JIS X 6279:2011 情報交換用90mm/1.3GB 光ディスクカートリッジ | ページ 21

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X 6279 : 2011 (ISO/IEC 17346 : 2005)
附属書O
(参考)
使用環境条件の導出方法
この附属書は,8.1.2の使用環境条件の導出方法について,その背景を示す。
O.1 標準環境条件
ODCの使用環境条件は,幾つかの例外を除いて,JIS C 60721-3-3:1997,環境条件の分類 環境パラメー
タとその厳しさのグループ別分類 屋内固定使用の条件[IEC 60721-3-3:1996に対応(IDT)]の分類3K3
の値を基本とする。分類3K3は,室内での装置を設置する環境を定義し,次による。
“通常の居住空間,すなわち,居間,大勢が使用する場所(劇場,レストランなど),オフィス,店,電
気部品の組立及び製造の場所,電気通信センタ,貴重品及び精密機器の保管室”
O.2 温度上昇の考え方
分類3K3は,室内の環境だけを定義しているが,この規格のカートリッジの使用環境条件は,システム
及び駆動装置の温度上昇についても考慮する。駆動装置に取り付けたカートリッジは,室内温度より高い
温度になる。使用環境条件は,この温度過昇を20 ℃までと仮定する。
O.3 絶対湿度
絶対湿度(空気中の水分量g/m3)の導入は,温度上昇を考えるときに有用となる。駆動装置の中で温度
上昇があったとき,絶対湿度は実質的に一定であるにもかかわらず相対湿度は,下がる。そのため,使用
環境条件に温度上昇分の余裕をもたせると,温度の上限だけでなく,相対湿度の下限に影響を与える。こ
れらの関係を,カートリッジの使用環境条件の空気線図(相対湿度対温度図,図O.1参照)に示す。
絶対湿度を制限すると,次の二つの使用環境条件が排除できる。
a) カートリッジの性能及び寿命に悪影響を及ぼす高温及び高相対湿度の組合せ
b) 世界中のオフィス環境でほとんど起こらない低温及び低相対湿度の組合せ
O.4 JIS C 60721-3-3の分類3K3との違い
O.2に示す温度上昇に関する変更を除くと,次のパラメタが分類3K3の基本値と異なる。
− 大気圧
分類3K3の下限気圧70 kPaを60 kPaまで拡張する。カートリッジは,本質的に気圧に敏感でなく,
70 kPaの規定は,一部の市場を排除する可能性がある。
− 絶対湿度
空調があるオフィス環境以外で使用する携帯用装置を考慮し,分類3K3の上限の25 g/m3を30 g/m3
に引き上げる。
− 温度
カートリッジの周囲温度(駆動装置内の温度上昇を含む。)の上限は,55 ℃とする(分類3K3は+
20 ℃で60 ℃になる。)。この規格によるカートリッジに対し,上限55 ℃は,それ以上では動作(保
存と同様)が安全でないという物理的な上限を考慮している。

――――― [JIS X 6279 pdf 101] ―――――

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これは,装置設計者が,室温が分類3K3の上限の40 ℃になったとき,駆動装置内部を十分に冷却
してもよいことを意味する。
− その他
温度及び相対湿度の変化率は,分類3K3に従っていない。
O.5 湿球温度規定
絶対湿度による仕様値の代わりに,既発行のカートリッジの規格は,他のデジタル記録メディアと同様
に,高温及び高相対湿度の厳しすぎる組合せを排除するために次のパラメタの規定をした。
湿球温度 (単位 : ℃)
異なった仕様の比較を容易にするために,図O.2及び表O.1に,カートリッジの使用環境,測定環境及
び保存環境に対する湿球温度を示す。湿球温度は,大気圧でわずかに変化するため,図表は,101.3 kPaの
標準圧で有効となる。
図O.1−分類3K3及びカートリッジの使用環境条件の空気線図

――――― [JIS X 6279 pdf 102] ―――――

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注記 A点からI点及びT領域は,表O.1による。
図O.2−使用環境及び保存環境の湿球温度
表O.1−主なポイントの位置
気温 ℃ 相対湿度 % 全体温度 ℃
A 31.7 90.0 30.3
B 32.8 85.0 30.6
C 55.0 28.8 35.5
D 55.0 3.0 21.9
E 31.7 3.0 12.1
F 5.0 14.6 −1.4
G −10.0 90.0 −10.3
H 5.0 85.0 4.0
I −10.0 46.0 −11.2
測定環境(T) 23.0±2.0 50.0±5.0 −
保存環境 A-B-C-D-E-F-I-Gで定める。
使用環境 B-C-D-E-F-Hで定める。

――――― [JIS X 6279 pdf 103] ―――――

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附属書P
(参考)
輸送
P.1 概要
輸送は,世界中の広範囲の温湿度変化の下,異なる期間,様々な輸送方法によって行われるため,輸送
条件及び包装条件を一般的に規定することは困難である。
P.2 包装
包装の形式は,受渡当事者間の協定によるか,P.2.1及びP.2.2を考慮する。
P.2.1 温度及び湿度
輸送の見積期間よりも長期の条件に耐えるように,包装方法を考慮する。
P.2.2 衝撃及び振動
a) カートリッジの形状を損ねる機械的な荷重に耐える包装とする。
b) カートリッジの落下に耐える包装とする。
c) カートリッジは,緩衝材を入れた硬い箱に包装する。
d) 最終的な箱は,汚れ及び湿気を防ぎ輸送できる構造と清浄な内装とを具備する。

――――― [JIS X 6279 pdf 104] ―――――

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附属書Q
(参考)
オフィス環境
Q.1 空気清浄度
カートリッジは,駆動装置の内外のじんあい(塵埃)の影響に対しかなりの耐力をもつ構造となってい
る。そのために,じんあい(塵埃)の量を十分低く維持するような特別の注意は必要としないが,機械工
場,建築現場など,じんあい(塵埃)の多い場所での使用は避け,通常のオフィス環境で使用するのが望
ましい。
オフィス環境とは,個人が何の保護もなしに,一時的な苦痛及び永久的な不快感を伴わずに一日中働け
る環境をいう。
Q.2 動作の影響
最高動作温度(55 ℃)及び最大許容バイアス磁界(36 000 A/m)が与えられた状態で,1本のトラック
に再生パワーが長期間照射される場合,メディア上のマークの品質が低下する場合がある。1本のトラッ
クに再生パワーが長期間照射される場合とは,駆動装置にメディアがロードされたままであり,駆動装置
が準備完了状態で,更に一つの特定トラック上でジャンプバックモードにある場合である。メディア製造
者は,駆動装置製造者の再生パワー管理方法と同様に,ユーザゾーンで許容される最大再生パワーの値を,
データを損なうリスクを最小にするように設定する必要がある。

――――― [JIS X 6279 pdf 105] ―――――

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