JIS X 7131:2014 地理情報―データ製品仕様 | ページ 2

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X 7131 : 2014 (ISO 19131 : 2007,Amd.1 : 2011)
4.9
データ集合系列(dataset series)
同じ製品仕様書を使って作成したデータ集合の集まり(JIS X 7115参照)。
4.10
領域(domain)
明確に定義された集合(ISO/TS 19103参照)。
注記 “明確に定義された”集合とは,定義を満足するものは全て集合の中にあり,定義を満足しな
いものは全て集合のほかにあることを示す,必要十分な条件を与える定義であることを意味す
る。
4.11
地物(feature)
実世界の現象の抽象概念(ISO 19101参照)。
注記 地物は,型又はインスタンスとして現れてもよい。地物型又は地物インスタンスという用語は,
型又はインスタンスの一方だけを意味するとき使用する。
4.12
地物関連(feature association)
ある地物型のインスタンスを同じ又は異なる地物型のインスタンスに関連付ける関係(JIS X 7110参照)。
注記1 地物関連は,型又はインスタンスとして現れてもよい。地物関連型又は地物関連インスタン
スという用語は,型又はインスタンスの一方だけを意味するとき使用する。
注記2 地物関連は地物の集成を含む。
4.13
地物属性(feature attribute)
地物の特性(ISO 19101参照)。
注記1 地物属性は,型又はインスタンスとして現れてもよい。地物属性型又は地物属性インスタン
スという用語は,型又はインスタンスの一方だけを意味するとき使用する。
注記2 地物属性型は名前,データ型及び地物属性に関連する値の定義域をもつ。地物インスタンス
の地物属性は,その定義域から選ばれた属性値をもつ。
4.14
地理データ(geographic data)
地球に関係した場所への暗示的又は明示的な参照をもったデータ(JIS X 7109参照)。
注記 地球に関係した場所に暗示的又は明示的に関連する現象に関する情報を意味する用語として,
“地理情報”も使用する。
4.15
メタデータ(metadata)
データに関するデータ(JIS X 7115参照)。
4.16
モデル(model)
現実の幾つかの側面の抽象概念(JIS X 7109参照)。

――――― [JIS X 7131 pdf 6] ―――――

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X 7131 : 2014 (ISO 19131 : 2007,Amd.1 : 2011)
4.17
描画法(portrayal)
人間への情報の表示(ISO 19117参照)。
4.18
品質(quality)
明示的又は暗示的に述べられた要求を満たす能力に関する製品特性の総体(ISO 19101参照)。
4.19
論議領域(universe of discourse)
関心あるもの全てを含んだ,実世界又は仮想世界の範囲(ISO 19101参照)。

5 記号及び略語

5.1 略語

  この規格では,表現の目的のために次の規約を採用する。
UML 統一モデリング言語(Unified Modeling Language)。

5.2 UML表記法

  この規格で示す図式は,統一モデリング言語(UML)の静的な構造図とISO/TS 19103に定義されてい
る基本型とを使用して表現する。この規格で使用するUMLの表記法は,図1及び図2に示す。
関連
集成
合成
汎化
依存
図1−UML表記法

5.3 UMLモデルの関係

  関連が,特定の方向に誘導可能な場合,モデルは,元となるオブジェクトと関係する,目的となるオブ
ジェクトの役割に適した“役割名”をもつ。それゆえに,双方向の関連において,二つの役割名が提供さ
れる。図2は,役割名及び要素数をUML図でどのように表現するかを示す。

――――― [JIS X 7131 pdf 7] ―――――

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X 7131 : 2014 (ISO 19131 : 2007,Amd.1 : 2011)
クラス間の関連
関連名
クラス#1 クラス#2
役割-1 役割-2
関連の多重度
1 クラス 一つだけ 1..* クラス 1以上
0..* クラス 0以上 n クラス 特定の数
0..1 クラス 任意選択(0又は1)
クラス間の集成 クラスの継承(クラスの細分類)
集成 上位
クラス クラス
構成要素 構成要素 構成要素 下位 下位 下位
クラス#1 クラス#2 ······ クラス#n クラス#1 クラス#2 ······ クラス#n
注記 図式の中で多重度が明示的に記述されていない場合,1とする。
図2−UMLの役割

5.4 UMLモデルのステレオタイプ

  UMLのステレオタイプは,既存のUMLの概念を拡張する仕組みである。ステレオタイプはモデル要素
であり,既存の基本メタモデルクラスを基礎として作り,あたかも新たな仮想的又は擬似的なメタモデル
クラスであるかのように振る舞うものとして,別のUML 要素と区別(意味付け)するために使用する。
ステレオタイプは,本来備わったUML メタモデルクラスの階層に基づく分類の仕組みを拡張する。次に,
この規格で使用するステレオタイプを簡潔に示す。より詳細な記述が必要な場合は,ISO/TS 19103を参照。
この規格では,次のステレオタイプを使用する。
− <<Leaf>>いかなる下位パッケージももたない,定義を含むパッケージ。

5.5 パッケージ略語

  略語は,クラスを含むパッケージを意味付けるときに使用する。それらの略語は,クラス名の前におき,
“”で関連付ける。それらのクラスを規定する規格は丸括弧の中で示す。それらの略語のリストは次のと
おりである。
CI : Citation(JIS X 7115)
CV : Coverages(JIS X 7123)
DPS : Data product specification(この規格)
DQ : Data quality(JIS X 7115)
EX : Extent(JIS X 7115)
FC : Feature catalogue(JIS X 7110)

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X 7131 : 2014 (ISO 19131 : 2007,Amd.1 : 2011)
GM : Geometry(JIS X 7107)
MD : Metadata(JIS X 7115)
TM : Temporal(JIS X 7108)

6 データ製品仕様の一般的構造及び内容

  データ製品仕様は,データ製品の要件を定義する。また,データの作成又は取得の基礎ともなる。デー
タ製品仕様は,データ製品の潜在的な使用者にとって,データ製品が使用に適切かどうか決定するための
評価に役立ててもよい。データ製品仕様に含まれる情報は,ある特定の物理データ集合についての情報を
規定するメタデータに含まれる情報とは異なる。データ製品仕様が提供する情報は,データ製品仕様に適
合して作成される特定のデータ集合のためのメタデータを作成するときに使用してもよい。したがって,
メタデータは実際のデータ集合がどのような状態であるかを記述し,データ製品仕様はデータ集合がどの
ようにあるのが望ましいかを記述する。メタデータの要件は,JIS X 7115で記述する。データ製品仕様と
メタデータとの間の関係は,詳細を附属書Bで記述する。
データ製品仕様は,データ製品の次のような側面を対象とした項目を含まなければならない。
− 概覧 − 箇条7を参照
− 仕様の適用範囲 − 箇条8を参照
− データ製品識別 − 箇条9を参照
− データ内容及び構造 − 箇条10を参照
− 参照系 − 箇条11を参照
− データ品質 − 箇条12を参照
− データ製品配布 − 箇条16を参照
− メタデータ − 箇条18を参照
データ製品仕様は,データ製品の次のような側面を対象とした項目を含んでもよい。
− データ取得 − 箇条13を参照
− データ保守 − 箇条14を参照
− 描画法 − 箇条15を参照
− 追加情報 − 箇条17を参照
データ製品仕様の各箇条については,次の箇条以降で記述する。人間が読める自由記述の概覧(箇条7
を参照)を除く各箇条は,UMLパッケージに対応する。これらのパッケージは,附属書Cに示す。
データ製品の最小限の記述は,各箇条(附属書D及び附属書Eの中のUMLモデル及び対応する表を参
照)の必須の要素を含まなければならない。

7 概覧

  概覧は,次の要素を含まなければならない。
− データ製品仕様の作成についての情報
注記 これは表題,発行日,責任者,言語及び主題区分を含んでもよい。
− 用語及び定義
注記 これは専門用語のリポジトリへの参照の形をとってもよい。
− 略語
− データ製品の名前及び頭字語

――――― [JIS X 7131 pdf 9] ―――――

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X 7131 : 2014 (ISO 19131 : 2007,Amd.1 : 2011)
− データ製品の形式ばらない記述
データ製品の形式ばらない記述は,データ製品についての一般的な情報を含まなければならず,その中
には次の側面が含まれ得る。
− データ集合の内容
− データの範囲(空間及び時間の両方)
− データを収集する具体的な目的
− データの出所及び作成工程
− データの保守
注記 形式ばらない記述は,データ製品仕様の簡潔な導入部として提供することを意図しており,読
者は,これによって仕様をよく理解することができるようになる。

8 仕様の適用範囲

  データ製品の仕様は,適用範囲の記述を含まなければならない。それには,次のような点での制限があ
ってもよい。データ製品仕様は,一つ以上の基準に基づいて,製品のデータ内容を分割して規定してもよ
い。分割された規定は,データ製品仕様の部分ごとに異なってもよい。データ内容の各々の部分は,全体
的な仕様適用範囲を継承するか又はそれを置き換えた仕様適用範囲によって記述しなければならない。
分割の根拠として使用される基準は次を含むが,それに制限はされない。
− 空間又は時間範囲
− 地物型
− プロパティ型
− プロパティ値
− 空間表現
− 製品階層
例 航空機などの誘導を支援するためのデータ製品は,多くの場合,二つに分類される地物型の集合
を含む。一つは,時々刻々と変化し,誘導の安全性に本質的な情報を提供するものであり,もう
一つは,誘導の背景となる参照情報を提供するものである。情報の保守及び配布は,これらの分
類に基づき区分してもよい。参照系情報は,区分してもよいものに該当しない。
仕様適用範囲の記述は,次に示す適用範囲の識別事項を含まなければならない。
− レベル − データの階層レベルを識別する符号
− レベル名 − データの階層レベルの名前
− レベル記述 − データ階層レベルの詳細な記述
− 範囲 − データの空間的,垂直的,時間的範囲
− 被覆 − データの内容
仕様の適用範囲の情報に関する正確な定義は,UMLモデル及び対応するデータ定義を規定する附属書D
で与える。仕様の適用範囲は,仕様の適用範囲の宣言の中のスコープIDによって識別されなければなら
ない。

9 データ製品識別

  データ製品を識別する情報は,次の項目を含まなければならない。
− 表題 − データ製品の表題

――――― [JIS X 7131 pdf 10] ―――――

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JIS X 7131:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 19131:2007(IDT)
  • ISO 19131:2007/AMENDMENT 1:2011(IDT)

JIS X 7131:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 7131:2014の関連規格と引用規格一覧