JIS T 9271:2015 福祉用具―車椅子用クッション | ページ 3

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b) 記録装置を含めた摩擦力測定システムは,誤差が±5 %で,かつ,応答時間が0.1秒以下のものとする。
11.4.2 試験荷重
試験テーブルに垂直な力として使う試験荷重は,そりを含めた圧子の質量が2 kg±0.1 kgとする。
11.4.3 試料の固定
試料の固定は,次による。
a) 表面は,ほこり,指紋又は表面の特性を変えるような異物が付いていてはならない。
なお,試料はカバー単体又は滑り止めに用いる生地とする。
b) 試料を試験テーブルの上に,試料の前後方向と圧子を引っ張る方向とが一致するように置く。
c) 試料は,しわを除くか,又は他の一時的な変形を取り除くために必要最小限の伸ばしをして試験テー
ブルに固定する。
d) 試料は,確実にテーブルに固定し,圧子が移動する間に圧子が試料と接触する範囲において,試験テ
ーブルと試験テーブルに接触する試料との間は確実に固定され,滑りを生じてはならない。
11.4.4 試験手順
試験は,標準シートと試料との間の摩擦による最大引張荷重を試験し,次による(図5参照)。
a) 標準シートを巻き付けたそりを使用する。標準シートは慣らしを行う。
b) 試料は,11.4.3によって試験テーブルに固定する。
c) 試験テーブルの上に固定した試料の中央に,上面にショックを与えないように静かにそりを置く。
d) そりに取り付けてあるフックに伸びの生じにくいワイヤを取り付け,ロードセルに接続する。
e) そりの上に試験荷重に相当するおもりをショックを与えないように静かに置く。
f) 試験を始める前に,ワイヤにかかる力は取り除いておく。おもりを載荷した後,速やかに圧子の運動
を開始し,記録をスタートさせる。
g) 圧子と標準シートとの間は,確実に固定し,滑りが生じてはならない。
h) 圧子を駆動装置によって引っ張り,附属書JAによって最大引張荷重を記録する。ただし,測定結果
の曲線にピークが記録されない場合は,記録開始後30秒経過した時点の引張荷重とする。
i) 滑り面がカバーで覆われていないものは,11.4に準じた方法で測定する。
j) 試験は3回行う。
図5−測定装置概要
11.4.5 試験結果の表し方
試験で得られた最大引張荷重から次の式によって滑り特性を計算し,3回の試験結果を平均し,四捨五
入によって小数点以下1位まで求める。

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S=F/M
ここに, S : 滑り特性
F : 最大引張荷重
M : 圧子の質量

12 検査方法

12.1 検査の種類及び検査項目

  車椅子用クッションの検査は,形式検査1)と受渡検査2)とに区分し,検査の項目は,それぞれ次のとお
りとする。
なお,受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。
a) 形式検査項目 形式検査項目は,次の項目を箇条11及び目視によって試験したとき,箇条5箇条9,
箇条13及び箇条14の規定に適合したものを合格とする。
1) リスクマネジメントによる設計
2) 材料
3) 外観
4) 構造
5) 性能
6) 表示及び取扱説明書
b) 受渡検査項目 受渡検査項目は,次の項目を目視によって試験したとき,箇条7,箇条13及び箇条14
の規定に適合したものを合格とする。
1) 外観
2) 表示及び取扱説明書
注1) 製品の品質が設計で示す全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。
2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性を満足するものであるかどうかを判定するための検査。

13 表示

  この規格の全ての要求事項に適合した車椅子用クッションには,容易に消えない方法で見やすい箇所に
次の事項を表示する。
a) 製品の名称,規格番号及び種類
b) 洗濯の可否。洗濯可能とする場合で,JIS L 0217の3.(試験方法)に規定する方法によって洗濯を行
った場合は,JIS L 0217の表1表4の記号を表示してもよい。
c) 難燃性を表明する場合は,試験方法名,規格番号,及び区分がある場合は区分。
d) 製造業者名又はその略号
e) 寸法
f) 材質
g) 裏表及び/又は前後を識別できる手段
h) 必要に応じ,車椅子用クッション本体に裏表及び/又は前後が識別できる手段

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14 取扱説明書

  車椅子用クッションには,少なくとも次の事項を記載した取扱説明書を添付しなければならない。
a) 製品の名称,規格番号及び種類
b) 使用方法
c) 使用上の注意(蒸れ,車椅子からの転落,踏んだときの転倒,底つき,敷いたままでの使用など)
d) 消毒の可否。消毒可能とする場合,その方法。
e) 洗濯の可否。洗濯可能とする場合,その方法(漂白剤,柔軟剤,及び乾燥方法を含む。)。
f) 製造業者名又はその略号及び連絡先
g) 保管方法
h) 使用者体重(ただし,体重制限があるものに限る。)
i) 製品質量
j) 材質
k) 座面の寸法 必要な場合,滑り面以外の部分を含めた最大寸法(単位はセンチメートルとする。)

――――― [JIS T 9271 pdf 13] ―――――

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附属書JA
(規定)
最大引張荷重の決め方
車椅子用クッションの滑り特性試験において,摩擦力は摩擦力測定システムによって波形として記録さ
れる。車椅子用クッションの摩擦力は,車椅子用クッションの材質,構成などによって様々な特徴を示す。
この試験で測定される波形の例を,図JA.1に示す。
各波形における,記録すべき最大引張荷重を丸印(○)で示す。
X : 時間(秒)
Y : 引張荷重(N)
図JA.1−波形の例
測定において最大引張荷重は,頂点(複数ある場合は,最初の頂点)又は30秒以内に頂点が現れない場
合は,記録開始から30秒後の値とする。

――――― [JIS T 9271 pdf 14] ―――――

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附属書JB
(参考)
設計における配慮事項
JB.1 福祉用具に関連して起こる可能性があるハザード及び関連する要因の例
福祉用具に関連して起こる可能性があるハザードの例及びそれらに関連する要因の例を示す。ただし,
全てを網羅しているわけではなく,ハザード及び要因を特定する手助けとなる。
a) 可動部分(介助者,子供などが手,足,指などを挟み込む構造の存在)に関する危険性
例1 設置の仕方によって,呼吸を妨げる危険はないか。
b) 接触アレルギー誘発性などに関する危険性
例2 材質に関してアレルギー誘発の可能性がある素材など,適切な表示がされているか。
c) 他の機器と併用する場合の不適合性
例3 特殊な車椅子に使用される場合の対応はあるか。
d) 廃棄物及び/又は福祉用具の廃棄による汚染
例4 燃やすごみとする場合に有毒な物質を排出しないか。
e) 不適切な操作説明,例えば,
1) 複雑すぎる操作説明
2) 使いにくい,まとまりのない取扱説明書
例5 専門用語を不必要に使っていないか。
f) 合理的に予見できる誤使用
例6 クッションをぬ(濡)らすような使い方,設置の方向,裏表の間違い,重ね使用など。
g) 製品の寿命に関する適切な情報提供
例7 クッション本体の性能が経時的に変化するなど。
h) 使用者の身体状況に適合させるための改造による危険性
例8 カバーを外して使用するなど。
JB.2 多様な使用者に対する人間工学的な要因によるハザードの例
高齢者,障害者などの身体機能の低下によって多様なニーズをもつ使用者に対する人間工学的検討項目
の例を示す。ただし,全てを網羅しているわけではなく,項目を特定する手助けとなる。
注記 JIS Z 8071の9.(心身の機能と障害の影響に関する詳細)などが参考となる。
a) 動作能力の低下,筋力の低下及び体力の低下による意図しない動き
b) 機器の操作力の低下による意図しない動き
c) 知的能力の低下及び短期記憶能力の低下した利用者による使用
d) 平衡を保ち転倒を避ける能力の低下した利用者による使用
e) 色知覚能力の低下,視力の低下,聴覚機能の低下,触覚感度の低下などによる不十分な情報取得

――――― [JIS T 9271 pdf 15] ―――――

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JIS T 9271:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16840-2:2007(MOD)

JIS T 9271:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 9271:2015の関連規格と引用規格一覧