JIS X 25030:2012 ソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)―品質要求事項 | ページ 3

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X 25030 : 2012 (ISO/IEC 25030 : 2007)
値計算の正確性がある。割り当てられた特徴の例としては,ソフトウェア製品の所有者及び
ソフトウェア製品の価格がある。
ソフトウェア固有の特徴は,機能面の特徴又は品質面の特徴のいずれかに分類できる。機能面の特徴は,
ソフトウェア製品に何ができるかを決定する。品質面の特徴は,そのソフトウェア製品がどれくらいうま
く実行できるかということを決定する。いいかえると,品質面の特徴は,どの程度ソフトウェア製品が指
定されたサービスを提供でき,維持できるかを示している。品質は,ソフトウェア製品に固有の特徴であ
る。したがって,ソフトウェアの変更なしに変えることができるので,割り当てられた特徴は,ソフトウ
ェアの品質特性とはみなされない。図6は,ソフトウェアの特徴についてのこうした分類を示している。
ソフトウェアの特徴 固有の特徴 機能面の特徴
品質面の特徴 : 機能性,信頼性,効率性,使用性,保守性,
移植性,利用時の品質
割り当てられた特徴 管理面の特徴 : 例えば,価格,出荷日,製品の将来性,製品
供給者
図6−ソフトウェアの特徴

5.6 ソフトウェア品質測定(measurement)モデル

  ソフトウェアの固有の特徴は,定量的又は定性的に区別することができるものであり,属性と呼ばれる。
品質属性は,一つ以上の品質特性及び品質副特性に分類される。
品質属性は,測定方法(measurement method)を適用することによって測定する。測定方法(measurement
method)は,特定の尺度に関して属性を測定するために使用される論理的な操作の順序である。測定方法
(measurement method)を適用した結果を基本測定量(measure)という。品質特性及び品質副特性は,測
定(measurement)の関数を適用することによって定量化できる。測定(measurement)の関数は,品質測
定量(measure)要素を組み合わせるために使用されるアルゴリズムである。測定(measurement)の関数
を適用した結果をソフトウェア品質測定量(measure)という。このようにして,ソフトウェア品質測定量
(measures)は,品質特性及び品質副特性の定量化になる。一つ以上のソフトウェア品質測定量(measure)
が品質特性又は品質副特性を測定するために利用される。
ISO/IEC 25020から流用した図7は,JIS X 0129-1:2003(JIS X 25010)の品質モデル,ISO/IEC 2502n
の測定量(measure)及びISO/IEC 15939:2002に提案された測定(measurement)モデルの間の関連を表し
ている。
ソフトウェア製品品質
ソフトウェア品質測定量
品質特性
測定の関数
品質副特性 品質測定量の要素
図7−ソフトウェア製品品質測定(measurement)の参照モデル

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X 25030 : 2012 (ISO/IEC 25030 : 2007)

5.7 ソフトウェア品質要求事項

  測定(measurement)の関数は,ソフトウェアの品質面の特徴について,ある解釈を示す。すなわち,そ
れは特徴に値を与える。ソフトウェア品質測定量(measure)の目標値は,ソフトウェア品質要求事項を表
す。すなわち,特徴の要求される値は何かを表す。同様に,品質測定(measurement)の実績値は,ソフト
ウェアの観察された品質を表している。
ソフトウェア品質要求事項は,他の要求事項と同様に,単独では存在できず,より広い状況で見なけれ
ばならない。ソフトウェア品質要求事項は,機能要求事項と特に密接な関係がある。機能要求事項は,こ
の規格の主題ではないが,ソフトウェア品質要求事項を仕様化するために重要な役割を果たしている。
注記1 機能性は,JIS X 0129-1:2003(JIS X 25010)の内部品質特性及び外部品質特性の六つの特性
のうちの一つである。機能性の要求事項は,機能要求事項と混同しないことが望ましい。機
能性とは,ソフトウェアの機能要求事項を満たす機能を提供するためのソフトウェアの能力
のことである。機能性の要求事項は,ソフトウェア製品が目的にあっており,正確で,相互
運用ができ,機密性があり,関連する機能基準及び規範に適合するための要求事項に詳細化
される。
ある場合には,完成したソフトウェア製品全体に対するソフトウェア品質要求事項を明確にすることが
重要である。一方,その他の場合には,ソフトウェア品質要求事項がソフトウェア製品の一部に適用され
るだけである。例えば,幾つかの機能は,特定の利用者に関係しているだけであり,特定のソフトウェア
品質要求事項をもっている。これらの機能は,他の目的及び他の利用者のために意図した他の機能のため
の品質要求事項とは異なっている。したがって,ソフトウェア製品のどの部分がソフトウェア品質要求事
項に関係しているかということを明確にすることが重要である。いいかえれば,ソフトウェア品質要求事
項は,(機能の集合である)ソフトウェア製品の一部に適用される。例えば,幾つかの機能は,一般的なエ
ンドユーザが使用することを想定してもよく,それゆえ,低いエラー許容度を要求してもよい。一方,別
の機能群は,専門家が使用することを想定してもよく,それゆえに,高いエラー許容度を容認している。
いずれの場合でも,エラー許容度の仕組み及び要求されるエラー許容度の度合いを厳格に明確化すること
が望ましい。
ソフトウェア品質要求事項は,結果的に,ソフトウェア品質要求事項を支援する付加的な機能要求事項
をもたらしてもよい。例えば,使用性の要求事項は,利用者のためのオンラインヘルプを提供する付加的
な機能を結果としてもたらすことができる。
図8は,ソフトウェア品質要求事項がどのようにして,JIS X 0170に規定された要求事項プロセスの一
部として導出されていくかを示している。定義プロセスは,システムに対する利害関係者の要求事項に焦
点を当てている。分析プロセスは,システムのソフトウェア要素に対する関連する要求事項を識別できる
ようにする幾つかの方式の決定を前提としている。利害関係者の品質ニーズに着目するとき,JIS X
0129-1:2003(JIS X 25010)で規定された品質モデルは,利害関係者の品質要求事項を定義するために有用
である。同様に,TS X 0110-2,-3及び-4(ISO/IEC 2502n)で規定された(ソフトウェア品質)測定量(measures)
は,利害関係者のソフトウェア品質要求事項を正式なものにするために役立つ。

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利害関係者 利害関係者 システム
ニーズ 要求事項 要求事項
定義プロセス 分析プロセス
ソフトウェア
要求事項
25030
利害関係者 利害関係者 ソフトウェア
品質ニーズ 品質要求事項 品質要求事項
25010 2502n システム品質
品質モデル 品質測定量 要求事項
(measure)
図8−ソフトウェア品質要求事項の定義及び分析
注記2 図8において,利害関係者要求事項及び利害関係者品質要求事項は,課題となっているシス
テム全体を取り扱っており,ソフトウェアだけを取り扱っていないということを強調してい
る。

5.8 システム要求事項の分類

  システムは,多くの相互に作用する要素から構成されている。これらのシステムの要素は,様々な異な
る方法で定義でき,分類できる。図2は,システム要素の分類例を示している。システム要求事項の同様
の分類を図9に示す。システム要求事項は,例えば,ソフトウェア,コンピュータハードウェア,データ,
機械システム,人間が行う業務組織のプロセスなどに対する要求事項を含むことができる。それらは,エ
ンドユーザ,組織及び公的機関を含む様々な利害関係者からもたらされてもよい。この規格は,主にソフ
トウェアに着目しているので,図9は,ソフトウェア要求事項を強調したものになっている。
ソフトウェア要求事項は,ソフトウェア製品又はソフトウェア開発プロセスのいずれかについて対応し
ている。
ソフトウェア製品要求事項は,機能要求事項,品質要求事項及び管理要求事項を含む。機能要求事項は,
アプリケーション分野の特定の要求事項と同様に品質要求事項を支援する機能要求事項も含む。品質要求
事項は,方式の要求事項及び構造の要求事項を含んでもよい。
ソフトウェア開発プロセスの要求事項は,例えば,作業生産物,プロセス,プロジェクト,開発組織及
び開発者への要求事項を含んでもよい。ソフトウェア開発要求事項とソフトウェア製品要求事項との間に
は,しばしば,依存関係が存在するが,図9でその関係は示していない。

――――― [JIS X 25030 pdf 13] ―――――

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X 25030 : 2012 (ISO/IEC 25030 : 2007)

ソフトウェア ソフトウェア ソフトウェア固有の特機能的要求事項要求事項 製品要求事項 徴の要求事項 ソフトウ 利用時の品質要求事項ェア品質 外部品質要求事項要求事項 内部品質要求事項

                                       割り当てられた特徴の例えば,価格,配布日,製品の先行き及び
システム
要求事項 製品の供給者に対する要求事項を含め,管
要求事項
理面での要求事項

ソフトウェア 開発プロセス要求事項

                         開発要求事項  開発組織要求事項
その他のシス 例えば,コンピュータハードウェア,データ,機械部品及び人手による業務プロセス
テム要求事項 への要求事項を含む。
図9−システム要求事項の分類

5.9 品質要求事項ライフサイクルモデル

  利害関係者要求事項は,多くの情報源からもたらされる。図10は,類似システムが既に存在し,利用さ
れている状況を示している。その場合,既存システムの特徴及び利用者は,新しいシステムの要求事項へ
の主要な情報源となる。利害関係者要求事項は,主として,既存システムの実際の利用からくる経験に基
づいて識別することができる。課題になっているシステムが完全に新規の場合,すなわち,類似したシス
テムが存在しない場合,利害関係者の真のニーズを識別することは,より困難になるかもしれない。
5.4に規定したように,ソフトウェア品質には三つの視点がある。これらの異なる視点は,ソフトウェア
品質要求事項を三つの類型に分ける。
− ソフトウェアの利用時の品質要求事項
− ソフトウェアの外部品質要求事項
− ソフトウェアの内部品質要求事項
利用時の品質要求事項は,通常,次のような利害関係者の要求事項から導出される。
a) 事業要求事項(企業方針,競合他社など)
b) 機能要求事項
c) アプリケーション領域に特化した要求事項
利用時の品質要求事項は,通常は,ソフトウェアの妥当性確認(すなわち,ソフトウェアがその意図さ
れた目的に合致するかどうか。)に利用される。ソフトウェアの外部品質要求事項は,通常,次を含む多く
の情報源から導出される。
a) 利害関係者要求事項
b) 法的な要求事項
c) 関係のあるアプリケーションに対する標準及び指針
d) 利用時の品質要求事項
e) 機能要求事項
f) アプリケーション領域に特化した要求事項
g) リスク分析から導かれるセキュリティ要求事項
ソフトウェアの外部品質要求事項は,ソフトウェアの妥当性確認及び検証(すなわち,仕様に従ってソ
フトウェアが作成されているかどうか。)に利用される。ソフトウェアの内部品質要求事項は,通常,次を
含む多くの情報源から導出される。
a) 外部ソフトウェア品質要求事項

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X 25030 : 2012 (ISO/IEC 25030 : 2007)
b) 企業方針
c) 開発方針及び制約
d) ベストプラクティス指針
ソフトウェアの内部品質要求事項は,通常は,開発期間中の品質の監視及び制御に利用される。
ソフトウェア利用時の品質要求事項は,ソフトウェアの外部品質要求事項を暗示してもよい。同様にソ
フトウェアの外部品質要求事項は,ソフトウェアの内部品質要求事項を暗示してもよい。ソフトウェア実
装プロセスは,ソフトウェア品質要求事項を実現する。新しいシステムの品質は,別の新しいシステムへ
の入力として再び利用でき,その結果として,図10に示すサイクルが完成する。
ソフトウェアのある一つの版が次の新しい版の要求事項を決定するための基礎として利用される場合,
ソフトウェア要求事項は,反復型開発プロセスの一部として仕様化できる。一般に,ソフトウェア品質要
求事項が確定されているのに対して,このようにして進化するのが機能要求事項である。しかし,品質要
求事項も版が進むとともに進化することができる。
利害関係者ニーズ
利害関係者要求事項 ソフトウェア品質 ソフトウェア製品
要求事項
利用時の品質 利用時の品質
要求事項
関連する利害関係者
から抽出された要求事項 外部品質要求事項 外部品質
内部品質要求事項 内部品質
実装
図10−品質要求事項のライフサイクル

――――― [JIS X 25030 pdf 15] ―――――

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JIS X 25030:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 25030:2007(IDT)

JIS X 25030:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 25030:2012の関連規格と引用規格一覧

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規格名称