この規格ページの目次
- 4 一般及び設計要求事項
- 5 準備
- 5.1 試料採取
- 5.2 洗濯による前処理
- 5.3 経年変化
- 5.4 試料調整
- 6 性能要求事項
- 6.1 火炎伝ぱ性
- 6.2 物理的要求事項
- 6.3 寸法変化
- 7 分類
- 7.1 火炎伝ぱ性インデックス1に対する要求事項
- 7.2 火炎伝ぱ性インデックス2に対する要求事項
- 7.3 火炎伝ぱ性インデックス3に対する要求事項
- 8 表示
- 8.1 防護服がもつ火炎伝ぱ性の表示
- 8.2 単層材料
- 8.3 材料構成
- 8.4 防護服
- 9 製造業者が提供する情報
- JIS T 8130:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS T 8130:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS T 8130:2018の関連規格と引用規格一覧
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複数の材料を恒久的に接合した部分。
3.17.1
地縫い(structural seams)
防護服を形作る縫合部。
4 一般及び設計要求事項
一般要求事項は,次によるほかJIS T 8005による。
a) 火炎伝ぱ性インデックス1の材料を含む単層防護服は,火炎伝ぱ性インデックス2又は火炎伝ぱ性イ
ンデックス3の防護服の上に着用する(箇条7参照)。
b) 防護服は幾つかの防護服の組合せでもよく,単一の防護服でもよい。また,使用する材料は単層又は
積層材料でもよい。
c) 防護服又は部分防護服を含めた防護服の組合せの表地に取り付けられたハードウェアは,裏地に達し
ていてはならない。目視によって確認する。
d) この規格に規定するツーピース形防護服は,上衣のすそが下衣上部と重なり,その重なりしろは,次
に示す動作で離れてはならない。すなわち,防護服は,正しいサイズで着用した作業者が,直立して
両腕を頭上にいっぱいに伸ばした後,指先が地面に触れるまで前屈しても,上衣と下衣との重なりが
維持されていなければならない。着用した防護服が適切なサイズであるかの確認は,目視によるフィ
ット性の評価及び寸法測定によって行う。また,直立時にも,手首,前腕,及びくるぶしを覆うもの
でなければならない。このことは一体形防護服にも適用する。
5 準備
試験の準備は,次による。
5.1 試料採取
試料は,防護服完成品から採取するか,部材構成を代表する材料から採取する。試験に用いる試験片数
及び寸法は,箇条6による。
5.2 洗濯による前処理
箇条6に定める各試験の実施前に,試料を洗濯する。製造業者の取扱説明書に洗濯不可が指示されてい
る場合には,洗濯処理を行っていない試験片で試験する。
洗濯は,製造業者の取扱説明書に従い行う。洗濯回数が指定されていない場合には,洗濯を5回行って
から試験する(1回の洗濯は,1回の水洗い及び1回の乾燥から成る)。水洗い及びドライクリーニングが
可能な防護服の場合には,水洗いだけを行う。ドライクリーニングだけが可能な防護服の場合には,製造
業者の取扱説明書に従いドライクリーニングする。
試験結果報告書には,洗濯による前処理方法及び回数を報告する。
注記 製造業者の取扱説明書には,一般にJIS L 1930,JIS L 1931-2及びISO 15797に定める各種方法
及び処理工程の一つ若しくは複数又はこれらに相当する標準化された洗濯工程が記載されてい
る。
5.3 経年変化
箇条7に規定する火炎伝ぱ性を保持するため製造業者は,防護服にある種の処置が必要な場合には,防
護服の防護性能を保持するための処置の前に行うことができる洗濯方法及び最大回数を示さなければなら
ない。箇条6に規定する火炎伝ぱ性試験は,最後の洗濯の後,製造業者が規定する処置の前に実施する。
――――― [JIS T 8130 pdf 6] ―――――
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5.4 試料調整
試験片は,JIS L 0105に規定する標準状態[温度20±2 ℃,相対湿度(65±4)%]の雰囲気で24時間
以上調整する。この雰囲気から試験片を取り出して2分以内に試験を開始する。
6 性能要求事項
6.1 火炎伝ぱ性
防護服の火炎伝ぱ性は,次による。
a) 火炎伝ぱ性インデックスは,5.2に規定した前処理の前及び後に測定したうちの最低値とする。
b) 単層防護服に使用されている全ての防護服材料は,箇条5による前処理の前及び後において,JIS T
8022の手順A(表面着火)で試験し,火炎伝ぱ性インデックス1,2又は3(箇条7参照)でなければ
ならない。火炎は表側に接炎する。
c) 積層材料は,前処理の前,前処理の後において,JIS T 8022の手順A(表面着火)で試験し,火炎伝
ぱ性インデックス1,2又は3(箇条7参照)でなければならない。
1) 積層材料は,その構成の表側に接炎し試験したとき,火炎伝ぱ性インデックス1,2又は3でなけれ
ばならない。最内層材料に接炎し試験したとき,火炎伝ぱ性インデックス2又は3でなければなら
ない。
2) 積層材料の各層は,その表側に接炎し試験したとき,火炎伝ぱ性インデックス1,2又は3でなけれ
ばならない。ただし,最内層材料は火炎伝ぱ性インデックス2又は3でなければならない。
3) 材料構成が異なる防護服で構成する防護服は,それぞれの材料構成についてb) 又はc)に規定する
要求事項を満たさなければならない。
d) 縫合部は,地縫い部を含む3枚の試験片をJIS T 8022の手順A(表面着火)で試験する。バーナーの
炎が縫合部に直接当たるように,縫合部が試験片の中心線をたて方向に走るように試験片の向きを調
節する。縫合部を含む試験片は,火炎伝ぱ性インデックス1,2又は3を満たすものでなければならな
い。火炎伝ぱ性インデックス2又は3の試験片は,試験後に縫合部は分離してはならない。縫合部は
5.2による前処理の後に試験する。
e) 防護服の表面に取り付けられるラベル,バッジ,再帰性反射材,プリント等の附属物は,JIS T 8022
の手順A(表面着火)に示す寸法の試験片表地に取り付けられた状態で採取し,5.2の前処理後に試験
する。3枚の試験片を試験する。バーナーの炎が試験片の端部ではなく中間面に直接当たるように,
試験片の中心線を附属物の長軸が垂直になるように試験片の向きを調節する。附属物は,防護服の表
地と同等以上の火炎伝ぱ性インデックスでなければならない。この要求事項は,表面積が10 cm2未満
の附属物[ラベル,刺しゅう(繍)等]には適用しない。
f) ハードウェアは,防護服の全ての開閉部を閉じたとき(すなわち,正規な着用状態)に露出するか覆
われているかにかかわらず,5.2の前処理後に,JIS T 8022の手順A(表面着火)で試験する。JIS T 8022
の手順A(表面着火)に示す寸法の試験片を防護服層に装着した状態で採取する。ハードウェアを含
む3枚の試験片を試験する。ハードウェアが覆われている場合には,ハードウェアが位置する部材構
成の外表面にバーナーの炎を当てる。ハードウェアが露出している場合は,ハードウェアに直接火炎
を当てる。
防護服の全ての開閉部を閉じたときにハードウェアが覆われる場合には,その構成は,ハードウェ
アが取り付けられている材料と同じ火炎伝ぱ性インデックスを満たさなければならない。試験終了後
5分以上経過してから,開閉機構が1回以上開くことを確認する。
――――― [JIS T 8130 pdf 7] ―――――
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ハードウェアが露出する場合には,ハードウェアはそれが取り付けられている材料と同じ火炎伝ぱ
性インデックスを満たすものとする。
6.2 物理的要求事項
箇条6及び箇条7の試験結果は附属書Aによる。箇条6及び箇条7の特性値の要求事項が最小値又は最
大値で表現される場合,又は最小値若しくは最大値がその特性のクラス分類に使用される場合には,結果
として得られる特性値の決定は附属書Bによる。
6.2.1 引張強さ
織物表地及び不織布表地の引張強さは,次による。
a) 織物表地の引張強さは,JIS L 1096の附属書J(繊維製品−生地の引張特性−引張強さ及び伸び率の
測定−ストリップ法)で試験し,たて方向及びよこ方向で150 N以上でなければならない。
b) 不織布表地の引張強さは,JIS L 1096の附属書Jで試験し,30 N以上でなければならない。
6.2.2 引裂強さ
織物表地及び不織布表地の引裂強さは,次による。
a) 織物表地の引裂強さは,ISO 13937-2で試験し,たて方向及びよこ方向で7.5 N以上でなければならな
い。
b) 不織布表地の引裂強さは,JIS L 1913のトラペゾイド法で試験し,直角をなす2方向について10 N以
上でなければならない。
6.2.3 破裂強さ
編物表地及び編物表地の地縫いの破裂強さは,次による。
a) 編物表地及び編物表地の地縫いの破裂強さは,JIS L 1096 附属書M[繊維製品−生地の破裂特性−破
裂強さ及び破裂膨張度の測定(液圧法)]又はISO 13938-2(空気圧法)で試験し,試験面積が50 cm2
の場合は100 kPa以上,試験面積が7.3 cm2の場合は270 kPa以上でなければならない。
6.2.4 縫合部強さ
織物表地及び不織布表地の地縫いの縫合部強さは,次による。
a) 織物表地の地縫いの縫合部強さは,JIS L 1093のA-3法で試験し,75 N以上でなければならない。
b) 不織布表地の地縫いの縫合部強さは,JIS L 1093のA-3法で試験し,30 N以上でなければならない。
6.3 寸法変化
織物,不織布の寸法変化率は,JIS L 1909で試験し,たて方向及びよこ方向で±3 %以内でなければなら
ない。
編物の寸法変化率は,JIS L 1909で試験し,たて方向及びよこ方向で±5 %以内でなければならない。
ただし,使い捨て防護服には適用しない。
7 分類
7.1 火炎伝ぱ性インデックス1に対する要求事項
火炎伝ぱ性インデックス1に対する要求事項を,表1に示す。
表1−火炎伝ぱ性インデックス1に対する要求事項
特性 要求事項
火炎伝ぱ 火炎の下端又は孔の縁は,試験片の最上部又は左右の端部に達しない。
燃焼落下 試験片から燃焼落下物又は溶融滴下物が発生しない。
残じん時間 残じん時間は2秒以下とする。
――――― [JIS T 8130 pdf 8] ―――――
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7.2 火炎伝ぱ性インデックス2に対する要求事項
火炎伝ぱ性インデックス2に対する要求事項を,表2に示す。
表2−火炎伝ぱ性インデックス2に対する要求事項
特性 要求事項
火炎伝ぱ 火炎の下端は,試験片の最上部又は左右の端部に達しない。
燃焼落下 試験片から燃焼落下物又は溶融滴下物が発生しない。
残じん時間 残じん時間は2秒以下とする。
孔あきの有無 試験片のいずれの方向にも5 mm以上の孔があかない。ただし,熱及び火炎に対する
防護以外の特定の防護のために使用する中間層材料を除く。
7.3 火炎伝ぱ性インデックス3に対する要求事項
火炎伝ぱ性インデックス3に対する要求事項を,表3に示す。
表3−火炎伝ぱ性インデックス3に対する要求事項
特性 要求事項
火炎伝ぱ 火炎の下端は,試験片の最上部又は左右の端部に達しない。
燃焼落下 試験片から燃焼落下物又は溶融滴下物が発生しない。
残じん時間 残じん時間は2秒以下とする。
孔あきの有無 試験片のいずれの方向にも5 mm以上の孔があかない。ただし,熱及び火炎に対する
防護以外の特定の防護のために使用する中間層材料を除く。
残炎時間 残炎時間は2秒以下とする。
8 表示
表示は,次の項目に従い表示する。
8.1 防護服がもつ火炎伝ぱ性の表示
火炎伝ぱ性の表示は,次のようにする。
“火炎伝ぱ性インデックスX (Xは1,2又は3)”
8.2 単層材料
この規格に適合する単層材料は,次の情報を表示しなければならない。
a) 製造業者名,品名,品番又はその他の識別表示
b) 必要に応じて,材料はJIS T 8130火炎伝ぱ性インデックス1,2又は3に適合するとの表示。
なお,複数材料を使用した単層防護服の場合に,必要に応じて個別材料の火炎伝ぱ性インデックス
を記載することができる。
c) 防護服の手入れ及び洗濯方法に関する情報
8.3 材料構成
この規格に適合する全ての材料構成には,8.2に記載の情報を表示する。ただし8.2 b)で要求する文言は,
次のように修正する。
− 6.1 c) 1) の要求事項を満たす場合には,材料構成は表地については,JIS T 8130火炎伝ぱ性インデッ
クスX (Xは1,2又は3)に,及び内層については火炎伝ぱ性インデックスX (Xは1,2又は3)
に適合する。
− 6.1 c) 2) の要求事項を満たす場合には,各層に与えられた火炎伝ぱ性インデックスXを付して構成内
の各材料は,JIS T 8130に適合する。
――――― [JIS T 8130 pdf 9] ―――――
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材料構成中に火炎伝ぱ性インデックス1がある場合には,その位置を取扱説明書に明示しなければなら
ない。
8.4 防護服
防護服に対する表示は,次による。
a) この規格は,火炎に対する防護を目的とする防護服の規格であり,熱及び火炎に対する防護の図記号
であるISO 7000-2417及びそれに類似する記号を表示してはならない。
b) 使い捨てを意図する防護服は,“再使用禁止”と明記するとともに,図1に示すISO 7000-1051の図記
号を表示する。
図1−図記号 : 再使用禁止(ISO 7000-1051)
c) 防護服の火炎伝ぱ性インデックスには,単層材料の場合には8.2に規定する表示,複数の材料で構成
される場合には8.3に規定する表示をつけなければならない。
d) 組み合わせて着用することによって防護性能を満たす場合には,次の情報を含む正しい組合せで着用
することを明記しなければならない。各防護服の着用順序,着用部位及びその他必要事項。
9 製造業者が提供する情報
製造業者はJIS T 8005に基づき,次の事項を通知又は警告情報として取扱説明書に含めなければならな
い。
a) 防護服が火炎伝ぱ性インデックス1の材料を含むか又は,防護服の一部が,火炎に暴露される可能性
があるハードウェアを使用している場合には,その旨の通知並びに,これらの材料及びハードウェア
が皮膚に接して着用してはならないことの警告。
火炎伝ぱ性インデックス1の材料を含む単層防護服は,火炎伝ぱ性インデックス2又は火炎伝ぱ性
インデックス3の防護服の上に着用しなければならないことの警告。
b) 洗濯方法,洗濯の最大回数,維持,検査及び可能な場合には防護服の修理についての使用者に対する
情報。
指定した最大回数の洗濯後における防護服の火炎伝ぱ性インデックスに関する情報。
c) 仕上げ加工によって防護性能が維持される場合には,仕上げ加工を必要とする洗濯の最大回数及び再
仕上げ方法。
――――― [JIS T 8130 pdf 10] ―――――
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JIS T 8130:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14116:2015(MOD)
JIS T 8130:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.10 : 防護服
JIS T 8130:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISL0105:2020
- 繊維製品の物理試験方法通則
- JISL1093:2011
- 繊維製品の縫目強さ試験方法
- JISL1096:2010
- 織物及び編物の生地試験方法
- JISL1909:2010
- 繊維製品の寸法変化測定方法
- JISL1913:2010
- 一般不織布試験方法
- JIST8005:2015
- 防護服の一般要求事項
- JIST8022:2020
- 熱及び火炎に対する防護服―火炎伝ぱ性試験方法
- JIST8129:2018
- 熱及び火炎に対する防護服―性能要求事項