JIS X 6931:2021 モノクロ電子写真式プリンタ及びプリンタ複合機のトナーカートリッジ印刷可能枚数測定方法 | ページ 2

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X 6931 : 2021 (ISO/IEC 19752 : 2017)
の記載内容を優先する。
試験で使用するトナーカートリッジがトナー補給式又はトナーボトル式である場合には,測定を開始す
る前に,トナーカートリッジ1個分を寿命まで各プリンタで印刷する。この1個分のトナーカートリッジ
を使い切ったときの印刷枚数は記録しない。また,この印刷はどのような環境下で行ってもよい。この1
個分のトナーカートリッジは,プリンタのトナーレベルを測定開始可能状態にするために用いる。
注記1 所定のトナーレベル状態にするために用いるトナーカートリッジは,トナー満杯状態から始め
なくてもよい。大容量トナー容器のプリンタシステムの場合,トナー満杯状態から始めると,
所定のトナーレベル状態にするためだけに数万ページもの印刷をしなければならなくなってし
まうためである。
プリンタの全ての画像及び印刷品位調整機能は,工場であらかじめ設定されたままにしておき,プリン
タドライバは,インストール時の初期設定(デフォルト)にしておく。プリンタの設定とプリンタドライ
バの設定とが異なる場合,プリンタドライバの初期設定(デフォルト)を用いる。使用者が選択できるト
ナー節約モードは,測定を行うときは全て無効(オフ)にしておかなければならない。プリンタに自動用
紙検知機能がある場合には,その機能を無効(オフ)にし,用紙設定を普通紙にする必要がある。これは,
不正確な用紙検知を避けるためである。
工場出荷時の“両面/片面”の初期設定(デフォルト)が両面印刷に設定されているプリンタの場合,
印刷可能枚数の測定では,必ず片面印刷に設定し直さなければならない。
プリンタにPDF解釈機能が備わっている場合には,代替フォントに置き換わらないプリンタの初期設定
(デフォルト)である限り,その機能を用いてもよい。プリンタのPDF解釈機能を用いた場合には,試験
報告書にそのことを記録する。
標準テストページを正確に印刷するため,“用紙サイズに合わせて印刷(fit to page)”などの印刷サイズ
調節機能及びフォント置換え機能は,無効(オフ)にしなければならない。代替フォントの誤用をより確
実に防止するため,プリンタドライバでTrueTypeフォントがダウンロード可能である場合は,そのダウン
ロードしたTrueTypeフォントを用いる。グラフィック表現に関しては,選択可能である場合,アプリケー
ションソフトウェア及びOSソフトウェアの機能ではなく,プリンタの機能を用いる。標準テストページ
は,そのファイルに埋め込まれたフォントを使用し,標準テストページの4.7に記された寸法で印刷され
なければならない。“ページの中央配置”などのページ位置調節機能は,標準テストページの全画像を確実
に印刷するために使用してもよい。プリンタ,プリンタドライバ,アプリケーションソフトウェアなどの
各種機能の設定が,測定結果に影響する可能性がある場合には,その機能の設定内容を試験報告書に明記
する。
アプリケーションソフトウェア[PDF Reader1)など],プリンタドライバ及びプリンタには,“用紙サイズ
に合わせて印刷”などの印刷サイズ調整機能が備わっているので,測定開始前に全ての印刷サイズ調整機
能を選択していないことを確認する。
注記2 対応国際規格のNoteは規定事項のため本文に移動した。
注1) DF Readerの中には,例えば,Adobe ReaderTM(アドビ社の商標名)がある。これは,商業的に入
手可能で適したものの例であり,規格利用者の便利さのために記載している。したがって,Adobe
ReaderTMを推奨しているわけではない。

4.2 サンプル数

  少なくとも3個のトナーカートリッジの組合せを,少なくとも3台のプリンタで測定する(少なくとも,

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トナーカートリッジ9個とプリンタ3台)。これらのサンプル数は,測定のために必要な最小限の数量で
ある。可能であれば,更に多くのプリンタ及びトナーカートリッジを用いて測定することが望ましい。上
記で規定した最小サンプル数より多くの数のプリンタ又はトナーカートリッジで測定する場合,1台のプ
リンタ当たりの測定トナーカートリッジ個数が等しくなるようにしなければならない。例えば,最小サン
プル数より1台多くのプリンタを用いて測定を行う場合,12個(トナーカートリッジ3個×プリンタ4台)
のトナーカートリッジで測定を行う。既に市販されているトナーカートリッジの測定を行う場合には,複
数の供給元又は異なる生産ロットのプリンタ及びトナーカートリッジを用いることが望ましい。プリンタ
及びトナーカートリッジは,それぞれの取扱説明書に記載されている使用期限内のものでなければならな
い。
測定中にトナーカートリッジ及び/又はプリンタに不具合が発生することを考慮し,予備のトナーカー
トリッジ及び/又はプリンタを準備しておくことが望ましい。

4.3 印刷モード

  トナーカートリッジ印刷可能枚数の測定は,片面の半連続印刷動作によって行う。プリンタの試験に用
いられる印刷モードは,用紙補給などで測定の途中,休止が入るため,実際には半連続印刷(Semi-continuous)
となる。測定開始から寿命に達するまでの間,連続的な印刷動作が途切れないよう努めなければならない。
ただし,測定中に,一日の終業などの理由でプリンタの電源をオフにした場合には,試験報告書にその旨
を記録する。
工場出荷時の“両面/片面”の初期設定(デフォルト)が両面印刷に設定されているプリンタは,印刷
可能枚数の測定では,必ず片面印刷に設定し直す必要がある。

4.4 測定環境

  温度及び相対湿度は,測定結果に大きく影響する場合がある。このため,測定は次の条件下で実施しな
ければならない。
温度 : 試験室の平均温度 23 ℃±2 ℃
少なくとも15分ごとに記録した値の1時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均温度が
常時20 ℃26 ℃の範囲内でなければならない。
相対湿度 : 試験室の平均湿度 50 %±10 %RH
少なくとも15分ごとに記録した値の1時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均湿度が
常時35 %65 %の範囲内でなければならない。
例 1個のトナーカートリッジの測定中15分ごとに読み取った温度の計算例を,次の表に示す。
単位 ℃
t1 t2 t3 t4 t5 t6 t7 t8 t9 t10 t11 t12 試験室
平均温度
温度 24.0 23.4 20.5 24.2 23.6 22.0 25.5 24.7 22.1 20.8 22.0 23.5 23.0
移動平均温度 − − − 23.0 22.9 22.6 23.8 24.0 23.6 23.3 22.4 22.1
移動平均温度Ti=(ti−3+ti−2+ti−1+ti)/4
試験室平均温度=(t1+t2+·+t12)/12
上記の表及び式から,試験室平均温度は23.0 ℃,移動平均最大値は24.0 ℃,そして最小値は
22.1 ℃となる。これらの値は,表中に“網かけパターン”で示している。試験室平均温度及び試験
室平均相対湿度は,移動平均の平均値ではなく,全ての測定値の平均値とする。

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測定環境は,試験報告書に記載する必要がある。個々のトナーカートリッジの測定を行ったときの,温
度及び相対湿度の平均,並びに温度及び相対湿度の移動平均の最大及び最小を試験報告書に記載する必要
がある。試験報告様式の例を附属書Dに示す。
プリンタ,用紙及びトナーカートリッジは,測定前に少なくとも8時間以上,この測定環境条件下にお
いてなじませる。環境になじませるとき,トナーカートリッジに光による疲労又は劣化が生じないように
注意を払いながら出荷用の包装材を開いておく。用紙は,包装紙を未開封の状態でなじませてもよい。測
定開始時点には,全ての材料が測定環境と同じ温度になっていなければならない。プリンタ,用紙,トナ
ーカートリッジなどを低温環境から測定環境に移動する場合,結露させてはならない。

4.5 用紙

  一般的な坪量の代表的な用紙を使用し,かつ,当該プリンタの推奨紙でなければならない。測定で使用
した用紙の製造業者,坪量及びサイズ(A4又はこれと同等サイズ)を試験報告書に明記する。

4.6 保守

  プリンタ及びトナーカートリッジの取扱説明書に従って,試験に用いるプリンタの保守点検を実施する。
例 現像ローラ交換,定着器交換など

4.7 試験ファイル

  試験ファイルの概要及び仕様は,附属書Cによる。試験は,入力として最新の公式電子ファイルを使用
して行わなければならない。最新の公式電子ファイルは,ISOのウェブサイト(https://standards.iso.org/iso-
iec/19752/ed-2/en/)に格納されている。指定された正しい試験ファイル(公式電子ファイル)を使用しなか
った場合には,測定結果を無効とする。試験ファイルのほかには,一般的に入手可能なPDF Reader及び最
新バージョンのプリンタドライバを使って印刷入力データを生成し,ファイル送信をプリンタに直接行う
ようにする。コンピュータとプリンタとの接続方法を試験報告書に記載する。測定を自動化するときには,
自動化した場合と直接印刷をした場合とが同じ結果になるのであれば,あらかじめ生成した印刷ファイル
を使用してもよい。測定を自動化し,あらかじめ生成した印刷ファイルを使用した場合には,そのことを
試験報告書に記載する。試験ファイルのバージョン,プリンタドライバのバージョン及びPDF Readerのバ
ージョンも試験報告書に記載する。測定を始める前に,試験ファイル(標準テストページ)を1枚印刷し,
画像及び寸法が適切であるかを確認する。プリンタにPDF解釈機能が備わっている場合には,代替フォン
トに置き換わらないプリンタの初期設定(デフォルト)である限り,その機能を用いてもよい。プリンタ
のPDF解釈機能を用いた場合には,試験報告書にそのことを記録する。測定を始める前に,試験ファイル
(標準テストページ)を1枚印刷し,画像及び寸法が適切であるかを確認する。印刷サイズの確認は,附
属書Cに記されている(A−B)間の寸法(縦送り印刷の場合)又は(A−C)間の寸法(横送り印刷の場
合)を測定して行う。
これらの測定値が,次の寸法公差内でなければならない。
(A−B)間の寸法(縦送り印刷の場合) : 170.0 mm±1 %
(A−C)間の寸法(横送り印刷の場合) : 250.0 mm±1 %
用紙の搬送方向(印刷方向)に応じた上のいずれか一方の寸法だけが規定値を満足すればよい。
この測定に関係のないソフトウェアに起因するばらつきを減らすために,プリンタドライバ,PDF Reader,
及び試験制御ソフトウェアだけをインストールした簡素な状態のOSソフトウェア及びプリンタで試験フ
ァイル生成を行うことが望ましい。同一プリンタ又は異なるプリンタ間において,古いバージョンのプリ

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ンタドライバによって,印刷可能枚数の測定結果に影響する可能性があることが判明している。
測定を自動化するときには,自動化した場合と直接印刷をした場合とが同じ結果になるのであれば,あ
らかじめ生成した印刷ファイルを使用してもよい。測定を自動化し,あらかじめ生成した印刷ファイルを
使用した場合には,そのことを試験報告書に記載する。結果として得られる印刷は,PCによってPDFフ
ァイルを直接プリンタに送信する操作と同等でなければならない。
OS,RAM容量,CPU,又はアプリケーションソフトウェアの種類によっては,測定結果に影響を与え
る可能性があるため,プリンタ取扱説明書に記載の推奨コンピュータ環境に従わなければならない。試験
で使用したコンピュータ環境に関する情報の全てを試験報告書に記載する。
印刷枚数カウントの補助手段としてヘッダ又はフッタが使用可能である。この場合,追加する文字サイ
ズを小さくして測定結果に及ぼす影響を極力小さくしなければならない。テストページにヘッダ又はフッ
タを用いた場合には,その旨を試験報告書に記載する。
全ての印刷サイズ調整機能を無効(オフ)にして印刷したときの(A−B)又は(A−C)の寸法が上の規
定寸法公差の範囲外であった場合は,試験を続行してはならない。

4.8 寿命判定

  プリンタにトナーなし検知機能が装備されている場合,プリンタが“トナーなし”を発した時点を寿命
とする。ただし,“トナーなし”を発する前に“かすれ”が発生し,かつ,“トナーカートリッジ振り"が規
定されていない場合には,“かすれ”が発生した時点を寿命とする。トナーなし検知機能が装備されている
プリンタで,かつ,“トナーカートリッジ振り”が規定されている場合,プリンタが“トナーなし”を発す
る前に,“かすれ”が発生した時点で,“トナーカートリッジ振り”を2回まで行ってもよい。ただし,“ト
ナーカートリッジ振り”を2回行った後で,“トナーなし”が発する前に“かすれ”が発生した場合には,
3回目の“かすれ”が発生した時点を寿命とする。測定中,“トナーなし”がいかなる時点で発せられても,
その時点をトナーカートリッジの“寿命”とする。
測定中に“トナーカートリッジ振り”を行った場合,1回目及び2回目のいずれについても,“トナーカ
ートリッジ振り”を行ったのは,“トナー少量”が発した時点か,それとも“かすれ”が発生した時点かを
試験報告書に記載する。測定中に印刷したページの中で,“かすれ”が認められるページは,トナーカート
リッジの印刷枚数として無効とする。
“かすれ”による寿命の意味するところは,寿命近くで“トナーカートリッジ振り”を2回まで許可し,
2回目の“トナーカートリッジ振り”の後の最初に“かすれ”が発生した時点を“寿命”と確定することを
いう。通常,“トナーカートリッジ振り”を行うのは,印刷の“かすれ”が発生した時点とする。ただし,
プリンタにトナー少量検知機能が装備されている場合,測定者の便宜上,1回目,2回目又はその両方と
も,“かすれ”発生時の代わりに,“トナー少量”が発した時点で,“トナーカートリッジ振り”を行っても
よい。製造業者が取扱説明書などに“トナーカートリッジ振り”を明記していない場合には,“トナーカー
トリッジ振り”を行わず,最初に“かすれ”が発生した時点を“寿命”とする。測定中に印刷したページ
の中で,“かすれ”が認められるページについては,トナーカートリッジの印刷枚数からその枚数を差し引
く。
トナー補給式(トナーボトル交換式,ホッパへのトナー補給式など)に適用する場合,あらかじめ選択
した判断基準を満たした時点を擬似的に寿命(寿命判定ポイント)と確定する。トナー量の検知が可能な
機能を装備している場合,“トナー少量”などを発した時点を擬似的に寿命(寿命判定ポイント)としても
よい。いずれの場合においても,どの時点を寿命判定ポイントとしたかを試験報告書に記載する。

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“かすれ”による寿命の意味するところの適用に関しては,附属書Bに記載したフローチャートを参照
する。
上記の内容を,表0Aに示す。
表0A−寿命判定
寿命判定の種類 判定条件 装備及び処理
トナーなし トナーカート トナー少量 トナーカートリッジ振り
検知機能 リッジ振り規定 検知機能 の実行(2回まで)
1 “かすれ”が発生した時点 なし なし なし しない
あり
2 “トナーなし”を発した時点又は あり なし
“かすれ”が発生した時点 あり
3 3回目の“かすれ”が発生した時点 なし あり なし “かすれ”が発生した時点
あり “かすれ”発生又は“トナ
ー少量”を発した時点
4 “トナーなし”を発した時点又は3 あり なし “かすれ”が発生した時点
回目の“かすれ”が発生した時点 あり “かすれ”発生又は“トナ
ー少量”を発した時点

5 測定方法

5.1 測定手順

a) プリンタ使用説明書に従って,少なくとも3台のプリンタを設置する。測定で使用するトナーカート
リッジがトナー補給式又はトナーボトル式である場合は,測定を開始する前に,予備カートリッジ1
個分を4.8で示した寿命又は疑似的な寿命(寿命判定ポイント)まで,4.1に従って印刷する。この1
個目の予備カートリッジを使い切ったときの印刷枚数は記録しない。また,この印刷は,どのような
環境下で行ってもよい。
b) 新しいトナーカートリッジの全ての包装を解く。トナーカートリッジ取付手順書に従って,測定用の
新品カートリッジを取り付ける。トナーカートリッジの取付けについて,プリンタ取扱説明書とトナ
ーカートリッジ取付手順書とに矛盾がある場合には,トナーカートリッジ取付手順書の記載内容を優
先する。ただし,プリンタ又はプリンタドライバの設定の変更を推奨する場合(例えば,プリンタの
設定を変更する注意書)には,プリンタ取扱説明書の記載内容を優先する。
c) 測定を開始し,測定用のトナーカートリッジで印刷される枚数確認を始める。
d) 一つのトナーカートリッジの測定中,100ページ目を“かすれ”の比較対照見本として保管しておく。
e) トナーカートリッジが3.5に定義している“寿命”に到達したら,“個別印刷可能枚数”を記録する。
f) 空になったトナーカートリッジを取り外す。空のトナーカートリッジを新品カートリッジに交換する。
各トナーカートリッジに関して,測定手順のb) e)を繰り返して実施する。
注記 トナーカートリッジの寿命判定例を,まとめて表0Bに示す。この表は4.8と同じ内容である。

――――― [JIS X 6931 pdf 10] ―――――

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