JIS X 5810-1:2008 多目的インターネットメール拡張(MIME)―第1部:インターネットメッセージ本体のフォーマット

JIS X 5810-1:2008 規格概要

この規格 X5810-1は、JIS X 5810の規格群の第1部であり,MIMEメッセージの多様な構造を記述するためのヘッダについて規定。

JISX5810-1 規格全文情報

規格番号
JIS X5810-1 
規格名称
多目的インターネットメール拡張(MIME)―第1部 : インターネットメッセージ本体のフォーマット
規格名称英語訳
Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) -- Part 1:Format of Internet Message Bodies
制定年月日
2008年3月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

35.110, 35.240.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2008-03-20 制定日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS X 5810-1:2008 PDF [29]
                                                                                 X 5810-1 : 2008

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 総則・・・・[1]
  •  1.1 適用範囲・・・・[1]
  •  1.2 概要・・・・[2]
  •  1A 引用規格・・・・[3]
  •  2 用語,定義,規約及び共通拡張BNF文法・・・・[3]
  •  3 MIMEヘッダフィールド・・・・[6]
  •  4 MIME-Version(MIME版)ヘッダフィールド・・・・[6]
  •  5 Content-Type(内容型)ヘッダフィールド・・・・[7]
  •  5.1 Content-Typeヘッダフィールドの構文・・・・[8]
  •  5.2 Content-Typeデフォルト・・・・[10]
  •  6 Content-Transfer-Encoding(内容転送符号化)ヘッダフィールド・・・・[10]
  •  6.1 Content-Transfer-Encoding構文・・・・[10]
  •  6.2 Content-Transfer-Encodingセマンティクス・・・・[11]
  •  6.3 新しいContent-Transfer-Encoding・・・・[12]
  •  6.4 解釈及び使用・・・・[12]
  •  6.5 符号化の変換・・・・[13]
  •  6.6 正準符号化モデル・・・・[14]
  •  6.7 quoted-printable(印字可能引用)Content-Transfer-Encoding・・・・[14]
  •  6.8 Base64 Content-Transfer-Encoding・・・・[17]
  •  7 Content-ID(内容識別子)ヘッダフィールド・・・・[19]
  •  8 Content-Description(内容記述)ヘッダフィールド・・・・[19]
  •  9 追加のMIMEヘッダフィールド・・・・[19]
  •  10 要約・・・・[20]
  •  11 セキュリティへの考慮・・・・[20]
  •  附属書A(参考)文法一覧・・・・[21]
  •  附属書B(参考)RFC 1521, 1522及び1590からの変更点・・・・[24]
  •  附属書C(参考)参考文献・・・・[26]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS X 5810-1 pdf 1] ―――――

X 5810-1 : 2008

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準
原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大
臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS X 5810の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS X 5810-1 第1部 : インターネットメッセージ本体のフォーマット
JIS X 5810-2 第2部 : メディア型
JIS X 5810-3 第3部 : 非ASCIIテキストへのメッセージヘッダ拡張
JIS X 5810-5 第5部 : 適合基準

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS X 5810-1 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
X 5810-1 : 2008

多目的インターネットメール拡張(MIME)−第1部 : インターネットメッセージ本体のフォーマット

Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME)− Part 1: Format of Internet Message Bodies

序文

  この規格は,1996年11月にInternet Engineering Task Force (IETF)から公表されたRFC 2045,Multipurpose
Internet Mail Extensions (MIME) art One: Format of Internet Message Bodies を基に,技術的内容及び構成を変
更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,RFC 2045にない事項である。
インターネット公式プロトコル規定STD 11であるRFC 822では,US-ASCIIメッセージヘッダについて
多くの詳細を規定したメッセージ表現プロトコルを定義しているが,メッセージ内容,すなわち,メッセ
ージ本体については,構造のないUS-ASCIIテキストだけとしている。JIS X 5810の規格群は,多目的イ
ンターネットメール拡張又はMIMEと総称され,次のことを可能とするために,メッセージのフォーマッ
トを再定義する。
a) S-ASCII以外の文字集合でのテキストのメッセージ本体
b) 非テキストのメッセージ本体のための異なるフォーマットの拡張集合
c) マルチパートのメッセージ本体
d) S-ASCII以外の文字集合でのテキストのヘッダ情報
MIMEを規定するJIS X 5810の規格群は,RFC 934,STD 11及びRFC 1049に文書化されている初期の
成果に基づくが,それらを拡張及び改正する。RFC 822では,メッセージ本体についてはごくわずかに示
しているだけなので,JIS X 5810の規格群の大部分は,RFC 822の改正というより,RFC 822を補う。

1 総則

1.1 適用範囲

  この規格は,JIS X 5810の規格群の第1部であり,MIMEメッセージの多様な構造を記述するためのヘ
ッダについて規定する。
注記 JIS X 5810の規格群の第1部(JIS X 5810-1)の原規定はRFC 2045,第2部(JIS X 5810-2)の原規
定はRFC 2046,第3部(JIS X 5810-3)の原規定はRFC 2047,第5部(JIS X 5810-5)の原規定はRFC
2049である。RFC 2045,RFC 2046,RFC 2047及びRFC 2049は,RFC 1521,RFC 1522及びRFC
1590の改正であって,RFC 1521,RFC 1522及びRFC 1590はRFC 1341及びRFC 1342の改正
であった。附属書Bに,過去の版との違い及び変更について記載する。

――――― [JIS X 5810-1 pdf 3] ―――――

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X 5810-1 : 2008

1.2 概要

  RFC 822は,1982年に出版されて以来,インターネットにおけるテキストのメールメッセージの標準フ
ォーマットを規定してきた。このフォーマットは成功を収め,インターネット及びRFC 821で定義される
インターネットSMTPトランスポートの範囲外においても,RFC 822のフォーマットが全部又は一部採択
されるなどしている。このフォーマットは,広範に使えるように見えるが,利用者コミュニティにとって
制約となる,数々の限界があることが,明らかになってきた。
RFC 822はテキストのメッセージのためのフォーマットを規定することを想定していた。したがって,
音声又は画像を含むかもしれないマルチメディアメッセージなどの,非テキストのメッセージについては
言及していない。テキストの場合であっても,US-ASCIIより豊富な文字集合の使用を必要とする言語を使
うメール利用者の必要を満たさない。RFC 822は,音声,映像及びアジア言語のテキストを含むメールの
ための機構を規定していないばかりでなく,大部分の欧州言語についても,そのテキストを含むメールの
ための機構を規定していないので,追加の規定が必要になる。
RFC 821及びRFC 822に基づくメールシステムの顕著な制限の一つは,電子メールメッセージの内容が,
7 bitのUS-ASCIIの比較的短い行(例えば,1 000文字以下 [RFC 821])に制限されていることである。こ
のことは,局所的なメールの利用者エージェント(UA,人間の利用者がメールを送信したり受信したりす
るプログラム)を起動する前に,テキストでない送信したいデータを,印字可能なUS-ASCII文字で表現
される7 bitのバイト列に変換することを,利用者に強いる。インターネットで現在使われているこのよう
な符号化の例には,純粋な16進数,uuencode,RFC 1421で規定される3-in-4 base 64方式,Andrewツール
キット表現 [ATK],及びその他の多くの符号化がある。
RFC 822ホストとX.400ホストとの間のメールメッセージの交換を可能にするために,ゲートウェイが
設計されると,RFC 822メールの制限は更に明らかになった。X.400 [X400] は,電子メールメッセージ内
にテキストでないデータを含める機構を規定する。X.400メッセージにRFC 822メッセージを対応付けす
るための現在の標準的な方法は,テキストでないX.400のデータを,IA5Textフォーマットに(符号化す
るのではなく)変換するか,又は,RFC 822利用者に廃棄が起こったことを通知して廃棄するかのどちら
かでなければならないことを規定する。このことは,利用者が受け取ることを望むかもしれない情報を失
うので,明らかに望ましくない。UAがテキストでないデータを処理する能力をもたない場合であっても,
利用者は,データから利用可能な情報を抽出する機構をUAの外部にもっているかもしれない。さらに,
こうした状況は,メッセージが最終的にX.400メッセージ通信処理システムへゲートウェイによって転送
されて(すなわち,X.400メッセージがインターネットメールを通り抜けるだけで),テキストでない情報
が確かに再び使えるようになる,ということを許容しない。
この規格は,現存するRFC 822の世界に深刻な非互換性をもたらすことなしに,これらの問題の多くを
解決するために組み合わせて使う,幾つかの機構について記述する。特に,次の四つの事項を記述する。
a) IME-Version(MIME版)ヘッダフィールド MIMEに適合するメッセージを宣言するために版番
号を使用し,MIMEに適合するメッセージと,このようなフィールドがないことを仮定した旧式又は
非適合のソフトウェアによって作成されたメッセージとを,メール処理エージェントが区別すること
を可能にする。
b) ontent-Type(内容型)ヘッダフィールド RFC 1049から一般化されたもので,メッセージの本体の
データのメディア型及びメディア下位型を指定するため,並びにメッセージ本体のデータの本来の表
現(正準形式)を完全に指定するために使用することができる。
c) ontent-Transfer-Encoding(内容転送符号化)ヘッダフィールド 本体に適用された符号化変換及び

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X 5810-1 : 2008
その結果の領域の双方を指定するのに使用することができる。同一(identity)変換以外の符号化変換を
データに適用すると,データ又は文字集合についての制限をもつメール転送機構を通り抜けることが
可能になる。
d) ontent-IDヘッダフィールド及びContent-Descriptionヘッダフィールド 本体内のデータを更に記述
するために使うことができる二つの追加のヘッダフィールドである。
この規格で定義されるすべてのヘッダフィールドは,RFC 822に規定されるヘッダフィールドの一般構
文規則に従っている。特に,Content-Disposition(内容配置)を除くこれらのすべてのフィールドは,意味
的な内容をもたずMIME処理中には無視することが望ましいRFC 822注釈を含むことができる。
相互運用性を規定し促進するために,JIS X 5810-5は,この規格に“適合”する最小限のレベルを定義
する上記機構のサブセットのための,基本的な適用可能性宣言を規定する。
注記 JIS X 5810規格群に規定する機構の多くは,最初に読むときには,幾分不思議又は風変わりに
思われるかもしれない。既存の規定との互換性及び既存の実践における頑健さは,この一連の
規格群の原規定を作成した作業グループの,最優先事項のうちの二つであった。特に,互換性
が,優雅さよりも,常に支持された。このプロトコルの標準化状況及び状態については,“イ
ンターネット公式プロトコル規定”の現在の版(URL:http://www.rfc-editor.org/rfcxx00.html)を参
照されたい。RFC 822及びSTD 3であるRFC 1123も,MIMEの適合実装はそれらに違反でき
ないため,MIMEの本質的な背景を供給している。加えて,他の多くの参考情報(Informational)
RFC文書,特に,RFC 1344,RFC 1345及びRFC 1524は興味深い。

1A 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS X 0202 情報技術−文字符号の構造及び拡張法
注記 ISO/IEC 2022 Information technology−Character code structure and extension techniques (IDT)
JIS X 5810-2 多目的インターネットメール拡張(MIME)−第2部 : メディア型
注記 RFC 2046 "Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) art Two: Media Types", November
1996が,この規格に対応している。
JIS X 5810-3 多目的インターネットメール拡張(MIME)−第3部 : 非ASCIIテキストへのメッセージ
ヘッダ拡張
注記 RFC 2047 "Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) art Three: Message Header
Extensions for Non-ASCII Text", November 1996が,この規格に一致している。
JIS X 5810-5 多目的インターネットメール拡張(MIME)−第5部 : 適合基準
注記 RFC 2049 "Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) art Five: Conformance Criteria and
Examples", November 1996が,この規格に一致している。
ISO/IEC 8859-1 Information technology−8-bit single-byte coded graphic character sets−Part 1: Latin
alphabet No.1

2 用語,定義,規約及び共通拡張BNF文法

  JIS X 5810規格群で規定する機構は,すべて通常の文章で記載されているが,そのほとんどはRFC 822

――――― [JIS X 5810-1 pdf 5] ―――――

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JIS X 5810-1:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 5810-1:2008の関連規格と引用規格一覧