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X 6279 : 2011 (ISO/IEC 17346 : 2005)
24.3.2 記録磁界
特に記載がない限り,記録磁界強度は,記録層の位置で16 000 A/mから32 000 A/mまでの範囲になけれ
ばならない。
記録磁界の方向は,ディスク基準面Pの垂線に対して10°以内で,入射ビームの方向,すなわち,入射
面から記録層へ向かってN極からS極となるようにする。
24.3.3 2T及び4Tのパルスパワーの決定
メディア製造者は,次の手順を用いて,制御ゾーンに記録される4TパルスパワーPwの値を測定する。
試験のとき,次の試験パターンを繰り返し記録することによって,複数のトラック及びディスクの半径
24 mm,32 mm及び40.5 mmで,消去及び記録を行う。
ランレングス 2T 6T 4T 6T
マーク又はスペース M S M S
メディア温度25 ℃±1 ℃,磁界強度24 000 A/m±5 %,及び試験回転周波数で,記録を行う。
24.2.6で規定する検出方法を用いて,信号を再生し検出する。2Tマークを用いて,再生信号振幅が最大
となるように焦点を合わせ,ピークからピークまでの信号振幅の50 %にしきい(閾)値を設定する。焦点
を±0.25 μm動かし,熱相互作用エラーEthが最良であることを確認する(26.5参照)。
半径24 mm,32 mm及び40.5 mmでタイムインターバルアナライザ(TIA)を用いて,エッジ間の平均
距離,すなわち2Tに対してはL2,4Tに対してはL4,6Tに対してはL6を測定する。各半径位置で,複数
トラック上の105個の独立した時間間隔サンプルの平均をとる。TIA上の6Tの分布は,一般に二つの山に
分離することに注意する。この分離の度合いは,メディアの温度特性に依存する。L6の値は,この二つの
山の分布の平均とする。
L6ができる限り6Tに近くなるように記録パワーPwを調整する。L6の長さは2点で極小となるため,制
御ゾーンに記録するPwは,記録パワーが増加するに従って,L6の長さが減少していく点とする。
24.3.4 メディアの感度
Pwは,パルス幅Tpの関数として,4Tマークの形成を要求するパワーの上限とする。PwとTpとの相互関
係は,次による。
1 1
P=
w C mW
Tp p
5.1T 5.0T 5.0T
ここに, Tp .125T
2
メディア製造者は,24.3.3で測定したTp及びPwから次の公式を用いてメディアパワー感度Cの値を求
める(図18参照)。
Tp Tp
C=Pw
Tp Tp
Cの値は,半径24 mm,32 mm及び40.5 mmのところで,50未満でなければならない。
24.4 消去条件
マークは,磁界の存在下で,一定光パワーを照射することで消去される。
24.4.1 消去パワー
消去パワーは,24.3に従って記録されたマークを消去するために,入射面から入射される連続光パワー
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とする(箇条27参照)。
データゾーンを消去するための消去パワーは,制御トラックゾーンのバイト4143で与えられる範囲内
とする(附属書E参照)。
その他の半径位置での消去パワーは,直線補完した値±5 %の範囲とする。
連続消去パワーは,13 mWを超えてはならない。
24.4.2 消去磁界
消去磁界は,記録層の位置で24 000 A/m以上でなければならない。
消去磁界の方向は,ディスク基準面Pの垂線に対して10°以内で,反射ビームの方向,すなわち,記録
層から入射面へ向かってN極からS極となるようにする。
24.5 信号の定義
チャネル2の信号は,フォトダイオードK1及びK2の電流の差に比例し,したがって,フォトダイオー
ドに入射する光パワーに比例する(9.1参照)。
25 光磁気特性
この箇条では,9.1で定義した光学系で−8°と+8°との間の全ての位相差の範囲で満足すべき光磁気特
性を規定する。
25.1 性能指数
記録層の性能指数Fは,光磁気マークから得られる信号強度とし,R sinθ cos2βで表す。ここで,Rは小
数で表示される反射率であり,θは,マークと未記録部との間の偏光のカー回転角度,及びβは,開口部
全体で平均した反射ビームのだ(楕)円率である。性能指数の極性は,24.3.2で規定する記録磁界方向に
おいて,FeリッチのFe-Tb合金記録層に記録したとき,マークに対しては負となるように定義する。この
場合,カー回転の方向は,入射ビームからみて反時計回りとなる。
性能指数の値の極性及び大きさは,制御データのバイト10及びバイト11で規定し(附属書E参照),
次のとおりとする。
0.002 5<|F|<0.005 0
性能指数の実効値Fmの測定は,附属書Gに従って行う。Fmは,公称値の12 %以内とする。
25.2 光磁気信号の非対称性
光磁気信号の非対称性(アンバランス)は,ディスクの複屈折などによって光磁気信号にオフセットを
生じる現象をいい,d.c.アンバランス及びa.c.アンバランスの二つを規定する。測定は,セクタのデータフ
ィールドで,2Tパターンを使用して行い,チャネル2からの信号の中心線の変動振幅とチャネル2の信号
振幅との比から求め,d.c.アンバランス及びa.c.アンバランスはそれぞれ次のフィルタを通した後測定する。
ローパスフィルタ後の中心線の変動振幅(チャネル2)
d.c.アンバランス=
ハイパスフィルタ後の信号振幅(チャネル2)
ハイパスフィルタ後の中心線の変動振幅(チャネル2)
a.c.アンバランス=
ハイパスフィルタ後の信号振幅(チャネル2)
使用環境の全範囲で,d.c.アンバランスは最大で2.0,a.c.アンバランスは最大で0.50とする。
ここに,各フィルタは次の特性をもつ。
ハイパスフィルタ : 50 kHzで−3 dBの三次バターワースフィル
タ及びチャネルクロック周波数の1/2のカッ
トオフ
バンドパスフィルタ : 1 kHz及び50 kHzで−3 dBのロールオフ
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ローパスフィルタ : 1 kHzで−3 dBのロールオフ
測定に当たっては,ゲート又はサンプルホールドなどの技術によって,ヘッダの影響を除去した上で行
わなければならない。
25.3 エンボスヘッダから光磁気信号への漏込み
隣接するバンドのエンボスヘッダから光磁気信号への漏込み信号は,光磁気信号の2Tパターンの信号
振幅との比とし,セクタのデータフィールドで測定を行う。
エンボスヘッダから光磁気信号へ漏込み信号は,バッファトラックを除く各トラックで最大0.40とする。
26 記録特性
26.1 分解能
ILは,チャネル2(9.3参照)で,24.3で規定する条件下で記録される8Tマーク及び8Tスペースから得
られる信号のピークからピークまでの値とし,RLL(1,7)符号が各ゾーンに許容する最長間隔であり,24.2
で規定する条件下で再生する。
IHは,チャネル2で,24.3で規定する条件下で記録される2Tマーク及び2Tスペースから得られる信号
のピークからピークまでの値とし,RLL(1,7)符号が各ゾーンに±0.1 MHzで許容する最短間隔であり,
24.2で規定する条件下で再生する。
分解能IH / IL(図19参照)は,あらゆるセクタ内で,0.50以上とする。この変化の範囲は,トラック全
体で0.20以下とする。
I
I
L
H
図19−IL及びIHの定義
26.2 狭帯域信号対雑音比(NBSNR)
狭帯域信号対雑音比(NBSNR)は,規定パターンの雑音レベルに対する信号レベルの比とし,30 kHz
の帯域幅で測定する。
− RLL(1,7)符号が各ゾーンで許容する最高周波数f0±0.1 MHzで,2Tマーク/2Tスペースの繰返し信
号を,連続したセクタに記録する。記録条件は,24.3で規定のとおりとする。
− 9.5及び24.2で規定する条件のチャネル2を用いて記録フィールドを再生し,帯域幅30 kHzのスペク
トラムアナライザを使用する。図20で示すとおり,周波数f0で信号振幅及び雑音を測定する。測定値
は,ヘッダフィールドの影響を除去し,記録フィールドだけの値となるように補正する。
狭帯域信号対雑音比を次に示す。
20 S
NBSNR log10
N
ここに, NBSNR : 狭帯域信号対雑音比
S : 信号レベル
N : 雑音レベル
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狭帯域信号対雑音比は,記録磁界の全ての許容値に対して,書換形ゾーンのあらゆるセクタの全トラッ
クで45 dBより大きくなければならない。
信号レベル
振
幅
雑音レベル
f0 周波数
図20−信号レベル及び雑音レベル
26.3 クロストーク比
クロストーク比の定義及び測定手順は,フィジカルトラックを基準にする。これらのフィジカルトラッ
クは一つ以上のロジカルトラックで構成されるため(箇条13参照),測定するバンドごとに,測定するロ
ジカルトラックの数を調整しなければならない。
26.3.1 書換形トラックの試験方法
書換形トラックの場合,クロストークの測定は,書換形ゾーンで,(n−2),(n−1),n,(n+1) 及び (n
+2)として指定する五つの隣接する未記録フィジカルトラックで行う。
これらのトラックの各セクタの記録フィールドを消去する。
トラックnのセクタの記録フィールドで,各ゾーンの周波数f1±0.1 MHzで,2Tマーク/2Tスペースの
繰返し信号を記録する。記録条件は,24.3で規定のとおりとする。
9.5及び24.2で規定の条件下で,トラック (n−1),n及び (n+1) のセクタのデータフィールドを再生す
る。
トラックnからトラック (n−1) 及びトラックnからトラック (n+1) へのクロストークは,−35 dB未
満でなければならない。
26.4 ジッタ
24.3.3のTIAのデータからジッタを得る。TIAで2Tマーク(L2)/6Tスペース(L6)の波形,及び6Tスペー
ス(L6)/2 Tマーク(L2)の波形の,前縁から前縁までの時間の長さ,及びマークの後縁から後縁までの時間の
長さを測定する。測定は,各半径位置で,複数のトラック上の105個のサンプルを用いて行う。
メディアによるジッタの値は,半径24 mm,32 mm及び40.5 mmに対して,1チャネルビットの周期T
の15 %未満でなければならない。
26.5 メディア熱相互作用
メディア製造者は,次の公式を用いて,制御ゾーンに記録するメディア熱相互作用の値を測定する。公
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式は,24.3.3からのL2,L4及びL6の測定データを使用する。
最初に,半径32 mmで測定する実効チャネルクロック周期Tを計算する。
L2 L4 2 L6
T
18
目的とする半径32 mmに記録されていることを,このTで確認する。
次の公式を用いて,熱相互作用エラーEthを計算し,記録する。
L4 L2 2 T
Eth 100 %
T
Ethの値は,チャネルクロック周期Tの27 %未満でなければならない。
27 消去パワーの決定
メディア製造者は,この手順を用いて,制御ゾーンに記録する消去パワーを決定する。消去パワーは,
隣接するトラックを消去することなく,現在のトラックを消去するのに十分な一定の連続パワーレベルと
する。
消去パワーの測定のための条件は,メディア温度が25 ℃±1 ℃,記録層の磁界強度の値が,試験回転
周波数で,25 000 A/m±5 %とする。
手順を次に示す。
− 十分に高い消去パワーを用いて,ユーザゾーンの四つの隣接するトラックn,n+1,n+2及びn+3
を消去する。24.3.1で規定する条件下で,トラックn+1上に2Tマーク/2Tスペースの繰返し信号を,
トラックn+2上に4Tマーク/4Tスペースの繰返し信号を記録する。トラックn+1を消去し,スペク
トラムアナライザを用いて,n+1及びn+2との両トラックの信号振幅を測定する。
− この一連の試験を低い消去パワーから開始し,0.5 mWずつ消去パワーを増して試験を繰り返す。消去
パワーの関数として,トラックn+1及びn+2の信号振幅を曲線で表す。制御ゾーンに記録する消去
パワーは,トラックn+2の信号振幅が3 dB落ちる消去パワーとトラックn+1の信号振幅が最初にメ
ディア特有の雑音レベルまで到達するパワーとの中間の値とする。
第6章 ユーザデータの特性
28 試験方法
箇条29及び箇条30では,ディスク上のユーザデータの適合性を検査するための一連の測定方法を記載
する。これは,エンボスデータ及びユーザ記録データの両方について行う。データは任意でよい。ユーザ
記録データの記録については,駆動装置及び環境を問わない。基準駆動装置で再生試験を実行する。
箇条20箇条27が欠陥を無視するのに対して,箇条29及び箇条30では,それらを再生信号の不可避
な劣化とみなす。欠陥の重大性は,次で定義する再生チャネルの誤り検出回路及び誤り訂正回路で,発生
するエラーを訂正できるかどうかによって決定する。箇条29及び箇条30の要件は,データ交換に必要と
されるデータの最低品質を定義する。
28.1 測定環境
8.1.2で定義する使用環境条件の許容範囲にあるカートリッジにおいて,箇条29及び箇条30で定義する
全ての信号は,その規定の範囲内になければならない。測定の前に,ディスク製造者の取扱説明書に従っ
て,光ディスクの入射面の汚れを取り除くことを推奨する。
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JIS X 6279:2011の引用国際規格 ISO 一覧
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