JIS T 9259:2010 福祉用具―浴槽内いす

JIS T 9259:2010 規格概要

この規格 T9259は、福祉用具のうち,浴槽への出入り又は浴槽内での立ち上がりを容易にする浴槽内いすについて規定。昇降機能をもつもの及び浴槽縁をまたぐものは除く。

JIST9259 規格全文情報

規格番号
JIS T9259 
規格名称
福祉用具―浴槽内いす
規格名称英語訳
Bathseats for a bathtub use
制定年月日
2010年3月23日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

11.180
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
高齢者・障害者等 2018
改訂:履歴
2010-03-23 制定日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS T 9259:2010 PDF [11]
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pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 種類・・・・[1]
  •  5 設計,外観及び構造・・・・[2]
  •  5.1 設計・・・・[2]
  •  5.2 外観・・・・[2]
  •  5.3 構造・・・・[2]
  •  6 性能・・・・[3]
  •  7 材料・・・・[3]
  •  8 試験条件・・・・[4]
  •  8.1 試験環境・・・・[4]
  •  8.2 試験装置・・・・[4]
  •  9 試験・・・・[5]
  •  9.1 一般・・・・[5]
  •  9.2 安定性試験・・・・[5]
  •  9.3 静的強度試験及び耐久性試験・・・・[6]
  •  9.4 落下試験・・・・[6]
  •  9.5 耐温水性試験・・・・[7]
  •  10 検査・・・・[7]
  •  10.1 検査の種類及び検査項目・・・・[7]
  •  11 表示・・・・[7]
  •  12 取扱説明書・・・・[7]
  •  附属書A(参考)ハザードリスト・・・・[8]

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――――― [JIS T 9259 pdf 1] ―――――

T 9259 : 2010

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本福祉用具・生活支援用具協会(JASPA)
及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があ
り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS T 9259 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                                JIS
T 9259 : 2010

福祉用具−浴槽内いす

Bathseats for a bathtub use

1 適用範囲

  この規格は,福祉用具のうち,浴槽への出入り又は浴槽内での立ち上がりを容易にする浴槽内いす(以
下,いすという。)について規定する。ただし,昇降機能をもつもの及び浴槽縁をまたぐものは除く。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
座面
人体を支えるために,垂直に作用する力を支持する面となる部材。
3.2
フレーム
座面を支えるための部材。

4 種類

  種類は,表1によって区分する(図1参照)。
表1−種類
種類 説明
吸盤式 脚先に吸盤が付いたもので,浴槽底に吸着させて固定するいす。
据置式 浴槽底に置いて使用するいす。洗い場側に置いて,踏み台として兼用
できるものもある。
浴槽縁式 浴槽上縁面につ(吊)り下げ,浴槽内でシャワーを浴びるためのいす。

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T 9259 : 2010
図1−いすの種類及び各部の名称

5 設計,外観及び構造

5.1 設計

5.1.1  リスクマネジメントによる設計
リスクマネジメントによる設計は,すき間に足の指が挟まるリスクについて実施し,実施手順及び結果
は,製造業者又は販売事業者によって文書化し維持しなければならない。また,関連するハザードとして
附属書Aに記載した事項についても,リスクマネジメントによる設計を行うことが望ましい。
5.1.2 人間工学的要素
設計時には,高齢者・障害者を考慮して設計(例えば,安定性など。)しなければならない。
注記 JIS Z 8071の9.(心身の機能と障害の影響に関する詳細)などが参考となる。

5.2 外観

  外観は,次による。
a) 外観の仕上げは良好で,使用上有害なきず,狂い,接合部の外れなど著しい欠点があってはならない。
b) 人体の触れる部分には,危険な突起,鋭い角,使用上有害なささくれなどがなく,かつ,外部に現れ
るボルト・ナットなどの先端は,著しく突き出してはならない。
c) 塗装面の見えがかり部分は,光沢及び色調が均等で,塗りむら,垂れなどがあってはならない。

5.3 構造

  構造は,次による。ただし,該当する部材及び部品がない場合には,その項目は適用しない。
a) 木材を使用する場合は,組み立て後,使用上有害な割れ,狂いなどの欠点が生じにくい構造とする。
b) 接合部は,溶接,継手などによって堅ろうに接合する。

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T 9259 : 2010
c) ねじ類,その他の金属を用いて組み立てる場合は,結合部が容易に緩まない構造とする。
d) 操作部がある場合は,容易に扱うことができ,かつ,耐久性に優れていなければならない。
e) 取外し可能な部品及び部材は,確実に固定できなければならない。
f) 折り畳み機構は,円滑かつ確実に操作でき,使用中に容易に折り畳まれない構造とする。
g) 高さ調節機構がある場合は,高さ調節が容易で,使用中に容易に緩まない構造とする。
h) 設置面との接触部分及び座面には,滑り止め対策(例えば,脚ゴム,表面加工。)を施し,使用中に滑
りにくい構造とする。
i) 座面及びフレームのすき間などに足,指などを挟まない構造とする(表2参照)。
なお,座面の指の挟み込みを回避するには5 mm未満とすることが望ましいが,水抜き穴の寸法は
操作性などを考慮してリスクマネジメントに基づいて設定する。5 mm以上の場合には取扱説明書に
そのリスクを記載する。
注記 BS EN 12182参照。
表2−固定部品間の安全距離a)
項目 成人のための安全距離 子供のための安全距離
指の挟み込み 8 mm未満又は 5 mm未満又は
25 mmを超え 12 mmを超え
注a) 用具が通常の使用目的を満たすには,穴サイズ及び固定部品間のす
き間におけるリスク要因の発生が不可避である場合,その用具を安
全に操作する方法について,警告及び指示を製造業者が作成した取
扱説明書に記載しなくてはならない。
j) 浴槽内いすは,水中で浮き上がってはならない。

6 性能

  性能は,箇条9によって試験をしたとき,表3の規定に適合しなければならない。
表3−性能
項目 性能 試験箇条
安定性 据置式及び吸盤 20°で転倒しない。 9.2.1
式の安定性
吸盤の吸着力 25 Nで吸盤の外れがない。また,35 Nで横滑りがない。9.2.2
静的強度及び 静的強度 使用上支障のある破損,変形,緩み及び外れがない。 9.3.1
耐久性 耐久性 9.3.2
落下 9.4
耐温水性 9.5
使用上支障のあるそり,ひび割れ,はく離,ゆるみ,変形
及び変色がない。

7 材料

  材料は,次による。
a) 使用する材料は,人体に有害な物質を含まないものとする。
なお,人体に有害な物質としては,ホルムアルデヒド,カドミウム,鉛,水銀,セレン,ひ素,六
価クロムがある。

――――― [JIS T 9259 pdf 5] ―――――

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JIS T 9259:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 9259:2010の関連規格と引用規格一覧