JIS X 4177-3:2008 文書スキーマ定義言語(DSDL)―第3部:規則に基づく妥当性検証―Schematron | ページ 2

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X 4177-3 : 2008 ISO/IEC 19757-3 : 2006
この規格に規定する要件をすべて満たすスキーマ。
3.8
診断(diagnostic)
名前をもち,自然言語で書かれた文であって,期待される値及び実際の値に関する情報を検証器の末端
利用者に与え,更にどう改定すべきか示唆するもの。
3.9
精密規則文脈式(elaborated rule context expression)
単一の規則文脈式であり,同一のパターン内の先行する規則文脈によって選択されるアイテムを,明示
的に禁止するもの。
3.10
良好なスキーマ(good schema)
正しいスキーマであって,その検索が常に終了し,自然言語による表明による制約以上のものを付け加
えていないもの。
注記 スキーマが良好かどうかは計算できないかもしれない。
3.11
実装(implementation)
Schematron検証器の実装。
3.12
名前(name)
空白文字を含まない名前トークン。
3.13
自然言語による表明(natural-language assertion)
パターンのある部分を表現する自然言語文。自然言語による表明は,“満たされる(met)”又は“満たさ
れない(unmet)”のいずれかになる。
3.14
パターン(pattern)
インスタンス中の名前付けられた構造であり,スキーマ中では,順序付けられた規則の集まりによって
指定されるもの。
3.15
フェーズ(phase)
パターンの集まりであって名前をもち,順序をもたないもの。パターンは一つ以上のフェーズに属して
もよい。二つの名前#ALL及び#DEFAULTは,特別の意味で予約されている。
3.16
段階的検証(progressive validation)
段階的に行われる制約検証。段階は,ある程度スキーマの作成者が決定しグループ化するものであって,
文書構造内の順序などによって完全に定まるものではない。
3.17
検索言語結合(query language binding)
特別のSchematron実装が表明試験,規則文脈式などにおいて使用する言語及び取決めの名前付けられた

――――― [JIS X 4177-3 pdf 6] ―――――

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X 4177-3 : 2008 ISO/IEC 19757-3 : 2006
集まりであって,“検索言語結合”と呼ばれる文書中で指定されるもの。
注記1 Schematronはフレームワークとして定義されており,省略時の検索言語結合をもつが,他の
検索言語結合も可能である。
注記2 6.4は,検索言語結合に要求される情報を指定し,附属書Cは,Schematronのための,省略
時の検索言語を定義する。
3.18
規則(rule)
規則文脈式及び付随的な属性を備えた表明の順序をもたない集まり。
3.19
規則文脈(rule context)
要素又は他の情報アイテムであって,表明試験に使用されるもの。規則は,情報アイテムが規則文脈と
合致するときに発火する。
3.20
規則文脈式(rule-context expression)
主題を指定する検索式。規則文脈が情報アイテムと合致するのは,同じパターン中の先行する規則文脈
式とその情報アイテムとが合致せず,検索式が指定する情報アイテムの一つがその情報アイテムであると
きとする。
3.21
スキーマ(schema)
XML文書の集合の記述。
3.22
主題(subject)
自然言語による表明が扱う対象に対応する特定の情報アイテムであり,通常は規則の文脈式と合致する。
3.23
スキーマに照らして妥当(valid with respect to a schema)
スキーマによって記述されるXML文書集合に属すること。すなわち,活性パターンの規則のうち発火
したものいずれについても,その表明試験が失敗しない場合とする。
3.24
変数(variable)
固定された値であって,親スキーマ,親フェーズ,親パターン又は親規則内で評価され,親スキーマ,
親フェーズ,親パターン又は親規則を有効範囲とするもの。

4 記法

4.1 XPath

  この規格は,Schematronスキーマ中の情報アイテムを特定するためにJIS X 4160 (XPath)を使用する。

4.2 述語論理

  この規格は,Schematronスキーマの意味を示すために述語論理を使用する。6.3で使用する次の記号を
定義する。
a) ()

――――― [JIS X 4177-3 pdf 7] ―――――

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X 4177-3 : 2008 ISO/IEC 19757-3 : 2006
グループ化のための区切り子。
b) ∀
全称記号。前置演算子。
c)
否定記号。前置演算子。
d) ∈
集合操作の意味での帰属関係。2項演算子。
e) ,
連言。2項演算子。
f) :
内延的定義における条件。2項演算子。
g) ⇔
同値。2項演算子。

5 構文

5.1 整形式である

  Schematronスキーマは,使用されるXMLの版に従う整形式のXML文書とする。

5.2 名前空間

  Schematronのための文法中で示される要素はすべて,次の名前空間URIで修飾されている。
http://purl.oclc.org/dsdl/schematron
以降では,接頭辞schはSchematron名前空間URIに結び付けられているものとして説明する。接頭辞sch
を,この規格では予約していないし必要としてもいない。
いかなる要素も,文法中で示される属性に加えて外来の属性をもつことができる。外来の属性は,名前
空間URIが空のストリングでもSchematron名前空間URIでもない名前をもつ属性とする。空でないどの
要素も,文法中で示される子要素に加えて外来の子要素をもってもよい。外来の要素は,名前空間URIが
Schematron名前空間URIでない名前をもった要素とする。外来の子要素には,他の子要素との相対的な位
置についての制約はない。

5.3 空白

  どの要素も,空白文字だけからなる文字列をもつことができる。ここで,空白文字とは,U+0020,U+0009,
U+000D又はU+000Aの一つとする。空白文字列には,他の子要素との相対的な位置についての制約はな
い。
注記 この規格が規定する属性からは,先頭の空白と末尾の空白とを取り去ることが望ましい。この
規格が規定する要素であってテキストをもつものにおいては,連続する空白文字を一つにまと
めることが望ましい。この規格が規定する要素であってテキストをもたないものからは,空白
を取り除いてもよい。

5.4 核となる要素

  Schematron要素用の文法は,附属書Aに示されている。
5.4.1 active要素
必す(須)のpattern属性は,現在のフェーズにおける活性パターンを参照する。

――――― [JIS X 4177-3 pdf 8] ―――――

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X 4177-3 : 2008 ISO/IEC 19757-3 : 2006
5.4.2 assert要素
文脈ノードに関しての表明。データ内容は,自然言語による表明とする。必す(須)のtest属性は,現
在の文脈で評価される表明試験とする。試験の結果が肯定的であれば,表明は成功する。省略可能な
diagnostics属性は,付加的な診断情報を参照する。
自然言語による表明は,制約を肯定的に述べた文とする。
注記 自然言語による表明は,期待値に加えて実効値に関する情報を含んでいるかもしれないし,診
断情報を含んでいるかもしれない。しかし,そのような情報のためにdiagnostic要素が提供さ
れていて,自然言語による表明を明確に述べることが推奨されていることに,利用者は注意す
ることが望ましい。
icon属性,see属性及びfpi属性は,強力なインタフェース及び文書化を可能にする。これらは後に定義
する。
flag属性は,より多くの詳細な結果を可能にする。これは後に定義する。
role属性及びsubject属性は,パターンの一部を明示的に指定することができる。これらは後に定義する。
5.4.3 extends要素
抽象的な規則は,文脈式のない表明の,名前をもたない並びとする。必す(須)のrule属性は,抽象的
な規則を参照する。現在の規則は,それが拡張する抽象的な規則からすべての表明を受け継ぐ。
5.4.4 include要素
必す(須)のhref属性は,外部の整形式XML文書を参照する。このXML文書の文書要素は,スキー
マの現在の位置においてSchematron文法が許すSchematronの要素とする。外部文書はinclude要素の代わ
りに挿入される。
5.4.5 let要素
名前をもつ変数の宣言。let要素がrule要素の子であるとき,変数は現在の規則及び文脈を用いて計算
し,現在の規則及び文脈を有効範囲とする。そうでなければ,変数は,インスタンス文書の根を文脈とし
て計算される。
必す(須)のname属性は,変数の名前とする。必す(須)のvalue属性は,現在の文脈で評価される式
とする。
現在のスキーマ,フェーズ,パターン又は規則に定義されていない変数を参照することは誤りとする。
検索言語結合が,これを信頼性をもって定義できるときでも同様とする。現在のスキーマ,フェーズ,パ
ターン及び規則において,変数が複数回定義されることは誤りとする。
変数は,同じ規則の表明試験又は他の式を評価する前に,その表明試験及び他の式において代入される。
検索言語結合は,変数への言及を検出するために,どのような字句上の取決めを用いるかを指定する。
実装は,schema要素の下のlet要素によって指定されたトップレベルの変数の値を上書きする機構を提
供してもよい。例えば,実装は,トップレベルの変数をコマンドラインで指定可能にしてもよい。提供さ
れる値は式ではなく,文字列又はデータオブジェクトとする。
5.4.6 name要素
より明りょう(瞭)な表明及び診断を行うために,インスタンス文書中のノードの名前を提供する。path
属性(省略可能)は,現在の文脈で評価され,ノードの名前である文字列を返す式とする。後者の場合に
は,ノードの名前を使用する。
自然言語による表明を報告しない実装は,この要素を利用することは要求されない。

――――― [JIS X 4177-3 pdf 9] ―――――

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X 4177-3 : 2008 ISO/IEC 19757-3 : 2006
5.4.7 ns要素
名前空間接頭辞及びURIの指定。必す(須)のprefix属性は,コロン文字を含まないXML名とする。
必す(須)のuri属性は名前空間URIとする。
注記 名前として許可された文字は,JIS X 4159:2005以降の版のXMLでは変わるかもしれないの
で,SchematronのためのJIS X 4177-2(RELAX NG簡潔構文)のスキーマは,接頭辞を特別の
文字に制限はしない。
ISO Schematronスキーマでは,文脈式,表明試験及び他の検索式における名前空間接頭辞は,この要素
によって提供される名前空間結合を用いることが望ましい。名前空間接頭辞は,要素及び属性名のために
有効な名前空間結合を用いないことが望ましい。
5.4.8 param要素
名前と値との対であり,抽象パターンにパラメタを提供するもの。必す(須)のname属性はコロンの
ないXML名とする。必す(須)のvalue属性は,検索式の素片とする。
5.4.9 pattern要素
単純なことも複雑なこともある構造。何らかの意味で関連する一群の制約を記述する規則の集合。id属
性は,パターンの一意の名前を指定するものであり,抽象パターンには必す(須)とする。
title要素及びp要素によって,十分な文書化をすることができる。
icon属性,see属性及びfpi属性によって,十分なインタフェース機能を備えること,及び十分な文書化
をすることができる。
pattern要素が,値trueのabstract属性をもつ場合,そのpattern要素は抽象パターンを定義する。抽象パ
ターンはis-a属性をもたず,id属性をもつものとする。
抽象パターンは,異なる名前及びパスをもつ本質的には同じ様々の構造に対して,それらに共通の定義
をするための機構とする。例えば,様々の表マーク付け言語が存在するが,それらはすべて,抽象パター
ンによって大部分を記述できる。省略時の検索言語結合を用いて次の例で定義されるとおりに,表は行を
もち,行はエントリをもつ。
<sch:pattern abstract="true" id="table">
<sch:rule context="$table">
<sch:assert test="$row">
The element <name/> is a table. Tables contain rows.
</sch:assert>
</sch:rule>
<sch:rule context="$row">
<sch:assert test="$entry">
The element <name/> is a table row. Rows contain entries.
</sch:assert>
</sch:rule>
</sch:pattern>
pattern要素が,抽象パターンの名前を指定する値を備えた属性is-aをもつ場合,このパターンは抽象パ

――――― [JIS X 4177-3 pdf 10] ―――――

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JIS X 4177-3:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 19757-3:2006(IDT)

JIS X 4177-3:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 4177-3:2008の関連規格と引用規格一覧

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規格名称