分離することを想定している採取容器は,3 000 gの遠心加速度を10分間加えたとき,
破損してはならない。
注記 自由落下の標準加速度 g=9.806 65 m/s2である。

9 滅菌状態で供給される吸引カテーテルの要求事項

9.1 無菌性の保証

  “滅菌済み”を表示する吸引カテーテルは,“滅菌バリデーション基準”又はこれと同等以上の基準に基
づき,無菌性の担保を行う。
注記 “滅菌バリデーション基準”には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。

――――― [JIS T 3251 pdf 16] ―――――

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9.2 無菌状態で供給される吸引カテーテルの一次包装

9.2.1  “滅菌済み”として表示及び供給される吸引カテーテルは,1本ずつ個別に一次包装に収容してい
なければならない。
9.2.2 一次包装は,JIS T 0841-1及びJIS T 0841-2に従って,微生物及び粒子状物質の侵入に対する効果
的なバリアとして機能しなければならない。
9.2.3 一次包装は,内容物を無菌的に取り出せるようになっていなければならない。また,開封済みであ
ることが明確に確認できない状態で,再密封できてはならない。
9.2.4 個々の一次包装は,箱などの二次包装に収容していなければならない。

10 表示

10.1 吸引カテーテルの表示

10.1.1  吸引カテーテルの表示は,我が国の関連する法令又は通知に適合していなければならない。
10.1.2 1本ずつ個別に一次包装に収容されていない吸引カテーテルには,5.1に従って公称外径を表示し
なければならない。1本ずつ個別に一次包装に収容されている吸引カテーテルには,5.1に従って公称外径
を表示してもよい。
10.1.3 患者側端に角度が付いている吸引カテーテルの機器側端は,マーク又はその他の方法によって,
先端チップの方向を表示していなければならない。
10.1.4 小児用の小径吸引カテーテルは,患者側端からの距離について,少なくとも5 cmから始め,セン
チメートル(cm)又はそれよりも小さい単位で表示しなければならない(図3参照)。
10.1.5 吸引カテーテルは,そのシャフトに気管チューブに挿入する部分の長さを,少なくとも2 cmごと
に明確なマークを付けるのが望ましい。
10.1.6 深度マークがある場合は,深度マークは,黒若しくは青の単色,又は図3及び表6に規定したカ
ラーコードに従わなければならない。
だいだい(橙)色
図3−吸引カテーテルの深度マークとカラーコードとの関係

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表6−吸引カテーテルの深度マークとカラーコードとの関係
深度マーク 深度マーク間のカラーコード
(cm)

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14
黄色
15

16

17

18
だいだい(橙)色
19
赤 二本
20
青 二本
21
黄色 二本
22
黒 二本
23
緑 二本
24

10.2 図記号の使用

  10.3及び10.4は,JIS T 0307又はISO 7000に規定する適切な図記号を使用することによって,これに
替えてもよい。
注記 JIS T 0307に規定する主な図記号の例を,表6Aに示す。
表6A−JIS T 0307に規定する主な図記号の例

10.3 一次包装の表示

10.3.1  一次包装の表示は,我が国の関連する法令又は通知に適合していなければならない。
10.3.2 一次包装の表示は,次の事項を含まなければならない。
a) 内容物の説明
b) 5.1.1に従った公称サイズを,次の例のいずれかに従って表示する。長さは,センチメートル表示でも
よい。

――――― [JIS T 3251 pdf 18] ―――――

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− 6 mm×500 mm(又は50 cm)
− 6 mm(18 F)×500 mm(又は50 cm)
− 直径6 mm(18 F),長さ500 mm(又は50 cm)
c) 製造販売業者の氏名又は名称及び住所
d) 製造番号又は製造記号
e) 必要に応じて,年月又は年月日で表記したカテーテルの使用期限の表示
f) 必要に応じて,“滅菌済み”の表示及び滅菌方法の表示
製造販売業者は,機器が滅菌済みであることと表示とに矛盾があってはならない。
g) 再使用を想定していない吸引カテーテルは,“一回限りの使用”の表示又はこれと同等の表示
h) 閉鎖式吸引カテーテルは,7.4.2.7に従った患者側端アダプタの容積

10.4 二次包装の表示

10.4.1  二次包装の表示は,我が国の関連する法令又は通知に適合していなければならない。
10.4.2 二次包装の表示は,次の事項を含まなければならない。
a) 内容物の説明
b) 5.1.1に従った公称サイズを,次の例のいずれかに従って表示する。長さは,センチメートル表示でも
よい。
− 6 mm×500 mm(又は50 cm)
− 6 mm(18 F)×500 mm(又は50 cm)
− 直径6 mm(18 F),長さ500 mm(又は50 cm)
c) 製造販売業者の氏名又は名称及び住所
d) 製造番号又は製造記号
e) 必要に応じて,年月又は年月日で表記したカテーテルの使用期限の表示
f) 使用前の準備に関する説明
注記 使用前の準備,洗浄,消毒又は滅菌方法の説明は,添付文書への記載でもよい。
g) 必要に応じて,“滅菌済み”の表示及び滅菌方法の表示
h) 再使用を想定している吸引カテーテルは,洗浄,消毒又は滅菌方法,及び再使用の最大回数若しくは
最大使用期間を,包装又は添付文書に記載しなければならない。
i) 再使用を想定していない吸引カテーテルは,“一回限りの使用”の表示又はこれと同等の表示

――――― [JIS T 3251 pdf 19] ―――――

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附属書A
(参考)
理論的根拠
一般
この附属書は,この規格の重要な要件について簡潔な根拠を提供し,この規格の対象に精通しているが,
その開発に参加していない人が使用することを意図している。主な要件の理由の理解は,その適切な適用
に不可欠であると考えられる。さらに,臨床現場及び技術が変化するにつれて,現在の要件の根拠が,こ
れらの開発によって必要とされるこの規格の改正を促進すると考えられている。この附属書の箇条及び細
分箇条は,それらが参照するこの規格の箇条及び細分箇条に対応するために番号が付けられている。した
がって,番号付けは連続していない。

2 引用規格

  (この規格では,記載を不採用とした。)
3.3 閉鎖式吸引カテーテル
人工呼吸器の障害を最小限に抑えるために,気管内又は人工気道吸引で閉鎖式吸引カテーテルが使用さ
れる。閉鎖式吸引カテーテルは,使用者及び周囲の環境(室内,室内空気)から保護し,分泌物による汚
染のリスクを低減するための保護スリーブが付いている。
この規格の対応国際規格の発行時点では,患者の機械的換気を同時に行っている間は,閉鎖式吸引カテ
ーテルを使用することが救命救急領域では一般的に行われている。閉鎖式吸引カテーテルを使用すること
によって,人工呼吸器が気管チューブ,気管切開チューブ又は他の気道機器から切断されることなく,連
続した機械的換気が可能になる。これは,大気圧よりも低い圧を気道に加える前に,人工呼吸器の開放又
は切断を必要とする従来の開放式吸引カテーテルの使用とは対照的である。
意図したとおりに使用すると,インライン又は閉鎖式吸引カテーテル及び関連する吸引装置は,人工呼
吸器のアクセサリ及び人工呼吸器の延長部となる。人工呼吸器に吸引カテーテルアダプタが装備されてい
る場合,閉鎖式吸引カテーテルアダプタの患者側端のコネクタは,人工呼吸器の“新しい”患者接続ポー
トになる。
3.10 患者側端アダプタ
全ての閉鎖式吸引カテーテルは,気道及び人工呼吸器の呼吸セットに接続するように設計された保護ス
リーブ及び患者側端アダプタをもっている。
閉鎖式吸引カテーテルの場合,患者側端アダプタの例は,Tピースアダプタ,Yピースアダプタ,3方
向呼吸システムコネクタ,スイベルアダプタ,同軸,複数のチューブ及び分岐チューブ用の他の特殊なア
ダプタを含むことができる(図2参照)。
3.23 吸引カテーテルのコネクタ
この規格では,吸引カテーテルのコネクタという新しい用語は,2011年版JIS T 3251の様々な細分箇条
で記載している,機器側端,アダプタ,おす(雄)端又はコネクタのような,多くの異なる用語を置き換
えている。これらの混乱する用語の統合は,この規格の要件を明確にすることを意図している。
4 一般的要求事項
吸引カテーテルは,患者及び使用者の,性能,安全性,臨床的及びユーザビリティの必要性を満たすよ
うに設計することが望ましい。

――――― [JIS T 3251 pdf 20] ―――――

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JIS T 3251:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8836:2014(MOD)

JIS T 3251:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 3251:2019の関連規格と引用規格一覧