JIS X 0137-2:2003 CASEデータ交換形式―CDIFフレームワーク―第2部:モデル化及び拡張性 | ページ 5

                                                            X 0137-2 : 2003 (ISO/IEC 15474-2 : 2002)
メタ実体E メタ実体F
メタ実体G
図 10 メタ実体の下位型階層の記号 : 多重継承

7.2.6 メタ関係の下位型階層

   メタ関係の下位型階層は,図的には表現されない。メタ関係の継承は,
各対象分野で提供される属性付け可能なメタオブジェクト(AttributableMetaObject)階層の中で示される。
例えば,次のメタ関係の階層が共通対象分野(ISO/IEC 15476-2)で定義されている。
RootEntity.IsRelatedTo.RootEntity
ProjectionComponent.IsProjectionOf.SemanticObject
ProjectionComponent.IsFullProjectionOf.DataObject
ProjectionComponent.IsProjectionOf.Attribute
参考 ISO/IEC 15476-2はJIS X 0139-2 CASEデータ交換形式 ―CDIF意味メタモデル―第2部 : 共通
としてJIS化の予定。

7.2.7 メタ関係の相互排他性

   メタ関係の相互排他性は,相互排他的なメタ関係にわたって弧を描くこ
とによって図的に示してもよい。
相互排他グループが指定されたメタ実体の各インスタンスは,それに含まれるすべてのメタ関係の反対
側にあるメタ実体のうちのただ一つのメタ実体のインスタンスにしかつながらない。もし手前のメタ実体
の各インスタンスに対して反対側のどれかのメタ実体のインスタンスへの接続が必すなら,含まれるすべ
てのメタ関係の反対側の基数の最小値を1 (1:x) とすることによってそれを示すのがCDIFの規則である。
これは,それぞれのインスタンスが求められることを意味するのではなく,相互排他グループ全体を通し
てインスタンスが一つだけ求められることを意味する。メタ関係に付けられている基数の最大値が1より
も大きければ,同じメタ実体に対して一つより多くのインスタンスが関与できる。
図11は,各連絡者氏名が,ある組織又はある個人のいずれかに対して存在する必要があるが,ある連絡
者氏名がある組織及びある個人の両方に対して存在することはないことを示している(ここで“存在する必
要がある”となる理由は,メタ関係“に対して”の関係先側の基数の最小値が1であるからである。)。

(pdf 一覧ページ番号 17)

――――― [JIS X 0137-2 pdf 21] ―――――

X 0137-2 : 2003 (ISO/IEC 15474-2 : 2002)
組織 個人
1:1 に対して に対して 1:1
0:N 0:N
連絡者氏名
図 11 メタ関係の相互排他性

7.2.8 インスタンス図

 対象分野でモデル化される幾つかの概念の理解を助けるために,インスタンス
図が用いられる。インスタンス図は,これまで示してきた図と次の点で異なる。すなわち,インスタンス
図は,これまで示してきた図で表現されるメタ実体及びメタ関係の,一つ以上のインスタンスを描写する
ものである。これまで示してきた図が,例えば,メタ実体“自動車”を含むメタモデルを表現するのに対
し,インスタンス図は,例えば,“自動車”のインスタンスとして“ホンダ”,“フォード”,“メルセデス”,
及び“フィアット”を描写するかもしれない。
インスタンス図では,メタ実体のインスタンスは,水平の区切り線の付いた箱で描かれる。区切り線の
上側にはインスタンス化されるメタ実体の名前が書かれる。区切り線の下側には,名前,又はそのメタ実
体の重要なメタ属性の値が書かれることがある。名前が継承される,推量される,又はその例に重要でな
い場合(例えば,関連メタ実体のインスタンス)は,名前も値も書かなくてもよい。
メタ関係は,これまで説明してきた図と同様,矢線で表現する。ただし,それらには,基数及び排他性
表示は必要がないので付けない。
メタ実体及びメタ関係のメタ属性については,次のように表現する。
[ メタ属性名 : ] 値
ここで,メタ属性の名前は,その例の理解のしやすさに応じて省略できる(例えば,“名前”は,省略可
だが“最小の長さ”はそうでないことがある。)。
その対象分野にないメタ実体又はメタ関係のインスタンスを,明確化のために含むときは,これまでの
説明と同様,その箱及び矢線を塗りつぶしにしなければならない。
図12は,概念図及びインスタンス図の両方を示している。

(pdf 一覧ページ番号 18)

――――― [JIS X 0137-2 pdf 22] ―――――

                                                            X 0137-2 : 2003 (ISO/IEC 15474-2 : 2002)
概念図
定義する
状態 条件
0:N 0:1
状態 条件
定義する
氷 温度 < 0
インスタンス図
図 12 概念図及びインスタンス図
インスタンス図に現れるオブジェクトの名前及びメタ属性の値は,太字斜体で示す(例えば,顧客,真,
100)。

7.3 メタオブジェクト定義形式

7.3.1 導入

  同一の文書形式がCDIFメタメタモデル及びCDIFメタモデルの両方に用いられる。ここで
は,この定義形式をメタモデルに関して規定するが,この規格で定義されるメタメタモデルにも(断り書
きがない限り)等しく適用される。CDIF意味メタモデルでのメタオブジェクト定義の箇所は,その対象
分野で使用されるすべてのメタオブジェクトへの登録項目(entries)を含む。その対象分野で定義されるメタ
オブジェクトは定義登録項目をもつ。その対象分野で使用されるが,定義はされないメタオブジェクトは
参照登録項目をもつ。ここでは,定義登録項目の形式を定義する。

7.3.2 対象分野の定義

 これはSubjectArea (SA)というメタ実体のインスタンスの形式的定義である。表
3に挙げる情報を含む。
表 3 対象分野定義の内容
対象分野定義
(Subject area definition)
Name(名前) 対象分野名(その対象分野を参照するときに使う名前)。これは
その対象分野を定義するISO/IEC 15476の部の名前である。例え
ば,“Data Models”。
VersionNumber(版数) 対象分野の版数の識別子。これはその対象分野を定義する文書の
ISOの規格番号。例えば,“15476-4:2002”。
CDIFMetaIdentifier その対象分野の一意識別子。
(CDIFメタ識別子) ............................
Description(説明) ...............................その対象分野の説明。
Usage(使用法)....................................移入者・移出者の開発者がその対象分野をどのように使ったほう
がよいのかを明確にするためのコメント。
Aliases(別名) ......................................特定のCASE環境によってはそのメタオブジェクトがより自然に
わかるような対象分野の別名を指定する。
Constraints(制約)................................そのメタオブジェクトの制約を指定する。一つ以上の他のメタオ
ブジェクトとの相互関係を含む。

(pdf 一覧ページ番号 19)

――――― [JIS X 0137-2 pdf 23] ―――――

X 0137-2 : 2003 (ISO/IEC 15474-2 : 2002)

7.3.3 メタ実体定義

 メタモデル内の各メタ実体の定義は,表4に挙げた情報分類にしたがって構造化さ
れる。
各メタ実体に対して,
− 局所下位型,メタ関係,及びメタ属性をアルファベット順に列挙する。
− 詳細なメタ属性の説明をアルファベット順に列挙する。これらの定義は,表5に挙げた情報分類にし
たがって構造化される。
参考 上は,欧文アルファベット文字表記での順序規則である。日本語を含む多バイト文字表記の場
合には,この限りではない。
表 4 メタ実体定義の内容
メタ実体定義
(Meta-entity definition)
Name(名前) そのメタ実体を参照するときに使う名前。
CDIFMetaIdentifier そのメタ実体の一意識別子。(メタメタモデルでは使用しない。)
(CDIFメタ識別子)
SubjectAreaName(対象分野名) そのメタ実体が定義される対象分野の名前。(メタメタモデルで
は使用しない。)
SubjectAreaVersion(対象分野版数) そのメタ実体が定義される対象分野の版数。(メタメタモデルで
は使用しない。)
Description(説明) そのメタ実体の説明。
Usage(使用法) 移入者・移出者の開発者がそのメタ実体をどのように使ったほう
がよいのかを明確にするためのコメント。
Aliases(別名) 特定のCASE環境によってはそのメタ実体がより自然にわかるよ
うなメタ実体の別名を指定する。
Constraints(制約) そのメタ実体の制約を指定する。一つ以上の他のオブジェクトと
の相互関係を含む。
Type(型) そのメタ実体の分類。これがもつ付加的な意味情報は移入者にと
って有用であろう。
IsAbstract(抽象型かどうか) もし,TRUE(真)なら,この属性付け可能なメタオブジェクト
は転送中に直接インスタンス化されることは決してないことを
示す。
Local Subtypes(局所下位型) そのメタ実体の直下の下位型のメタオブジェクト名の列挙。
Local MetaRelationships そのメタ実体に対して定義されるメタ関係名の列挙。
(局所メタ関係)
Local MetaAttributes そのメタ実体に対して定義されるメタ属性名の列挙。
(局所メタ属性)
すべての局所メタ属性の完全な定義は,ここに現れる。局所メタ属性定義の形式については,表5を参
照のこと。

7.3.4 メタ属性定義

 メタモデル内の各メタ属性の定義は,表5に挙げた情報分類にしたがって構造化さ
れる。

(pdf 一覧ページ番号 20)

――――― [JIS X 0137-2 pdf 24] ―――――

                                                            X 0137-2 : 2003 (ISO/IEC 15474-2 : 2002)
表 5 メタ属性定義の内容
メタ属性定義 メタオブジェクト名(属性が付随するメタオブジェクトの名前)
(Meta-attribute definition)
Name(名前) そのメタ属性を参照するときに使う名前。
CDIFMetaIdentifier そのメタ属性の一意識別子。(メタメタモデルでは使用しない。)
(CDIFメタ識別子)
SubjectAreaName(対象分野名) そのメタ属性が定義される対象分野の名前。(メタメタモデルで
は使用しない。)
SubjectAreaVersion(対象分野版数) そのメタ属性が定義される対象分野の版数。(メタメタモデルで
は使用しない。)
Description(説明) そのメタ属性の説明。
Usage(使用法) 移入者・移出者の開発者がそのメタ属性をどのように使ったほう
がよいのかを明確にするためのコメント。
Aliases(別名) 特定のCASE環境によってはそのメタ属性がより自然にわかるよ
うなメタ属性の別名を指定する。
Constraints(制約) そのメタ属性の制約を指定する。一つ以上の他のオブジェクトと
の相互関係を含む。
Data Type(データ型) そのメタ属性に保持されるデータの型。
Domain(定義域) そのメタ属性に対して有効な値の集まり。
Length(文字列長) データ型がStringであるメタ属性に対して許される最大文字列
長。
IsOptional(任意選択かどうか) その属性付け可能なメタオブジェクトのすべてのインスタンス
に対して,そのメタ属性の値が供給される必要があるか否かを指
定する。

7.3.5 メタ関係定義

 メタモデル内の各メタ関係の定義は,表6(4)に挙げた情報分類にしたがって構造化
される。
注(4) メタメタモデルは,メタメタ関係の継承を許しているが,メタメタモデルにはその実際の例は
ない。したがって,メタメタ関係の定義では局所下位型の欄はない。
表 6 メタ関係定義の内容
メタ関係定義
(Meta-relationship definition)
Name(名前) そのメタ関係を参照するときに使う名前。
CDIFMetaIdentifier そのメタ関係の一意識別子。(メタメタモデルでは使用しない。)
(CDIFメタ識別子)
SubjectAreaName(対象分野名) そのメタ関係が定義される対象分野の名前。(メタメタモデルで
は使用しない。)
SubjectAreaVersion(対象分野版数) そのメタ関係が定義される対象分野の版数。(メタメタモデルで
は使用しない。)
Description(説明) そのメタ関係の説明。
Usage(使用法) 移入者・移出者の開発者がそのメタ関係をどのように使ったほう
がよいのかを明確にするためのコメント。
Aliases(別名) 特定のCASE環境によってはそのメタ関係がより自然にわかるよ
うなメタ関係の別名を指定する。
Constraints(制約) そのメタ関係の制約を指定する。一つ以上の他のオブジェクトと
の相互関係を含む。

(pdf 一覧ページ番号 21)

――――― [JIS X 0137-2 pdf 25] ―――――

次のページ PDF 26

JIS X 0137-2:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 15474-2:2002(IDT)

JIS X 0137-2:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 0137-2:2003の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称