JIS T 9261:2011 福祉用具―ポータブルトイレ

JIS T 9261:2011 規格概要

この規格 T9261は、福祉用具のうち,汚物をためる容器を組み込んだいすで,トイレ以外の場所で用いるポータブルトイレについて規定。給排水の機能を備えたものは除く。

JIST9261 規格全文情報

規格番号
JIS T9261 
規格名称
福祉用具―ポータブルトイレ
規格名称英語訳
Assistive products -- Commode chairs
制定年月日
2011年3月22日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

11.180.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
高齢者・障害者等 2018
改訂:履歴
2011-03-22 制定日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS T 9261:2011 PDF [25]
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pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 各部の名称・・・・[2]
  •  5 リスクマネジメントによる設計,外観及び構造・・・・[2]
  •  5.1 リスクマネジメントによる設計・・・・[2]
  •  5.2 外観・・・・[3]
  •  5.3 構造・・・・[3]
  •  6 性能・・・・[3]
  •  7 試験条件・・・・[4]
  •  7.1 試験室の環境・・・・[4]
  •  7.2 試験装置・・・・[4]
  •  7.3 許容差・・・・[5]
  •  8 試験・・・・[5]
  •  8.1 一般・・・・[5]
  •  8.2 安定性試験・・・・[5]
  •  8.3 静的強度試験・・・・[8]
  •  8.4 耐衝撃性試験・・・・[12]
  •  8.5 耐久性試験・・・・[15]
  •  8.6 耐落下衝撃試験・・・・[18]
  •  8.7 滑り抵抗試験・・・・[18]
  •  8.8 けい(頚)部の引き込まれ回避確認試験(背もたれ及びひじ掛けがある場合)・・・・[19]
  •  9 検査・・・・[20]
  •  10 表示・・・・[20]
  •  11 取扱説明書・・・・[20]
  •  附属書A(参考)設計における配慮事項・・・・[22]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS T 9261 pdf 1] ―――――

T 9261 : 2011

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本
工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS T 9261 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
T 9261 : 2011

福祉用具−ポータブルトイレ

Assistive products-Commode chairs

1 適用範囲

  この規格は,福祉用具のうち,汚物をためる容器を組み込んだいすで,トイレ以外の場所で用いるポー
タブルトイレについて規定する。ただし,給排水の機能を備えたものは除く。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方
JIS T 0102 福祉関連機器用語[支援機器部門]

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS T 0102によるほか,次による。
3.1
背もたれ
人体を支えるために水平に作用する力を支持する面となる部材。
3.2
ひじ掛け
腕を支えるための部材。
3.3
座面
人体を支えるために,排せつ(泄)時以外の垂直に作用する力を支持する面となる部材。
3.4
便座
人体を支えるために,主に排せつ(泄)時に垂直に作用する力を支持する面となる部材。
3.5
汚物受け
排せつ(泄)物をためるための部材。
3.6
蓋部
便座を覆うための部材。

――――― [JIS T 9261 pdf 3] ―――――

2
T 9261 : 2011
3.7

便座,座面及び背もたれにかかる力を支える構造となる部材。
3.8
つり上げジグ
剛体で,鋭利な端部をもたない板(例 鋼板をゴムで覆ったものなど)。
3.9
定格容量
満水状態の汚物受けの質量から空の汚物受けの質量を減じた質量の90 %。
3.10
満水状態
合成繊維モノフィラメント糸の両端におもりを付け,汚物受けのつばの両端に張ったとき,糸に水が触
れた状態。ただし,汚物受けに取っ手取付孔,切り欠きなどがある場合は,それらの孔から,水があふ(溢)
れ出るまで水を満たした状態。

4 各部の名称

  各部の名称は,図1による。
図1−ポータブルトイレの各部の名称

5 リスクマネジメントによる設計,外観及び構造

5.1 リスクマネジメントによる設計

  リスクマネジメントによる設計は,隙間に手及び足の指が挟まるリスクについて実施する。これは,製
造業者又は販売業者が実施するもので,実施手順及び結果を文書化し維持しなければならない。また,関
連する要因として,附属書Aに例示した事項を設計において配慮することが望ましい。

――――― [JIS T 9261 pdf 4] ―――――

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T 9261 : 2011

5.2 外観

  外観は,次による。
a) 外観の仕上げは良好で,機能に影響を与えるようなきず,狂い,接合部の外れなどの欠陥があっては
ならない。
b) 外部に現れるボルト・ナットなどの先端を含め,人体の触れる部分には,触れた場合に傷を生じるよ
うな突起,鋭い角,ささくれなどがあってはならない。
c) 塗装面の見えがかり部分は,光沢及び色調が均等で,塗りむら,垂れなどがあってはならない。

5.3 構造

  構造は,次による。ただし,該当する部材又は部品がない場合は,その項目は適用しない。
a) 木材を用いるポータブルトイレにあっては,組み立て後,使用上有害な割れ,狂いなどの欠陥が生じ
にくい構造とする。
b) 各部の接合,組立てなどは良好で,緩み,がた,変形などがあってはならない。
c) 取り外し可能な部品及び部材は,確実に固定できなければならない。
d) 高さ調節機構がある場合は,高さ調節が容易で,使用中に容易に緩まない構造とする。
e) 座面及びひじ掛けの隙間などに指などを挟まない構造とする。指の閉じ込め防止距離については,
5 mm未満又は25 mmを超える距離とする。孔サイズ及び固定部品間の隙間におけるリスク要因の発
生が不可避である場合,用具が通常の使用目的を満たすよう,その用具を安全に操作する方法につい
て,警告及び指示を製造業者が作成した取扱説明書に記載しなければならない。
f) ねじ類,その他の金属を用いて組み立てる場合は,結合部が容易に緩まない構造とする。
g) 便座先端よりかかと(踵)が後ろに引ける構造でなければならない。
h) 商用電源を用いるものにあっては,電装品などは,電気用品安全法に適合しなければならない。

6 性能

  性能は,8.28.8によって試験をしたとき,表1の規定に適合しなければならない。
表1−性能
項目 性能 試験箇所
安定性 前方安定性 転倒しない。 8.2 a)
側方安定性(ひじ掛けがない場合) なお,脚が浮くだけの状態は,転倒とは
8.2 b)
側方安定性(ひじ掛けがある場合) みなさない。 8.2 c)
後方安定性(背もたれがない場合) 8.2 d)
後方安定性(背もたれがある場合) 8.2 e)
静的強度 便座への鉛直荷重 8.3 a)
使用上支障のある破損,変形,緩み及び
外れがない。
座面(蓋部)への鉛直荷重(座面があ 8.3 b)
る場合又は蓋部に座れる場合)
背もたれへの水平荷重(背もたれがあ 8.3 c)
る場合)
ひじ掛けへの水平荷重(ひじ掛けがあ 8.3 d)
る場合)
ひじ掛けへの鉛直荷重(ひじ掛けがあ 8.3 e)
る場合)
汚物受け取っ手強度 8.3 f)

――――― [JIS T 9261 pdf 5] ―――――

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JIS T 9261:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 9261:2011の関連規格と引用規格一覧