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3.14
ヒステリシス差(hysteresis error)
同じ圧力(測定範囲の上限圧力及び下限圧力は除く。)における,加圧1) のときと減圧のときとの読み
の差。
注1) 指示がゼロ点から離れる方向をいう。
3.15
上限圧力(maximum pressure)
計量範囲の上限で,はかることができる最大の圧力。
3.16
下限圧力(minimum pressure)
計量範囲の下限で,はかることができる最小の圧力。
4 単位
血圧(値)は,キロパスカル(kPa)又は水銀柱ミリメートル(mmHg)で表示する。
5 種類
非観血式機械血圧計の種類は,次による。
a) 水銀柱式血圧計
b) アネロイド式血圧計
注記 アネロイド型血圧計ともいう。
6 最大許容誤差及び定格動作条件
6.1 最大許容誤差
非観血式機械血圧計の定格動作条件下における最大許容誤差は,10.1によって試験したとき,次による。
a) 水銀柱式血圧計は,±0.4 kPa(±3 mmHg)以下とする。
b) アネロイド式血圧計は,±0.5 kPa(±4 mmHg)以下とする。
6.2 定格動作条件
非観血式機械血圧計の定格動作条件は,次による。
a) 周囲温度 15 ℃25 ℃
b) 相対湿度 20 %85 %
7 計量範囲及び目盛
7.1 計量範囲
非観血式機械血圧計が計量できる血圧の範囲(カフ内の空気の圧力の計量範囲)は,3 kPa35 kPa(20
mmHg260 mmHg)を含まなければならない。ただし,水銀柱式血圧計に限り3 kPa33 kPa(20 mmHg
250 mmHg)の計量範囲であってもよい。
7.2 目量
目量は,次のいずれかとする。ただし,アネロイド式血圧計については,JA.6.2のとおりとしてもよい。
a) 計量単位がkPaのもの 0.2 kPa
b) 計量単位がmmHgのもの 2 mmHg
――――― [JIS T 4203 pdf 6] ―――――
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7.3 目盛
アナログ指示機構の目盛は,次の事項に適合しなければならない。また,次の事項に従った目盛の例を
図1に示す。
a) 目盛は,計量値の誤認をしないように,配置する。
b) 目幅は,0.7 mm以上とする。
c) 目盛線の太さは目幅の20 %を超えてはならない。また,目盛線の太さは全て同じ太さとする。ただし,
0 kPa(0 mmHg)を表す目盛線は除く。
d) 目盛線の長さは,5番目の目盛線ごとに長さを長くする。
e) 目盛線に付す数字(目盛線が示す圧力の値を表す数字)は,10番目の目盛線ごとに付す。
図1−アネロイド式血圧計の目盛例
8 性能
8.1 一般
8.1.1 漏えい
非観血式機械血圧計の空気圧系における空気の漏れによる圧力降下は,10.4によって試験したとき,0.5
kPa/min(4 mmHg/min)を超えてはならない。
8.1.2 測定用排気弁
測定用排気弁は,減圧速度の調整ができなければならない。また,測定用排気弁の減圧速度は,10.5に
よって試験したとき,0.3 kPa/s0.4 kPa/s(2 mmHg/s3 mmHg/s)に調整できるものでなければならない。
8.1.3 急速排気弁
急速排気弁の排気の時間は,10.6によって試験したとき,10秒を超えてはならない。
8.2 水銀柱式血圧計
8.2.1 水銀のこぼれ
水銀柱式血圧計は,10.7によって試験したとき,水銀のこぼれがあってはならない。
――――― [JIS T 4203 pdf 7] ―――――
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8.2.2 水銀の停止装置
使用中及び輸送中に水銀がこぼれることを防止するための装置2) を付けなければならない。この装置に
よる水銀柱の動きの阻害は,10.8によって試験したとき,1.5秒を超えてはならない。
注2) 停止用装置,固定装置など
8.3 アネロイド式血圧計
8.3.1 温度特性
アネロイド式血圧計は,10.2によって試験したとき,その器差の差は0.4 kPa(3 mmHg)以下でなけれ
ばならない。
8.3.2 保管環境
アネロイド式血圧計は,10.3によって試験したとき,その器差は±0.5 kPa(±4 mmHg)以下でなけれ
ばならない。
8.3.3 ヒステリシス差
アネロイド式血圧計のヒステリシス差は,10.9によって試験したとき,計量範囲の全体にわたって,器
差の差は0.5 kPa(4 mmHg)以下でなければならない。
8.3.4 耐久性
アネロイド式血圧計の耐久性は,10.10によって試験したとき,計量範囲の全体にわたって,器差の差は
0.4 kPa(3 mmHg)以下でなければならない。
9 構造
9.1 一般
9.1.1 ブラダの寸法
ブラダの最適な寸法は,カフの適用測定部周囲長の中央部分でブラダの幅が測定部周囲長の40 %で,そ
の長さが測定部周囲長の80 %以上が望ましく,100 %が最も望ましい。
9.2 水銀柱式血圧計
9.2.1 水銀柱の内径
水銀柱の内径は,3.0 mm以上とする。その内径の許容誤差は,±0.2 mmを超えてはならない。
9.2.2 携帯用の機器
携帯用の機器は,調整機構又は固定装置を備えなければならない。
9.2.3 水銀の品質
水銀の品質は,次による。
a) 水銀は,水銀供給者の公表値に従って,99.99 %以上の純度とする。
b) 水銀は,きれいな凸面をなし,かつ,気泡があってはならない。
9.2.4 目盛板
目盛は水銀柱の管又は目盛板に恒久的に表示しなければならない。5番目の目盛ごとに数字を付す場合
には,数字は管の右側と左側とに交互に,また,管に隣接して行わなければならない。
9.3 アネロイド式血圧計
9.3.1 指針の始点
指針の始点は,次による。
a) 指針の始点は,目盛板に示さなければならない。
b) 始点は,圧力を血圧計に加えないとき,指針が示す点を指す。
――――― [JIS T 4203 pdf 8] ―――――
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c) 指針の始点は,±0.4 kPa(±3 mmHg)の範囲をもつことを妨げない。
9.3.2 止め
アネロイド式血圧計は,負圧0.8 kPa(6 mmHg)以内での作動が妨げられる止めなどの機構をもっては
ならない。
9.3.3 アナログ指示機構
アナログ指示機構は,次の構造とする。
a) 指針及び目盛板は,使用者によって調整できてはならない。
b) 指針の長さは,全ての目盛線と重なる長さとする。また,その重なる長さは,最も短い目盛線[0 kPa
(0 mmHg)は除く。]の長さの1/32/3とする。
c) 指針の先端は,目盛線より細くなければならない。
d) 指針の先端と目盛板との間隔は,次のとおりとする。
− 指針の回転中心から先端までの長さが40 mm以下のものは,2 mm以下。
− 指針の回転中心から先端までの長さが40 mmを超えるものは,1/20以下。ただし,その数値が10 mm
を超える場合は,10 mm以下。
9.4 安全性
9.4.1 振動及び衝撃に対する抵抗力
アネロイド式血圧計は,JIS T 0601-1:1999の21.5及び21.6に適合しなければならない。
9.4.2 機械的安全性
手動の急速排気弁を作動させることによって,いつでも血圧の測定を中断することができなければなら
ない。急速排気弁は,容易に操作できなければならない。
9.4.3 不正行為防止
血圧測定精度に影響する制御機構は,封印しなければならない。また,水銀柱式血圧計で貯蔵容器と目
盛板とが分離できる場合には,封印しなければならない。
9.4.4 電気的安全性
ポンプの駆動,排気制御などに電気を使用する非観血式機械血圧計は,電気的安全性に関してJIS T
0601-1の要求事項に適合しなければならない。
9.4.5 配管用コネクタ
脈管に液体接続するシステムを使用する環境で血圧計を使用する使用者が,例えば,ルアーロックコネ
クタを使って不注意に空気が血管に送り込まれる危険性があるようなシステムと血圧計の空気圧系とを接
続しないように,製造業者は注意事項を取扱説明書などに記載しなければならない。
10 試験方法
10.1 器差試験
10.1.1 試験装置
試験装置は,次による。
a) 剛性容器 500 ml±25 mlの容量をもつもの
b) 標準圧力計 計量法第103条第1項の規定によって基準器検査に合格し,かつ,有効期間内にある圧
力基準器又は器差が±0.1 kPa(±0.8 mmHg)未満で計量トレーサビリティが確保された同程度の信頼
水準95 %の拡張不確かさで校正された圧力計。
注記 基準液柱型圧力計の標準温度が0 ℃の圧力基準器を使用する場合は,温度補正が必要である。
――――― [JIS T 4203 pdf 9] ―――――
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また,計量トレーサビリティ制度で校正された上記の圧力計を使用する場合は,器差を0と
みなして使用する。
c) 圧力発生装置 例えば,送気球(ゴム球)など
d) 圧力配管 例えば,T字継手,ホースなど
10.1.2 手順
手順は,次による。
a) 血圧計のカフを剛性容器[10.1.1 a)]に置き換える。
b) 標準圧力計[10.1.1 b)]は,圧力配管[10.1.1 d)]を用いて,図2の空気系回路に接続する。
c) 標準圧力計に圧力発生の機能が付加されていない場合は,他の圧力配管を用いて圧力発生装置[10.1.1
c)]を接続する。
d) 試験は,加圧しながら7 kPa(50 mmHg)より小さい圧力間隔ごとに,最大目盛まで行う。また,そ
の後,同じ圧力間隔で減圧しながら0 kPa(0 mmHg)まで行う。
e) 試験は2回行い,加圧・減圧時各々の器差の2回の平均値によって判定する。
mmHg
140160180
120200
100 220
240
80
60 260
40 280
20300
mmHg
2
1
1 標準圧力計[10.1.1 b)]
2 試験する機器
3 剛性容器[10.1.1 a)] 5
4 圧力発生装置[10.1.1 c)] 4
5 圧力配管[10.1.1 d)]
3
図2−器差を試験する測定システム
10.1.3 試験結果の表し方
試験結果は,器差で表す。
10.2 温度特性試験
10.2.1 試験装置
試験装置は,次による。
a) 試験装置 10.1.1に規定するもの
b) 恒温恒湿槽
10.2.2 手順
手順は,次による。
a) 血圧計のカフを剛性容器[10.1.1 a)]に置き換える。
b) 標準圧力計[10.1.1 b)]を圧力配管[10.1.1 d)]を用いて,図3の空気系回路に接続する。
c) 標準圧力計に圧力発生の機能が付加されていない場合は,他の圧力配管を用いて圧力発生装置[10.1.1
――――― [JIS T 4203 pdf 10] ―――――
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JIS T 4203:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R16-1:2002(MOD)
JIS T 4203:2012の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 4203:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST0601-1:2017
- 医用電気機器―第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項
- JISZ8103:2019
- 計測用語