JISW0131 : 1991 航空用語-機材運用

JIS W 0131:1991の規格概要

この規格 W0131は、航空機の機材運用に関する用語について規定。

JISW0131 規格全文情報

規格番号
W0131 
制定年月日
1991/02/01
最新改正日
規格名称
航空用語-機材運用
主務大臣
経済産業
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.49,49.090
JISハンドブック
改訂:履歴
  • 1991-02-01制定日
  • 1996-02-01確認日
  • 2002-01-20確認日
  • 2007-06-20確認日
  • 2012-10-22確認日
  • 2017-10-20確認日

日本産業規格 JIS

W 0131-1991

航空用語−機材運用

Aircraft−Technical operations−Vocabulary

1. 適用範囲 この規格は,航空機の機材運用に関する主な用語について規定する。

参考 この規格の内容は,ATA/IATA/ICCAIA World Airlines Technical Operations Glossary (WATOG)

に相当する。

2. 用語・定義 用語及び定義は,次のとおりとする。

なお,参考のため対応英語を示す。

備考1. 用語欄で二つの用語を並べてある場合は,その順序に従って優先的に使用する。

2. 用語欄で ( ) を付けて示してある用語は,誤解のおそれがない限り, ( ) 内を省略しても

よい。

番号

用語

定 義

対応英語(参考)

1010

接近性

整備作業を行う場所に容易に近づくことができるための設計上の形

体。

accessibility

1020

附属品

他のアイテムと一緒に使用するか,又は他のアイテムを補うために

設計した部品,部分組立品,組立品又は構成部品。

備考 エンジンの場合,補機という。

accessory

1030

事故

航空機の運用に伴い,人が飛行のため航空機に搭乗してから,それ

らの人がすべて機外に出てしまうまでの間に起こる事態で,次のど

れかをいう。

(a) 機内若しくは機上にいることによって,又は航空機若しくは

それに取り付けられたものと直接接触することによって,人

が死亡するか又は重傷を負うこと。

(b) 航空機が重大な損傷を受けること。

(c) 第三者の財産に何らかの損害を与えること。

accident

1040

経年実態調査

運用中の経験から収集した情報を分析してアイテムの体系的評価を

行うこと。それは,経年による劣化の過程に対するアイテムの抵抗

性を評価する。

age exploration

1050

経年敷居値

その時点までにアイテムの状態検査を必要とする時点,又はそれに

達した後,検査によって有用な状態情報が得られると考える時点。

備考 経年敷居値は,それに達する前に検査を実施しなければ

ならない上限値として,又はそれに達する前に検査によ

って有用な状態情報が得られるとは考えられない下限値

と規定してもよい。

threshold age

1060

運用機数

報告期間中に運航及び通常の整備に当てられている航空機の平均機

数。

備考 運用機数は,期間中の使用可能航空機日数を,その期間

の全日数で割ることによって算出する。使用可能航空機

日数には,通常の整備及びオーバホールに必要な日数を

含める。

aircraft in service

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W 0131-1991

番号

用語

定 義

対応英語(参考)

1070

航空機メンテナ

ンスマニュアル

その航空機に慣熟していない整備員に,その航空機の整備ができる

ようにするマニュアル。この場合,その整備作業がライン,格納庫

又は整備・点検センターのどこで要求されるかを問わない。

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。

aircraft maintenance

manual (AMM)

1080

AOG,

航空機地上滞留

予備部品又は整備作業を要求する最優先の指示。適切な処置が取ら

れるまでは,有償飛行の継続,又は有償飛行への復帰ができないこ

とを示す。

aircraft on ground (AOG)

1090

航空機回収マニ

ュアル

何らかの異常な状態にある航空機をつり上げたり,支えたり,回収

したりするのに必要な手順のほか,器材及び工具類に関する要求事

項の面からも航空機の回収作業を記述したマニュアル。

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。

aircraft recovery

manual (ARM)

1100

航空会社運航プ

ロフィール

航空会社の航空機群を維持するのに必要な予備アイテム数量を見積

もるため,航空会社が装備品製造業者に渡す情報。

airline operating

profile

1110

耐空性

アイテム(航空機,航空機の系統又は部品)がその意図する目的を

達成するため,安全に運用できるときのそのアイテムの状態。

airworthiness

1120

代替アイテム

機能上及び構造上の所要の規格を十分に満足するが,個別用途で装

着するには,全外形寸法,接続部,装着部及び取付け機構のどれか

に相違があり,追加部品,加工又は改修が必要なアイテム。

alternate item

1130

代替手順

所要の整備規格を十分に満足するが,追加の文書類,訓練,要員の

手配,特殊工具及び/又は試験器材が必要となることがある手順。

alternate procedure

1140

致命度解析

故障モード影響解析の拡張であって,故障の影響による航空機の運

航安全性の低下の程度を予測する解析。

criticality analysis

1150

故障モード影響

解析

起こり得る故障モードを明確にし,系統又は航空機に及ぼす故障の

影響を確認するために行う,系統又は部分系統設計の体系的評価で,

構成部品及び/又は機能のレベルまで解析すること。

failure mode and effect

analysis

1160

整備作業解析

確定設計又は仮設計の解析によって所要の整備機能を明確にし,こ

れらの機能を達成するのに最も有効な手段を決定する方法。

maintenance analysis,

work study

1170

性能解析

性能データ若しくは測定値又は統計的情報によって行うアイテム,

航空機又は航空機群の性能レベルの評価。

performance analysis

1180

信頼度解析

統計的手法によって,一定の使用期間中定められた使用条件で,ア

イテムが満足な性能を達成する確率の評価。

reliability analysis

1190

(機材性)延着

装備品の機能不良,欠陥又はその疑いがあるため,航空機が予定時

刻より遅れて到着すること。

(technical) late arrival

1200

組立品

特定機能を果たすために結合され,分解しても,意図したように使

用できる一群の部品,部分組立品又はそれらの組合せ。

備考1. 組立品と部分組立品との区別は,必ずしも厳密ではな

い。ある場合に組立品でも他の場合には部分組立品で

あって,一つの組立品の一部を構成することもある。

2. 関連用語の関係については,付図1参照。

assembly

1210

次高位組立品

特定アイテムを取り付けている組立品,又はそのアイテムが直接若

しくは中間取付け部品を介してその一部を構成する組立品。

next higher assembly

1220

構造組立品

一つ,又は合体した複数の構造要素で,基本的構造機能を生み出し

ているもの。

structural assembly

1230

校正

明白で正確に測定された入力を加えたとき,アイテムが正確に測定

又は指示された明白な出力を生じることを保証すること。校正には,

必要に応じて調整器の補正記録を含める。

calibration

1240

使用中止

従来の特定用途にそれ以上使用できないことを決定すること[アイ

テムが不必要で,将来の参考としての必要がなく放棄できる場合は,

cancel

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W 0131-1991

番号

用語

定 義

対応英語(参考)

“除去” (1580) を参照のこと。]。

1250

(機材性)飛行中

機能不良,欠陥又はその疑いがあるため,予定の飛行を中止するこ

と。

備考 多区間からなる飛行のうち,どれか又はすべての飛行区

間での飛行中止は,ただ一つの飛行中止とする。

(technical) cancellation

1260

作業カード

実施すべき作業の詳細が書いてある,作業者に渡すカード。通常,

作業の開始及び完了時刻,並びに推定目標時間又は標準時間を記録

する箇所がある。作業に関係する試験器材,工具又は材料について

の記述がある場合もある。

job card,

work card

1270

基本原因

次の場合に,アイテムの機能不良をもたらす欠陥,故障又は損傷の

原因。

(1) 設計どおりに運用及び整備する場合。

(2) 原因が外部から誘発されなかった場合。

basic cause

1280

点検,

試験

アイテムの機能性又は物理的完全性を確認するための検査。

check,

test

1290

台上点検,

ベンチチェック

アイテムを運用に戻してよいかどうか,又はそのアイテムが調整,

修理若しくはオーバホールを要するかどうかを判定するために,工

場で行うアイテムの機能点検。

bench check

1300

機能点検,

機能試験

アイテムの一つ以上の機能が,規定の限界内で機能を果たしている

かどうかを確認するための定量的点検。

functional check,

functional test

1310

作動点検,

作動試験

アイテムが,その所期の目的を果たしていることを確認する作業。

この作業には,定量的許容値を必要としない。これは,欠陥を発見

する作業である。

operational check,

operational test

1320

計画整備点検

あらかじめまとめられて,定期的に実施するすべての整備点検。

scheduled maintenance

check

1330

不具合報告書

運航乗務員又は整備員が発見した機能不良,欠陥又はその疑いがあ

るもので,文書化され,整備処置を要求するもの。

complaint,

snag

1340

(整備)不具合報

告書

整備員が発見し,整備処置を必要とする不具合の報告。

maintenance complaints

1350

(運航)不具合報

告書

運航乗務員が航空日誌に記入した整備処置を必要とする機能不良,

不満足な状態又はその疑いがあるもの。

pilot complaints,

PIREP,

pilot reports

1360

構成部品,

ユニット

系統の作動に必要な,特有の機能を果たす独立部品,部品の組合せ,

部分組立品又はユニット。

備考 関連用語の関係については,付図1参照。

参考 ユニットは,狭義(構成部品と同義)に使用されている

場合と,広義(装備品,附属品,補機)に使用されてい

る場合とがある。

component,

unit

1370

構成部品メンテ

ナンスマニュア

その構成部品に慣熟していない整備員に,その構成部品を使用可能

な状態に修復することができることが認められた工場作業手順を記

載したマニュアル。

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。

component maintenance

manual (CMM)

1380

先行機概念

疲労関連サンプリングプログラム (3241) 参照。

fleet leader concept

1390

整備概念

特定の整備プログラム,方法又は方針を作成するための根拠として

用いる,整備についての着想及び理念の集成。

maintenance concept

1400

コンティンメン

アイテムが損傷した場合,これが引き起こす損傷を特定の構造領域

内に封じ込めること。

containment

1410

直接整備費

アイテム又は航空機を整備するのに,直接かかる整備労務費及び材

料費。

direct maintenance cost

(DMC)

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W 0131-1991

番号

用語

定 義

対応英語(参考)

備考 全般的整備運用,飛行前給油・充てん(塡),管理業務,

記録保管,監督業務,工具,試験器材,設備などにかか

る間接的整備労務費及び材料費を除く。

1420

直接運航費

航空機を運航することによって発生する費用で,運航乗務員費,燃

料及び滑油費,保険料,整備費,着陸料,航法費などの費用。

direct operating cost

(DOC)

1430

間接整備費

直接整備費とはみなされない整備労務費及び整備材料費で,間接作

業,管理業務,記録保管,監督業務,工具,試験器材,設備などの

全般的整備プログラムにかかわる費用。

indirect maintenance

cost (IMC) ,

maintenance burden

1440

間接運航費

直接運航費とはみなされないもので,一般管理及び経理,旅客サー

ビス,広報・宣伝,航空機及び旅客の取扱い業務などの,航空機の

全般的運航にかかわる費用。

indirect operating cost

(IOC)

1450

所有費

アイテムの所得費とそれを所有する期間中にかかる運用費及び維持

費との合計。取得費には,購入,導入準備,特殊工具,器材などの

ような1回限り,すなわち,再発しない費用,並びにもしあれば廃

却費を含む。運用費及び維持費には,直接費及び間接費の両方を含

む。

cost of ownership

1460

航空機運航サイ

クル

完結した一連続離着陸。

備考 着陸復行は,航空機運航サイクルとして数える。

aircraft operating cycle,

flight (landing) cycle

1470

エンジン運転サ

イクル

離陸出力の使用を含めたエンジンの完結した1熱サイクル。

engine operating cycle

1480

超音速サイクル

マッハ数1を通過する加速及び亜音速飛行に至るまでの減速からな

る完結した一連続超音速飛行。

備考 1航空機運航サイクルは,1サイクルを超える超音速サイ

クルを含む場合がある。

supersonic cycle

1490

突発損傷

航空機の一部でない物体との接触若しくは外力による衝撃によっ

て,又は不適正な製造若しくは整備作業によって生じるアイテムの

物理的劣化。

accidental damage

1500

環境劣化,

環境損傷

気候又は環境による化学的作用の結果,アイテムの強度,又は破損

に対する抵抗力が物理的に劣化すること。

environmental

deterioration,

environmental

damage

1510

異物損傷

鳥,石,ひょう,その他の破片の衝突又は吸込みによって生じる航

空機のある部分の損傷。

foreign object damage

(FOD)

1520

吸込み損傷

鳥,石,その他の異物などの外部の物体の吸込みによって生じるエ

ンジンの内部損傷。

ingestion damage,

foreign object damage

(FOD)

1530

損傷許容性

航空機構造に対する認定基準。損傷が検出されるまでアイテムが損

傷に耐えることができ,さらに,残存構造が,構造破損又は過度の

構造変形なしに規定荷重に耐えることができるとき,そのアイテム

は,損傷許容性があると判定する。

damage tolerance

1540

デバギング

運用前に,可能な限り不完全な点を検出し是正すること。

debugging

1550

欠陥

結果的に故障となるかどうかに関係なく,そのアイテムに確認され

たあらゆる異常な状態。

defect

1560

持越し可能性

アイテムがMEL (2640) 又はCDL (2630) の条件内であれば,不作動

状態又は欠陥状態のままであってもよいこと。

deferability

1570

(機材性)遅延

アイテムの機能不良,それの点検又は必要な是正処置のために,下

記の場合のどれかにおいて,最終的な出発が出発予定時刻後の規定

時間を超えて遅れるとき,(機材性)遅延となる。

(1) 始発空港で出発予定時刻より遅れて出発する。

(2) 寄航又は折返し空港で,許容地上時間よりも長く地上にとどま

(technical) delay

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JIS W 0131:1991の国際規格分類一覧

  • 01.040.49
  • 49.090