JIS Y 24082:2021 サービスエクセレンス―卓越した顧客体験を実現するためのエクセレントサービスの設計 | ページ 6

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記号説明
1 : 顧客満足
2 : カスタマーデライト
a : より緊密な協力が得られる。
b : より適切なデータ収集の規模が与えられる。
c : 台が水平位置になると,台はボールを上方に跳ね上げる。
d : 水平位置の台からボールまでの最大垂直距離は,ポジティブな感情的体験による卓越した顧客体験の結果
を表している。
図D.3−エクセレントサービスにおけるカスタマーデライト

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附属書E
(参考)
カスタマージャーニーマッピング
E.1 一般
カスタマージャーニーマップは,顧客がサービス提供者との間で体験する全ての事項をグラフィカルに
表したものである。これは,個々の顧客のニーズ,これらのニーズを満たすために必要な一連の顧客接点,
及びプロセス全体を通して顧客が体験する結果として生じる感情状態を,組織が定義可能なようにする貴
重な手法である。
カスタマージャーニーを視覚的に表現する方法は,たくさんある。しかしながら,カスタマージャーニ
ーマップに不可欠なのは,顧客の視点から感情的な体験を反映することである。
カスタマージャーニーマップを使用することで,組織は,顧客の考え方及び感じ方に関する貴重な洞察
を得ると同時に,顧客のダウトポイント及びペインポイントを理解することが可能である。組織の主な目
標は,得られた知識を処理し,それを使用してサービス提供プロセスを改善する,又は完全に新しいプロ
セスを設計することである。
E.2 ジャーニーマッピングの手順
a) ステップ1−顧客及び到達点の理解−ペルソナ
ペルソナは,サービス提供者のアウトプットを受け取る,定義されたタイプの顧客のために開発さ
れる。それらは,人口統計学的な問題だけでなく,サービスに関連する一連の質問を通して開発され
る。ペルソナは,サービス提供者との関係を促進する要因となる顧客の動機,期待及び到達点を特定
し,氏名,性格,代表的な引用文,更には写真をもペルソナに与えることによって,顧客に生命を与
える。
実例を,図E.1に示す。
顧客タイプの説明。短い
人物は?
CVと同様。
キャラクター及び主要な
好きなことは何か? [顧客の氏名]
動機についての説明
年齢 [幅]
ニーズ,要求,期待及び到 収入 [幅]千
欲しいものは何か?
達点の定義
地域 都市
[サービス提供者]との反応の正確な語句の文書 トップ提供者 [競合他社,クライアント]
体験はどうか? 化
· ·
図E.1−顧客のペルソナの定義
b) ステップ2−顧客接点のマッピング
図2は,特定のペルソナ(すなわち,顧客)への一連のサービス提供における主要なステージを図

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で表したものである。ステージは,定義されたサービスを使用している選択された顧客の体験に基づ
いている。ステージの典型的な例は,体験前,体験中及び体験後である。各ステージは,更に細かい
ステージに分割してもよい。各ステージ内で,顧客,サービス提供者及びサービスが相互作用する全
ての顧客接点をリスト化することが望ましい。
実例を,図E.2に示す。
図E.2−カスタマージャーニーのステージ及び顧客接点
c) ステップ3−顧客の感情,ダウトポイント及びペインポイントのマッピング
このステップの目標は,顧客がこれらのステージ及び顧客接点を通過するときの顧客の感情を明ら
かにすることである。ステップ2で得られた各顧客接点を,ポジティブ又はネガティブな感情の度合
いに基づいて評価し,それらを接続することによって,感情曲線を視覚化する線が生じる。顧客がど
のように感じているかを評価するために,多数の主要なディスカッションエリアが使用される。これ
らには,顧客によって行われた行動,主要な動機,提起された質問,ペインポイント又は真実の瞬間
が含まれる場合があり,組織の種類によって変わる可能性がある。実例を,図E.3に示す。
図E.3−カスタマージャーニーのステージと顧客の感情などとの関連付け

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カスタマージャーニーにおける感情的な体験を特定するもう一つの方法として,図E.4に示すヒー
トマップを使用する方法がある。各ステージ内に,顧客が実行できる可能性のある全ての行動を記載
することが望ましい。
サービスに関する顧客の体験に基づいて決定する必要がある様々なレベルのペイン,ダウト及びゲ
インがある。強いペイン又はゲインのポイントは,濃い黒で強調して表示される。つまりこれは,体
験全体のペインポイント及びゲインポイントをグラフィックに表現したものである。ペインポイント
は,顧客がサービス提供者とのジャーニーを中断する原因となり,ゲインポイントは,顧客とサービ
ス提供者との関係を強化及び深化する。
注記1 “ダウトポイント”とは,最終的な結果がペインポイントになるのか,それともゲインポ
イントになるのかに影響を与えるような行動をアジャイル組織がとることが可能なポイン
トである。
注記2 “ゲインポイント”は,用いる手法及び目的によって,幾つかの異なる呼び方をされる場
合がある(例えば,“ラブポイント”)。
高いペインの領域は,改善を開始するための即時の出発点である。
記号説明
1 : 高いペイン
2 : 中間のペイン
3 : ダウト
4 : 中間のゲイン
5 : 高いゲイン
図E.4−ヒートマップ図
d) ステップ4−機会及び行動計画の分析
ステップ4は,効果的な根本原因の分析を通じて,ペインポイントを修正し,ペインポイントの再
発を防ぐために必要な行動を特定することを目標として,ペインポイントを分析する最後のステップ
である。
同時に,カスタマーデライトを達成するための取組みにおいて,既にポジティブな体験を改善する
更なる機会を特定するためのソースとして,ゲインポイントを分析する。
改善が実施されたら,改善が効果的であったこと,及び全てのペインポイントが取り除かれたこと

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を確認するために,演習全体を繰り返す。

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  • ISO TS 24082:2021(MOD)

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規格名称