JIS Z 2316-1:2014 非破壊試験―渦電流試験―第1部:一般通則 | ページ 2

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パラメータの調整範囲,及び信号の表示形式である。
試験に関連する渦電流試験器の調整パラメータは,試験手順を決めた手順書に記載し,適用する規格に
よって,特性を与えられなければならない。

8.3 プローブ

  プローブの選定は,試験の目的に合わせて行う。
試験に関係するプローブの仕様は,試験手順書に記載し,それは適用規格に従い,特性を与えられなけ
ればならない。

8.4 対比試験片

  渦電流試験の適用には,対比試験片を使用する。対比試験片は,試験システムの調整,機能チェック,
試験システムの性能点検,校正曲線の作成などに適用できる既知の特性をもつものとする。
通常,対比試験片は,試験品と同等な材質及び仕上げ状態とする。
代わりの方法で試験を行う場合は,その同等性を実証しなければならない。
対比試験片の特性は,次の形態とすることができる。
a) 決められた寸法のドリルホール又はノッチ
b) 既知の特性をもつ自然きず又は人工きず(例えば,疲労試験で誘起したクラック)
c) 様々な既知の被覆厚さ
d) 様々な既知の材質
対比試験片の特性は,時間とともに著しく変化してはならない。

9 試験の準備

9.1 渦電流試験器の設定

  渦電流試験器の設定は,試験の目的及び製品から決められる。幾つかの設定(例えば,フィルタ,位相,
感度)は,対比試験片を用いて行う。

9.2 プローブの設定

  プローブの位置合わせ及び追従性は,試験の有効性に影響を与える。また,プローブと試験体との間隔
の変動は,試験の感度に影響する。
プローブと試験体との間隔変化の信号は,感度の制御に使用できる。
自動探傷の場合には,試験中のプローブ移動速度及び走査パスは,試験手順書で規定する許容限界範囲
内の値を維持しなければならない。

10 渦電流試験システムの検証

10.0A 一般

  確実で有効な渦電流試験を実施するために,渦電流試験システム全体の性能及びシステムの各構成要素
の性能が許容範囲内に維持されていることを検証することが必要である。この検証のために,総合機能点
検,日常点検及び定期点検を行い,必要であれば,その是正処置を行う。

10.1 点検の周期

  試験システムの性能を維持するために,試験現場で行う点検及び/又は試験室で行う点検を,定められ
た周期で実施しなければならない。

10.2 総合機能点検

――――― [JIS Z 2316-1 pdf 6] ―――――

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総合機能点検は,定められた周期で,少なくとも同一試験の開始時・終了時,装置の部品の交換時,及
び/又は検査員の交代時に実施しなければならない。
一度調整した試験条件は,試験中維持しなければならない。その変動範囲は,適用する規格又は受注時
に同意した手順書に従わなければならない。また,総合機能点検方法の手順は,JIS Z 2316-4を参照して
作成する。
総合機能点検の結果,不適切と認められた場合は,点検内容及び是正処置内容を記録にとどめ,結果が
適正であった前回の点検以降に試験した製品の全ては,試験していないものとする。

10.3 定期点検

  渦電流試験システムの構成要素については,少なくとも年一回行う定期点検を実施する。
その手順書は,JIS Z 2316-2,JIS Z 2316-3,JIS Z 2316-4及び/又は適用規格から必要事項を選択して
作成する。点検結果における性能の偏差及び是正処置の内容は,記録しなければならない。

11 試験体の準備

11.1 表面の準備

  試験体の,次の表面性状は,試験の有効性に影響する。
a) 汚れ
b) スケール
c) 厚さが変化する非導電性被膜
d) 導電性のあるその他の表面処理
e) 表面粗さ
f) 溶接スパッタ
g) 油,グリース及び水
試験に影響する表面性状を改善できないときは,試験の有効性を実証しなければならない。

11.2 試験品の識別

  試験品は,個別又は試験のロットとして識別しなければならない。
不連続部の位置を記録にとどめる必要がある場合,明確に記録する。

12 試験

12.1 試験の工程

  渦電流試験の詳細な工程は,試験手順書の中に明記しなければならない。

12.2 安全予防及び環境保護

  事故防止,電気的安全,危険物の取扱い,並びに環境保護に関する国家及び地方の規則は,常に留意し
なければならない。

12.3 試験の範囲

  製品は,適用する規格の要求事項又は受注時に同意した手順書によって,走査しなければならない。
これらの手順書には,次の事項をできるだけ含むことが望ましい。
a) 走査する又は走査しない範囲
b) 走査方向
c) プローブの形式・寸法

――――― [JIS Z 2316-1 pdf 7] ―――――

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d) プローブと試験面との相対速度
e) プローブの応答幅
走査ピッチは,プローブの応答幅によって決定するが,装置のデータ収集速度及び試験面に対するプロ
ーブの相対速度も影響する。
表面を完全にカバーするためには,走査線の間隔は,プローブの応答幅より大きくしてはならない。

12.4 信号の評価

  判定をできるようにするには,試験結果は,割れ,磨耗及び物理特性のような試験した製品の特徴と関
係付けなければならない。
適用に関わる文書又は受注時などに同意した手順書は,次の事項を含める。
a) 試験の記録に関する要求事項
b) 評価に関する要求事項
c) 報告に関する要求事項
信号は,振幅,位相,又は特定領域内の両者の組合せのような特性に関して評価する。
指示の分類は,簡単な機械的選別装置から,一つ以上の校正曲線に基づく複数パラメータ相関技術によ
って分類することができる。

12.5 判定基準

  製品に対する判定基準及びその後の処置は,適用に関わる文書(13.2参照)又は受注時に同意した手順
書の中に明記しなければならない。

13 文書類

13.1 一般

  文書類は,試験手順書及び試験報告書からなる。
製品に対する渦電流試験の適用及び使用に対する一般要求事項は,例えば,次の文書に記載する。
a) 製品規格
b) 仕様書
c) 実施規則
d) 契約文書

13.2 試験手順書

  試験手順書には,適用する文書から必要なパラメータを選び出し,留意すべき予防処置と同様に,全て
の必要な項目を記載しなければならない。
a) 試験手順書には,次の事項を含める。
1) 試験の目的
2) 試験品の詳細
3) 適用した文書
4) 技術者の資格・認証の詳細
5) 試験の範囲
6) 走査箇所の計画
7) 表面の前処理

――――― [JIS Z 2316-1 pdf 8] ―――――

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8) 環境条件
9) 対比試験片
10) 試験システムの構成
11) 機器及びプローブの点検間隔
12) 信号評価への要求事項
13) 試験の詳細及びその試験の各ステップの順番
14) 試験報告書に含める内容
b) 試験手順を決める前に,次のうちの幾つか又は全ての情報が必要である。
1) 試験の目的
2) 試験品の詳細
3) 試験を実施する空間の状況
4) 表面の前処理の要求事項
5) 試験工程で発生する製品の許容表面変形の度合い
6) 試験品の検査カバー範囲
7) 試験の感度
8) 感度の検証に用いる方法
9) 規定がある場合は,許容限界
10) 試験報告書に関連する要望事項
11) 技術者認証の詳細

13.3 試験報告書

  試験報告書は,将来,試験を再現することを可能にする十分な情報を含むべきである。
少なくとも次の事項を含む。
a) 製造業者の名称
b) 試験体の識別番号
c) 参照した関連文書及び試験手順書
d) 試験手順書が試験方法,機器,及び機器の調整に対して変更を認めている場合,その方法の詳細を与
える技術シート(又はそれと同等な資料)
e) 試験システムの名称,特に,使用する機器及びプローブの形式を特定するのに必要な詳細事項
f) 機器の調整値
g) 使用した対比試験片の識別番号
h) 試験の結果
i) 試験手順書との変更点
j) 試験の責任組織
k) 試験員の氏名・資格
l) 試験員の署名及び/又は責任者の氏名・署名
m) 試験日及び試験場所
試験報告書の様式は,受注時に同意しておくことが望ましい。

――――― [JIS Z 2316-1 pdf 9] ―――――

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附属書JA
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(参考)
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JISと対応国際規格との対比表
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JIS Z 2316-1:2014 非破壊試験−渦電流試験−第1部 : 一般通則 ISO 15549:2008 Non-destructive testing−Eddy current testing−General principles
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
3 用語及 用語及び定義 3 JISに同じ 追加 “渦電流試験”を追加した。 技術的な差異はない。
び定義
5 技術者 技術者の資格 5 ISO 9712を規定 変更 JIS Z 2305,JIS G 0431に変更
国内事情に合わせるため変更し
の資格 した。 た。
6 試験の c) 5) 6 JISに同じ 変更 日本で分かりやすい表現とし 技術的な差異はない。
目的及び た。
試験品
10 渦電流 10.0A 一般 10 追加 検証の意味を明確にした。 通則及び性能測定方法の関連を
試験シス 明確にする点を,ISO規格の改正
テムの検 時に提案する。
証 10.2 総合機能点検 10.2 JISに同じ 追加 参照規格を明記した。 技術的な差異はない。
10.3 定期点検 10.3 JISに同じ 追加 参照規格を明記した。 技術的な差異はない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 15549:2008,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更·················· 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD··············· 国際規格を修正している。

JIS Z 2316-1:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 15549:2008(MOD)

JIS Z 2316-1:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 2316-1:2014の関連規格と引用規格一覧