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T 8165 : 2018
続するためのかぎ形の器具。
3.2.1.9
専用カラビナ(karabiner)
ランヤードなどの構成部品の一つであり,ランヤードなどを取付設備又はベルトに接続された環に接続
するための環状の器具で,墜落制止専用のもの。
3.2.1.10
コネクタ(connecter)
フック及び専用カラビナを総称するもの。
3.2.1.11
ランヤード(lanyard)
ロープ又はストラップ,コネクタ,ショックアブソーバ,巻取器などからなり,フルハーネスなどを取
付設備に接続するためのもの。
注記 ISO 10333規格群はショックアブソーバ,コネクタが別規格であり,ランヤードにはそれらは
含まれていないが,この規格はショックアブソーバ,コネクタを含めた規格であり,ショック
アブソーバ,コネクタを含んだものをランヤードという。また,墜落制止用だけをランヤード
という。
3.2.1.12
ロープ又はストラップ(rope or strap)
繊維ロープ,ワイヤロープ,織物,鎖などで構成されるランヤードなどの部品。
3.2.1.13
ショックアブソーバ(energy absorber)
ランヤード又はフルハーネスの構成部分の一つであり,墜落を制止するときに生じる衝撃を緩和するた
めの器具。
3.2.1.14
緩衝リング
落下時の衝撃荷重を緩和する機能をもつ金属の環など。
3.2.1.15
巻取器
ランヤードの構成部品の一つであり,ランヤードのロープ又はストラップを巻き取るための器具。墜落
を制止するときにランヤードの繰り出しを瞬時に停止するロック機能をもつものをロック装置付き巻取器
といい,ロック機能をもたないものをロック装置なし巻取器という。
なお,ロック装置付き巻取器には,緩衝リングなどの部品が含まれている。また,このロック機能は,
任意の位置で巻取り力を停止させる機能ではなく,瞬時に停止する機能をいう。
3.2.1.16
作業ベルト(waist strap)
フルハーネスと連結してはだけを防止するために,胴部に巻き付ける専用のベルト。ただし,墜落制止
用ではない。
3.2.2 墜落制止用器具胴ベルト型の部品
3.2.2.1 フルハーネス型と共通な部品
3.2.1を満足しなければならない。
――――― [JIS T 8165 pdf 6] ―――――
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3.2.2.2
胴ベルト
身体に着用する帯状の部品で,墜落制止又は作業姿勢を腰で保持するためのベルト。
3.2.2.3
補助ベルト
胴ベルトのよじれ及び折れ目を防ぐ補強の役割を担い,墜落制止時の衝撃力又は体重保持時にかかる力
をできるだけ身体の広い面積で支えるために使用する,胴ベルトに取り付ける補助的な帯状の部品。
3.2.2.4
補助ロープ
移動時において,主となるランヤードをかけ替える前に移動先の取付設備にかけることによって,絶え
ず構造物と接続された状態を維持する短いロープ,ストラップなど。
3.2.3 ワークポジショニング用器具の部品
3.2.3.1
胴ベルト型と共通な部品
3.2.2を満足しなければならない。
3.2.3.2
バックサイドベルト
でん(臀)部を支えるために取り付ける帯状の部品。両側に環を備えている。
3.2.3.3
角環
胴ベルトと伸縮調節器とを接続するための器具。
3.2.3.4
ワークポジショニング用ロープ
取付設備に回しがけするロープなどで,伸縮調節器を用いてU字つり状態でロープなどの張力によって
身体の作業位置を保持するためのもの。また,補助ロープとして使用する場合は伸縮調節器によって必要
最小限の長さで使用する。
3.2.3.5
伸縮調節器
ワークポジショニング用ロープの構成部品の一つであり,ロープなどに取り付けて,長さを調節するた
めの器具。
3.2.3.6
8字環
ワークポジショニング用ロープの構成部品の一つであり,取付設備にワークポジショニング用ロープを
回しがけする場合に,コネクタとロープなどとを接続するための8字形の器具。
3.3 墜落制止用器具に関する用語
3.3.1
自由落下距離(free-fall distance)
作業者がフルハーネス又は胴ベルトを着用する場合において,フルハーネス又は胴ベルトにランヤード
を接続する部分の高さからコネクタの取付設備などの高さを減じたものにランヤードの長さを加えたもの
(図1及び図2参照)。
――――― [JIS T 8165 pdf 7] ―――――
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作業中 墜落後ランヤードが緊張 落下が停止した状態
し,ショックアブソーバ
が作動する状態
b
a ab A a
c c
作業床(作業箇所)
(実際の状態)
A
b
A=c+(b-a) d B
B=c+d+(b-a)
=A+d
(自由落下距離+ショックアブソーバ等の伸び合計)
a : フック取付高さ
b
b : D環の高さ
c : ランヤード長さ
d : ショックアブソーバ,フルハーネス,ランヤードの伸び合計
A : 自由落下距離( )
B : 作業床(作業箇所)からの落下距離
b-a : 追加落下距離
図1−フルハーネス型の自由落下距離などの概念
――――― [JIS T 8165 pdf 8] ―――――
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作業中 墜落後ランヤードが緊張 落下が停止した状態
し,ショックアブソーバ
が作動する状態
b a ab a
cA c (実際の状態)
作業床(作業箇所)
A=c+(b-a) A
b B
B=c+d+(b-a) d
=A+d
(自由落下距離+ショックアブソーバ等の伸び合計)
a : フック取付高さ b
b : D環の高さ
c : ランヤード長さ
d : ショックアブソーバ,胴ベルト,ランヤードの伸び合計
A : 自由落下距離( )
B : 作業床(作業箇所)からの落下距離
b-a : 追加落下距離
図2−胴ベルト型の自由落下距離などの概念
ただし,ロック装置付き巻取式ランヤードの場合のランヤード長さは,巻取り長さ(最大の引き出し長
さ)の1/2引き出しとする。
3.3.2
落下距離(fall distance)
作業者の墜落を制止するときに生じるランヤードの伸び,フルハーネス又は胴ベルトの伸びなどに自由
落下距離を加えたもの。また,コネクタをかける取付設備と,ランヤードを接続する環との高さの差を追
加落下距離という。
3.3.3
取付設備(rigid anchor structure)
墜落を制止するため又は作業位置に身体を保持するため,墜落制止用器具などを取り付ける構造物など。
3.3.4
墜落制止(fall arrest)
ランヤード先端のコネクタを構造物などに直接かけるなどによって,高所からの墜落を制止し,墜落を
制止する際に生じる衝撃を最小限にし,地面,その他の障害物へ衝突しないように墜落距離を制御し,か
つ,墜落する者を適切な姿勢に保持すること。
3.3.5
ワークポジショニング(work positioning)
一端が伸縮調節器を介し角環に接続されたロープを構造物などに回した後にコネクタを環にかけるなど,
作業姿勢を安定保持することを目的とし,ベルトに体重をかけることによってロープなどの張力で身体の
作業位置を保持すること。
――――― [JIS T 8165 pdf 9] ―――――
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3.3.6
ランヤード,補助ロープ及びワークポジショニング用ロープの全長
コネクタの取付部を含むランヤードなどを水平な床面に直線状において測定する場合の最大長さ(図10
図13参照)。
伸縮式の場合は,最大に伸ばした状態で測定する。
3.4 墜落制止用器具の性能に関する用語
3.4.1
トルソー(torso test mass)
フルハーネスの落下試験及び引張試験に用いる人体の胴体型のおもり。
3.4.2
砂のう
落下試験において,胴ベルトを装着して落下させる砂袋のおもり。トルソーに代えて使用することがで
きる。
3.4.3
重すい(test mass)
落下試験において,落下させる鉄製のおもり。
3.4.4
テストランヤード(test lanyard)
落下試験において,トルソー又は重すいに接続するワイヤロープ又はリンクチェーン。
3.4.5
テスト用コネクタ(test connecter)
落下試験において,取付設備,トルソー又は重すいとテストランヤードとを接続するフックなど。
3.4.6
ショックアブソーバの伸び(permanent extension)
落下試験の前後におけるショックアブソーバの長さの差。
4 種類及び墜落制止用器具の使用条件
4.1 種類
4.1.1 ショックアブソーバの種別
第一種は自由落下距離1.8 mで墜落を制止するときの衝撃荷重が4.0 kN以下であるショックアブソーバ
をいい,第二種は自由落下距離4.0 mで墜落を制止するときの衝撃荷重が6.0 kN以下であるショックアブ
ソーバをいう。
注記 ショックアブソーバの衝撃荷重は,一定値以上の平均値をとる。
4.1.2 ランヤードのタイプ
タイプ1は第一種のショックアブソーバ機能を備えたランヤードをいい,タイプ2は第二種のショック
アブソーバ機能を備えたランヤードをいう。
4.1.3 巻取式ランヤードの種類
ロック装置付き巻取式ランヤードとロック装置なし巻取式ランヤードとがある。
注記 ロック装置なし巻取式ランヤードは,ロック機能をもたないので,ロープ又はストラップ式の
ランヤードに該当する。
――――― [JIS T 8165 pdf 10] ―――――
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JIS T 8165:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10333-1:2000(MOD)
- ISO 10333-1:2000/AMENDMENT 1:2002(MOD)
- ISO 10333-2:2000(MOD)
- ISO 10333-5:2001(MOD)
- ISO 10333-6:2004(MOD)
JIS T 8165:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.60 : 転落及び滑り防止
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.100 : 職業安全.産業衛生
JIS T 8165:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8812:2004
- チェーンブロック用リンクチェーン
- JISG3535:2012
- 航空機用ワイヤロープ