JIS T 6612:2020 歯科高温鋳造用埋没材,プレスセラミックス用埋没材及びセラミックス用耐火模型材 | ページ 4

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7.6.2.5 測定
ゴム質研磨ホイールで鋳造物の縁を軽く研磨して突起を除き,パターン直径の測定と同様にして,直径
を測定する。0.001 mmの幅で丸めて平均直径を算出する。
研磨は細心の注意を払い,最小限とし,突起の除去だけとする。補てつ(綴)物作製時の通常の仕上げ
研磨又は大きな力での研磨は,鋳造物から金属部分が除去され,正確性が損なわれる。
7.6.2.6 計算
鋳造物の平均直径とパターンの平均直径との比を百分率で表し,全ての試験片について0.01 %の単位で
記録する。
7.6.3 タイプ1(プレスセラミックス用)
7.6.3.1 材料及び機器
7.6.3.1.1 プレスリング フォーマ及び基台が付いたもの。フォーマ及び基台と組み合わせて用いる埋没
用リング。
注記 フォーマは,プレスセラミックスを圧入するプランジャと同じ円筒形であり,鋳型にプランジ
ャの挿入口を形成するものである。パターンはフォーマに植立される。
7.6.3.1.2 パターン作製用材料 JIS T 6503に規定する歯科用キャスティングワックス又は円盤状パター
ンを作製するのに適するレジン材料。この材料は,加熱時に鋳型をひび割れさせてはならない。
7.6.3.1.3 成形機 プレス用の円盤状パターンを作製するための機器,例えば,レジン材料用の旋盤。
7.6.3.1.4 測定器 円盤状のパターン及びプレスセラミックス円盤の直径を,±0.005 mmの精度で測定で
きるもの。ワックスなどの軟らかいパターン材料を用いる場合には,非接触測定を行う。
7.6.3.1.5 歯科用プレスセラミックス製品 JIS T 6526のタイプIIクラス1に適合する歯科用プレスセラ
ミックス及び指定する埋没材。同一ロットのものでなければならない。
7.6.3.1.6 焼却炉
7.6.3.1.7 プランジャ フォーマの形状に適合するもの。
7.6.3.1.8 プレス炉 製造業者又は製造販売業者が指定する形式のもの。
7.6.3.1.9 切削用ディスク 歯科用ハンドピースで使用するダイヤモンドディスク。
7.6.3.1.10 サンドブラスト 製造業者又は製造販売業者が指定する組成及び粒子径の粒子を用いる。粒子
径が指定されていない場合は,JIS R 6010に規定する粒子径が50 μm以下のと(砥)粒を用いる。
7.6.3.2 試験片の数
三つの練和物からそれぞれ1個の試験片を作製する。2個の試験片が要求事項を満たしていない場合は,
更に三つの練和物からそれぞれ1個の試験片が必要となる。
7.6.3.3 パターン
ワックス又はレジン材料で7.6.2.3と同じサイズ及び公差のパターンを準備し,同様にしてパターンの直
径を測定する。
7.6.3.4 試験手順
手順は,次による。
a) 縁をきずつけないようにして,真っすぐなスプルーを,円盤面片面の中心に直角に取り付ける(図2
参照)。ただし,製造業者又は製造販売業者の推奨する植立方法と相違する場合は,ディスクの縁に取
り付けることが可能である(スプルーの軸が円盤の面にあり,中心を向くようにする。)。
注記1 幾つかの製品では,パターンに対して軸方向(ディスクの面)に角度を付けずに植立する
ことが指示されている。

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注記2 スプルーの直径及び長さは,完全にプレスできるようにサイズが規定されていない。
b) フォーマの軸に沿った植立方向で,1個のプレスリングに1個のパターンを入れ,適切な量の練和物
をプレスリングに注入する。
c) 製造業者又は製造販売業者の指示に従って,埋没,焼却,加熱及びセラミックスのプレスを行う。
d) 製造業者又は製造販売業者の指示に従って,鋳型からプレスセラミックスの円盤を取り出し,サンド
ブラストで清掃する。円盤の縁を調べて,全ての埋没材が除去されていることを確認する。それ以上
の清掃は行わない。
7.6.3.5 測定
パターンの測定と同じ手順で直径を測定する。目視によって凹凸のある箇所での測定にならないように
する。平均直径を0.001 mm単位で計算する。
7.6.3.6 計算
セラミックスの円盤の平均直径とパターンの平均直径との比を百分率で表し,全ての試験片について
0.01 %の単位で記録する。
7.6.4 評価
評価は,次による。
a) 2個以上が5.7に適合したときは,合格とする。
b) 3個全てが5.7に適合しないときは,不合格とする。
c) 1個だけが5.7に適合したときは,更に3個の試験片で試験を行い,3個全てが5.7に適合したときは,
合格とする。

8 包装

8.1 粉末

  粉末は,耐湿性の容器に入れなければならない。
粉末が1回の使用量の単位で個別包装されていない場合は,容器は,再密封が可能で,再密封したとき
に耐湿性があるものでなければならない。これによれない場合は,容器を開封後,粉体を適切な再密封可
能な耐湿性容器に移すことを推奨しなければならない。

8.2 液

  液(指定液及び特殊液の両方)は,再密封可能な容器に入れなければならない。

9 表示及び添付文書

9.1 表示

9.1.1 粉末包装
9.1.1.1 直接包装
製品の包装には,次の情報を記載しなければならない。
a) 製品名
b) 製品の分類,使用目的及び結合システム
c) 製造業者又は製造販売業者の名称及び所在地
d) 製造番号又は製造記号
e) 質量又は内容量
f) 使用期限
g) 推奨する保管条件

――――― [JIS T 6612 pdf 17] ―――――

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h) その他の法定表示事項
9.1.1.2 個別包装
1回の使用量単位の個別包装の製品には,次の情報を記載しなければならない。
a) 製品名
b) 製造業者又は製造販売業者の名称及び所在地
c) 製造番号又は製造記号
d) 質量又は内容量
e) 使用期限
f) その他の法定表示事項
9.1.2 液容器
液(指定液及び特殊液の両方)の容器には,次の情報を記載しなければならない。
a) 製品名
b) 製造業者又は製造販売業者の名称及び所在地
c) 製造番号又は製造記号
d) 内容量
e) 使用期限
f) 推奨する保管条件
g) その他の法定表示事項

9.2 添付文書

  添付文書には,次の情報を記載しなければならない。
a) 製品名
b) 製品の種類(タイプ及びクラス)及び使用目的
c) 結合システム
d) 主な成分
e) 特殊液の用途,保管方法及び希釈方法
f) 混水(液)比(範囲で表示してもよい。)
g) 練和方法(器械練和する場合,ミキサの種類,回転数,練和時間,真空の適用など)
h) ライナ使用の説明(必要に応じて。)
i) 埋没方法
j) 焼却方法
k) 推奨する保管条件
l) 流動性
m) 硬化時間
n) 圧縮強さ
o) 線熱膨張率及び/又は熱膨張曲線(範囲で表示してもよい。)
p) 線焼成収縮率(タイプ3製品,範囲で表示してもよい。)
q) シリカの吸入に関する警告
r) 製造業者又は製造販売業者の名称及び所在地
s) その他の法定表示事項

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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
ISO 15912:2016,Dentistry−Refractory investment and die material
JIS T 6612:2020 歯科高温鋳造用埋没材,プレスセラミックス用埋没材及びセラ
ミックス用耐火模型材
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 1 歯科鋳造用埋没材及び 変更 歯科高温鋳造用埋没材及び歯科プ 石こう系埋没材については,別の
耐火模型材 レスセラミックス用埋没材並びに JISで規定している。
歯科セラミックス用耐火模型材に
限定した。
3 用語及び 3.1 歯科高温鋳造用 3.1 歯科鋳造用埋没材 変更 歯科高温鋳造用埋没材に変更した。 高温鋳造用に限定したため。
定義 埋没材
3.2 歯科セラミック 3.2 耐火模型材 変更 歯科セラミックス用耐火模型材に 歯科セラミックス用耐火模型材に
ス用耐火模型材 変更した。 限定したため。
− 3.3 ろう付け用埋没材 削除 ISO規格の規定を削除した。 石こう系埋没材は,別のJISで規
定している。
3.4 特殊液 3.4 − 追加 コロイダルシリカを追加した。 具体例を記載した。
3.7 焼却温度 3.8 焼却温度<タイプ1及 変更 ISO規格の3.8及び3.10を一つの項 同じ用語をまとめた。タイプ3の
びタイプ2> にまとめた。タイプ4をタイプ3に 削除に伴いタイプ番号を4から3
変更した。 に変更した。利用者の利便性を考
慮した。
− 3.9 焼却温度<タイプ3> 削除 ISO規格の規定を削除した。 石こう系埋没材は,別のJISで規
定している。
− 3.10 焼却温度<タイプ4> 削除 3.7焼却温度に内容を転記した。 同じ用語をまとめた。利用者の利
便性を考慮した。
T6
− 3.13 グリーン状態 削除 ISO規格の規定を削除した。 この用語は用いていない。硬化直
612
後と表現している。
: 2
0 20
3

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T6
3
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
6
国際 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
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規格
: 2
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
0
及び題名 番号 の評価
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4 種類 4 a) タイプ1タイ 4 タイプ1タイプ4 変更 ISO規格のタイプ3を削除した。 石こう系埋没材は,別のJISで規
プ3 定している。
5 要求事項 5.2 外観 5.2 材料の均一性 変更 旧規格と整合させた。利用者の利
練和物の均一性を追加し,“材料の
均一性”を“外観”に変更した。 便性を考慮した。
5.3 流動性 5.3 流動性 追加 旧規格の規定を追加した。ISO規格旧規格と整合させた。利用者の利
との併用規定とした。 便性を考慮した。
シリカ系埋没材 変更 具体的な記載とした。
“シリカ系埋没材”を“エチルシリ
ケート系埋没材”に変更した。 (以降も同様)
5.4 硬化時間 5.4 初期硬化時間 変更 旧規格と整合させた。
“初期硬化時間”を“硬化時間”に
変更した。
6 サンプリ 6.2 試験条件 6.2 試験条件 追加 試験器具類に汚れがなく乾燥して 旧規格と整合させた。利用者の利
ング,試験 便性を考慮した。
いること,再使用する器具類の環境
条件及び練 温度の条件を追記した。
和 6.3.0A 一般 6.3 − 追加 “6.3.0A 一般”を追加した。 JIS様式に整合させた。
6.3.0A 練和に用い 6.3 ISO 3696に適合する水 変更 国内にはISO規格に該当する水が
練和に用いる水を,水道法の規定に
る水 基づく水に変更した。 ない。
7 試験方法 − 7.1.2 試験報告書 削除 ISO規格の規定を削除した。 他のJISに整合させた。
7.2.1.2 ガラス板 7.2.1.2 − 追加 “汚れのない乾燥した”を追加し 詳細に記載した。
た。
− 7.2.5 試験報告書 削除 ISO規格の規定を削除した。 他のJISに整合させた。
− 7.3.5 試験報告書 削除 ISO規格の規定を削除した。 他のJISに整合させた。
7.4.1.8 マイクロメ 7.4.1.8 − 追加 “JIS B 7502”を追記した。 該当するJISを記載した。
ータ (以降も同様)
7.4.4 試験手順 7.4.4 − 追加 クロスヘッド速度で制御する圧縮 クロスヘッド速度で制御する圧縮
試験機の使用法を追記した。 試験機も使用可能であることを明
記した。

――――― [JIS T 6612 pdf 20] ―――――

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JIS T 6612:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 15912:2016(MOD)

JIS T 6612:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 6612:2020の関連規格と引用規格一覧