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d) ひじ掛けの耐久性試験(鉛直方向)(ひじ掛けがある場合)
1) 試験床に供試体を静置し,座面に転倒防止用のおもりを載せる。
2) ひじ掛けの最も破損しやすい位置に,荷重用当て板[7.2 b) 2)]を介して400 Nの鉛直力を毎分40
サイクルを超えない速度で12 500回加える(図17参照)。ただし,荷重用当て板は,負荷時にひじ
掛け端部から外れない位置1) とする。
図17−ひじ掛けの耐久性試験(鉛直方向)(ひじ掛けがある場合)
8.6 耐落下衝撃試験
耐落下衝撃試験は,次による。
a) 試験床上に,供試体の一つの脚部に対して,その脚と対角線上反対側にある脚とを結ぶ直線が水平に
対し10°の角度となるように傾け,残りの両脚を結ぶ直線が水平になるように支える。
b) 高さ450 mmから前脚の一つを10回,後脚の一つを10回,試験床に落下させる(図18参照)。
図18−耐落下衝撃試験
――――― [JIS T 9260 pdf 16] ―――――
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8.7 滑り抵抗試験
滑り抵抗試験は,次による。
a) 乾燥面の滑り抵抗試験
1) 水平で平滑な表面をもつ厚さ2 mm以上のステンレス鋼板をエタノールなどで洗浄し,乾燥させ試
験床面とする。
2) 試験床面に供試体を置き,座面に質量60 kgのおもりを載せる。
3) 供試体の最下部にワイヤなどを介し後方向に180 Nを水平に負荷し,移動しないことを確認する。
なお,4本脚の場合には,ワイヤをかける2本の脚に均等な力を平行に負荷するため,パイプな
どを利用し中央をゆっくり引く。
注記 最下部とは,先ゴムなどを除いた床面に最も近い位置をいう(図19参照)。
b) 湿潤面の滑り抵抗試験
1) 市販のボディーソープを水道水によって質量濃度約10 %に希釈した溶液を用意する。
2) ) 1)の試験床面にb) 1)を均等に塗布する。
3) ) 2)の上に供試体を置き,座面に質量60 kgのおもりを載せる。
4) 供試体の2本の脚の最下部にa) 3)と同様に後方向に120 Nの力を水平に負荷し,移動しないことを
確認する。
図19−滑り抵抗試験
8.8 けい(頚)部の引き込まれ回避確認試験(背もたれ及びひじ掛けがある場合)
背もたれとひじ掛けとの隙間に,けい部を想定した引き込まれ試験用ジグ(直径60 mmの剛体の円柱)
(図20参照)を50 Nの力で差し込み,ジグが60 mmを超えて入り込まないことを確認する(図21及び
図22参照)。
なお,ジグを差し込むときは,最も条件の悪い方向及び角度から差し込む。
単位 mm
――――― [JIS T 9260 pdf 17] ―――――
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単位 mm
図20−試験用ジグ
a) 適切なジグの当て方の例 b) 不適切なジグの当て方の例
図21−試験用ジグの当て方(上から見た図)
a) 適合例 b) 不適合例
図22−けい(頚)部の引き込まれ回避確認試験(横から見た図)
9 検査
入浴用いすの検査は,形式検査2)と受渡検査3)とに区分し,検査の項目はそれぞれ次のとおりとする。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査の方式は,受渡当事者間の協議による。
注2) 製品の品質が,設計で示した全ての特性を満足するかどうか判定するための検査。
3) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
a) 形式検査項目
1) 外観
2) 性能
3) 構造
4) 表示及び取扱説明書
b) 受渡検査項目
1) 外観
――――― [JIS T 9260 pdf 18] ―――――
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2) 表示及び取扱説明書
10 表示
この規格の全ての要求事項に適合した入浴用いすには,次の事項を表示しなければならない。
a) 規格名称又は規格番号
b) 製造年又はその略号
c) 製造業者名又はその略号,及びその住所又は電話番号
d) 製品名又は製品を特定できる品番
e) 寸法,材質及び使用上の注意
11 取扱説明書
取扱説明書には,次の事項を記載しなければならない。
a) 使用方法
b) 取扱説明書を必ず読み,読んだ後保管する。
c) 取扱い上の注意事項
d) 各部の名称(図で示す。)
e) 手入れの方法
f) 諸元表(各部の寸法,質量,材質,最大使用者体重など)
g) 製造業者,輸入業者又は販売業者の名称,住所,電話番号及びファクシミリ番号
――――― [JIS T 9260 pdf 19] ―――――
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附属書A
(参考)
設計における配慮事項
A.1 福祉用具に関連して起こる可能性があるハザード及び関連する要因の例
福祉用具に関連して起こる可能性があるハザード及び関連する要因の例を,次に示す。ただし,全てを
網羅しているわけではなく,ハザード及び要因を特定する手助けとなるよう例示した。
a) 可動部分(介助者,子供などが手,足,指などを挟み込む構造の存在)に関する危険性
例 折り畳み機能のある入浴用いすの丁番の近傍に指を入れた場合に挟まれてけがをしないか。
b) 接触アレルギー誘発性などに関する危険性
例 適切な表示がされているか。
c) 他の機器と併用される場合の不適合性
例 車いすからの移乗を行う場合に問題はないか。
d) 廃棄物及び/又は福祉用具の廃棄による汚染
例 燃やすごみとする場合に有毒な物質を排出しないか。
e) 不適切な操作説明,例えば,
1) 複雑すぎる操作説明
2) 使いにくい,まとまりのない取扱説明書
例 専門用語を不必要に使っていないか。
f) 合理的に予見できる誤使用
例 踏み台として使ってしまった場合にも問題はないか。
g) 使用者の身体状況に適合させるための改造による危険性
例 入浴用いすに背当てを取り付けるなどした場合にも問題はないか。
h) 製品の寿命に関する適切な情報提供
例 一部の部品が他に比べて製品寿命が短いなどの場合。
A.2 多様なユーザーに対する人間工学的検討項目の例
高齢者,障害者等の,身体機能低下によって多様なニーズを持つユーザーに対する人間工学的検討項目
の例を,次に示す。ただし,全てを網羅しているわけではなく,項目を特定する手助けとなるよう例示し
た。
注記 JIS Z 8071の9.(心身の機能と障害の影響に関する詳細)などが参考となる。
a) 動作能力の低下,筋力の低下及び体力の低下による意図しない動き
例 自動車運転中の反応時間は,壮年者(19歳29歳)に対して高齢者(60歳以上)では,3倍以
上(1.5秒3.8秒)であった [1]。
b) 機器の操作力の低下
例 押す力は,30歳代に対して60歳代では,約70 %であった [2]。
注記 JIS T 9241-2では,指による操作は5 N,手による操作は105 N,足による操作は300 N及び
回転による操作は1.9 Nm以下としている。
c) 認知症を含む使用者の知的能力の低下及び短期記憶能力の低下した利用者による使用
――――― [JIS T 9260 pdf 20] ―――――
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JIS T 9260:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.180 : 心身障害者用の介護用具 > 11.180.01 : 心身障害者用介護用具一般
JIS T 9260:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK6253:2006
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方
- JIST0102:2011
- 福祉関連機器用語[支援機器部門]