JIS Z 3284-4:2014 ソルダペースト―第4部:ぬれ性,ソルダボール及び広がり試験 | ページ 2

4
Z 3284-4 : 2014
の。
d) 試験の手順 試験の手順は,次による。
1) ソルダペーストを冷暗所で保管の場合は取り出し,容器を密封した状態で室温になるまで放置する。
容器の蓋を開封し,ソルダペーストをスパチュラでかき混ぜ,均一にする。
2) メタルマスクを用いてセラミック板の中央に塗布し,試験片とする。
3) セラミック板にメタルマスクを載せ,スキージを用いて印刷した後,マスクをがし直径6.5 mm,
厚さ0.2 mmを確認し,これを試料とする。試料は2枚用意する。
4) 2枚の試料の1枚を条件a,残りの1枚を条件bで,5) の要領で加熱して溶解する。必要によって
150 ℃で1分の予備加熱を行う。
条件a 印刷後1時間以内
条件b 印刷後相対湿度 (60±20) %,温度25±2 ℃で24時間放置後
5) 液相線温度より35±3 ℃高い温度に設定したはんだ槽のはんだ表面をスクラバできれいにして,試
料を水平にはんだ液面に載せ,ソルダペーストが溶融してから5秒後に試料を水平にはんだ液面か
ら取り出し,試料のはんだが凝固するまで放冷する。
6) 結果の記録は,附属書Aによる。
e) 評価方法 凝固したはんだの外観全景(ソルダボールの広がり形状)を1020倍の拡大鏡で,また,
ソルダボールの粒径及び数を50倍の拡大鏡を用いて観察し,表2に規定するはんだ粒子の凝集状態に
よって評価する。
表2−はんだ粒子の凝集状態
はんだの はんだの凝集状態の説明 図示例
凝集度合
1 はんだ(粉末)が溶融して,はんだは一つの
大きな球となり,周囲にソルダボールがない。
2 はんだ(粉末)が溶融して,はんだは一つの
大きな球となり,周囲に直径75 下のソ
ルダボールが三つ以下ある。
3 はんだ(粉末)が溶融して,はんだは一つの
大きな球となり,周囲に直径75 下のソ
ルダボールが四つ以上あり,半連続の環状に
並んではいない。
4 はんだ(粉末)が溶融して,はんだは一つの
大きな球となり,周囲に多数の細かい球が半
連続の環状に並んでいる。
5 上記以外のもの

――――― [JIS Z 3284-4 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
Z 3284-4 : 2014

4.3 広がり試験

  この試験は,ソルダペーストの広がり特性を試験する方法で,試験は,JIS Z 3197による。

4.4 ウェッティングバランス試験

4.4.1  急加熱昇温法
この試験は,加熱装置によって急速に加熱し短時間で各種ソルダペーストを溶融して,そのときの試験
片のはんだぬれ性を測定しソルダペーストのぬれ性を評価する試験で,次による。
a) 試験の概要 加熱装置によって急速に加熱し短時間でソルダペーストを溶融して,そのときの供試品
のはんだぬれ性を測定してはんだ付け性を評価する試験方法であり,試験片はソルダペーストの加熱
前に浸せきする。
b) 試薬及び材料 試薬及び材料は,次による。
1) 酸洗い液 JIS K 8180に規定する塩酸(特級)5 gを脱イオン水95 gで稀釈したもの(塩酸濃度約
1.75 %)。
2) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
3) 2-プロパノール JIS K 8839に規定するもの。
4) 精製水 20 ℃における比抵抗が5 kΩ・m以上の蒸留水又はイオン交換水。
5) 試験片 JIS H 3100に規定するりん脱酸銅板(C1201P又はC1220P)。
c) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
1) 急加熱昇温法式ぬれ効力試験装置及び補助器具 JIS C 0099の8.1(試験装置)による急加熱昇温法
対応ウェッティングバランス試験装置。
2) スパチュラ
3) スキージ
4) トング又はその他の適切な道具 試験片の取扱いに適したもの。
d) 試験の手順 試験の手順は,次による。
1) 試験片の調整
1.1) 試験片 試験片の材質は,JIS H 3100に規定するりん脱酸銅(C1201又はC1220P)とする。ソル
ダペーストに浸せきする試験片の端面には,ばり及びきずがあってはならない。試験片の形状及
び寸法は,表3による。
表3−試験片寸法
単位 mm
形状 厚さ 幅 長さ
寸法 0.3±0.03 3±0.03 10±0.1
1.2) 試験片の取扱い 試験片の取扱いは,清浄なピンセット又はトングを用いる。
1.3) 試験片の前処理 試験片を2-プロパノールで脱脂洗浄し,室温で乾燥した後,酸洗い液に5分間
浸せきする。次いで酸洗い液から取り出し,精製水で十分に洗浄(200 mLのビーカ中で5回洗浄)
した後,2-プロパノールで洗浄し,次いでアセトンを注ぎ,取り出して室温乾燥する。
2) 試験ジグ板の調整
2.1) 試験ジグ板 試験ジグ板の材質は,JIS H 3100に規定するりん脱酸銅(C1201P又はC1220P)と
する。試験ジグ板の形状及び寸法は,JIS C 0099の図6(急加熱昇温法用試験ジグ板の例)及び表

――――― [JIS Z 3284-4 pdf 7] ―――――

6
Z 3284-4 : 2014
4(急加熱昇温法用試験ジグ板の仕様)による。
2.2) 試験ジグ板の準備 試験ジグ板は,表面が清浄なものを用い,試験ごとに交換する。
3) ソルダペーストの準備 ソルダペーストは,密封した容器に入れ,10 ℃以下の冷暗所で保管したも
のを使用する。試験に用いる場合の手順は,次による。
3.1) ソルダペーストが,使用期限内であることを確認する。
3.2) ソルダペーストを冷暗所から取り出し,室温になるまで放置する。
3.3) 容器の蓋を開封し,明らかな変質及び分離がないことを確認する。
3.4) ソルダペーストの表面と内部の色調とが均一になるまで,スパチュラで十分にかくはんする。
3.5) 必要量を取り出した後,残ったソルダペーストは,再度10 ℃以下の冷暗所で保管する。ただし,
取り出して残ったソルダペーストは廃棄する。
4) 図1に示すようにスキージを用いて,試験ジグ板の絞り部にソルダペーストを供給する。また,余
分なソルダペーストは,このスキージでかきとる。
図1−試験ジグ板へのソルダペーストの供給例
5) IS C 0099の8.1(試験装置)に示すような試験装置の試験片ホルダに,試験片を取り付ける。ホル
ダは,ソルダペーストを塗布した試験ジグ板の中央上方に配置する。
試験温度は,試験ジグ板における温度とする。試験ジグ板の温度は,図2の温度プロファイルに
よる。
浸せき条件は,試験における試験片の浸せき深さは0.2 mmで行い,浸せき方法は4.4.1 d) 6) によ
る。また,浸せき時間は10秒とする。
試験装置の二つの昇降条件は,試験ジグ板保持に用いる昇降部の上昇速度を,0.20.5 mm/sとし,
加熱槽に用いる昇降部の上昇速度を,15 mm/sとする。いずれの昇降部も下降速度は,5 mm/s以
上とする。

――――― [JIS Z 3284-4 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
Z 3284-4 : 2014
図2−急加熱昇温法の温度プロファイル
6) 試験ジグ板を上昇させることによって,試験ジグ板上に塗布したソルダペーストの中に試験片を浸
せきする。試験片を浸せき深さの2倍以上ソルダペースト中に浸せきした後,規定の浸せき深さに
する。
注記 この操作は,加熱昇温する前に供試品の浸せき深さの箇所にあらかじめフラックスを塗布
するためである。
7) 試験片をソルダペーストに浸せきする直前に,試験装置の力センサ及び記録計を0(ゼロ)の位置
に調整し,記録を開始する。
8) 試験ジグ板を加熱槽に浸せきして,試験ジグ板上のソルダペーストを溶融する。試験ジグ板の温度
プロファイルは,図2による。
9) 試験片は規定の測定が終了した後,試験ジグ板上で溶融したソルダペーストから引き離す。記録は,
力センサの出力が安定した後に終了する。
記録部では,試験片に対して鉛直に働く作用力を記録する。試験片に加わる上方向の作用力(押
し力又は浮力)は負方向に,下方向の作用力(ぬれ力)は正方向として表示する。
急加熱昇温したときの代表的な波形を図3,また,ぬれの度合を表4に示す。
10) 結果の記録は,附属書Aによって記載する。

――――― [JIS Z 3284-4 pdf 9] ―――――

8
Z 3284-4 : 2014
tq0 : 時間測定の基準点(Aq点)
tq1 : 波形とゼロラインとが交差する時刻(Bq点)
tq2 : ぬれ力の値が,最大ぬれ力の2/3に達する時刻(Cq点)
tq3 : 測定が完了して試験ジグ板から供試品試験片を離す時刻(Eq点)
tq4 : 測定が完了して試験ジグ板から供試品試験片が離れ,力センサの作用力が安定する時刻(Fq点)
Tq0 : ぬれが始まる時間。時間測定の基準点から,ぬれが始まり供試品試験片にかかる波形がゼロラインと交差す
るまでの時間。Tq0=tq1−tq0で算出する。
Tq1 : ぬれ上がり時間。ぬれ力が最大ぬれ力の2/3に達した時刻から測定した波形とゼロラインとが交差する時刻
を引いた時間。Tq1=tq2−tq1で算出する。
Fqmax : 最大ぬれ力。ぬれ力が最大となったときの力で,ゼロラインからの値(Dq点)
Fqend : 最終ぬれ力。試験終了時のぬれ力の値で示し,ゼロラインからの値(Eq点)
図3−急加熱昇温法の代表的な波形
e) 評価方法 次に示す項目の一つ以上を用いて,ぬれの良否を評価する。
1) ぬれが始まる時間 Tq0
2) ぬれ上がり時間 Tq1
3) 最大ぬれ力 Fqmax
4) ぬれ安定性 Sbq
注記 Sbq=Fqend/Fqmaxで算出する。
5) 作用力面積 Aq
6) ぬれの度合 : ぬれの度合は,表4による。

――――― [JIS Z 3284-4 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS Z 3284-4:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61189-5:2006(MOD)

JIS Z 3284-4:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 3284-4:2014の関連規格と引用規格一覧